若人たちのジプシー男爵【2】
2010年11月6日 宝塚(月)月組東宝新人公演「ジプシー男爵」。
主演の宇月くんについては先日叫んだので、あとは順番に。
……まずは、ジュパン家の人々から。
■オトカー(明日海りお)紫門ゆりや
いやはや。文句なく、可愛い!!
可愛くて、気が弱くて、なのに愛に溢れていて……いやはや、本当に良かったです。ひょっとしたら、本役のみりおくんよりはまり役だったかも(^ ^)。歌も危なげなかったし、すごくキラキラと輝いていたと思います。前回ショーヴランで苦しんだ甲斐があったなー!、と思いました。
やっぱり私、ゆりやんのお芝居、好きだなあ(はぁと)。感情の表現がまっすぐなんですよね。アルゼナが好きだ!という想いがストレートで、思わず観ていて照れてしまった(*^ ^*)。
としちゃん(宇月颯)のシュテルクもリアルに中学生男子って感じでしたけど、ゆりやんのオトカーも同じくらいに見えて、妙にバランスが良いなあと思いました。個人的に、としちゃんとゆりやんの並びが大好きなので、なんか嬉しい。(ロベスピエールとショーヴランは相当にツボでした笑)
「生意気盛り」な感じも凄く可愛くて、「豚飼いの王様」のラスト、ニヤニヤしながらシュテルクに荷物を渡して、ふいっとハケテいくときの軽やかなスキップとか、「俺はジプシー男爵」のラストの大コーラスでのがんばりっぷりとか、本当に隅から隅まで可愛かったです!(真顔)
■ジュパン(汝鳥伶)珠城りょう
今回の新公で、主演の次に注目を集めたキャストだったのではないかと思います。
研3にして「スカーレット・ピンパーネル」で初主演を成功させ、話題を浚った逸材。今回は専科の汝鳥さんの役ということで、どんなアプローチでくるのかと思ったら………
めっちゃ二枚目なんですけど。
とりあえずは、上田さんの演出指示なのか、たまきちの発想なのかが凄く知りたい(汗)。
……でも、上田さんの過去の実績を考えると、彼女の指示ではないような気がするんですよね。彼女の実績として私が認識しているのは「Paradise Prince」と「My Dear New Orleans」の新人公演演出なんですが、どちらも割に「手堅い」というか、演出面はあまりいじらずに、実力のある役者には実力をそのまま発揮させ、つたない子も、あまりフォローせずにそのままイタに乗っけていた印象がありまして。
ただ、今回は脚本(台詞の割り振りや台詞そのものを変えた部分も)も演出(出入りの上手・下手とか、並びとか)もかなりいじっていたので、今までは本公演の演出である植田景子さんが締めていたのかな?と思ったりもしました。今回は谷さんで、あんまり新人公演に口を出しそうなイメージではないので(^ ^;
まあ、その演出変更の意図はともかくとして。
いろんな意味で「うまいなー!」と思いました。たまきちに汝鳥さんみたいにやれ、と言われても無理だろうし、変えるとしたらああなるのかな、と。たまきち自身の本公演の役が「気は優しくて力持ち」っぽい感じなのですが、ジュパンは結構したたかで強欲な芝居ができていました。それなりに悪気はあるんだけど『根っからの悪人』ではない、というあたりが絶妙なバランスで、好きだなあ。
長身にがっしりした体つきは、男役として大きな武器ですよね。「ラスト・プレイ」のムーア、「ハムレット」のレアティーズ、「スカーレット・ピンパーネル」のパーシーとハル、そして「ジプシー男爵」のジュパン。なかなかバラエティに富んだ役柄を毎回やらせてもらっているな、と思います。姿勢も仕草もすごく男臭くなって、この一年間の成長ぶりに目を瞠りました。
その調子で順調に成長してくれーーー!!
