私の星組強化月間もあとわずかとなってまいりました。
……いや、今週は遠征しません。行きたいのはやまやまだけど、中日もバウもチケット無いし。
行きたいけど!みやるりのマールも、しーらんのボールソも観たいけど!おかしな8人にも逢いたいけど!でもチケット無いし!!



というわけで、星組バウホール公演「おかしな二人」。

私は、間を2日あけて合計3回観たのですが。
わずか3日でも、皆さんの間が全然違っていて、格段に面白くなっていたのが印象的でした。
あーあ、、、今週はまた別物になってるんだろうなあ……。今週ご覧になる方が羨ましいです。

こういう作品こそ、博品館か芸術劇場小ホールあたりで上演してほしいですね~。
本当に勉強になると思うし、映像としては残せないようなので、ぜひ東上してほしいです。
まずはあのメンバーで、それから、その後で良かったら別の組でも。



詳しい感想をまだ書いてないなーと思ったのですが、ここでストーリーやネタを語っても仕方ない……というか、あれは本当にその空間にいないと面白さがわからないと思うので、キャストについて簡単に。
オスカー(轟)とフィリックス(未沙)の大御所二人については、百万言を費やしても素晴らしさは伝えられないと思うので諦めて、星組っ子6人についてだけ(^ ^;ゞ





幕開き、未沙さんも轟さんもいない舞台に星組男役4人(美稀、碧海、如月、天寿)。
下手に置かれたテーブルでカードゲームを……しようとしている。



カードを配るのは制服姿のマレー警部(美稀千種)。
ト書きに「カードさばきが遅い」と書かれているとおりに、わざとゆっくり配るんですけど……うーん違和感。一枚ずつうまく取れなくて、左手に持った束をイチイチつついて一枚取る……っていうのを繰り返すんですが、ちょっと細かくてわかりにくい(T T)。
ちなみに、以前違う舞台で観た時は、たしか配っている途中で左手の束を取り落として配りなおす、というのを繰り返して、そのうちスピードがキレる……という芝居をしていたような気がします。

キャラとしては、しっかりしてるけどあまり頼りにはならない……という感じでしょうか。
「恐妻家」と明記されているのはヴィニーだけだけど、マレーも似たような台詞(○○しないと女房がアメリカ全土に指名手配をかけちまう)を言っていたし。いろいろ細かいところで、頼りになるようでならない、絶妙なキャラがとても素敵でした。
いやー、それにしてもみきちぐ格好良いわー!!なんて制服が似合うんでしょう。そして、このメンバーだと小柄なのが目立たない……あはは(乾笑)



なかなかカードが配られないのに苛々して、怒りだすスピード(碧海りま)。
いやー、「ランスロット」ではグウィネヴィアの父とグウィネヴィアを攫うマリアガンスの二役を演じていた碧海さん。初見のときは、こういうぽんぽん言いあうような芝居は苦手なのかな?と思ったのですが、3日後に観た時に一番変化を感じたのは彼女でした。経験ってすごいなー。

ト書きにあるキャラ設定は「愚痴っぽくて短気」という、なんともはや……な感じですが、髪型も工夫して、ちょっと「イマドキのキレやすい若者」っぽく見せていたのは巧いなーと思いました。うん。いろいろ大事な仕事がある人ですが、一番好きな台詞は「俺たちはともだちだ!」……かな(^ ^)。



「12時には帰るよ。遅くなったら女房に撃ち殺されちまう」と訴えるヴィニー(如月蓮)。
いやもう、可愛くて可愛くて可愛くて(×100回)、マーリンも可愛かったけど、ヴィニーも可愛いいいいいいぃぃ!
(そんだけ?)(そんだけ!)

好きな台詞は「私だって時間は守りたーい!」でしょうか(^ ^)。ヴィニーのキャラで、一人称が「私」であるということがとってもツボです。
あと、2幕で「最近はみんなポーカーに興味無くなっちまったんだよ」という台詞の優しい言い方がすごく好きでした。相手を突き放しながら、さりげなく慰撫する口調。れんたは本当に優しい人なんだろうな、と思いました。



「勝ち逃げは敵前逃亡とみなし銃殺だ!」とヴィニーを責めるロイ(天寿光希)。
声の良さと態度の大きさ&気障さがあいまって、優秀だけど傲慢で尊大で上から目線な“嫌な奴”、というのがしっかり見えたのが良かったと思います。……ご本人は「自分はロイに近い」って仰ってましたけどね、、、いいのかそれで(^ ^;;;。
でも結局、ポーカー仲間として長く付き合ってられるってことは、たぶん根は良い奴なんですよね(^ ^)。そんな雰囲気もちゃんとあったので嬉しかったです。いやー、良いキャラでした(*^ ^*)。

