ハマコさん
ユミコさん
じんじん
さゆちゃん

ご卒業、おめでとうございます!


パレードだけでも見たいと思っていたのですが、残念ながら仕事が終わらず(T T)。
会社の窓から見える晴れた夜空ごしにお別れしてまいりました。

なんだか。
もっといろいろ伝えたい言葉があったはずなのに、今は何も思い浮かびません。

ただ、先日観ることのできた皆様の笑顔だけを心に留めて、これから往く道の幸を、祈るのみ、です。







と、いうわけで、昨日の続きを。
第8場「変身」から。
黒燕尾の紳士が並ぶ後ろに、せりあがる美女………ホントは水さんの女装なんですが、水さん、顔を隠しているし一瞬で暗転してしまうので、せっかくの演出(サービス?)だけど、あまり意味がないような。
いや、水さんだということは一目でわかるんですけどね。せめて引き抜きを明るいところでやってくれれば「おお!」となるだろうに。せっかくなのにもったいないなあ。

ま、それはともかく。
このあとの男役群舞が、すごく格好良い!!うっとり。結構下級生まで入っていて、大人数の群舞なんですが、よく揃っているのはさすが雪組さん、なのでしょうか?やっぱり群舞はそろってこそ華!いや~、かっこよかったです。

水さんとユミコさんが銀橋に出て二人で踊るのはここでしたよね?
最後に、お二人の集大成のような場面を見ることができて、すごくうれしかったです。
「許されるなら、もう少しだけでも」という歌詞が泣ける。
稲葉さん、ありがとう♪

それにしても。
この場面は、宝塚的黄金のパターンならフィナーレのラストなんですけどねえ……。
なんというか、中詰めで使ってしまうのがもったいない、という気がしてしまうのは、宝塚的ワンパターンにはまりすぎているのかな、私。
テーマ的に、フィナーレはどうしても「灰の火曜日」で締めくくりたかった稲葉さんの気持ちはすごくよく解るんですけどね。この作品が、ユミコさんの卒業公演だったりしなければ、こんなこと気にならないんですけどね………。




次の場面は、猫的にこのショーの目玉、「狂宴」。
本舞台の幕があがると、巨大なゴンドラに乗ったディアヴォラ(愛原実花)が登場。
よく響く低音の歌声が色っぽい。

歌声に導かれるように、次々にいろんな人たちが登場してくる。
彼らの細かい芝居が面白くて、もうちょっと何回か観たらいろいろ書きたかったのですが……
いかんせん二回しか観ていないので、ちょっと書けない感じ(涙)。

とりあえず、ヒメ(舞咲りん)のソロに圧倒されました(*^ ^*)。
この場面でのヒメのソロが印象的すぎて、荻田演出に似ているという評価がついちゃったような気がするのですが(全体の構造は全然似ていないと思うのに)、たしかにこの場面はヒメのソロでなければならなかったんだろうな、と思います。
毒のある歌い手っていうのは貴重だけど、使いすぎると作品全体の色が単調になってしまう。難しいバランスだと思うのですが、とりあえずデビューだし、使ってみたかったんだろうなあ(^ ^)。

そして。
あちこち皆さんいろんな芝居をしていてとても面白かったのですが。
……猫の小さな脳みそでは、「東洋の雀」な笙乃茅桜ちゃんがめっちゃ可愛かったことしか最終的には覚えてないかも(^ ^;)。あ。その雀の持ち主っぽい雰囲気だったのにほとんど絡んでいなかった「東洋の貴人」(香音有希)が格好よくて、雀がいかにも小さく見えたなあ(^ ^)。

いや、えっと、「彼岸の波」という役名で、青い大きな衣装をひらひらと舞わせていた4人(涼瀬・朝風・凰華・透真)が結構面白かったのとかは覚えています。最初顔がよく見えなくて残念だった(^ ^)。
そして、プログラムを見て知る真実。凛城さんと真那くんは「ペルシアの狼」ってゆー役だったのか……。普通に戦士だとばかり思ってましたわ。



場面の途中で乱入してくる、ロケットの天使たち。
……私は、ロケットはロケットで独立してやるか、あるいはいっそ無いなら無いでいい方なので、とってつけたように場面の真ん中に出てくるロケットはちょっと興ざめでしたが、、、
衣装も場面の中でういてたしなあ。いっそのこと、炎の鳥が降臨したあとの、炎のロケットならまだわかるんだけど。

