宙組公演「美しき生涯」について。



先日書いた第4~5場(琵琶湖)で、書き忘れたことがありました。
お茶々さまの衣装の話。

最初に大劇場で観た時、『この(秀吉に最初に引き合わせる)場面で、いきなり三成の衣装と茶々の打ち掛けの紋が同じなのって、どうなの?』と思ったんですよね。
三成の袖と同じ色で同じ紋様(大きさは違いますが)の打ち掛けって……と。
まあ、着のみ着のまま北乃庄を逃れた茶々に、土豪の息子にすぎない石田家が用意した一張羅なんだろうから、同じ紋でも仕方ないか……とか無理やり納得させていたのですが。

東宝に来たら衣装が変わっていて、『ああ、やっぱりおかしいと思ったんだなー』と思って(^ ^)。
そのまま忘れていたのですが、先日の大空さんのお茶会でその話が出て、思い出しました。

……そうか、祐飛さんが言いだしたのか。なるほど納得(^ ^)。





というわけで、続き。



■第五場B カーテン前

さぎり(純矢ちとせ)、たつの(すみれ乃麗)と共に琵琶湖へ降りて行く茶々を追い掛ける三成を呼び止める疾風。

横柄なもの言い。率直というか、露骨な言いまわし。テルくんの台詞術はちょっと甘えたな感じに聴こえがちなので、ああいうクールな台詞はあんまりむかないなあ、と思ったりもします。
「早くお茶々さまを」と「抱かぬか」の間にタメをおくのは良いんですが、「だ」を吐き捨てるように言うのが、あんまりキャラにあっていないような気がするんですよね。ここはもっとクールに、さらっと言っていいと思うのですが(台詞そのものが露骨なので、言い方があまりいやらしいと余計に露骨な気がするし)。

疾風が七本槍を話題にすると、下手花道でくしゃみをする福島正則(北翔)と加藤清正(悠未ひろ)。
わざとらしいくしゃみといい、台詞といい、ともちんの声が良い感じに柔らかくて、とても好きです。みっちゃんの硬い声といい対比で、この二人に会話させたくなるのもわかるなあ(^ ^)。



■第六場 大阪城・中庭(天正13年)

大阪城が落成したばかりの秀吉軍の精鋭が、巨大な城の中庭で奥方連れてワイワイ観光中(^ ^)。

幕があがるといきなりロックがかかる。音楽は手島恭子さん。ギターのソロが格好良くて、印象的な場面です。着物を振り乱して踊る七本槍がめっちゃカッコいい(はぁと)。エアギターをかきならすところであれこれがんばっている7人が素敵です。

メインで芝居をしている福島夫婦(北翔・鈴奈)や加藤清正夫婦(悠未・風莉)もとても良いんですが、個人的に、回りで無言の芝居をしているメンバーが好きなので、ちょっと突っ込ませてください。

平野夫妻(鳳翔・愛花)は、新婚らしくラブラブ。ロックの中でもしっかりキスしていて、それをあおいさんに見つかって思いっきりからかわれていたりするのが楽しいです。
ダンスが終わって芝居に入っても、この二人だけは全く話を聞かずにひたすらラブラブしていて、、、可愛いったら、もう(*^ ^*)。
思えばこの二人は「パラダイスプリンス(新公)」「大江山」「シャングリラ」など、何度も組んでいるんですよねー。観ていて本当にほほえましくて、可愛い恋人たちでした。

加藤嘉明夫妻(十輝・美風)は、、、組むのは「カサブランカ」以来かな?小さなあおいさんのフリーダムさと、大きなまさこちゃんの安定感がしっくりと噛み合う、いいコンビだなと思います。

糟屋夫妻(蓮水・花露)は、さりげなく仲の良い友達感覚な二人。前に出ての芝居はあまりありませんが、同期らしい、何でもポンポン言い合える関係がほの見えて、やり取りに納得感があるんですよね。石田さん、狙ったのならすごいなーと思います。