■ヨランダ(天野ほたる)咲希あかね
月組の誇る美女の最後の役を演じるちゅーちゃんは、本役さんに負けず劣らず美しく、華やかで、そして、気風が良かったです(^ ^)。
いやー、月娘だなあ(^ ^)。
あの美貌とスタイルと芝居力。「夢の浮橋」の(城咲)あいちゃんの役もとっても良かったし、中日も素晴らしかったし……もっと色んな役がついてもいい人だと思っています。来年は新公最上級生。どうなるのかなあ(期待)。
長身のたまきちとの並びもきれいで、夫を愛しつつ財布の紐はしっかりと握っている肝っ玉母さん、という役作りが新鮮でした。見た目は大人っぽいけど声が可愛らしいので少女もできる、というあたりはあいちゃんと似てるかな?「あんたぁ…」と言いながら肩を揺さぶったり、顔に手をあてたり…という仕草の一つ一つがとってもキュートで、ホントに可愛かった♪
■クニグンダ(妃鳳こころ)真愛涼歌
■マルギット(夏月都)風凛水花
■アルゼナ(彩星りおん)愛風ゆめ
美男美女のカップルから生まれた三人姉妹。
本役よりも役割が明確になって、わかりやすくなっていたと思います。
私のお気に入りの真愛涼歌ちゃんは、今回公演でだいぶふっくらとしてしまって(涙)、可愛いんだけど肌の露出が大きくなるとドキドキしてしまうのですが…(^ ^;ゞ、そのおかげか(?)歌は前よりさらに良くなっていたと思います。まろやかな、柔らかく響く可愛らしい声。大好きだー!ちなみに、「自慢は身体よ」っていうのは……その豊満さってことですか?(^ ^;
元々表情豊かで可愛らしい人ですが、今回はお化粧も髪形もちょっと落ち着いた感じに作りこんでいて、「美人だけど適齢期はだいぶ前に過ぎました」的な感じがストレートに伝わりました(^ ^)。そして、それゆえに焦っている感じも直球!で、最初に出てきた時からヤル気満々なところがめっちゃ可愛かったです。やっぱり芝居上手だなー♪
風凛さんは、美人なんだけど大きなそばかす(ほくろ?)を頬に描いて、いわゆるお約束的な「ブスメイク」。歌はあんまり聴いたことがなかったような気がしますが、聴きやすいなめらかな声ですね。
お見合いの席が壊れたあと、荷物をもってうろうろしているシュテルクを、姉と二人でおろおろしながらドア前で見守って、
「どうしましょう。怒っているわ」
「もう、アルゼナったら余計なことを」
「ああ、行ってしまう!お姉さま、声をかけないと」
「あなたがおやりなさいマルギット」
「そんな…」
みたいな小芝居(たぶん)を暗転してからもセットが降りるまでずーーーーっとやっていたのが、とってもツボでした(^ ^)
アルゼナのゆめちゃんは、本領発揮!の美しさ。輝くような若さと美貌で、これなら確かに、アルゼナ一人自信満々に「シュテルクが指名するのは私に決まってる!」みたいな態度をとるのも当たり前かと納得しました(^ ^)。姉妹三人のバランスが完璧だったのが、公演全体のポイントも高めていたような気がします。
歌は、りおんでも苦戦しているお見合い前の歌はかなり苦しそうでしたが、あとは良かったかな。なんと言っても、キャノン砲の出だしの低音が素晴らしい迫力で、度肝を抜かれました。ゆめちゃんって、あんなに可愛いのにやっぱり月娘なのね……(感心)。
一番感心したのは、ゆりやんとゆめちゃんの美男美女っぷり。背の高さもスタイルのバランスもぴったりの、本当に夢々しいコンビで、うっとりするほど可愛かったです。本公演でも同じ二人でカップルなんですよね。いつもお似合いだなーと思っていたのですが、、、ホント、芝居の方向性も似ているような気がするし、なんといってもデュエットの声質が合ってる。いやー、次はこの二人で主演してほしいです!!(真顔)
リアルに青春真っ只中!という一途さともどかしさがある、本当にお似合いの、可愛い二人でした。
■イシュトバン(星条海斗)輝月ゆうま
注目を集めたのがたまきちのジュパンだったとすれば、実際に観て話題をさらったのはこの輝月さんだったと思います。
少なくとも、私の中では(^ ^)。
いやー、白髪鬘に眉も髭もつけて、大きな身体(たまきちより相当に大きい筈)を二つに折って、小さなおじいさんとして登場してきたときには、噂には聴いていたけどやっぱり驚愕してしまいました……しかも、巧いんだこれがまた!!
