石田三成~永遠の愛と美【4】
2011年7月15日 宝塚(宙) コメント (4)東宝劇場公演「美しき生涯」について。
■第一場B 清州城 銀橋(天正10年夏)
草の者である疾風(凰稀かなめ)を呼ぶお市の方(妃宮さくら)。
この公演で卒業予定だったさくらちゃん、しっかりした見せ場を貰えてよかったねえ(涙)と観るたびに思います。
「猿(秀吉)の世話になって生きること耐えられぬ」と言い切る強さと、「和睦はあり得ぬのか…?」と問うときの頼りなげな口調のギャップに女らしさがにじむのが好き。
つけつけとしたお市の口調と、ぶっきらぼうな疾風の返事。なんというか、狎れのない緊張感のある会話で、なんとなく好きです。
■第二場 長浜城下の中庭(天正10年末?11年初頭?)
寧々(美穂圭子)が子飼いの青年たちにおにぎりを食べさせている場面……なんですが。
すごーく細かいこと言ってもよければ、この七人はあくまでも「賤岳の戦いで武勲をあげた七人」であって、秀吉と寧々の子飼いとイコールではないんですよねーーーー。
片桐且元なんかは元浅井家臣という説もあって、能力的にもどちらかと言えば三成側の存在だし。まあ、細かいことなんですけどね。
基本的には軽い気持ちで微笑ましく眺めるべき場面なんでしょうけれども、案外と石田三成の人物像が語られていたりして、重要な場面なんですよね。
あの膨大な説明台詞をさりげなく聴かせてくれる美穂さんは何度観てもすごいなあ(@ @)。
そして、さりげなくちーちゃん(蓮水ゆうや)にカチャ(凪七瑠海)が突っ込むところがあったりして、7人の人間関係に興味がわく場面でもあります。
話が盛り上がったところで秀吉が登場。
好々爺に見えて、深いエネルギーと闇を抱えた年配の男を演じさせたら、未沙さんの右に出るものはいないかもなー、と思いました。
悪い人じゃないんだけど、まっすぐな人でもない。いろんな回り道をして生きてきて、今の地位に辿りついて、さらに上を目指している男。卑しい出自と蔑まれても、それに負けない何かを掴んだ男。
美穂さんの寧々ほどの女が愛するのも納得できる、重みのある人物像がさすがでした。
秀吉が「三成を見習え」と諭すのに反発して、銀橋へ出る福島正則(北翔海莉)。
さすがの美声で、若者らしいまっすぐな歌い方がみっちゃんらしいな、と思います。
それに続く、カーテン前での秀吉と三成との会話がかなり好きです。この主従が仲良くやっているのはここだけなので(汗)。
しかーし、「夜討ちなどという卑怯な真似はできん」っていう見識と、「雪が融ける前に出陣を」という提言は、矛盾しないんでしょうか………? >大石さん
■第三場 北ノ庄(天正11年春)
ここは、細かく動きを追うと話が終わらないので、なるべく省略させていただきたいと思います。
最初に集まってくる足軽姿の一段は、ル・サンクによると秀吉軍のようですね。さっつん(風羽玲亜)の台詞も攻める側だし。
でも、プログラムによると、さっつんは柴田軍なんだよなーーー。後半の立ち回りは、兜が邪魔で誰が誰やらさっぱりだし。うーん、よくわからない。
、、、なにはともあれ、さっつんは相変わらず声が素敵で格好良いです!……どっちの軍でもいいや、と思ってしまうくらいには(*^ ^*)。
柴田家の武将は、最初に城門から登場するのがモンチ(星吹彩翔)、上手から駆け込んでくるのがあっきー(澄輝さやと)。二人ともかなり古風な大振りの鎧を身につけているのは、柴田の旧弊を表しているのかなあ?と思ったりしつつ。
羽柴の武将は、七海ひろき・鳳樹いち・蒼羽りく・愛月ひかるの4人。
殺陣が入り乱れてくると誰がどちら側だかわかりにくくなってくるのですが、まあ、そんなに気にしなくていいのかなあ……?
