宙組新人公演「クラシコ・イタリアーノ」を観劇いたしました。



91期生のみなさん、新人公演ご卒業、おめでとうございます!
長にして初主演のあっきー(澄輝さやと)、
侯爵夫人クラウディア(五峰)の(藤咲)えりちゃん、
ピザ屋のおかみ(美風)の(花里)まなちゃん、
外務大臣、CMディレクター(風莉)、酒場のヴァイオリン弾き(天羽)と八面六臂の大活躍だったてんれーさん(天玲美音)、
サルヴァトーレの秘書ファビオ(愛月)の役を女性に変えて演じていたえびちゃん(綾瀬あきな)、
ペッピーノの妻・ジーナ(琴羽)の(舞花)くるみちゃん。

あらためて並べてみると、華も実もあるメンバーですよね。
これからは、本公演でのご活躍をお祈りしています!




あっきーは、本当に格好良かった!新公初主演、本当におめでとうございます(^ ^)。
スーツの着こなしもGJでした(*^ ^*)。ただ、ラストのナポリの場面での白シャツは残念な気もしましたが……(T T)。
台詞は本当に巧くなりましたよね!!前半の殻に閉じこもったサルヴァトーレの堅い台詞回しと、後半のナポリでの自分を思い出してからの柔らかさの差をつけつつ、ちゃんと一人の人間として通っていたのが良かったと思います。
歌は、得意な音域が微妙に祐飛さんとずれていたのが残念ですが、がんばってました(^ ^)。

きっと素はすごく素直で優しい人なんだろうなあ、、、と思わせる個性をベースに創り上げたサルヴァトーレは、表面的には祐飛さんの芝居をなぞっているのに、出てくるものが全然違うのが面白いなあ、と。いやあ、お芝居って難しくて、そして、楽しい。



初ヒロイン(おめでとう!)のゆうりちゃん(伶美うらら)。
大人っぽい美人さんですよねー(*^ ^*)。すみ花ちゃんは生まれながらに「何もないところで転んできました」というナチュラルなドジっ娘ですが、ゆうりちゃんは緊張のあまり足がもつれた感じに見えたかな。
プルチネッラの歌とダンスは難しそうなので、どうかなーと思っていたのですが、十分に魅せてくれて、とても魅力的でした(^ ^)。頭声のコントロールはまだまだでしたが、芝居としては良かったと思います♪

2階席だったので客席登場のところはよく見えなくて、、、っていうか、あの場面の警官役の二人(美月遥、桜音れい)は事件だったので、だいぶ吹っ飛んじゃいましたけどね!
ちなみに、桜音れいちゃんは超ミニスカポリスで、美月くんと逢引の真っ最中、という設定でした。銀橋の付け根で熱烈にキスしてる真っ最中にミーナに声をかけられ、いなくなってもう一度仕切り直し!というところで袖から「今、何時ですか?」と可愛い声。怒り狂った美月くんが素敵でしたー。興が殺がれた感じでクールに立ち去る二人が、もう(*^ ^*)。ああ、1階席で観たかったなあ~!
迎える警官側が笑いを取ってくれると、ミーナはやりやすいよね、と感心しました。大劇場のときは、あまり話題になっていなかったような気がするんですが、、、あの時もやっていたんでしょうか?



レニーの愛ちゃん(愛月ひかる)。
思いのほか本役のテルくんに良く似ていたことにびっくりしました。元々大きくわければ同じカテゴリーに入るタイプだとは思っていたのですが、本当に似てた(^ ^)。そして、似ているだけに愛ちゃんの発声(発音)の課題が浮き彫りになった気はしましたね。芝居は良い物を持っている人なだけに、「トラファルガー」から1年半、そろそろ技術面のブレイクスルーがほしいところです。



マリオのりっくん(蒼羽りく)。
いやー、良かった!ホントに良かったです。酒場の場面、初めて泣きました(; ;)。
りっくんの芝居はまっすぐに相手を見凝めて、そのすべてを役として受け止めてくれるんですよね。怒っても笑っても呑んで騒いでも、そこに居るのは「マリオ」で。マリオとして全てを見ていてくれる。