たしかに、アプローチとしては面白かったし、徴兵の場面のやり取りは、イシュトバンが老人だからこそ納得できる部分もあり……本公演もマギーでなければこういうアプローチがあったのかな、と思ったりしました(^ ^)。
ラストシーンでカップルで踊るところは、ちゃんとクニグンデが相手してあげていて、ほのぼのと可愛らしいカップルでした♪
しかし、印象に残るおいしい役を、本役以上においしい役に仕上げた実力はさすがです。次にどんな役が回ってくるのか、とっても楽しみ!(サン・シール侯爵で聴かせた美声も、また聴きたいです!)
■船頭(研ルイス)有瀬そう
船頭さんの見せ場は、登場のソロだとずっと思っていました。
たしかに、有瀬くんもとっても美声で、ソロも素晴らしかったんですが。
……新人公演の船頭さんで一番印象的だったのは、徴兵の場面で、ホモナイ伯爵のちなつちゃん(鳳月杏)が
「軽騎兵は女にモテモテだ!」
と言った後の行動、ですね。
本公演では、すっかりその気になった研ちゃんが「ほらほーい」って言いながら徴兵に応じる、という、割と唐突なキャラになっているんですが、有瀬くんはもう少し考え深かった(^ ^)。「女にモテモテだ!」って言われて、一瞬ニマっと笑って……でも、「いや、いかん、戦場に行くなんてとんでもない!」って考え直すんですよね。なのに、その一瞬の逡巡をホモナイ伯爵に見抜かれて、「ん?」という感じで再度呼びかけられる。
「えっ!?わたし?いやいや、まさかまさか、行きませんよ~!」
みたいな感じで断るんだけど、周りの使用人たちにも推されて、行かざるをえない感じになり、
「入隊、する、、、、ぞ~~(がっくり肩を落として、小さな声で)ほらほー……」
といやいやながら言う……みたいな感じになっていました。
イシュトバンといい、船頭さんといい、脚本的には何も変えていないのに、全然キャラクターが違う人たちは、上田さんの演出指示なのか、本人たちから出てきたアイディアなのか、それがすごく知りたいです。
結構他にも違うことをしていた人がたくさんいたんですよね、今回は。で、それが意外と脚本の粗を埋めていた部分があったりして(外した部分もありますが)。どっちから出てきた解釈なんだろう?と思ったのでした。
全部上田さんの指示だったんだとしたら、よく頑張ったなーと思うし、
役者たちから出てきたアイディアを生かして積み上げたんだとしたら、、、植田景子さんと上田さんって真逆のタイプなのかも、と。植田さんは自分の作りたいイメージが先にあって、そこに役者を当てはめていくタイプの演出家なので。
今回、谷作品の新公演出を任されたのは、上田さんにとってはチャンスだったのかもしれないな、と思います。
……まあ、実力派の上級生が主演を張った新人公演を上田さんが演出しているのを観るのは初めてなので、本公演の演出家のタイプ以前に、役者たちの実力に対する信頼感という違いが大きいのかもしれませんが(上田さんの最大の課題は、実力的に課題のあるスターのフォロー&引き上げ力だと思っているので)。
■使用人(男)輝城みつる、翔我つばき、美泉儷、麗奈ゆう、優ひかる、夢奈瑠音、蒼矢朋季、颯希有翔
93期二人、94期一人、95期二人、96期三人。本公演より人数は減るに違いない!と思っていたのですが、同じでしたね。衣装の違う二人もちゃんといましたが、香盤どおり、天翔→蒼矢、朝美→颯希だったのかなあ?この二人は軽騎兵もやっていた筈なんですが、判りませんでした。
「オトカー!宝石が見つかったのか!?」と叫んで飛び出してくるきっしー(彩央寿音)ポジも香盤どおり輝城くん。他の並びも、だいたい香盤順だったと思います。
翔我くんの化粧がまた一段と綺麗になっていて吃驚(@ @)。台詞もしっかりしていて良かったです♪ただ、美人すぎちゃって、男装の麗人っぽく見えてしまったのは役柄的にはどうかと思いました。肌の色が白すぎるのかな。それとも、眉が細くて眉尻を長めに描いていたせいかなあ……。美人も意外なところで苦労しますね(^ ^)。
■使用人(女)華那みかり、凛華もえ、美宙果恋、紫乃加りあ、美里夢乃、叶羽時、茜小夏、桜奈あい
91期一人、93期二人、94期一人、95期一人、96期三人。みんな可愛かったです。
華那さんはさすがの落ち着きっぷり。93期のお二人もキュートで可愛かったです。紫乃加さんも良かったし、美里夢乃ちゃんもすごく可愛かった!
