四季劇場「海」にて、ディズニーミュージカル「アイーダ」を観劇いたしました。


観劇したのは先週なので、今はもうキャストが変わってしまいましたが、いちおう観劇した日のキャストを残しておきます。

アイーダ  秋 夢子
アムネリス 鈴木ほのか
ラダメス  渡辺 正
メレブ   吉賀陶馬ワイス
ゾーザー  田中廣臣
アモナスロ 川原洋一郎
ファラオ  石原義文
ネヘブカ  小笠真紀

男性アンサンブル
大塚俊、品川芳晃、田井啓、中村巌、深堀拓也、大森瑞樹、森健太郎、小野巧司

女性アンサンブル
大石眞由、杏奈、長島祥、大村奈央、小島光葉、濱田恵里子、岡本有里加




久しぶりの四季だったので、なんだかすごく新鮮でした。イロんな意味で。
っていうか、知っている劇団員がほとんどいない(汗)。名前と顔がちゃんとわかるのって、川原さんと大塚さんだけじゃないか?(泣)メインキャストが誰もわからないって、、、凄いな、私。

逆に「なぜあなたがこんなところに?」って人が何人もいて、そちらに驚きました。ほのかさんが四季に出ていることは知っていたのですが、アムネリスとは思わなかったし、渡辺正さんは全くの予想外。一幕の間中、どこかで観たことがある人だなーと思っていたので、幕間にキャストを確認して驚愕しました(@ @)。
いろんなことが起こるなあ……。




とりあえず、一番印象に残ったことから書きます。

ほのかさんのアムネリス、素晴らしかった!!
誰よりも美しくて華やかで、女王の風格があって(^ ^)。
どうしようもないおバカさんなのに、気が小さくてすぐ後悔する、可愛い可愛い女の子。

中でも素晴らしかった「何をみたの」。
二幕後半の、アイーダとラダメスの逢い引きを目撃したあとのソロですが、否応なく白い衣装に包まれていくアムネリスが、ぽろぽろと涙をこぼしながら、それでもまっすぐ前を視すえて感情を吐露するさまに、本当に感動しました。
あの絶唱を聴けただけで、チケット代のもとはとれた、と思いました。


歌も芝居も、そして美貌も(^ ^)完璧で♪
今まで四季キャストでは森川美穂さんのアムネリスが一番好きだったんですが、今回のほのかさんは、私の中で森川さんを超えました(*^ ^*)。
ほのかさん、ありがとう!!






私は、「アイーダ」は、ブロードウェイで二回(オリジナルキャストと、二年後かな?)観ておりまして。
とにかく、音楽にもストーリーにも惚れこんでいたので、日本公演をものすごく待ちわびていたんですよね。たしかアイーダって大阪初演だったと思うんですが(大阪で「アイーダ」、京都で「美女と野獣」を上演して、『ディズニーのUSJ包囲戦』と言われていたような)、東京まで待ち切れず、その時点で何回か遠征したくらいファンでした。
しかも、濱田めぐみさんのアイーダが本当に素晴らしくて、オリジナルのヘザー・ヘドリーには敵わないとしても、ロングランキャストならブロードウェイにも十分勝ってる、と思いました。
力強い声、観客の感情まで引き摺りこむ強烈なテンション、そして、溢れんばかりの感情表現!
本当に素晴らしかった。


アムネリスは佐渡寧子さんと森川美穂さんを観ていたんですが、お二人とも歌はさすが。キャラクターの魅力で森川さんがお気に入りでした。
ラダメスは阿久津さんしか観ていない……のかな?(記憶曖昧) 高音部が若干不安定なのが残念でしたが、見た目はぴったりで格好良かったなあ。
メレブは何人か観ているはずですが、最後に観た有賀くんのメレブがすごく印象に残っています。
ゾーザーは飯野さんしか覚えてないや。他の方は観ているんだろうか……?

