国際フォーラムCにて、ミュージカル「ROCK OF AGES」を観劇いたしました。
1980年代のロック音楽、それも「全米トップ40をにぎわしたヒットチューン」で構成されたジュークボックスミュージカル。
プログラムの演出家言でスズカツさん(鈴木勝秀)が明言しているとおり、ストーリーより楽曲がメインな作品でした……ああ、いや、それは違いますね。ストーリーは結構ちゃんとあるんですよ。「RENT」と「三銃士」を足して二で割ったような……いやあの、だいぶ違うけど(^ ^;ゞ、でもまあ、そんな感じの、ちゃんとしたストーリーが。
しかし!残念ながら、何を言っているのか聴きとれない(汗)のですが……それもまた、スズカツさんによれば「『ロック・オブ・エイジズ』の一番正しい見かたは、『理解すること』ではなく『感じること』」なんだそうですから。しかたない(^ ^)。
いや、でも、楽しかったです。
「歌」の持つパワーと同時に、「ROCK」という音楽ジャンルのポテンシャルをすごく感じました。
数ある「ロックミュージカル」は好きだけど、「ロック」という音楽ジャンルに特別な興味がなかった私でさえ引き込む力。もちろん歌い手のパワーが重要なんですけど、それだけじゃないものを感じました。
知ってる曲はほとんど無かったのになー。(おそらく、ある程度の年代以上で、ちょっと洋楽に興味がある方なら普通に知ってる曲ばかりなんだろうと思いますが)
そして。
ミュージカルファン的には、いろんな端々で「RENT」を思い出したのがちょっと面白かったです。
ドラッグとか同性愛とかの要素はほとんどなくて、テーマはホントに全然違うんですが、、、抗議行動の場面とか、主人公のドリューが往く道を選ぶ場面とか。作品が、というか、演出が似てるのかな。面白い共通点だな、と思いました。
それでは、出演者ごとに。
順番は独断と偏見で(^ ^)。
◆ドリュー(西川貴教)
ロックスターに憧れる青年。サンセット大通りのライブハウス「Bourbon Room」のバーテン見習い。
見事に夢見る青少年にしか見えないのが凄い!あなたいったいいくつですか。ずいぶんと前から活躍なさってらっしゃいますけど。
奇跡のような嵌り役でした。キッズバンドとして売りだされてしまいそうになる可愛らしさと歌唱力・演技力、ぜんぶ揃っている人は他にあまり思いつきません(^ ^; いやもう、歌はさすがの一言。さすが現役ロックスターは違うな、と思いました。
コンサートにも行ったことがありますが、並みの舞台俳優と彼の違うところは、客席のコントロール能力だと思うんですよね。客席側も立っているから自由に動けるってのもあるんですが(^ ^)、彼の思う通りに客席が動くのがすごいなあ、と感心しきりでした。
それと全く同じではないんですが、この作品も、「ストーリーより楽曲がメイン」なだけあって、コンサートとかなり近い感覚で動かされたのを感じました。
◆シェリー(島谷ひとみ)31歳
女優になるために家を出て、ロスアンジェルスに出てきた少女。ひったくりにあって困ったいた時にドリューに出会い、「Bourbon Room」でアルバイトを始める。
思ったよりずっと良かったです。歌唱力は折り紙つきだし、可愛いし、スタイルが良いのでどの衣装もよく似合ってました♪
それにしても、島谷さんより年下に見える西川さんはホントに化け物だな。そして、ベタ靴なのにヒールブーツの西川さんより微妙に大きいシェリー(; ;)……2幕でストリッパー役があるので、そうそう小柄な人を配役できなかったのはわかるけど、ちょっと面白かった、かも。
◆ロニー(川平慈英)
「Bourbon Room」の……いちおうバーテンでいいのかな?