ここまでの5人は冒頭の貴婦人にも本公演共々出ているんですが、、、うーん、ただの「賑やかし」という扱いで、ドレスも立ち位置もみんな一緒だったのはちょっと悔しい。……ドレスは直しをしなくてはならないから、仕方ないのかなあ(T T)。
■豚
豚のぬいぐるみは、本公演と同じものだった……と、思います。汝鳥さんの私物だという噂のいろんな飾りは違っていたような気がしますが、さすがに覚えていないし。
しかし!!凱旋の場面のたまきちは、大きな豚を抱えていました。
本当に巨大なの。抱き枕みたいな巨大な豚。
それを観た瞬間、ぷっと吹き出したのは私だけではないと信じたい。ああ、戦争はそれなりの期間やっていたのね、豚があんなに大きくなるほどに。……そう納得した瞬間、たまきちの角度が変わって、巨大な豚と一緒に、それより二回りくらい小さい豚も抱えていることがわかりました。戦場で子豚まで生まれたのか!!いったいどこで種付けたんだ?さすがは豚飼いの王様!!
……なんというか。
凱旋行進から先は、二匹の豚に気をとられて、あんまり周りを観ていなかったような気がしてきました……。
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主演の宇月くんについては先日叫んだので、あとは順番に。
……まずは、ジュパン家の人々から。
■オトカー(明日海りお)紫門ゆりや
いやはや。文句なく、可愛い!!
可愛くて、気が弱くて、なのに愛に溢れていて……いやはや、本当に良かったです。ひょっとしたら、本役のみりおくんよりはまり役だったかも(^ ^)。歌も危なげなかったし、すごくキラキラと輝いていたと思います。前回ショーヴランで苦しんだ甲斐があったなー!、と思いました。
やっぱり私、ゆりやんのお芝居、好きだなあ(はぁと)。感情の表現がまっすぐなんですよね。アルゼナが好きだ!という想いがストレートで、思わず観ていて照れてしまった(*^ ^*)。
としちゃん(宇月颯)のシュテルクもリアルに中学生男子って感じでしたけど、ゆりやんのオトカーも同じくらいに見えて、妙にバランスが良いなあと思いました。個人的に、としちゃんとゆりやんの並びが大好きなので、なんか嬉しい。(ロベスピエールとショーヴランは相当にツボでした笑)
「生意気盛り」な感じも凄く可愛くて、「豚飼いの王様」のラスト、ニヤニヤしながらシュテルクに荷物を渡して、ふいっとハケテいくときの軽やかなスキップとか、「俺はジプシー男爵」のラストの大コーラスでのがんばりっぷりとか、本当に隅から隅まで可愛かったです!(真顔)
■ジュパン(汝鳥伶)珠城りょう
今回の新公で、主演の次に注目を集めたキャストだったのではないかと思います。
研3にして「スカーレット・ピンパーネル」で初主演を成功させ、話題を浚った逸材。今回は専科の汝鳥さんの役ということで、どんなアプローチでくるのかと思ったら………
めっちゃ二枚目なんですけど。
とりあえずは、上田さんの演出指示なのか、たまきちの発想なのかが凄く知りたい(汗)。
