いよいよ明日は相模大野、宙組全国ツアー公演「銀ちゃんの恋」の最終公演地です。
中京から二週間。みんなの芝居がどんなふうに変っているのか、とても楽しみです。



と言いつつ、まずは中京までの記憶を辿ってみます。
そろそろ「若者たち」ってことないだろうってメンツになってきてますが、まあ、どうぞお目こぼしください(^ ^)。


女秘書  愛花ちさき(89)  (初姫さあや)
これは、もうね、猫はさあやが好きなので、どうしたって公平には観れてないなーという自覚があります。
でも。
……タラちゃんの秘書、どんどん良くなってきてます!一番絡みの多い専務(悠未ひろ)が、役として花組版とは全く違う役になっているのに、秘書役はそのままなので最初の頃は違和感があったのですが、梅田から中京にかけて、劇的に変ったような気がしました。
最初の頃は普通のお局さんっぽい感じだったのに、
「外資系商社を希望していたけれども、愛敬が足りなくて(←だっけ?)採用されなかった」
そんな人物像に、だんだん重なるようになっていった、という気がします。

もともとの顔立ちがふんわりと可愛らしい美少女系のさあやに比べると、タラちゃんは顔立ちもシャープでキャリア系かつS系の美女なので、ああいうキャリアウーマン系の役はやりやすいのかな。「トラファルガー」での、「我が勇敢なる妹(byナポレオン)」も良かったし、癖のある役が嵌るタイプなんでしょうね。
特に今回は、ショートボブにタイトなスーツとピンヒールが良く似合って、とっても格好良かった(*^ ^*)。可愛らしいばっかりの清純なお嬢さんの役なんて、タラちゃんの無駄遣い!勿体無い!って感じ。下級生時代にはどうしても可愛い役ばっかり回ってくるから、こういうタイプは損ですよね(; ;)。池田屋階段落ちの前の騒動のところなど、思い切ったパフォーマンスが気持ちいいほどキマっていて、とても良かったです。

今後、学年を重ねて色気が出てきたら、さらに面白くなるだろうな、と思いました。いや、色っぽくなるのはせーこちゃんに任せて、タラちゃんには今の路線を貫いてほしいような気もしますが(^ ^)。

とりあえず、見逃せないポイントの一つは、天風いぶきさんとカラオケで歌いまくっている「ししとう」の場面♪ 花組公演では『新入社員を巻き込んだお局様の暴走』、という感じでしたが、今回は職場の先輩後輩で飲んだくれているような感じだった、かなー。
酔っ払った挙句に違うテーブルの客(えなちゃん・まなちゃん・りあんちゃん)に迷惑をかけにいくのは同じなんですけど、今回は結構、えなちゃんと天風さんがわかりあっている(「お互い、難しい先輩を持つと大変っすよねー」「ホントっす/涙」みたいな)のが面白かったです。
中京では「"R"ising」メンバーが入れ替わり立ち替わり来ていたので、暗転前の暗闇の中でずーっと「T/O/M/R」ポーズをやっていたり、いろいろとネタを仕込んでがんばってました。ああいうのは誰が考えたのかしら……。


あと、二幕冒頭の結婚式の客で、タラちゃんは仮面の上に眼鏡をかけていました。秘書が普段かけているとは違う細縁のでしたけど。花組版ではもう一人、マコト(夕霧らい)も仮面の上から眼鏡をかけていたのですが、宙組では、仮面の場面で眼鏡をかけているのは秘書だけだったような?(あまり自信無い)



助監督  天羽珠紀(83)  (白鳥かすが)
監督  寿つかさ(77)  (悠真倫)
たまちゃんの助監督は、ひょうひょうとしているけど実力派っぽい感じ。芸術家肌で頑固なすっしー監督のもと、しっかり鍛えられている修行中の助監督、というふうに見えました。たまちゃんもいずれ監督として独り立ちしたいんだろうな、みたいな。
花組版は、まりんさんの監督の方がむしろひょうひょうと掴みどころがなくて、新人公演を卒業したばかりのちあきは「助監督」というよりは「AD」って感じのキャラクター、という、全く違う組み合わせ。ちあきはあくまでも「助」であって、監督になるために修行しているという感じではなかったのも含め、それぞれが「組み合わせの妙」って感じで面白いポイントも違っていたのはさすがでした。

すっしー監督が「芸術家肌」に見えたのは、花組版にはなかった専務との場面が追加されたせいもあると思います。「東京から来た連中に…」というくんだりの言い方とか、格好良かったです(*^ ^*)。

たまちゃん、私は樹里ちゃんが主演したバウ公演「フリーダム」で初めて名前を覚えたんですが、あのときも下級生ながら台詞は多いわソロは歌うわ、大活躍だったんですよね。あれから何年?ここ数年はあまり興味深い役をやっていなかったんですが、久しぶりに「ああ、さすがたまちゃん!」と感心しました(^ ^)。天羽珠紀ここにあり!と見せつけられた気分です。
ひょうひょうと着実に仕事を進めていく手腕といい、さりげないアドリブの巧さといい、ホントに良い仕事をしているなあ。気弱なナポリ国王とかやってる場合じゃないよ!!
実力派で芝居も巧いのに、あまり役が回ってこないのは、老け役をやっていないからかな。宙組には、最近すっかり老け役専科的な風莉さんがいるので、たまちゃんにまで老け役が回らない……というようにも見えますが、どうなんでしょう(^ ^)。


そういえば。
専務の台詞で「東京本社の課長の方が京都の支社長より格上(←だったかな?細かいところは忘れてしまいましたすみません)」というのがありましたが。
……そういう会社って多いのかな?猫が働いている会社がまさにそういう人事体系なので、ついつい深くうなずいてしまいました(^ ^)。専務も大変だなあ。




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