バウ・ダンシング・スペクタクル。
月組バウホール公演「Dancing Heroes!」って、こういう副題がついていたんですね。今、プログラムを見ていて気がついたんですが。

ダンシング・スペクタクル。
……特別にスペクタクルな装置を使ったりとか、そういうのは全く無かったのですが(^ ^)、あの時のバウホールは、間違いなく「スペクタクルな」空間でした。
人間の肉体が秘めた可能性、とか、そんなような意味で。




客席の異様に濃密な空気の中で、初日の幕をあけた「Dancing Heroes!」
二日目の11時公演は宝塚友の会優先公演。こちらは、ごく普通の客席。
園加の開演アナウンスにもパラパラと拍手が出て、祝福ムードに包まれた、明るくて穏やかな雰囲気でした。
そして、初日とは全く別の公演みたいにまとまりのある、エネルギッシュな舞台でした(^ ^)。

あの異様な初日を体感できたことは、貴重な経験だったんだな、と思います。
……「血と砂」の初日とか、「Hollywood Lover」の千秋楽(青年館)とか、、、大空さんのファンをしていると結構「異様な」空気の中の公演を体感しているのですが、今回の初日はそれらに匹敵する空気だったような気がします。
千秋楽に参加したいーーーっ!!と思いました(←会議日程を自分の都合で決められるくらい偉くなりなさい)


二日目(9日)の14時半公演は、ドラマシティ組の初日に来なかったメンバー(研ちゃん、みりおくんなど)と白華れみちゃんがいらしていたせいか、園加のアナウンスに対する喝采とかは初日なみにあったのですが、舞台は良い感じに緊張感があって、すごく良かったです。みんなの歌もだいぶ安定して、やっと本来の意味での初日の幕があがったな、と思いました。


それにしても、あの公演、一日二回公演はキツいんでしょうねぇ……
9日の14時半の最後の場面とか、みんな足許危うかったよ(- -;
園加のジャンプも明らかに低いし。でも、最後までみんな気力でもたせてて、そのことに一番感動しました。
三回目のこの公演が、私の中では今のところベストパフォーマンスです。

三日目が終わって、今日はどうだったんでしょうねぇ。
みんな、体力配分わかってきたかな?




遠征先から、男役については一言ずつ書いたので、今度は娘役さんについて。

まいまい(萌花ゆりあ)
今回は完全にヒロイン格。まいまいが出る場面は、娘役センターは全部まいまい。
やっぱり可愛いしスタイル良いし、素敵でした。
ただ。彼女は素晴らしいダンサーだと思うのですが、意外と男っぽいというか、直線的なスパスパっとしたダンスが得意なんですよね。いろんな曲でセンターで踊っているのを続けざまに観ると、若干、どの曲も同じように踊る人だな、という印象をうけました。
ただ、二幕の「Amazing Grace」のダンスは素晴らしかったです。センターに立つだけのものは持っているダンサーだな、と思います。

ひまりん(美夢ひまり)
祐飛さんファン的には、未だに「六つよ!(by 血と砂)」のひまりん。大人になったなあ、と、すごく今更ですが思いました。可愛い笑顔と、適度にふっくらした女らしいスタイル。ダンスもキュートで魅力的で、大好きです。みづきちゃんがセンターになった第6景で前半の歌を担当していましたが、良い声ですよねー。

くれよん(玲美くれあ)
最近私の中では急上昇中のシャープな美人ダンサー。元々顔立ちが大人っぽいせいか、学年が上がって持ち味と役柄が合ってきたような気がします。結構歌う場面も多くて、歌える人なんだなーというのは初めて認識しました。
一番印象的だったのは二幕の黒鳥かな。宇月くんとは同期なだけに遠慮なく踊ってて、息のあった迫力あるダンスでした。

(白雪)さち花ちゃん
私の中ではくれよんと逆にシンガーのイメージの強かったさち花ちゃんですが、ダンスも綺麗ですねえ。なんでもできる人なんだなあ(感心)。

ちゅーちゃん(咲希あかね)
もう、とにかく可愛い!!
センターで踊る場面は残念ながら無かったのですが(←なんでっ!?)、どの場面もどの場面も本当に可愛くて、ダントツ素敵でした。ダンスもさすがだし、もっともっと使ってほしいー。せめて一回くらい宇月くんと組んでくれたって良いじゃん!(なんか逆恨みっぽくなってきたぞ……)