……でも、上田さんの過去の実績を考えると、彼女の指示ではないような気がするんですよね。彼女の実績として私が認識しているのは「Paradise Prince」と「My Dear New Orleans」の新人公演演出なんですが、どちらも割に「手堅い」というか、演出面はあまりいじらずに、実力のある役者には実力をそのまま発揮させ、つたない子も、あまりフォローせずにそのままイタに乗っけていた印象がありまして。
ただ、今回は脚本(台詞の割り振りや台詞そのものを変えた部分も)も演出(出入りの上手・下手とか、並びとか)もかなりいじっていたので、今までは本公演の演出である植田景子さんが締めていたのかな?と思ったりもしました。今回は谷さんで、あんまり新人公演に口を出しそうなイメージではないので(^ ^;
まあ、その演出変更の意図はともかくとして。
いろんな意味で「うまいなー!」と思いました。たまきちに汝鳥さんみたいにやれ、と言われても無理だろうし、変えるとしたらああなるのかな、と。たまきち自身の本公演の役が「気は優しくて力持ち」っぽい感じなのですが、ジュパンは結構したたかで強欲な芝居ができていました。それなりに悪気はあるんだけど『根っからの悪人』ではない、というあたりが絶妙なバランスで、好きだなあ。
長身にがっしりした体つきは、男役として大きな武器ですよね。「ラスト・プレイ」のムーア、「ハムレット」のレアティーズ、「スカーレット・ピンパーネル」のパーシーとハル、そして「ジプシー男爵」のジュパン。なかなかバラエティに富んだ役柄を毎回やらせてもらっているな、と思います。姿勢も仕草もすごく男臭くなって、この一年間の成長ぶりに目を瞠りました。
その調子で順調に成長してくれーーー!!
■ヨランダ(天野ほたる)咲希あかね
月組の誇る美女の最後の役を演じるちゅーちゃんは、本役さんに負けず劣らず美しく、華やかで、そして、気風が良かったです(^ ^)。
いやー、月娘だなあ(^ ^)。
あの美貌とスタイルと芝居力。「夢の浮橋」の(城咲)あいちゃんの役もとっても良かったし、中日も素晴らしかったし……もっと色んな役がついてもいい人だと思っています。来年は新公最上級生。どうなるのかなあ(期待)。
長身のたまきちとの並びもきれいで、夫を愛しつつ財布の紐はしっかりと握っている肝っ玉母さん、という役作りが新鮮でした。見た目は大人っぽいけど声が可愛らしいので少女もできる、というあたりはあいちゃんと似てるかな?「あんたぁ…」と言いながら肩を揺さぶったり、顔に手をあてたり…という仕草の一つ一つがとってもキュートで、ホントに可愛かった♪
■クニグンダ(妃鳳こころ)真愛涼歌
■マルギット(夏月都)風凛水花
■アルゼナ(彩星りおん)愛風ゆめ
美男美女のカップルから生まれた三人姉妹。
本役よりも役割が明確になって、わかりやすくなっていたと思います。
私のお気に入りの真愛涼歌ちゃんは、今回公演でだいぶふっくらとしてしまって(涙)、可愛いんだけど肌の露出が大きくなるとドキドキしてしまうのですが…(^ ^;ゞ、そのおかげか(?)歌は前よりさらに良くなっていたと思います。まろやかな、柔らかく響く可愛らしい声。大好きだー!ちなみに、「自慢は身体よ」っていうのは……その豊満さってことですか?(^ ^;