作品の中では狂言回しの役割を果たしていましたが……ま、アドリブ担当って感じでしたかね。私は一回しか観ていないのでアドリブかどうかわからない部分もあるのですが、ほぼ90%アドリブだったような気もします(^ ^)。
西川さんがアフタートークで「ロニーの方が目立つし主役っぽい」みたいな愚痴(?)を言ってましたが、ロニーが目立つ役だというよりは、慈英くんを自由にさせたら当然の帰結という気がします。それこそ「I Love You, you’re perfect, now change?」の初演で思い知らされてますから私は。
◆デニス(なだぎ武)
「Bourbon Room」のオーナー。伝説のロックスターだったり、ロニーを拾った恩人だったりするらしいんですが、よくわからなかった(←歌詞が聞き取れず……)。
ちょっと無責任(?)だけど、子供の心を忘れていないオトナ、という存在感が素敵でした。こういう作品ではありがちな役ですが、これが原点なのかな、と思うくらい、嵌ってました。
◆クライマン氏(鈴木綜馬)
「クリーンで、ピュアで、効率的な未来都市」を目指して、ロサンジェルスを掃除しようとする建設会社の社長。
彼の「綺麗」の中にはロックンロールは含まれない……というところで物語に食い込んでくるわけですが。綜馬さんってすごいなあ、とあらためて思いました。「ドラキュラ」は観てないけど、「ウェディング・シンガー」のやさぐれミュージシャンと、今回の事業家が同一人物だとか信じられない。「ウェディング・シンガー」のイメージでいったら、ぜったいデニスなのにー。
自分の娘くらいの少女に諭されてコロっと価値観が変わるあたりも、綜馬さんだと不思議と「いい加減」には見えないところが面白いです。彼の誠実さは伝わるんだなあ。
それにしても、彼が父親に否定された「夢」って何だったんだろう……。
一幕ラストやフィナーレナンバーでのノリノリの笑顔と60’s っぽいダンスが素敵でした。ええ。音楽は80’sですけどね!
◆ステイシー(山崎裕太)31歳
伝説のロックバンド「アーセナル」のヴォーカル。女好き。
シェリーを口説いたりして、作品の中では悪役っぽい扱いですが、「アーセナル」を抜けて独立しても鳴かず飛ばずだったり、自分が抜けた後の「アーセナル」が大ヒットを飛ばしたり、いろいろ凹んで酔っ払っている場面が結構好きでした。
アフタートークでは西川さんにめっちゃいじられてたなー(^ ^)。仲良きことは美しき哉。
◆ジャスティス(高橋由美子)
ストリップクラブ「VENUS」のオーナー。ディーヴァを夢見て家を出た過去を持ち、傷ついたシェリーを拾って仕事を与え、導く。「生きていくため」に。
年齢相応の由美子さんを初めて観たような気がします。
未だにおさげ髪のナンネール(モーツァルト!)に違和感のない丸顔の童顔ですが、こういう役もいいなあ。ディーヴァを目指したのも当然と思わせる歌唱力と存在感。でも、なれなかった理由もわかる、そんな絶妙さ。
ナンネールの後半で見せる「闇」が、良い感じに「オトナのオンナ」を演出して、シェリーを食い物にする寸前で守ってあげるその絶妙な匙加減が良かったです。うん。
◆ワギーナ(misono)27歳
クライマン氏が「Bourbon Room」を買収し、壊す予定だと知って座り込みを指揮する少女。本来は都市計画管理官だが、職務を投げうって「自由な都市」を、そして「ROCK」を守ろうとする。
可愛かったー!小柄でスタイル抜群で、「都市計画監理官」のときのお堅い服装も似合ってたけど、抗議行動が始まってからのラフな服とおろした髪が可愛くて可愛くて!(舞い上がり)
ちょっと舌ったらずな喋り方や硬い声質が、他の作品だったら気になるかもしれないけど、この作品では全然OK♪って感じでした。フランツお藤田君ともお似合い!いやはや、可愛いは正義!
そして「RENT」のモーリーンをやってほしい!!
オーディション受けてくれないかなあ……(真顔)
◆フランツ(藤田玲)23歳
綜馬さんのクライマン氏の息子。気が優しくて、キャンディーショップを経営する夢があるけど、父親に逆らえずにいる。「Bourbon Room」の立ち退き問題でワギーナと知り合い、恋に落ちる。
長身イケメン、お芝居に対する誠実さが垣間見える舞台姿でした。一生懸命スウィーツへの愛を語る場面(客席登場)も良かったし、気弱で奥手だけど、とても優しい魅力的な青年を丁寧に演じていて、とても可愛かった(!)です♪
◆市長 他(石橋祐)
ロサンジェルス市長と、ドリューを誘うレコード会社のプロデューサー(?)と、、、他にもいろんな役をやっていらっしゃいました。いやはや、何をやっても渋くて素敵でした♪
◆店員 他(明星真由美)
「Bourbon Room」の店員と、ストリップクラブ「VENUS」のダンサー(なんだっけ、名前を呼ばれてたけど忘れちゃった……)と、、、他にもやってらっしゃったけどなんだっけな。
明星さん、久しぶりに拝見したような気がする……相変わらずの包容力と素晴らしい歌唱力でした(^ ^)。惚れるわー。
キャストも穴ないし、バンドも良かったし、なかなか楽しい作品でした(はぁと)。
東京はもうすぐ終わってしまうけど、まだ大阪と北九州で公演があるそうなので、地元の方ぜひご検討ください(←どこの回し者ですかあなたは)
.