ロイの台詞で好きな台詞は「そゆこと」かな。オスカーが金持ちになれないのはギャンブルに弱いからだ、と全員で突っ込んだ後でぽそっと言うのが可愛かった♪
あと、フィリックスが「12年間生活を共にしてきたんだ」と嘆く場面で、「……ああ、知ってるとも」と、ちょっと切なげに呟くのが好き。尊大で傲慢なロイが垣間見せる優しさ、みたいなのが。



この短い場面で4人の性格と名前と4人の中での立場(力関係)を見事に描写してのけるニール・サイモンはすごいなあと思います。ホント、練られているというか、無駄がないというか。素晴らしいです(はぁと)。
2幕冒頭で、フィリックスにナプキンを渡された時の皆の態度とか、本当に見事に性格を表現していて、ここは台詞ないんですけど、石田さんが本当に良い仕事をしているなあ、と思いました。




それにしても、君たちポーカーしてないよね!?
冒頭の場面は専科さんたちが出ていないので、4人だけをじーっくりと観るチャンスなのですが、みんな、山札から一枚とって一枚捨てる(それも表を見せて)って作業を繰り返してるんですが。
それはゲームの名前でいうとラミー(ジン・ラミーとかセブンブリッジとか)じゃないか?

「台詞が飛ぶので、カードはみてません」と出演者は仰ってましたが、ポーカーは捨てるのが先で、何を捨てたか見せないし、しかも一枚とは限らず、全部替えたりするんだけど。チップのやり取りもないし。
ちゃんとカードを見てゲームをする必要はありませんが、基本の動作はポーカーらしくした方がいいと思うんだけどなー。まあ、どうでもいいことですが。




妃白ゆあちゃんと夢妃杏瑠ちゃんは、オスカーの部屋より2フロア上に住むイギリス人の姉妹、グウェンドレン・ピジョンと、セシリィ・ピジョン。姉は未亡人、妹はバツイチの、かなりあやしげなオシゴトについているらしい、セクシーレディたち。
可愛らしくて大人しい女性を装っているけど、根は相当にイケイケで野心家の女性であることが非常によくわかる猫の被り方で、とってもとっても素晴らしかったです。っていうか、このあたりは石田さんの得意分野でしたね(^ ^)。

フィリックスがフランシスをほめたたえている間、彼の息子の写真を見て「父親にそっくりよ!!」と笑い転げ、莫迦にしきった様子でフィリックスの話など全く聞いていなかった彼女たちが、フィリックスの話に泣き崩れるまでの展開はかなり強引なのですが(^ ^)。でも、そのギャップがとても面白かったです。いやー、このピジョン姉妹、根本的に柄違いだと思うんですけど、それでも凄く魅力的で、そして、本当に可愛かったです。





この物語は、本来はもっと「中年」たちの物語なんですよね。
オスカーがフィリックスに「(俺たちも)中年男だ。贅沢は言えないよ」というところとか。
フランシスの写真を視た鳩姉妹が「まあ、きれいな方!コラーゲン(注射)もヒアルロン酸も必要ない!って感じ!」と叫ぶところとか。
未沙さんはともかく、轟さんはまだまだ二枚目の格好良さで「中年男の情けなさ」なんて欠片もなかったし、ゆあちゃんもあんるちゃんも若くて肌もつるっつるで、それこそコラーゲンもヒアルロン酸もいらなそうだから違和感はあるんですよね。だって二人とも、「セクシー」なんじゃなくて「可愛い」んだもん。
……いや、そこが良いんですが。


ただ、別の組で上演するとしたら、鳩姉妹をもっとベテランにしても面白いんじゃないかと思いました。
花組 初姫さあや&華耀きらり
月組 花瀬みずか、妃鳳こころ
雪組 花帆杏奈、涼花リサ
宙組 美風舞良、大海亜呼
……とか、ね。

花組の二人は可愛いすぎて、ゆあちゃん・あんるちゃんとそんなにイメージが違わないかもですが(^ ^)。
あと、星組はどうせなら柚姐と五峰さんとか、そんな感じでも観てみたいかもー。

男役も考えたんですが、これはもう好みになってしまうので、、、(^ ^;ゞ
とりあえず、花組で上演することがあったら(←ないよ)、まりんさんと92期3人(真瀬、天真、銀華)とか。いやもういっそのこと、娘役も鞠華ゆめちゃんと月野姫花ちゃんでやりますか!?だったら男役も……あぅ、男役5人なのね、今の花組92期って。無念(T T)



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