宙組全国ツアー公演「銀ちゃんの恋」下級生レポートのつづき。



ホステス  涼華まや(95)  (梅咲衣舞)
ホステス  桜音れい(94)  (雫花ちな)
ホステス  夢涼りあん(93)  (聖花まい)

配役一覧に出ている役がこれ。いちおう、台詞がある役、って感じなんでしょうか。
りあんちゃん、「シャングリラ」の子美雨はあまりピンと来なかったけど、今回すごく良かったです。下級生とは思えないほど声もいいし押し出しもいい、迫力のある良い芝居しますねえ(*^ ^*)。
一番びっくりしたのはゆみちゃん(桜音れい)!!丸顔のカワイコちゃんという以上の認識は無かったんですが、派手目な着物に大人っぽい髪形と化粧、びっくりするほど仇っぽい、毒のある良いオンナっぷりでした!台詞も良くて、嫌味な感じがよく出ていたと思います。
涼華さんもビジュアルの作り込みはなかなかでした。ホント、三人とも下級生なのに巧くてびっくりしましたよー。「誰がために鐘は鳴る」の新公、今から楽しみです。


この三人は、最初の撮影現場で芸者役もやっていて、橘(春風弥里)の登場場面で両脇に抱かれている二人(左がりあんちゃん、右がゆみちゃん)と、隣を歩いている一人なんですよね。「池田屋階段落ち」にも同じメンバーが町娘で出ていて、スポンサー(風羽玲亜)と一緒に写真を撮ってました。さっつんのアドリブに耐えている姿が可愛い♪ 場面後半、撮影が始まって池田屋に土方たちが踏み込んできたときに、きゃーきゃー叫んで逃げ惑う役もやっていましたが、あれは池田屋の女中たちってことでいいのかな。役名はあくまでも「町娘」なんだけど。

あとは、盆踊りと結婚式と、、、、涼華さんはキャバレーの場面のダンサーだけ、かな。
上級生二人は「ししとう」の客。りあんちゃんは、奥のテーブルで花里まなちゃんと二人でえなちゃん(月映)を奪い合う(?)ような感じの芝居をしていて、実に面白かったです♪
ゆみちゃんは、彩花まりちゃんと二人でカウンター。二人とも客席に背を向けているので、可愛い顔があまり見えないのがとても残念。サインを貰いに来てくれと頼みにきた銀ちゃんの子分に、本気で嫌そうな二人を観ながら、二人ともホント芝居心あるなあと感心しました。ヤスが包丁を持って騒いだときの怯えようも可愛かった(はぁと)。さりげなくバーテンの七生くんを盾にしていたのはどっちだったっけな。なんか、その後恋に落ちたようにも見えたんですが、あまりよく観ていなかったので嘘かも(^ ^;



スケバン  彩花まり(94)  (梅咲衣舞)
スケバン  結乃かなり(93)  (聖花まい)

上と同じ感想になりますが、今回全ツに入った下級生は、みんな本当に、驚くほど芝居が巧い!!この二人も本当に巧かった♪ 博多座「大江山花伝」のこぞ丸が印象的だったゆいちゃん(結乃)、「シャングリラ」の子ソラであまりの巧さに驚愕した彩花まりちゃん、二人とも巧いことは知っていたから驚かないけど、それにしても迫力あったなあ……。またすみ花ちゃんの怯えた芝居が巧いから、相乗効果ですごい場面になっていましたね。
いやはや、将来有望な子が多くて嬉しいわ(*^ ^*)。

役以外では、回想の任侠場面での「カフェの女給」役に二人揃って出ているんだけど、あまりにも出番が一瞬すぎて(涙)。コスチュームはめっちゃ可愛いのに、もったいないなあ。もう少し長く舞台に置いといてくれても良いと思うんだが。
それ以外では、彩花まりちゃんは「ししとう」の客、ゆいちゃんはダンサーとして、キャバレーシーンと、あと二幕の専務の場面に出ていますね。リボンダルマ(?)のゆいちゃんはめっちゃ色っぽくて、二場面とも出してくれてありがとう!!と思いました(*^ ^*)。なんか腰つきが他の娘役さんと違う気がするんですよね……って、どこを視ているんですか自分。



