宙組公演「クラシコ・イタリアーノ/NICE GUY!」千秋楽おめでとうございます。
私の中では「カサブランカ」以来……いや、最終的には「Hollywood Lover」以来のような気さえするほどオオハマリした作品になりました。


この作品を創ってくださった植田景子さん、藤井大介さんをはじめとするスタッフのみなさま、
舞台の上で、人と人の絆や「World Is Beautifull、Life Is Wonderfull」を体現してくださった大空祐飛さんはじめとする出演者のみなさま、
そして、
素晴らしいご挨拶と、輝かしい笑顔を残して翔びたっていった6人の卒業生たちに、心からの感謝と愛を。



今日の日記のタイトルは、「世界中を探したって、宙組ほど良い組はねぇ~!」というたまちゃんのご挨拶からとりました(^ ^)。この言葉に「いつだって自分の組が世界一だと思ってる!宙組っ子らしい!」とかえした祐飛さんの頭の回転のはやさには、毎度のことながら感動します。



25日の昼の部は、クリスマススペシャル公演でした(^ ^)。
幕開きのレニーがサンタ帽を被って登場して、
「ハァーイ!みなさん、Merry Xmas♪」
と笑顔で言ってくれたのが最初の衝撃。いやー、金髪にサンタ帽はそりゃー可愛かったですとも。
フランク(春風)の「お前なんて格好してるんだ!」っていう突込みが、あんなに真に迫っていたことはない(^ ^)。

いつまで被っているのかなーと思ったら、「ミュージカル風」のオープニングが終わってもう一度出てきたときには脱いじゃってました。残念!サルヴァトーレさんにも突っ込んでもらいたかったなあ(怖)。



さらに、ショーのイケメンオークションは「クリスマススペシャルオークション」。
みっちゃん、まさこちゃん、ちーちゃん、大ちゃん、ちや姉、すっしーさん、ともちんと全員がサンタ帽を被って登場!
みっちゃんの薄紫の髪にサンタ帽の似合うこと似合うこと(^ ^)。
まさこちゃん以下は、最初にスクリーンにシルエットが映る時点で「……なんか被ってる!!」ってなって、客席は大盛り上がりでした。

そして!
「ちょーっと待ったぁーーー!!」
の声とともにスクリーンに映るシルエット………(崩壊)

アイドルな祐飛さんは、ピンクの衣装にキラキラしたトナカイの角(耳つき)カチューシャをつけてご登場(*^ ^*)

いやーーーー、盛り上がりましたわ〜〜〜!!ホントに楽しかった(^ ^)。
イヴも似たようなことをやったらしいので、観れなかったのが残念です(←鍋を選んだことに後悔はないけどね)。



ああ、いえ、あの、その。
そんなことをやっていても、芝居は皆ものすごい集中力で演じ切ってくださって、素晴らしかったです。
いつも千秋楽の日の昼公演は芝居は端整に仕上がることが多いんですが、今回はなんか、みんな最初から箍が外れてた感じ。
ニーノ(月映)に散々泣かされて、おやっさんと再会したサルヴァトーレが、キラキラした涙を流しながら笑顔で見送ったあたりで、私はもう、ボロボロでした。

いやしかし、あのニーノくんは、本当に粋なポケットを作れるんだろうか……?(←かなり疑問)



もとい。
ナポリの海は、「変わらぬもの」の象徴なんですよね。
シチリア出身のサルヴァトーレにとって、ナポリの海はおやっさんそのもの。頑固で融通がきかなくて、変わってほしいと思っても、変わってはくれなくて。
ローマに出てきてからも、サルヴァトーレの瞳には、常におやっさんの背中が視えていたんだなあ、と思ったのは、レニーのとりなしで再会する場面です。
常に自分の目に映っていたおやっさんと、「現実」のおやっさんがきちんと重なって焦点があうまでの、祐飛さんの目の動きと「……おやっさん、」というかすれた声が、好き。
驚いて名前を呼ぶのではなく、つぶやくように言うところが。

呼びかけるための名前ではなく、自分の中でその存在を分類しなおすための、確認の声。
「名前を呼ぶ」のではなく、自分に言い聞かせるように、唇からこぼれ落ちるんですよね。
あれはいつもの幻じゃない、現実だよ、だって、ほら、あんなに頭が白くなってる……