「俺がお前を追い詰めたのか?」と訊かれたときの貌。
酒場でのダンスで、振り向いてサルヴァトーレと目があった瞬間の、貌。

りっくんの切なさは、不思議なくらいすっと心に沁みてきます。時代の流れを読み切れずに必死で抗おうとするサルヴァトーレを、傍らで見守ることに疲れてしまった悲しみ。もう傍にいられないことが切なくて、辛くて、でも、選んだ道は間違いじゃない。これから先の道は離れてしまうかもしれないけれども、今まで一緒に歩いてきたことは絶対に無駄じゃなかったし、間違いでもなかった、、、そんな爽快感。そんな両極端な感情にかき乱されたマリオの心が、とても好きでした。

歌は、ねえ……がんばってくださいね。
別に巧くなくても良いんですよ。その芝居力でなんとか誤魔化せるくらいになれば、鬼に金棒。本人比で少しづつ良くなってきているのはわかるのですが、声自体は良いので、音程がもうちょっと安定すればなあ……(祈)。



アレッサンドロおやっさんのかける(風馬翔)。
良かった!!個人的には、今回の新公の立役者だったと思っています。「黎明の風」新人公演の吉田茂を思い出しました。

最初の場面(ナポリの海の散歩シーン)は、「若いなー」と思ったのですが、施設の職員(彩花まり)との場面で「お」と思い、BARの場面で「おおっ」となって………
そして、インタビューの場面の「年老いた男」っぷりに泣かされました。特に最初の登場の、歩き方や仕草のぎこちなさに。回想の中のおやっさんから10数年後という時の流れ以上に、息子と思ってきたサルヴァトーレを喪ったショックで一気に老けてしまった……みたいな、アレッサンドロ側のドラマがちゃんと見えたのが良かったんだと思います。
残念ながら、場面が進むにつれて少しづつ「いつものかける」が出てきたかな?とも思いましたが、なんとか最後まで演じきってくれました。……最後の退場で思わず拍手をしそうになってしまいました(^ ^;。




かなり役の多い作品なので、男性の役を女性に替えて娘役が演じていたり、意外な人がアルバイトをしていたり、、、全部をチェックはできませんでしたが、いろいろと興味深かったです。

新公演出は上田久美子さん。なかなか意欲的な、アグレッシブな演出でした。役者を良く見てくれて、その個性に合わせて自由にやらせてくれる人という印象をもっているのですが、今回もそんな感じでしたね。
場面はいじらないけど、台詞は細かいところが結構変っていたと思います。力のある人に自由にやらせつつ、最後にはちゃんと辻褄を合わせる、そのあたりの匙加減も、なかなかに絶妙でした(^ ^)。
どんな作品を作る方なのか、そろそろオリジナルを観てみたい気がします♪



コメント

nophoto
hanihani
2011年12月9日12:04

良い新公でしたね、あっきーがこんなに上手に出来るとは予想外でした。
(素敵なのは知ってたけど)

>>ラストのナポリの場面での白シャツは残念な感じでしたが

えっ!そう?腕まくりとか良かったと思うよ。祐飛さんの超絶カッコよさに
あそこまでくらいつければ十分ですよ。
不要なところで、ハードルをあげてはいけないと思うよ。
あと、歌は本役さんで「この音程いいのか?」と感じたところが全てクリアになり、
歌詞も聞き取れて(本当に発音がきれいでした!)あっきー有難うと言いたいです(笑)
喧嘩売ってるわけではないので、お許しを。

伶美うららちゃんもこの3年間で格段の進歩です。
文化祭で「うわぁ~きれいな人!!でも何も出来なさ過ぎ」と思ったのですが
今回は安心してみれました。
色々と細かくお芝居していて、お芝居のセンスあるなぁと。
ただ、前方でみたら肌が荒れていて可哀想でした。お稽古が大変だったのかな。
応援してます!

そして愛ちゃん☆
かなめ氏にそっくりで、愛ちゃんのコピー能力の高さに感心しました。
この位にしっかりコピーできるってことはお芝居は上手になるだろうと。
銀橋での幕開きのアドリブも感度もよくて楽しかったです。
さすがに主演をこなしていたせいか、なんか新公も余裕でしたよねぇ

りくちゃん☆
普通に二枚目な役なので驚きました。みっちゃんがやってると、偏屈なマリオで
芝居もちょっと脇っぽいというのか、なんか微妙に色が違っているというのか
それはそれで、マリオとしてはありだと思って本公演はみてたのですが
新公の「普通の男」マリオをみて、考えさせられました。
素敵だし、友達もちゃんといそうな人でしたよね(笑)りくちゃんは芝居がよくなったと思う。
歌も私には問題なしです。進歩が見えるし。