1980年代のロック音楽、それも「全米トップ40をにぎわしたヒットチューン」で構成されたジュークボックスミュージカル。
プログラムの演出家言でスズカツさん(鈴木勝秀)が明言しているとおり、ストーリーより楽曲がメインな作品でした……ああ、いや、それは違いますね。ストーリーは結構ちゃんとあるんですよ。「RENT」と「三銃士」を足して二で割ったような……いやあの、だいぶ違うけど(^ ^;ゞ、でもまあ、そんな感じの、ちゃんとしたストーリーが。
しかし!残念ながら、何を言っているのか聴きとれない(汗)のですが……それもまた、スズカツさんによれば「『ロック・オブ・エイジズ』の一番正しい見かたは、『理解すること』ではなく『感じること』」なんだそうですから。しかたない(^ ^)。
いや、でも、楽しかったです。
「歌」の持つパワーと同時に、「ROCK」という音楽ジャンルのポテンシャルをすごく感じました。
数ある「ロックミュージカル」は好きだけど、「ロック」という音楽ジャンルに特別な興味がなかった私でさえ引き込む力。もちろん歌い手のパワーが重要なんですけど、それだけじゃないものを感じました。
知ってる曲はほとんど無かったのになー。(おそらく、ある程度の年代以上で、ちょっと洋楽に興味がある方なら普通に知ってる曲ばかりなんだろうと思いますが)
そして。
ミュージカルファン的には、いろんな端々で「RENT」を思い出したのがちょっと面白かったです。
ドラッグとか同性愛とかの要素はほとんどなくて、テーマはホントに全然違うんですが、、、抗議行動の場面とか、主人公のドリューが往く道を選ぶ場面とか。作品が、というか、演出が似てるのかな。面白い共通点だな、と思いました。
それでは、出演者ごとに。
順番は独断と偏見で(^ ^)。
◆ドリュー(西川貴教)
ロックスターに憧れる青年。サンセット大通りのライブハウス「Bourbon Room」のバーテン見習い。
見事に夢見る青少年にしか見えないのが凄い!あなたいったいいくつですか。ずいぶんと前から活躍なさってらっしゃいますけど。
奇跡のような嵌り役でした。キッズバンドとして売りだされてしまいそうになる可愛らしさと歌唱力・演技力、ぜんぶ揃っている人は他にあまり思いつきません(^ ^; いやもう、歌はさすがの一言。さすが現役ロックスターは違うな、と思いました。
コンサートにも行ったことがありますが、並みの舞台俳優と彼の違うところは、客席のコントロール能力だと思うんですよね。客席側も立っているから自由に動けるってのもあるんですが(^ ^)、彼の思う通りに客席が動くのがすごいなあ、と感心しきりでした。
それと全く同じではないんですが、この作品も、「ストーリーより楽曲がメイン」なだけあって、コンサートとかなり近い感覚で動かされたのを感じました。
◆シェリー(島谷ひとみ)31歳
女優になるために家を出て、ロスアンジェルスに出てきた少女。ひったくりにあって困ったいた時にドリューに出会い、「Bourbon Room」でアルバイトを始める。
思ったよりずっと良かったです。歌唱力は折り紙つきだし、可愛いし、スタイルが良いのでどの衣装もよく似合ってました♪
それにしても、島谷さんより年下に見える西川さんはホントに化け物だな。そして、ベタ靴なのにヒールブーツの西川さんより微妙に大きいシェリー(; ;)……2幕でストリッパー役があるので、そうそう小柄な人を配役できなかったのはわかるけど、ちょっと面白かった、かも。
◆ロニー(川平慈英)
「Bourbon Room」の……いちおうバーテンでいいのかな?