脇坂夫妻(春風・花音)は、芝居の中でずーっと花音さんのお腹を撫でているみーちゃんが優しくてとても好きだ。あと、「そんなに言うなら三成の嫁になれ!」と言われて「きゃっ(はぁと)」となっているあいこちゃんがめっちゃキュートで可愛くて、そんな妻を見て目を丸くしているみーちゃんが大好きです。

片桐夫妻(凪七・大海)は、もう見るからに姐さん女房で(^ ^;ゞ。カチャの頭をぽんぽんと撫でているえっちゃんを何度か観ましたよ私。……可愛いなあ。そして、ラストのオチ(「なにゆえ、茶釜なのだ?」)が決まらない(←演出?)カチャを見守るえっちゃんが好きです。



14人が下手袖へぞろぞろとハケたところに、上手から登場する茶々、さぎり、たつの。
「大阪は騒々しいのぅ……」
という台詞を、この間で言えるすみ花ちゃんは、やっぱり凄い女優だなと思います。

「お呼びでございますか」
三成の静かな声。喜色を浮かべて振り向く茶々。

「大阪へ来たら、毎日そなたに逢えると思うたに…」
切なげに訴える姫におされ、一歩さがる三成が可愛い。我侭で強気な茶々と、控えめで消極的な三成。
両想いなのに、どうにもまとまりそうにない、それが、恋。




そんな二人の様子を寧々に報告するさぎり。
「引き続き、二人から目を離さぬよう」
指示を受けて戻る途中にで、疾風とすれ違う。

いきなり手裏剣を投げる疾風、
いきなり着物を脱ぎ棄てて、ミニの黒装束に網タイツという格好になるさぎり。
その衣装替えは石田さんの趣味ですか?

さぎりの反撃をあっさりとかわし、バックを取って口説きに入る疾風。
まあ、こう来れば女が落ちるのは「ノバ・ボサ・ノバ」以来の宝塚のお約束なので(汗)、まあ、何も言うまい。まあ、なんだかんだ言ってもこの場面は好きです。短いけど、テルくんとせーこちゃんんのデュエットが好き。この二人、昔は雪組で一緒に芝居していたんだなあ……と思ったりしました。せーこちゃんが雪組で女役だった期間は短いけど、テルくんと組んだこととかってあるのかなあ?



この調子で書いてたら、やっぱり千秋楽に間に合わないような気がしつつ、
今宵はここまでにいたしとうございます。



コメント

nophoto
カナリヤ
2011年7月28日20:03

こんばんは。
>「早くお茶々さまを」と「抱かぬか」の間にタメをおくのは良いんですが、「だ」を吐き捨てるように言うのが、あんまりキャラにあっていないような気がするんですよね。ここはもっとクールに、さらっと言っていいと思うのですが

うわぁ~っ、同じに感じる人が居た!!
そうなんです。横柄で私がイメージしてたのと違い、なんだか違和感感じています。そして、抱け!は、さらっと言って欲しかったんです。ここまで言うのはかなり贔屓ですね。(^^ゞ

すみかちゃんの「大坂は騒々しいのぉ」は、毎回楽しみです。日によってかすかに笑いが起きたり、スルーだったり。私はついクスクスしてしまいますが。これを白けずに言えるのは凄い!と私も思います。

あと、せーこちゃんが雪組時代に女役でかなめちゃんと組んだことは無かったと思います。いやぁ、かなりのファンだわぁ。(苦笑)
お邪魔致しました。

みつきねこ
2011年7月29日1:45

カナリヤさま
こんばんは!コメントありがとうございます♪♪

> うわぁ~っ、同じに感じる人が居た!!

そうなんですね!私だけじゃなかったのね(^ ^)ちょっとホッ。(←私の感想は人とポイントが違ってることが多いので……)


> 私はついクスクスしてしまいますが。これを白けずに言えるのは凄い!と私も思います。

私も、何度も観ていて、何が来るかわかっているのに、それでもついくすっと笑ってしまって、そのたびにすみ花ちゃんって凄いんだなーと思います!(^ ^)。

> あと、せーこちゃんが雪組時代に女役でかなめちゃんと組んだことは無かったと思います。

やっぱり無いですよね。。。そんな気がしたんです。
……私もファンかな?(^ ^)。