星組新人公演「ノバ・ボサ・ノバ」つづき。
印象に残った順、ということで、不思議な順番ですがお許しを。


■オーロ(十碧れいや)、マール(芹香斗亜)、ブリーザ(音波みのり/白華れみ)

「ボア・タールデ・カルナバル」から「ラグリマ」にかけてのドラマティックな三人の場面が、溌剌としたエネルギーに充ち溢れて、すごい迫力でした。

ポコちゃんのオーロは、若くて真っ直ぐで、ワルになりきれてない感じが良かったです。「ソル・エ・マル」の歌い継ぎもがんばってたと思います(^ ^)。本公演のオーロは、いちおう三人とも観ましたが、その中では真風くんのオーロに近かった……かなあ?素朴な少年っぽさというか、自分の感情に素直なところが似ていたような。真風くんよりはもう少しワルっぽい感じになっていたから、ともみんと真風くんの間くらいかな。

キキちゃんのマールは、なんだかものすごく不良少年だった(^ ^)。そして、はるこちゃんのブリーザが、あまりにも普通の可愛子ちゃんだったことに吃驚。れみちゃんのブリーザの、野生の豹のような激しさとは全然違う、ごく普通の、ものすごく可愛い女の子でした。

キキちゃんとはるこちゃん、前回の新人公演(愛と青春の旅立ち)でトップコンビを務めただけあって、前半の息のあった恋人たちの、ほのぼのと優しい空気がとても良かった!傍にいることが当たり前で、いなくなったらどうなるかなんて考えたこともない、夢見がちな二人、って感じが切実に伝わってきました。
それなのに、娘は通りすがりのイケメンに誘惑されてしまう。一瞬の邂逅、心のないキス。ものなれた男がふと興味をひかれて落としにかかる、その心理に説得力を与えた彼女の素朴な美しさはさすがでした。

「ボア・タールデ・カルナバル」の激しいダンスに、すこし戸惑ったように、でも楽しそうに踊るブリーザ。男が自分を欲しがっているのが嬉しくて、祭りの空気に惑わされて、すっかり舞い上がってしまった少女。本役のれみちゃんとは本当に全然ちがうなーと思いながら観ていました。むしろ、1999年月組のアツ(千紘れいか)に似ていた……かも?

クライマックスでオーロに抱かれ、、自分を探している恋人を見出す娘。
マールの眼に浮かぶ憎悪と、ブリーザの瞳に浮かぶ驚愕。その一瞬で、今じぶんを抱いている男のことなどすっかり忘れて、マールに駆け寄るブリーザ。彼女を突き飛ばしてオーロに戦いを挑むマール。唇の端に嘲笑を浮かべたまま、マールに対峙するオーロ。
祭りの高揚感と恋のエネルギー。パッションに満ちた、良い場面でした。あの場面、三人とも踊れるって本当に大事なことだ!



■マダムX(稀鳥まりや/万里柚美)

キトリちゃんがああいう大人の女をやっていると、ついつい微笑ましく思ってしまうのですが、なかなか魅力的なマダムだったと思います。……といいつつ、その直後に本公演を観て、柚美さんのあまりの爛れた美しさにうっとりしてしまったことは否定しませんが(汗)。

先日の日記にも書きましたが、マダムの手に渡った首飾りは、マダムがいったん付けた後、自ら外して女の子たちに見せびらかして、その後おもむろに胸元にしまう……のですが。
……キトリの努力は認めたい(←ファンだから)でも!ない胸は描いてもどうにもならな……かった(T T)。もう少し詰め物なりして谷間を作らないと、首飾りをしまったところが不自然になっちゃうんだってば!!
なによりも、あの演出でいくならなぜ衣装を変更しなかったのかが疑問です。これは新人公演とは関係ないけど、あのドレスで首回りにアクセサリーをつけないとか、女だったらありえませんから!


なんてツッコミをいれつつ、もう一回引っ張ります。


コメント