今日、滋賀県では、限定のふるさとフレーム切手「浅井三姉妹」「石田三成」「賤ヶ岳七本槍」が発売されました。

http://www.jp-network.japanpost.jp/notification/pressrelease/2011/document/3001_09_04_911070801.pdf


このイラストでいいのか?本当に欲しいのか!?と自問自答しつつ、、、
「限定」ものに弱い猫は、会社でじたばたするほど長浜に行きたかったです(「石田三成」「七本槍」はいずれも長浜市内の郵便局でのみ販売)

あーあ、わずか1500セットかー。どうなんだろう。もう売り切れちゃったかなあ……(T T)。


去年(2010年)は、ひこにゃん・みつにゃん・島さこにゃん・大谷にゃんぶの4匹が彦根城を取り囲む、という、なんというか夢のような絵柄のフレーム切手が販売されていたようですね。
……欲しかったなーーーっ!!


ところで。
画像を見ていただくとわかるのですが(携帯の方ごめんなさい)、このシートの「七本槍」には、9人の人物が描かれています。
今回の舞台でも登場している福島市松(正則)、加藤虎之助(清正)、加藤孫六(嘉明)、脇坂甚内(安治)、糟屋助右衛門尉(武則)、平野権平(長奉)、片桐助作(且元)に、石河兵助(一光)と桜井佐吉(家一)の二人を加えて、全部で9人。
桜井・石河の二人は、一連の合戦の表彰では福島ら7人と同格の扱いをうけ、加増もされたんですが、「七本槍」というグループ(?)には入らなかったようです。まあ、若干資料によって入れ替わっている場合もありますが、基本的に「七本槍」は秀吉子飼いの直臣を引き立てるために秀吉自らが言いだしたもので、客観的な根拠があるものではないようです。

そもそも、一連の合戦の火ぶたとなった賤ヶ岳の戦いで、先陣を切ったのはカーテン前での会話通り、三成(たち)のはずですし、ね。
そういうのを考えると、秀吉の人心掌握術というか、人心のコントロール術というか、そういうものの恐ろしさについて考えてしまいます(^ ^;



そういえば。
スルーしていましたが、第二場(柴田との戦い準備)の場面タイトルが「長浜城」になっているのは何故なんでしょうね。清州会議の後、長浜城はいったん柴田に引き渡されて、秀吉は山城に移ってたはずなんだけど。
ついでに言えば、「雪が融ける前に出陣を」して攻めたのは、佐久間盛政ではなく、織田信孝(岐阜)であり柴田勝豊(長浜)であり、そのへんの連中なんですよね……。



……いや、あの、細々とどうでもいいことを失礼しました。

それでは、先日の続きを。





■第四場 長浜城(天正11年夏)

幕が上がると、さぎり(純矢ちとせ)を中心とした宴の場面。
構成はプロローグとよく似ていますが、人数が少なかったり、衣装がちょっとしょぼかったりして、主・秀吉の地位の違い(プロローグの時点で秀吉は関白)を感じます。

せーこちゃんの歌がちょっと色っぽいメロディラインで好きだったりします。日本舞踊の名取の舞は綺麗ですが、個人的には、もうちょっと(歌くらい)色気があってもいいのになー、と思っていたりします。
「やらずの雨」とかはちゃんと色っぽかったし、出来ないってことないと思うんだけどなあ。


今回は七本槍が正式に名乗りを挙げるところを見ると、なんというか、これは七本槍のお披露目の宴なのかな?と思ったりしました。
美穂さんの寧々が嫌味たっぷりに「石田三成たちは七本槍には入れないのか」と尋ねるあたりも含めて。

まあ、寧々の問いかけに対する秀吉の様子を見ると、「槍ばたらきしかできぬうつけ者は七本槍と呼んで讃えてやり、違う才を発揮できるものは、そういう仕事を任せて重用する」という評価軸がはっきりしているような気がします。
……未沙さんと美穂さんだからこそできる、大人の芝居、だなー(しみじみ)