そしてかけるくん
新公配役が発表前から「アレッサンドロがやりたい!」
と言ってたそうですが、良かったです。ラスト、かけるくんで泣いてしまいました。いや自分でも驚いたけど。

藤咲えりちゃんも良かったぁ~
最近えりちゃんがすごく好きで目が離せないのですが(本公演でも)
新公最後なのですね・・・
五峰さんとは全く違う侯爵夫人でしたね。非常に理性が勝ってて、オートクチュールでも経営手腕には自信ありそうだったし(笑)
侯爵のまっぷーですが、今回はちょっと顔に色々だしすぎて
侯爵としてはコモノに見えちゃったかな。
どちらにしてもここの夫婦は奥様が強いというのは変わらず。

すっしーの役の星月さんはお化粧もちょっとすっしーと似ていて
お芝居も偉そうな雰囲気を出していて頑張ってました。学年的には今のコピーする
というのでいいと思いました。

ともちんの役の美月悠さん、まさこちゃんの役の桜木みなとくん
頑張ってましたが、「新公だなぁ~」と感じさせる若さってのか
物足りなさを感じました。
本役さんたちはすごいのねと。とくにまさこは今回大きくなったと感じてます。
桜木くんは毎回少年っぽい役が多かったので、ここはあっきーに
もっとがっつり食いついても良かったと思う。

みーちゃんのところの月映樹茉さん。
ここは達者な人枠なんですね、本役同様に色々とこなしていてフットワーク軽く
こなしてましたが、そろそろ落ち着いた役もみたい気分。

ちーちゃんのところは星月さん
うまいですね、ちーちゃんとは全然違う方向性で芝居してましたが
そういう演出なのかなと思ったくらいで良かったです。彼も大人になったという感じがしました。

春瀬さんはかちゃのところ。
髪をくるくるさせていたので、誰?と。綺麗だし、素敵なんだけどお芝居にまだ慣れてないというのか
春瀬さんは本公演でももっと使って慣らしてあげる必要があると思う。
惜しいよ、いまのままでは。

みつきねこ
2011年12月9日22:54

はにはにさま(^ ^)、新公良かったですねー!!
あっきーが本当にうまくなってて、ひたすらびっくり!(@ @)でした。
いやあ、このタイミングでの初主演で良かったですよね。劇団もたまにはいことするわー。

歌に関しては、祐飛ファンに言われたくないよとお思いかもしれませんが(^ ^)、祐飛さんよりあっきーが音程も滑舌も巧いのは当たり前なので……。言葉が足りずすみません。

>伶美うららちゃんもこの3年間で格段の進歩です。

そうなんですねぇ。
「記者と皇帝」くらいしか芝居してるの見たことなかったので、普通に綺麗で良い子だなーと思ってました。研3であのくらいできれば十分では?技術に関しては、上を見ればきりがないけど。
せっかくなので、テルくんのバウでは姫系の役で観てみたいです。

愛ちゃんは余裕でしたねー。元々が似ているからコピーしやすいところもあったんでしょうけれども、それにしてもお見事でした。

りっくんは逆に、本役さんとはあまりにも全く違ってて、そこが面白かったです。同じにやれと言われても無理だろうし、その必要もないんですけどね。

> 普通に二枚目な役なので驚きました。

そうかー、そういうことかも!(@ @)。
マリオは偏屈もありだし、ああいう素直な青年でも成立するんですよね。
サルヴァトーレとの関係が見えればいいわけだから。

> 素敵だし、友達もちゃんといそうな人でしたよね(笑)

サルヴァトーレとの友人関係が見えるのが良かったのかな、と(^ ^)。

> 新公配役が発表前から「アレッサンドロがやりたい!」

そうなんですね!!並々ならぬ気合を感じたアレッサンドロでした。
えなちゃんのことは文句なく大好きだけど、今回の「Young Power」(新公学年の子のインタビュー)では、かけるくんの話が聞きたかったなと思いました。

> ラスト、かけるくんで泣いてしまいました。

私もですー。

> 最近えりちゃんがすごく好きで目が離せないのですが(本公演でも)

えりちゃん良かったでしょおおおおお(*^ ^*)。
今度一緒にお茶のみ会いきましょう!

あとの皆さまは本文で書きますね(^ ^)。
あ、新公ペッピーノは「星吹」ですよー。星月くんが二人いる(^ ^)。