元々表情豊かで可愛らしい人ですが、今回はお化粧も髪形もちょっと落ち着いた感じに作りこんでいて、「美人だけど適齢期はだいぶ前に過ぎました」的な感じがストレートに伝わりました(^ ^)。そして、それゆえに焦っている感じも直球!で、最初に出てきた時からヤル気満々なところがめっちゃ可愛かったです。やっぱり芝居上手だなー♪
風凛さんは、美人なんだけど大きなそばかす(ほくろ?)を頬に描いて、いわゆるお約束的な「ブスメイク」。歌はあんまり聴いたことがなかったような気がしますが、聴きやすいなめらかな声ですね。
お見合いの席が壊れたあと、荷物をもってうろうろしているシュテルクを、姉と二人でおろおろしながらドア前で見守って、
「どうしましょう。怒っているわ」
「もう、アルゼナったら余計なことを」
「ああ、行ってしまう!お姉さま、声をかけないと」
「あなたがおやりなさいマルギット」
「そんな…」
みたいな小芝居(たぶん)を暗転してからもセットが降りるまでずーーーーっとやっていたのが、とってもツボでした(^ ^)
アルゼナのゆめちゃんは、本領発揮!の美しさ。輝くような若さと美貌で、これなら確かに、アルゼナ一人自信満々に「シュテルクが指名するのは私に決まってる!」みたいな態度をとるのも当たり前かと納得しました(^ ^)。姉妹三人のバランスが完璧だったのが、公演全体のポイントも高めていたような気がします。
歌は、りおんでも苦戦しているお見合い前の歌はかなり苦しそうでしたが、あとは良かったかな。なんと言っても、キャノン砲の出だしの低音が素晴らしい迫力で、度肝を抜かれました。ゆめちゃんって、あんなに可愛いのにやっぱり月娘なのね……(感心)。
一番感心したのは、ゆりやんとゆめちゃんの美男美女っぷり。背の高さもスタイルのバランスもぴったりの、本当に夢々しいコンビで、うっとりするほど可愛かったです。本公演でも同じ二人でカップルなんですよね。いつもお似合いだなーと思っていたのですが、、、ホント、芝居の方向性も似ているような気がするし、なんといってもデュエットの声質が合ってる。いやー、次はこの二人で主演してほしいです!!(真顔)
リアルに青春真っ只中!という一途さともどかしさがある、本当にお似合いの、可愛い二人でした。
■イシュトバン(星条海斗)輝月ゆうま
注目を集めたのがたまきちのジュパンだったとすれば、実際に観て話題をさらったのはこの輝月さんだったと思います。
少なくとも、私の中では(^ ^)。
いやー、白髪鬘に眉も髭もつけて、大きな身体(たまきちより相当に大きい筈)を二つに折って、小さなおじいさんとして登場してきたときには、噂には聴いていたけどやっぱり驚愕してしまいました……しかも、巧いんだこれがまた!!
たしかに、アプローチとしては面白かったし、徴兵の場面のやり取りは、イシュトバンが老人だからこそ納得できる部分もあり……本公演もマギーでなければこういうアプローチがあったのかな、と思ったりしました(^ ^)。
ラストシーンでカップルで踊るところは、ちゃんとクニグンデが相手してあげていて、ほのぼのと可愛らしいカップルでした♪
しかし、印象に残るおいしい役を、本役以上においしい役に仕上げた実力はさすがです。次にどんな役が回ってくるのか、とっても楽しみ!(サン・シール侯爵で聴かせた美声も、また聴きたいです!)