橘の子分  星吹彩翔(93)  (輝良まさと)
橘の子分  月映樹茉(92)  (煌雅あさひ)
橘の子分  松風輝(92)  (初輝よしや)
橘の子分  光海舞人(90)  (嶺乃一真)

この子分たちは、動きやいろんな場面での割り振りは若干違うような気がするんですけど、はっきりと台詞のある二幕のドロップ前(ヤスが監督に「階段落ちの撮影の日は、主役はおめえだ」と言われた後の場面)の割り振りで書くと、上のとおりであっているはず。
ここまで書いてみて気がついたんですが、どの役も割り振りは花組のときの学年順に合わせてあるんですね。それぞれのキャラにあわせて割り振ったとばかり思っていたけど、偶然だったのか(汗)。

最初の撮影では、モンチ(星吹)とえなちゃん(月映)が新撰組、まっぷー(松風)とこーまい(光海)が浪士。……4人とも、殺陣はまだまだです(涙)。っていうか、宙組は全体に殺陣が弱い気がする。花組ではヤス(華形ひかる)とトメ(日向燦)が抜群に巧くて、マコト(夕霧らい)もそこそこ、下級生の多い橘組がちょっと苦戦、という感じだったんですが。今回、座組として下級生が多いので仕方のない面もあるけど、それにしてもみっちゃんもちや姉にはもう少し引っ張ってもらいたいなあ(涙)。殺陣ってホントに場数が問題なので、今回お稽古期間が短かったのが響いているのかもしれませんが。でも、「トラファルガー」も、殺陣が今一つなのはずっと不満だったんですよね(T T)。……うーん、今、5組で殺陣が巧いのはどこなんでしょうね。

ま、そんなことはともかく。
新撰組の二人の扮装がめっちゃ涼しげで格好良いです。浅葱色にこだわらず、模様だけ残してモノクロなのがすっきりと素敵。二人とも元々美形だけど、青天もよく似合ってすごく格好良い。えなちゃんがああいう衣装が似合うのは予想どおりでしたが、モンチの美形剣士っぷりは眼福でしたわ。博多座から一年、モンチの和物化粧も上達したんだなあ……(←博多座の化粧は「鬼」であって、「和物化粧」とは違いますが何か)
浪士二人も、こちらはワイルドで格好良かった♪特にこーまいは、上級生らしく落ち着いた所作で、なんとなく皆をまとめている感じがしました。まっぷーはやんちゃな感じかな。可愛かったです。
銀ちゃんの命令どおり、橘を押さえつけに来たトメさんたちを引き剥がそうと必死な彼らがとても可愛い。可愛いんだけど、あまりにも力無さ過ぎて笑ってしまった(^ ^)。えなちゃんなんて、ジミーだったか誰だったかに片手であしらわれていたぞ?弱すぎる……(^ ^;

撮影が終わって、橘がマネージャーに促されるままに「じゃっ!」と片手をあげて挨拶した後。
追いすがろうとした助監督の鈴木(天羽)を遮るように、4人揃って「じゃっ!」と橘と同じポーズを取って、そのまま足並みをそろえて袖にはけていく4人に、めっちゃ笑わせていただきました。可愛いー!しかも、意外と役に立ってるじゃん!(@ @)。

こーまい、まっぷー、モンチの次の出番は、キャバレー場面のダンサー。この三人は、この場面も役名は無いけど「橘の子分」として出ているっぽい。(ってことは、「ししとう」に出ているえなちゃんだけ仲間はずれか/汗)
元々男役は二人(卯城・大和→煌雅・輝良)しか出ていなかった場面なので、ショーアップして人数を増やしたのは前半だけ。後半は上級生のこーまいとまっぷーだけが残って小夏と絡んでいましたが、ここはもう少し色気が欲しかった、かも。
橘が乱入してきて、小夏が倒れた後。「(次の収録が決まっているから)俺はもう当分来られないよ~、じゃあな~」と軽く挨拶してハケていく橘に、追いすがるスタッフのさっつん(風羽)。袖まで追っていこうとするさっつんを押しとどめて、適当なことを言って(たぶん、「あっ!あそこに美人が!」みたいな適当さ)追い返すまっぷーが良い味を出していました♪