作品の中では狂言回しの役割を果たしていましたが……ま、アドリブ担当って感じでしたかね。私は一回しか観ていないのでアドリブかどうかわからない部分もあるのですが、ほぼ90%アドリブだったような気もします(^ ^)。
西川さんがアフタートークで「ロニーの方が目立つし主役っぽい」みたいな愚痴(?)を言ってましたが、ロニーが目立つ役だというよりは、慈英くんを自由にさせたら当然の帰結という気がします。それこそ「I Love You, you’re perfect, now change?」の初演で思い知らされてますから私は。
◆デニス(なだぎ武)
「Bourbon Room」のオーナー。伝説のロックスターだったり、ロニーを拾った恩人だったりするらしいんですが、よくわからなかった(←歌詞が聞き取れず……)。
ちょっと無責任(?)だけど、子供の心を忘れていないオトナ、という存在感が素敵でした。こういう作品ではありがちな役ですが、これが原点なのかな、と思うくらい、嵌ってました。
◆クライマン氏(鈴木綜馬)
「クリーンで、ピュアで、効率的な未来都市」を目指して、ロサンジェルスを掃除しようとする建設会社の社長。
彼の「綺麗」の中にはロックンロールは含まれない……というところで物語に食い込んでくるわけですが。綜馬さんってすごいなあ、とあらためて思いました。「ドラキュラ」は観てないけど、「ウェディング・シンガー」のやさぐれミュージシャンと、今回の事業家が同一人物だとか信じられない。「ウェディング・シンガー」のイメージでいったら、ぜったいデニスなのにー。
自分の娘くらいの少女に諭されてコロっと価値観が変わるあたりも、綜馬さんだと不思議と「いい加減」には見えないところが面白いです。彼の誠実さは伝わるんだなあ。
それにしても、彼が父親に否定された「夢」って何だったんだろう……。
一幕ラストやフィナーレナンバーでのノリノリの笑顔と60’s っぽいダンスが素敵でした。ええ。音楽は80’sですけどね!
◆ステイシー(山崎裕太)31歳
伝説のロックバンド「アーセナル」のヴォーカル。女好き。
シェリーを口説いたりして、作品の中では悪役っぽい扱いですが、「アーセナル」を抜けて独立しても鳴かず飛ばずだったり、自分が抜けた後の「アーセナル」が大ヒットを飛ばしたり、いろいろ凹んで酔っ払っている場面が結構好きでした。
アフタートークでは西川さんにめっちゃいじられてたなー(^ ^)。仲良きことは美しき哉。
◆ジャスティス(高橋由美子)
ストリップクラブ「VENUS」のオーナー。ディーヴァを夢見て家を出た過去を持ち、傷ついたシェリーを拾って仕事を与え、導く。「生きていくため」に。
年齢相応の由美子さんを初めて観たような気がします。
未だにおさげ髪のナンネール(モーツァルト!)に違和感のない丸顔の童顔ですが、こういう役もいいなあ。ディーヴァを目指したのも当然と思わせる歌唱力と存在感。でも、なれなかった理由もわかる、そんな絶妙さ。
ナンネールの後半で見せる「闇」が、良い感じに「オトナのオンナ」を演出して、シェリーを食い物にする寸前で守ってあげるその絶妙な匙加減が良かったです。うん。
◆ワギーナ(misono)27歳
クライマン氏が「Bourbon Room」を買収し、壊す予定だと知って座り込みを指揮する少女。本来は都市計画管理官だが、職務を投げうって「自由な都市」を、そして「ROCK」を守ろうとする。
可愛かったー!小柄でスタイル抜群で、「都市計画監理官」のときのお堅い服装も似合ってたけど、抗議行動が始まってからのラフな服とおろした髪が可愛くて可愛くて!(舞い上がり)
ちょっと舌ったらずな喋り方や硬い声質が、他の作品だったら気になるかもしれないけど、この作品では全然OK♪って感じでした。フランツお藤田君ともお似合い!いやはや、可愛いは正義!
そして「RENT」のモーリーンをやってほしい!!
オーディション受けてくれないかなあ……(真顔)
◆フランツ(藤田玲)23歳
綜馬さんのクライマン氏の息子。気が優しくて、キャンディーショップを経営する夢があるけど、父親に逆らえずにいる。「Bourbon Room」の立ち退き問題でワギーナと知り合い、恋に落ちる。
長身イケメン、お芝居に対する誠実さが垣間見える舞台姿でした。一生懸命スウィーツへの愛を語る場面(客席登場)も良かったし、気弱で奥手だけど、とても優しい魅力的な青年を丁寧に演じていて、とても可愛かった(!)です♪
◆市長 他(石橋祐)
ロサンジェルス市長と、ドリューを誘うレコード会社のプロデューサー(?)と、、、他にもいろんな役をやっていらっしゃいました。いやはや、何をやっても渋くて素敵でした♪
◆店員 他(明星真由美)
「Bourbon Room」の店員と、ストリップクラブ「VENUS」のダンサー(なんだっけ、名前を呼ばれてたけど忘れちゃった……)と、、、他にもやってらっしゃったけどなんだっけな。
明星さん、久しぶりに拝見したような気がする……相変わらずの包容力と素晴らしい歌唱力でした(^ ^)。惚れるわー。
キャストも穴ないし、バンドも良かったし、なかなか楽しい作品でした(はぁと)。
東京はもうすぐ終わってしまうけど、まだ大阪と北九州で公演があるそうなので、地元の方ぜひご検討ください(←どこの回し者ですかあなたは)
.
コメント