お市と姫たちを護る、疾風と侍女たち。
疾風が持っている青い薄衣の意味が不明なのですが、当初の演出では、疾風はこの場面に侍女の扮装をして登場する予定だったそうですね。あの薄ものはその名残だとか。
……なるほどー。次の場面との絡みもあって男姿のままやることになったのでしょうか?
娘たちに別れを告げて、階段を上がる市。
柴田と運命を共にする決意で、織田家を護るために柴田に嫁いだ美しい人。
さくらの可愛らしい美貌が100%生きる役ではありませんでしたが、最後にこんな良い役をやらせてもらって、良かったね、、、と心から思いました。
背を向けた母を追う茶々(野々すみ花)、押しとどめる疾風。
羽織っていた薄衣で姫をくるんで連れ出そうとして……
そこに現れる三成。
いったん姫の傍を離れる疾風の、捨て台詞が好きです。
感情の無さが、いい。茶々しか目に入っていない三成には見えてもいないだろう、その距離感も。
この場面での茶々と三成の会話は、ラストシーンまでひっぱる重要なやり取りなんですが、結構後ろで闘っている武将たちが気になってつい目が泳いでしまう場面でもあります。
ちゃんと聞かなきゃー、とは思うんですが(^ ^; すみません。
姫を連れて脱出する三成、手引きをかって出る疾風。
そこに襲い掛かってくる柴田軍は……結局のところ、殿の子でもない「奥方の連れ子」は殺しても構わないっていう感じなんでしょうか。仮にも主(織田)筋の姫なんだけどなあ。
などと、細かい疑問には目をつぶりつつ。
今宵はここまでにいたしとうございます……。
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■第一場B 清州城 銀橋(天正10年夏)
草の者である疾風(凰稀かなめ)を呼ぶお市の方(妃宮さくら)。
この公演で卒業予定だったさくらちゃん、しっかりした見せ場を貰えてよかったねえ(涙)と観るたびに思います。
「猿(秀吉)の世話になって生きること耐えられぬ」と言い切る強さと、「和睦はあり得ぬのか…?」と問うときの頼りなげな口調のギャップに女らしさがにじむのが好き。
つけつけとしたお市の口調と、ぶっきらぼうな疾風の返事。なんというか、狎れのない緊張感のある会話で、なんとなく好きです。
■第二場 長浜城下の中庭(天正10年末?11年初頭?)
寧々(美穂圭子)が子飼いの青年たちにおにぎりを食べさせている場面……なんですが。
すごーく細かいこと言ってもよければ、この七人はあくまでも「賤岳の戦いで武勲をあげた七人」であって、秀吉と寧々の子飼いとイコールではないんですよねーーーー。
片桐且元なんかは元浅井家臣という説もあって、能力的にもどちらかと言えば三成側の存在だし。まあ、細かいことなんですけどね。
基本的には軽い気持ちで微笑ましく眺めるべき場面なんでしょうけれども、案外と石田三成の人物像が語られていたりして、重要な場面なんですよね。
あの膨大な説明台詞をさりげなく聴かせてくれる美穂さんは何度観てもすごいなあ(@ @)。
そして、さりげなくちーちゃん(蓮水ゆうや)にカチャ(凪七瑠海)が突っ込むところがあったりして、7人の人間関係に興味がわく場面でもあります。
話が盛り上がったところで秀吉が登場。
好々爺に見えて、深いエネルギーと闇を抱えた年配の男を演じさせたら、未沙さんの右に出るものはいないかもなー、と思いました。
悪い人じゃないんだけど、まっすぐな人でもない。いろんな回り道をして生きてきて、今の地位に辿りついて、さらに上を目指している男。卑しい出自と蔑まれても、それに負けない何かを掴んだ男。
美穂さんの寧々ほどの女が愛するのも納得できる、重みのある人物像がさすがでした。
秀吉が「三成を見習え」と諭すのに反発して、銀橋へ出る福島正則(北翔海莉)。