頭が黒くて足腰もしっかりして頑固で融通がきかない「師匠」ではなく、白髪頭に足元も不安定な、けれども瞳は炯炯とした、一流の仕立て屋。
その存在を確認して、「今の自分」の中で、分類しなおす。

人生に、意味を与えてくれたひと。
自分自身のルーツ。
同じ道のずっと先を歩んでいる、先人。
戦争で全てを喪った者同士、そっと寄り添って歩んできた、家族。
「ナポリの海」の体現者。

それこそが、
「……おやっさん」
という呟きの、意味。



千秋楽も、本当にみんなテンションが高くて、びっくり(@ @)。
レセプションのくーちゃん(綾音らいら)は、大臣(風莉)が挨拶に出てきたときの「どういうことっ!?」みたいなパフォーマンスがいつもよりちょっと派手な感じ。拍手の仕方の嫌らしさも増して、ステキでした(^ ^)。
ちなみにあの場面、えっちゃん(大海)の話をさっつんと二人できいているのは、えっちゃんに掴まったのではなく、サルヴァトーレのスキャンダルを聞きにいったみたいですね。たいした情報は無かったみたいですけど。
PIZZERIAの前の広場の場面、赤ん坊を抱いたくーちゃんの(綾音らいら)回りで子供たちや観客仲間がわいわい騒いでいたり、仮面劇メンバーもあれこれサービスしてたみたいで。
BARの場面は、上手側のテーブルのこーまい(光海)と(美影)凛ちゃんにあおいちゃん(美風)がちょっかいをかけていました。90期コンビは左手を広げて薬指を指差してて、たぶん「婚約したんだ俺たち!」「あらまあ、いつの間に!?おめでとう!」みたいな芝居をしていたような気がします。えなちゃんが羨ましそうに指をくわえて眺めていたのが可愛かった(^ ^)。その後、後ろのテーブルに呼ばれて、泣いてるえびちゃん(綾瀬)をこーまいが慰めていたりとか、みんなで乾杯をしたりとか、、、真ん中のテーブルではかなりシリアスな芝居をしているんですけど、その芝居を邪魔しないように気をつけつつ、精一杯のエールを送る宙っこたちが可愛くて可愛くて、、、、千秋楽だけは、祐飛さんでもみっちゃんでもちーちゃんでも桜子でもなく、みんなの笑顔に泣かされました。

日替わりで毎日全然違う芝居をしていたえなちゃん。
元不良少年が、居場所を見つけて丸くなった姿を体現してくれたかける(風馬)。
そして、暖かく穏やかに、一針一針ひととひとの絆を縫い合わせている姿が似合う、こーまい。

「戦場」なのに、他のどこよりも暖かくて、穏やかで、そして温かな、「作業場」という名の聖域。
1ヶ月、舞台という名の聖域で戦ってきたみんなに、乾杯。



今回で卒業する方も多く、さらに大規模な組替もあって、次の大劇場公演ではだいぶ顔ぶれが変わってしまう宙組。
どの公演にも卒業生はいるものだし、組替だって初めてじゃないけど。でもやっぱり、お芝居で、ショーで、見慣れた並びがもう二度と見られないんだなあ、と思うと、どうしても感傷的になってしまいますね。
この公演に通うことができて、良かったです。
いい作品で、いい公演でした。

今の宙組も大好き。
これからの宙組も、大好き。

たくさんの思い出を得て、あらためてそう思うことができた、幸せな一ヶ月でした。




1月1日の「いますみれ花咲く」で幕をあけた2011年。
たくさんの悲しみとたくさんの苦しみと、そして、たくさんの絆とたくさんの愛があった、2011年。

そんな2011年も、あと残りわずかです。
……そうは言っても、まだ約1週間あって、年賀状も大掃除もなにひとつ手付かずの私ですけれども。

この年の暮れに思うことはたくさんありすぎて、言葉にはできないけれども。
それでも、「生きている、それだけでHappy」といえる自分でありたい、と思うことができました。
ありがとう。

心からの、感謝をこめて。



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