■船頭(研ルイス)有瀬そう
船頭さんの見せ場は、登場のソロだとずっと思っていました。
たしかに、有瀬くんもとっても美声で、ソロも素晴らしかったんですが。
……新人公演の船頭さんで一番印象的だったのは、徴兵の場面で、ホモナイ伯爵のちなつちゃん(鳳月杏)が
「軽騎兵は女にモテモテだ!」
と言った後の行動、ですね。
本公演では、すっかりその気になった研ちゃんが「ほらほーい」って言いながら徴兵に応じる、という、割と唐突なキャラになっているんですが、有瀬くんはもう少し考え深かった(^ ^)。「女にモテモテだ!」って言われて、一瞬ニマっと笑って……でも、「いや、いかん、戦場に行くなんてとんでもない!」って考え直すんですよね。なのに、その一瞬の逡巡をホモナイ伯爵に見抜かれて、「ん?」という感じで再度呼びかけられる。
「えっ!?わたし?いやいや、まさかまさか、行きませんよ~!」
みたいな感じで断るんだけど、周りの使用人たちにも推されて、行かざるをえない感じになり、
「入隊、する、、、、ぞ~~(がっくり肩を落として、小さな声で)ほらほー……」
といやいやながら言う……みたいな感じになっていました。
イシュトバンといい、船頭さんといい、脚本的には何も変えていないのに、全然キャラクターが違う人たちは、上田さんの演出指示なのか、本人たちから出てきたアイディアなのか、それがすごく知りたいです。
結構他にも違うことをしていた人がたくさんいたんですよね、今回は。で、それが意外と脚本の粗を埋めていた部分があったりして(外した部分もありますが)。どっちから出てきた解釈なんだろう?と思ったのでした。
全部上田さんの指示だったんだとしたら、よく頑張ったなーと思うし、
役者たちから出てきたアイディアを生かして積み上げたんだとしたら、、、植田景子さんと上田さんって真逆のタイプなのかも、と。植田さんは自分の作りたいイメージが先にあって、そこに役者を当てはめていくタイプの演出家なので。
今回、谷作品の新公演出を任されたのは、上田さんにとってはチャンスだったのかもしれないな、と思います。
……まあ、実力派の上級生が主演を張った新人公演を上田さんが演出しているのを観るのは初めてなので、本公演の演出家のタイプ以前に、役者たちの実力に対する信頼感という違いが大きいのかもしれませんが(上田さんの最大の課題は、実力的に課題のあるスターのフォロー&引き上げ力だと思っているので)。
■使用人(男)輝城みつる、翔我つばき、美泉儷、麗奈ゆう、優ひかる、夢奈瑠音、蒼矢朋季、颯希有翔
93期二人、94期一人、95期二人、96期三人。本公演より人数は減るに違いない!と思っていたのですが、同じでしたね。衣装の違う二人もちゃんといましたが、香盤どおり、天翔→蒼矢、朝美→颯希だったのかなあ?この二人は軽騎兵もやっていた筈なんですが、判りませんでした。
「オトカー!宝石が見つかったのか!?」と叫んで飛び出してくるきっしー(彩央寿音)ポジも香盤どおり輝城くん。他の並びも、だいたい香盤順だったと思います。
翔我くんの化粧がまた一段と綺麗になっていて吃驚(@ @)。台詞もしっかりしていて良かったです♪ただ、美人すぎちゃって、男装の麗人っぽく見えてしまったのは役柄的にはどうかと思いました。肌の色が白すぎるのかな。それとも、眉が細くて眉尻を長めに描いていたせいかなあ……。美人も意外なところで苦労しますね(^ ^)。
■使用人(女)華那みかり、凛華もえ、美宙果恋、紫乃加りあ、美里夢乃、叶羽時、茜小夏、桜奈あい
91期一人、93期二人、94期一人、95期一人、96期三人。みんな可愛かったです。
華那さんはさすがの落ち着きっぷり。93期のお二人もキュートで可愛かったです。紫乃加さんも良かったし、美里夢乃ちゃんもすごく可愛かった!
ここまでの5人は冒頭の貴婦人にも本公演共々出ているんですが、、、うーん、ただの「賑やかし」という扱いで、ドレスも立ち位置もみんな一緒だったのはちょっと悔しい。……ドレスは直しをしなくてはならないから、仕方ないのかなあ(T T)。
■豚
豚のぬいぐるみは、本公演と同じものだった……と、思います。汝鳥さんの私物だという噂のいろんな飾りは違っていたような気がしますが、さすがに覚えていないし。
しかし!!凱旋の場面のたまきちは、大きな豚を抱えていました。
本当に巨大なの。抱き枕みたいな巨大な豚。
それを観た瞬間、ぷっと吹き出したのは私だけではないと信じたい。ああ、戦争はそれなりの期間やっていたのね、豚があんなに大きくなるほどに。……そう納得した瞬間、たまきちの角度が変わって、巨大な豚と一緒に、それより二回りくらい小さい豚も抱えていることがわかりました。戦場で子豚まで生まれたのか!!いったいどこで種付けたんだ?さすがは豚飼いの王様!!
……なんというか。
凱旋行進から先は、二匹の豚に気をとられて、あんまり周りを観ていなかったような気がしてきました……。
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