さすがの美声で、若者らしいまっすぐな歌い方がみっちゃんらしいな、と思います。
それに続く、カーテン前での秀吉と三成との会話がかなり好きです。この主従が仲良くやっているのはここだけなので(汗)。
しかーし、「夜討ちなどという卑怯な真似はできん」っていう見識と、「雪が融ける前に出陣を」という提言は、矛盾しないんでしょうか………? >大石さん
■第三場 北ノ庄(天正11年春)
ここは、細かく動きを追うと話が終わらないので、なるべく省略させていただきたいと思います。
最初に集まってくる足軽姿の一段は、ル・サンクによると秀吉軍のようですね。さっつん(風羽玲亜)の台詞も攻める側だし。
でも、プログラムによると、さっつんは柴田軍なんだよなーーー。後半の立ち回りは、兜が邪魔で誰が誰やらさっぱりだし。うーん、よくわからない。
、、、なにはともあれ、さっつんは相変わらず声が素敵で格好良いです!……どっちの軍でもいいや、と思ってしまうくらいには(*^ ^*)。
柴田家の武将は、最初に城門から登場するのがモンチ(星吹彩翔)、上手から駆け込んでくるのがあっきー(澄輝さやと)。二人ともかなり古風な大振りの鎧を身につけているのは、柴田の旧弊を表しているのかなあ?と思ったりしつつ。
羽柴の武将は、七海ひろき・鳳樹いち・蒼羽りく・愛月ひかるの4人。
殺陣が入り乱れてくると誰がどちら側だかわかりにくくなってくるのですが、まあ、そんなに気にしなくていいのかなあ……?
お市と姫たちを護る、疾風と侍女たち。
疾風が持っている青い薄衣の意味が不明なのですが、当初の演出では、疾風はこの場面に侍女の扮装をして登場する予定だったそうですね。あの薄ものはその名残だとか。
……なるほどー。次の場面との絡みもあって男姿のままやることになったのでしょうか?
娘たちに別れを告げて、階段を上がる市。
柴田と運命を共にする決意で、織田家を護るために柴田に嫁いだ美しい人。
さくらの可愛らしい美貌が100%生きる役ではありませんでしたが、最後にこんな良い役をやらせてもらって、良かったね、、、と心から思いました。
背を向けた母を追う茶々(野々すみ花)、押しとどめる疾風。
羽織っていた薄衣で姫をくるんで連れ出そうとして……
そこに現れる三成。
いったん姫の傍を離れる疾風の、捨て台詞が好きです。
感情の無さが、いい。茶々しか目に入っていない三成には見えてもいないだろう、その距離感も。
この場面での茶々と三成の会話は、ラストシーンまでひっぱる重要なやり取りなんですが、結構後ろで闘っている武将たちが気になってつい目が泳いでしまう場面でもあります。
ちゃんと聞かなきゃー、とは思うんですが(^ ^; すみません。
姫を連れて脱出する三成、手引きをかって出る疾風。
そこに襲い掛かってくる柴田軍は……結局のところ、殿の子でもない「奥方の連れ子」は殺しても構わないっていう感じなんでしょうか。仮にも主(織田)筋の姫なんだけどなあ。
などと、細かい疑問には目をつぶりつつ。
今宵はここまでにいたしとうございます……。
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コメント
ル・サンク確認してきたんですが、たしかに、あの「行けーっ!!」という台詞は「秀吉軍の武将」となっていますね。
でも!!プログラムは、大劇場のも東宝のも「柴田軍兵」なんですよー >さっつん。
……まさか、あれはさっつんじゃないのでしょうか……?(いやまさか)(←段々自信が無くなってきた)
相変わらずよいお声で(笑)
ですよね!私も確認しました(^ ^)。
というわけで、おそらくプログラム側の誤植か、あるいはアルバイト(え?)なんだと思います!