石田三成~永遠の愛と美
2011年5月29日 宝塚(宙)宝塚大劇場にて、宙組公演「美しき生涯~石田三成、永遠の愛と義~/ルナ・ロッサ」を観劇してまいりました!
いやはや、噂には聞いておりましたが。
祐飛さん、美しすぎる!
なんだかもう、なんというか。
もう、ここまできたらなにがどうでもいいや、と。
石田三成、永遠の愛と美でしたね、まさしく。
大石静さんの脚本に大島ミチルさんの音楽、と話題満載の作品でしたが、初の試みとしては一定の成功を収めらるんじゃないかという気がします。
とりあえず、大島ミチルさんのスケールの大きい音楽がとても良かった!!「美しき人生」とか「生きること、生かすこと」とか、いろんな人が同じ曲を何度も歌う構造がすごくミュージカルっぽくて。繰り返されるたびに重ねられていくものがあるのが興味深かったですね。
大島さんの脚本はすごいなあと思いました。なかなかあそこまで深い情、というか……「業」を表に出す作品って宝塚では珍しいと思うのですが、それを演じてしまうトップコンビ+未沙&美穂の専科コンビが、本当に凄いなと思いました。
まだちょっと脚本と演出と役者の芝居がかみあっていない部分がありましたが、まだ公演が始まって1週間なので、これからかなと思います。
中でも美穂さん(お寧々)の銀橋での歌は本当に本当に素晴らしかった!
いやもう、美穂さんに銀橋わたらせちゃいかんよ。舞台ごとさらっちゃうじゃん(^ ^;
愛と業をぶつけあう4人をよそに、カラッと明るい七本槍の場面を配したセンス……大島さんの発案なのか石田さんのアドバイスなのかわかりませんが、舞台には絶対必要な転換だと思うので、良かったと思います。
ただ、もう少し具体的に三成との対立の場面があっても良かったのになあ、と思ったりはしました。
福島正則(北翔海莉)がラストに、
「俺は昔から三成が大嫌いだった」
と独白するんですが……その裏付けが一個くらいあってもいいような気がするんですよね。そもそも、福島は本来、最後の最後の別れの場面で泣くようなキャラクターではないと思うんですが、、、そういう性格に作るなら、そういうエピソードがないと観ていてストンと落ちないなあ、という気がしました。
そして、三成を清廉潔白な聖人に設定したがために、本来は三成が差配していたはずの様々な裏工作を担当することになった甲賀者の疾風(凰稀かなめ)。
祐飛さんとの並びは絶対似合うだろうと思っていたんですが、予想以上に似合ってて良かったです(嬉)。ただ、声のピッチがあってないのでデュエットが苦しい(^ ^;;;。祐飛さんは常に低めだし、テルくんは微妙に上擦りがちなので、二人で合わせると不思議な世界になってしまうんだもん(T T)。これはもう、回数を重ねるうちに合ってくることを祈っています(祈)。
それにしても。
「関ヶ原」前の疾風との会話で見えてくる三成の性格は、戦国時代に曲りなりにも五奉行のひとりにまでなった石田三成像としては、どうしたものかと。
裏切りを抑えるために秀頼の出馬を乞うだけの知恵がある人が、「夜討ちのような卑怯なことはしない」とか莫迦なこと言わないから!そもそも彼は、兵站だけでなく、和平交渉や事前工作に通じていたからこそのあの地位なのになー。戦場での槍働きに匹敵するだけの武功は、兵站だけでは立てられないでしょう、やっぱり。
人に敬遠されるほどの『頑な』な清廉潔白さと、そういう交渉術っていうのは相反するものなのかもしれませんが、それにしても、「義のための戦いだから裏切りなどありえない」とか、どんだけお花畑なんだよみたいに描かれていたのは悲しい気がしました(^ ^)。
あと、脚本的に気になったことを二つほど。
・「『三成』は『三つのなすこと』と書くのであろう」と茶々が言うけど、、、正しくは「三つの成ること」じゃないか?「なすこと」なら「三為」になるのでは……?(「成す」って普通の使い方?)
・処刑の場面で家康(寿つかさ)が三成に初対面のような挨拶をしていましたが、そんなはずないですよね…?
ショー「ルナ・ロッサ」は、楽しかったです(^ ^)。まだ開幕から時間が経っていないせいか、まだまとまりがないというか、猥雑感が先に立っているような気もしましたが、、、あらためて稲葉さんのショーは面白いなあと思いました。
ただ、一つだけ大きな不満が。
月下美人は脚を出すべき!
それだけは譲れません。せっかくのテルくんの脚を隠すなんて、ありえん!!
好きな場面は「砂漠の豹」と「祈り」です。「砂漠の豹」は、振付が今一つなのが残念。音楽も良いし、いい場面になりそうなのになー。「祈り」は、みんなが舞台上を踊るんじゃなくて走り回っているのに最初は驚きましたが、なんていうか、あれはあれで、観ていてすごく発散できるんですよね。凄かったです。
でも、月下美人が脚を出してくれたら、月下美人が一番になるかも(^ ^)。
最後に、ナウオンの演出家インタビューで印象に残ったこと。
「カサブランカ」のとき、小池さんに「キスが巧い」と褒められた祐飛さん。
今度は、石田さんに「土下座が格好良い」と褒められてる(^ ^)。
どちらも、なかなか男役を褒めるポイントになりにくい部分だと思うんですが。……やっぱり祐飛さんってオンリーワンの存在なのかも。
しかし。
たしかに、今回の作品の一番の見せ場は、三成が土下座する3場面(秀吉にと茶々にと家康にと)のような気がするわ、、、演出家って凄いなあ(@ @)。
.