稲葉さん的に、あんまりロケットを出したくなかったんなら、素直になしにすればいいのに、と思いました。せっかくみなこちゃんとヒメのソロで作った空気が、かわいい天使たちで壊れてしまうのがもったいない(T T)。

………いえ、あの、ロケットメンバーはみんなかわいくてスタイルも良くて目の保養だったんですけどね(^ ^;;;
このあたりの構造は、稲葉さんとしては、宝塚の「黄金パターン」に物申したいお気持ちがあったのでしょうかねぇ……。
もちろん、「黄金パターンじゃなくちゃいけない」なんて言うつもりはサラっサラ無いんですけどね。ただ、この作品であえて「黄金パターン」を崩すほどの意味づけを感じられなかったので、ちょっと違和感が残ってしまったような。
すみません、小さな違和感なのに長々と書いてしまったことをお詫びします。ほんとに、小さな違和感でした……。




ロケットがはけたあと、ディアヴォラが支配する海に降臨する、一羽の火の鳥(水夏希)。
すべてを焼き尽くす炎。

大きな衣装を脱ぎ棄てて、緑のパンツルックで炎の鳥と踊りだすディアヴォラ。
この、挑戦的なみなこちゃんがめちゃくちゃ魅力的で、大好きです。
スタイルがいいからパンツルックが死ぬほど似合う。水さんがゴテゴテのついた大きな衣装なのがいっそもったいない(T T)。
ぜひぜひ、最後のショーは二人ともシンプルなパンツでのデュエットをひとつお願いします>三木さん!




激しい炎もおさまり、新しい朝が来たとき。
ゴンドリエーレが祭りの終わりを歌いはじめる。

プロローグの登場と同じ形の、でも色は真っ白な衣装に身を包んだユミコさんのやわらかな笑顔がとても好きです。
贖罪の祭りを終えた、再生の朝。その再生の聖性を象徴する、真っ白な光。

ユミコさんの歌は、本当に癒し系だな、と思う。
キムちゃんやヒメの、毒のある歌とは違う、どこまでも柔らかくて優しく空間を包み込む、声。
光と闇、朝と夜。その対比が実に見事なショーでした。その一番の象徴が、この祭りが終わる日の朝の場面だと思います。



プロローグと同じ衣装に身を包んで、大階段を下りてくる群衆たち。
その笑顔がゴンドリエレに集中してく。
祝福を籠めて。




静けさが戻った街で、一人の男が踊る。
それに絡むカルネヴァーレたち(音月・彩那・大湖・蓮城)。

カゲソロがすごくいいなあ、と思っていたのですが、彩風咲奈さんだったのか(@ @)。
気がつかなかった……。やわらかな丸みのある中音域で、女役さんかな、と思っていたのですが。うーんいい声だ♪
その歌に乗って、上手から下手へ、グレープ色のスカートを翻して駆け去っていくみなこちゃん。グレイの衣裳の水さんと一瞬絡む、その一瞬の、時が止まったような空気感がすごく良い。
いろいろ言われているけど、本当に相性のいい二人だな、と思います。


……この場面の水さんが、役名を「アクア」なことを、今初めて知った(苦笑)。
みなこちゃんの「ケルビム」も謎だなあ。稲葉さんの命名のセンスはよくわからん……。







「Halleluya!…」「サウダージ」ときて、稲葉さんの作品を観るのは三作目。
ロケットの扱いとか、いくつか不満なところもありましたが、全体としては実に面白いショーでした(はぁと)嵌ったわ!(^ ^)(←しょっちゅう嵌ってないか?)

稲葉さんは、たぶん、毒のあるショーを創りたいんだろうな、と思いました。組子の使い方がそんな感じ(ヒメとか、ヒメとか、ヒメとか)。でも、荻田さんみたいな閉じこもった感じはしない。もうちょっと開放的で、突き放した感じ。もうちょっとウェットだと、初期の齋藤さんみたいになるのかもしれないけど、そのあたりはやっぱり個性の違いかな~。
とりあえず、藤井さんとか中村一徳さんとかとは真逆の方向性ってことかな(^ ^;

稲葉さんの目指す方向は、荻田さんほど夢幻的じゃなくて、もっとリアルで明るい世界なんじゃないか、と思います。ただ、その世界観を象徴するための武器(荻田さんでいえば矢代鴻さんにあたる存在)が見つからないので、まだ討って出られずにいる、とゆー印象をうけました。
……稲葉さんの武器になれる存在、って誰なんでしょうね。もしかしたらウメちゃんがそうだったのかもしれない(「Halleluya!…」の印象が強すぎる?)けれども、もう卒業しちゃったしな……。


なにはともあれ。
稲葉さん、大劇場デビュー、おめでとうございます!!
次作にも期待しています(はぁと)




そして、最後にもう一度。

ハマコさん、ユミコさん、じんじん、さゆちゃん、
ご卒業おめでとうございます&これからのご活躍を、こころから楽しみにしています!