……すみません。濱田さんがあまりにも圧倒的に素晴らしくて、他のキャストは細かいことを覚えていないかも(汗)。調べれば分かるはずなんだけど。






今回は、東京公演が9月で終わってしまうことを知って、今のうちに観ておこう!と思い立って、急遽チケットを取ったのですが。
……正直、集客に苦戦するのも仕方がないな、と思ってしまいました(T T)。好きな作品なので悲しいのですが。


いきなり何を言い出すのか、と思われそうですが(^ ^;ゞ、私は、「作品主義」という考え方そのものには賛成なんです。
ただ、その言葉を「スター制度」と対立する軸だとは思っていないのですが。

作品が先にあるのであれば、その役にあった役者が演じるのが一番いい。それは当たり前のことであって、「スター制度」の反語として使うべきじゃない。
だって。今の四季は、「作品主義」じゃなくて「場当たり主義」ですよ、どう考えても。

濱田さんのアイーダが好きなので、それを観たかった!という気持ちがあることは確かですが、まあ、それはどこの劇団でもよくあることで、そういう問題ではないんです。
たとえば樋口さんとか、そういう人だったら全然不満は無かったと思う。
でも。「作品主義」というんだったら、最低線、観客に対する礼義は守ってほしい。
口先だけでも「作品主義」を標榜するなら、日本語をきちんと喋れない役者を台詞のある作品の主役級に使うなんてありえないと思います




秋さんは、これだけの大役を演じているのを観るのは初めてだと思うのですが、素晴らしい女優だと思いました。
なんたって美人だし、歌も巧くて、魅力的。
アイーダを歌いこなすには声質が軽くて浅いのが残念ですが、少なくとも宝塚でいろんな歌を聴いている私には十分許容範囲でした(^ ^)。

でも!!あの台詞のレベルでは、アイーダの気持ちが全然伝わってこない!(T T)
いっそのこと、秋さんだけ中国語で演じていただいて、字幕にしていただいた方が私は幸せだったと思います。一言一言の違和感にいちいち引っ掛かるより、言葉がわからなくても伝わるものがあることを信じたい。

……私みたいな舞台フリークは四季の客として対象外だというなら、それはそれで納得ですが。



いや、秋さんは十分日本語も巧いんだろうな、と思うんですよ。
普通に会話しているんだったら、何の問題もないのではないか、と。

でも、微妙な発音の違いでも、四季独特の母音発声法によって増幅されている気がします。
日本語を母国語とする人でさえ、最初はなんの感情もないロボットが喋っているようにしかならないのに、もともと母国語が違うひとにおいておや、という感じ。
……そういえば、ラダメスの渡辺さんも典型的な母音発声で、秋さんと芝居のレベルは大して変わらなかったなあ(泣)。母国語の問題ではないのか……。





話は違いますが。
渡辺さんといえば、日本版「RENT」初演のロジャー役を、宇都宮隆さんとWで演じたひと。
まさかと思うんですが、ラダメスオリジナルのアダム・パスカルが、ロジャーのオリジナルでもあるからって、それだけでキャスティングしたんじゃあるまいな?声質も全然違うし、なにより音域がだいぶ違う。アダム・パスカルの高音部の響き、金管楽器系の力強いファンファーレは、アダムの個性であって、ロジャーの個性じゃないんだけどなあ…。
渡辺さんって、ラダメスの前にも何かの作品に参加していらしたのでしょううか?

ディズニー版「アイーダ」のラダメスは、「カルメン」のホセに近い、脳みそまで筋肉系の、心優しいマッチョ系。
頭のいい自立した女が母性本能的に負けて愛してしまうような、子供みたいに可愛いタイプだと思うんですよね。
でも、渡辺さんはどちらかというと策士っぽく見えるので、キャラクター的にもちょっと疑問。
むしろ、渡辺さんのゾーザーが観たいです。(結論)






今週はもうキャストが替って、アムネリスは五東由衣さん。
うー、残念だ。せっかくほのかさんが素晴らしかったのに!

でも。
やっぱり作品は素晴らしいし、五東さんのアムネリスも観たことがないので、アイーダとラダメスとゾーザーのキャストが変わったら、また観たいと思っています♪
キャストホンは無くなったけど、いちおう「今週の予定キャスト」は発表はされるんですね。信じて待ってみます(T T)。


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