(真凛)カンナちゃん
「Hollywood Lover」の三人娘の一人、カンナちゃん。どちらかと言うと芝居の子だと思っていたので、こんなに踊れるんだ!というのが新鮮でした。エネルギッシュなダンスをする人で、1幕ラストの太鼓の場面でぴょんぴょん飛んでいたのが可愛かったなあ。

(紗那)ゆずはちゃん
中日「Heat On Beat!」で、麗百愛ちゃんのやっていた悪魔(?)の役を踊っていたゆずはちゃん。抜群のダンス力とコケティッシュな美貌で、どの場面も良い位置で踊っていて、ありがたかったです。三木さんはああいうダンサーが好きなのかなあ?
私は博多座の「ME AND MY GIRL」の時から、若手娘役ではゆずはちゃん一押し!なので、最近の活躍ぶりがとてもうれしい(^ ^)。特に二幕の「白鳥の湖」で、白鳥Aとして宇月くんと踊ってくれたのはとても幸せな時間でした。小柄な宇月くんにすっぽりと包みこまれてくれる可愛いゆずはちゃん(*^ ^*)ああ、しあわせだーーーー!!

(愛風)ゆめちゃん
「ジプシー男爵」新人公演でアルゼナを歌いきったゆめちゃん。今回も戦場の場面でソロ歌がありましたが、娘役らしい綺麗な声でした♪近いうちに月組で「ロミオとジュリエット」を再演するなら、ゆめちゃんのジュリエットが観たいなあ。
ダンスも良かったです(*^ ^*)若いのに凄いなあ!

叶羽時さん
まだ研1なんですよね。あまり目立つ場面はなかったけど、群舞で目立つようなことはなかったのでちゃんと踊れる人なんだなーと感心しました。表情がまだ固いので、もうちょっと若さを前面に出して、エネルギッシュに発散してほしいところです。




84期の桐生園加を中心に、娘役上級生が87期(ひまりんとまいまい)、男役は90期(宇月・瑞羽)。はっきりした二番手はおかず(実際の構成としては宇月くんが二番手格でしたが)、とにかく園加を中心とした18名の若い座組。
どうしても三年半前の「ハロー!ダンシング」を思い出すのですが、あの時と今回と、両方に出ているのは宇月颯、瑞羽奏都、貴千碧、咲希あかね、千海華蘭、煌月爽矢の6名。あれは2007年だから、92期の二人は研2になったばかりの5月だったんですね。
あれも楽しかったけど、今回も楽しかったなあ。

構成的な面で残念な部分はたくさんありましたけど、でもまあ、一幕はとにかくラストで何もかもが吹っ飛んだし、二幕はショーとしてレベルが高いものだったので、全然不満はないです。
あえて言うなら、まんちゃんとちゅーちゃんに何か見せ場があったら嬉しかった、かな。



……園加の歌はもう少し減らしていいよ、とは思いましたけどね(^ ^)。
宝塚の公演で「主演」を張る以上、歌わなくてはいけないのはわかるんですけど、園加に歌わせるなんて、時間が勿体無い!!と、上演中に5回くらい心の中で叫んじゃいましたよ私。
時間は限られているんだから、もっともっと踊ってほしかった。あるいは、完全に休んで次の場面に備えるために、下級生に任せる場面がもっとあっても良かったと思います。
トークも歌もいらない、園加には「ひたすらに」踊ってほしかったんです。

それだけが残念だったかなー。いや、二幕の喪服の場面の歌とかはとてもよかったので、ああいうのは良いんですが、オープニングとか、あちこちで「早く歌い継げ!」とか思っちゃいました(^ ^;ゞ。


これは別に、歌が巧いから下手だから、って話じゃないんですよ。
宇月くんも同じことを思いましたから。

個人的には、宇月くんは歌える方だと思うし、そもそもあの声が物凄く好きなので歌ってくれるのはいつだって大きな喜びなんですが、、、でも、それでもやっぱり、踊ってくれるならその方が嬉しい。
せっかく宇月くんメインの場面を二つもいただいたのに、どっちも歌が終わるまではあまり踊ってくれないのがすごく残念だったの(T T)。「白鳥の湖」は今の構成で良いと思うけど、「赤い靴」はゆうきあたりが歌ってくれても良かったのになー。

……声も聴きたい、ダンスも観たい。
時間は限られているというのに、ファンというのは我がままで欲張りなものなんです……。



とりあえず、こんなところで。
場面ごとの感想は、また後日アップします♪




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