えなちゃんは「ししとう」の客。センター奥のテーブルで、まなちゃんとりあんちゃんに囲まれて座っています。
ここの芝居もかなり日替わりっぽいけど、基本はえなちゃんとまなちゃんが社内恋愛中、りあんちゃんは二人の先輩か上司?って感じ。
りあんちゃんの眼を盗んでイチャイチャしている若い(←学年は逆ですが)二人。そんな二人に気付いているのかいないのか、ビール(?)をぐいぐい呑みながらお説教を始めるりあんちゃん……という構図を何度か観たような。でも、なんか違う?と思った回もあるので、たぶん日替わりなんだと思います。
面白いのは、ヤスが包丁を持ち出して暴れた場面の反応。これも日によって違うのですが、えなちゃんは一応女の子を庇うことになっているらしい……のですが、どっちを庇うのかは決まっていないような気がします。咄嗟に庇ったのがりあんちゃんだったことが数回あって、ヤスが落ち着いた後(前面では新聞が出てきたあたりでしょうか)に、怒ったまなちゃんに引き剥がされて席に連れて戻らされ、めっちゃ怒られていたりしてました。うーん、面白すぎる。メインの芝居を観たいのに、なんか後ろから目が離せない……(^ ^;ゞ。

回想の任侠場面では、こーまいとまっぷーが刺客、えなちゃんとモンチが舎弟。最初にすみ花ちゃんが階段を下りてくるときに、提灯を持って足許を照らしているのがモンチ、先に降りるのがえなちゃんですね。この二人、刺客が出てくると被り物を脱いで刀を構えるんですが、あまりの美形っぷりに毎回驚きます。この二人で「白い朝」とか「月の燈影」あたりを観てみたいぞー!!
祐飛ファン的にはそんなところを観ている場合ではないのですが(着流しの祐飛さんの客席登場とほぼ同時なので)、二階席・三階席で客席の祐飛さんが見えない場合は、オペラグラスでガン観する価値があります(*^ ^*)。銀次(大空)が舞台に上がるころには二人ともいないので、本当に一瞬なんですが。
ちなみに、銀次は「おなご一人に卑怯じゃないか…」と言うんですが、一応モンチとえなちゃんがいたんだから一人じゃないよね?と思ったりしてます。


盆踊りと結婚式の後は、ヤスが階段落ちをやると知って荒れる橘を慰める(?)場面。
「この際、5人言わんと…」
という長台詞を貰っているモンチ。花組のときは難しい台詞だなあと思ったけど、さすがに巧いです。
橘が去ったあと、ふと
「殺すって?」
とボヤくこーまい。その間の良さはさすがです。
「……わてらのことかいな」
まっぷーの惚けた口調も好きだ。
そして、ひとしきり笑った後で、
「たっちばなさぁ~ん!」
低い声で叫びながら袖に走り込むえなちゃん。ここは間が重要な個所なので、がんばってね!

銀ちゃんと橘の対決場面では、くってかかってくるマコトからさりげなく橘を護るこーまいとまっぷーが格好良いです(*^ ^*)。銀ちゃんの「おめぇら先行ってろ」を受け、目で合図する橘に目礼して去る4人の、空気の読みようが凄いなあ。普段はあんなに読めてないのに(^ ^)。

池田屋階段落ちの場面では、4人とも、橘の子分という立場を離れて、「映画バカ」の一人としてそこに立っている、という気がしました。
すっきりと顔をあげてセットを観る瞳がすがやかで格好いい。スポンサーに対する態度とか、それを殴った橘に対する反応とか、なんだかそれぞれに個性的で興味深いです。この場面での対応と、次の「三人三様」での無言のパントマイム。出番も台詞もあまり多くは無い役ですが、4人とも、ちゃんと通し役として個性を意識して役作りしてきたんだなあ、と嬉しかったです。そういうところ、素直でピュアな宙組っ子らしい反応だと思うし、これからもちゃんと観て、伸ばしていってあげたいな、と思いました。(←えらそうにすみませんっ)




ところで。
第五場C(回想場面の続き)は、もっと長い場面に変更される予定があったのでしょうか?
花組版のときと同じく、スタッフたちがバラけて幕が降りて、幕前で銀ちゃんと小夏が会話をするだけの場面なんですが……プログラムにはフルメンバー登場してくることになってますよね。あれえ?銀ちゃんと小夏のデュエットが終わった後、皆が出てくるような時間あったっけ??(曖昧)



コメント