いやはや、噂には聞いておりましたが。
祐飛さん、美しすぎる!
なんだかもう、なんというか。
もう、ここまできたらなにがどうでもいいや、と。
石田三成、永遠の愛と美でしたね、まさしく。
大石静さんの脚本に大島ミチルさんの音楽、と話題満載の作品でしたが、初の試みとしては一定の成功を収めらるんじゃないかという気がします。
とりあえず、大島ミチルさんのスケールの大きい音楽がとても良かった!!「美しき人生」とか「生きること、生かすこと」とか、いろんな人が同じ曲を何度も歌う構造がすごくミュージカルっぽくて。繰り返されるたびに重ねられていくものがあるのが興味深かったですね。
大島さんの脚本はすごいなあと思いました。なかなかあそこまで深い情、というか……「業」を表に出す作品って宝塚では珍しいと思うのですが、それを演じてしまうトップコンビ+未沙&美穂の専科コンビが、本当に凄いなと思いました。
まだちょっと脚本と演出と役者の芝居がかみあっていない部分がありましたが、まだ公演が始まって1週間なので、これからかなと思います。
中でも美穂さん(お寧々)の銀橋での歌は本当に本当に素晴らしかった!
いやもう、美穂さんに銀橋わたらせちゃいかんよ。舞台ごとさらっちゃうじゃん(^ ^;
愛と業をぶつけあう4人をよそに、カラッと明るい七本槍の場面を配したセンス……大島さんの発案なのか石田さんのアドバイスなのかわかりませんが、舞台には絶対必要な転換だと思うので、良かったと思います。
ただ、もう少し具体的に三成との対立の場面があっても良かったのになあ、と思ったりはしました。
福島正則(北翔海莉)がラストに、
「俺は昔から三成が大嫌いだった」
と独白するんですが……その裏付けが一個くらいあってもいいような気がするんですよね。そもそも、福島は本来、最後の最後の別れの場面で泣くようなキャラクターではないと思うんですが、、、そういう性格に作るなら、そういうエピソードがないと観ていてストンと落ちないなあ、という気がしました。
そして、三成を清廉潔白な聖人に設定したがために、本来は三成が差配していたはずの様々な裏工作を担当することになった甲賀者の疾風(凰稀かなめ)。
祐飛さんとの並びは絶対似合うだろうと思っていたんですが、予想以上に似合ってて良かったです(嬉)。ただ、声のピッチがあってないのでデュエットが苦しい(^ ^;;;。祐飛さんは常に低めだし、テルくんは微妙に上擦りがちなので、二人で合わせると不思議な世界になってしまうんだもん(T T)。これはもう、回数を重ねるうちに合ってくることを祈っています(祈)。
それにしても。
「関ヶ原」前の疾風との会話で見えてくる三成の性格は、戦国時代に曲りなりにも五奉行のひとりにまでなった石田三成像としては、どうしたものかと。
裏切りを抑えるために秀頼の出馬を乞うだけの知恵がある人が、「夜討ちのような卑怯なことはしない」とか莫迦なこと言わないから!そもそも彼は、兵站だけでなく、和平交渉や事前工作に通じていたからこそのあの地位なのになー。戦場での槍働きに匹敵するだけの武功は、兵站だけでは立てられないでしょう、やっぱり。
人に敬遠されるほどの『頑な』な清廉潔白さと、そういう交渉術っていうのは相反するものなのかもしれませんが、それにしても、「義のための戦いだから裏切りなどありえない」とか、どんだけお花畑なんだよみたいに描かれていたのは悲しい気がしました(^ ^)。
あと、脚本的に気になったことを二つほど。
・「『三成』は『三つのなすこと』と書くのであろう」と茶々が言うけど、、、正しくは「三つの成ること」じゃないか?「なすこと」なら「三為」になるのでは……?(「成す」って普通の使い方?)
・処刑の場面で家康(寿つかさ)が三成に初対面のような挨拶をしていましたが、そんなはずないですよね…?
ショー「ルナ・ロッサ」は、楽しかったです(^ ^)。まだ開幕から時間が経っていないせいか、まだまとまりがないというか、猥雑感が先に立っているような気もしましたが、、、あらためて稲葉さんのショーは面白いなあと思いました。
ただ、一つだけ大きな不満が。
月下美人は脚を出すべき!
それだけは譲れません。せっかくのテルくんの脚を隠すなんて、ありえん!!
好きな場面は「砂漠の豹」と「祈り」です。「砂漠の豹」は、振付が今一つなのが残念。音楽も良いし、いい場面になりそうなのになー。「祈り」は、みんなが舞台上を踊るんじゃなくて走り回っているのに最初は驚きましたが、なんていうか、あれはあれで、観ていてすごく発散できるんですよね。凄かったです。
でも、月下美人が脚を出してくれたら、月下美人が一番になるかも(^ ^)。
最後に、ナウオンの演出家インタビューで印象に残ったこと。
「カサブランカ」のとき、小池さんに「キスが巧い」と褒められた祐飛さん。
今度は、石田さんに「土下座が格好良い」と褒められてる(^ ^)。
どちらも、なかなか男役を褒めるポイントになりにくい部分だと思うんですが。……やっぱり祐飛さんってオンリーワンの存在なのかも。
しかし。
たしかに、今回の作品の一番の見せ場は、三成が土下座する3場面(秀吉にと茶々にと家康にと)のような気がするわ、、、演出家って凄いなあ(@ @)。
.
コメント