茶々を連れて入ってくる三成。

美しい姫君に見惚れて、足元もおぼつかない秀吉。
秀吉の気持ちに気付いて、イラつく寧々。
酒臭い老人を嫌い、拒否する茶々。

「なんて美しい…」

ぽーっと茶々を賛美して、回りのメンバーに止められる加藤孫六(十輝いりす)。

「お市さまにそっくりじゃ!」

いらんことを指摘して、回りだけではなく寧々にまで叱られる片桐(凪七瑠海)。

最後には寧々が茶々を叩いて自分の立場をわからせ、権高く侍女を呼んで立ち去る。
「おかかさま!!」
と呼びながら後を追う七本槍の面々は、初めて見た動くモノを親だと思い込む雛鳥のように、寧々の後を追いかけて行く。秀吉の後ではなく、あくまでも寧々の後、なんですよね。大石さんの、このあたりの描写の巧みさというか、さりげなく人間関係を伝える情報量の多さはさすがだな、と思います。時間の限られるテレビドラマに慣れているっていうのはやっぱり違うんでしょうね。


プライドの高い小娘らしく、
「わが父は猿ではないっ!」
と叫んで立ち去る茶々、主に一礼して、後を追う三成。

それを凝っと見送る秀吉の、ねっとりとした目がとても怖いです。
……未沙さんの凄みを久々に実感しました。……たしかに、これはサヴィーリィチとか演じている場合ではなかったな~(←しみじみ)。


「気性も、美しさも、お市さまにそっくりじゃ……」
そう呟きながら酒宴に戻る秀吉。
ぴったりと付き従う小姓(彩花まり)。

上手花道には、さぎりとたつのになにやら指示を出す寧々の姿。
下手花道には、寧々たちを見張る疾風の姿。

それぞれが、それぞれの思惑で動いている。
大きな歴史の渦の中で。



■第五場 琵琶湖(天正11年?)

花道の人々が去り、真ん中のセットに入った秀吉と小姓、侍女たちがセリ下がると、、、セットの上に、琵琶湖のほとりに佇む三成と茶々が現れる。
二人のしっとりとした幸せそうな場面が少ないので、観るたびに、ああ、この場面好きだなあ……と思います。


気が強くて意地っ張りな姫君と、ちょっと気弱だけど有能で誠実な男、という組み合わせって、ある意味女性の夢なんでしょうか。「ベルサイユのばら」のオスカルとアンドレ、大和和紀の一連の作品、「エースをねらえ!」の竜崎麗香と尾崎、「銀河英雄伝説」のラインハルトとキルヒアイス……とか。(←ちょっと違うと思うが)(特に最後)

で、何が言いたいかというと。
すみ花ちゃんの茶々が可愛くて可愛くて、ちょっと身悶えしましたよ、とご報告したいの(^ ^)。
いろいろあったけど、心穏やかに暮らせるのは、そこに三成がいるから。そんな真っ直ぐな想いが面映ゆくて、切なくて。

そして三成は、そんな茶々に気付いていながら、あえて直視しないようにしているように見えました。
茶々は、「主筋の姫」だから。この時点で、彼は秀吉の気持ちに気付いていたのでしょうか。……無意識に気付いていて、だからこそ、あえて目を背けているのかな、と思う日もあれば、全然気付いていないのかな?と思う日もあるんですよね……相変わらず、芝居は日替わりなお二人です。



ところで。
初見の時から気になっていたんですが、この場面って、前場とつながっているわけではないんでしょうか……?
北ノ庄落城が、旧暦の4月(新暦6月)。そこからモミジが色づくまで、4~5ヶ月ありますよね?

演出的には、初や江を連れて茶々が退出し、三成が後を追ったあと、そのまま見晴らし台か何かであの会話をしている……ようにも見えるんですが、花道での寧々とさぎりたちの場面があるから、そこで切って、時間が過ぎたことにすればいいのか?
さぎりとたつのが茶々付きの侍女になるのも、寧々の指示によるんだろうし……。




なーんて、いろいろ考えすぎるのは私の悪い癖ですが。



群舞に入ったあと、ソロを歌う七瀬りりこ嬢の美声が耳に心地よく、いつもうっとりと眺めている場面ですが。
……弁財天さんたちの蒼い鬘にはどういう意味があるんでしょうね(^ ^;ゞ。
この世のものとは思えない幻想的な風景で、あれはあれで良いのかな、と思ってはいるんですけどね(^ ^)。でも不思議。



なかなか進みませんが、今宵はここまでにいたしとうございます……。


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