コメント

nophoto
hanihani
2010年4月27日17:07

久しぶりにコメントします。

ヒメの歌ですが、ソロモンのときよりも更に突き抜けたというか
なんかまっすぐにこちらの心臓を狙い撃ちできるようになったみたいな
そんな感じを受けました。
下級生の頃はコーラスでいつも和を乱す発声だなと思ってたのですが(笑)
ソロになったら素晴らしいと毎回感じてます。

そして稲葉先生、結構みんなのことをよく観ていてくれたんだなぁと「狂宴」のところで感じました。面白かったよね~
稲葉先生が雪組担当になるって判ってから本当に何回も公演に足を運んで観ていたというのを聞いていたので、ヨシヨシと思いました♪
大劇場デビューおめでとうございます!

このショーは本当に色々含まれていて、雪ファンとしてはたった5回しか観劇していないので、全体をもっと観たかったです。
使われた曲もよかったと思います。


水さんとみなこちゃんに関しては私はすごく似合ったコンビだと思いました。
どのデュエットダンスもみなこちゃんがちゃんと水さんに空気&振りの速度をあわせようと努力していて、気持ちが良かったです。
最後の数日水さんの体調でダンスの振りを変えましたが、それでも彼女はきちっと水さんがカッコよく見えるように踊っていて、みなこちゃん自身ちょっと体調不良だったと後で耳にしましたが、みじんも感じさせなかったし。

トップ娘になったことで、在団期間が短くなってしまってもったいないと、今まで思っていたのですが、今のトップコンビを観てたら相性が良かったんだなぁ~と思い、他の人では考えられないって気持ちになっています。

で、天使のロケットねぇ~

いや、衣装やかつらもマジで微妙で・・・
稲葉先生、本当は出すつもりなかったんじゃないの?と疑っております。

みつきねこ
2010年4月29日1:36

ロケット、微妙でしたよね!?
私も、稲葉さんは当初出すつもりなかったんだろうな、と思いました。
初舞台生でもないんだから、無しっていう選択肢もあったんじゃないかと思うんですけどねぇ?


>ヒメの歌ですが、ソロモンのときよりも更に突き抜けたというか
>なんかまっすぐにこちらの心臓を狙い撃ちできるようになったみたいな

でしたねー。
たしかに、ピッチの取り方が独特なので、コーラスでは和を乱してるかも(^ ^)。

>稲葉先生が雪組担当になるって判ってから本当に何回も公演に足を運んで観ていたというのを聞いていたので、ヨシヨシと思いました♪

ああ、そうだったんですね!
そうでもないと、あそこまで細かく使いきれないかもしれないですね。大野さん、稲葉さんと、水さん率いる雪組は、おもしろい演出家に当たってますね♪


>水さんとみなこちゃんに関しては私はすごく似合ったコンビだと思いました。

わーーーーい、すごーく嬉しいです!
私は割と、みなこちゃんが好きすぎて全然客観的になれないんですけど、今回の3つのデュエットダンスは、3つとも全然雰囲気が違ってて、しかも、どれもすごく良かったですよねっ!!(^ ^)

>最後の数日水さんの体調でダンスの振りを変えましたが

そ、そうなんですか……。水さん、大変だったんだろうなあ……(T T)。

>それでも彼女はきちっと水さんがカッコよく見えるように踊っていて、みなこちゃん自身ちょっと体調不良だったと後で耳にしましたが、みじんも感じさせなかったし。

うぇぇん(泣)。

>今のトップコンビを観てたら相性が良かったんだなぁ~と思い、他の人では考えられないって気持ちになっています。

ですよね(^ ^)。みなこちゃんがトップになるなんていう大事件は、トップが水さんでなかったらありえなかっただろうし、水さんは誰と組んでも素敵だっただろうと思うけど、みなこちゃんと組んだことで、今まであまり発揮できてなかった魅力を表に出して魅せることができたんだな、と思いました。
この幸せな時間も、あとたったの一作、と思うとさびしいですが。
とりあえずはみなさんお疲れでしょうから、GW中はゆっくり休んで、体調を調えて、お稽古にのぞんでほしいと思います。

あああ、それにしても楽しいショーだったなあ★