ソルフェリーノの愛【3】
2010年4月22日 宝塚(雪) コメント (3)雪組公演「ソルフェリーノの夜明け」。
■ベネディック将軍(汝鳥伶)
いや~、ステキでした(はぁと)。
汝鳥さん、ここしばらく雪組が続いていますが、やっぱり芝居のタイプが合うんでしょうか。どれも当たってる。
出番は決して多くはないのですが、最初のポポリーノ(真那春人)への声かけから、愛情に溢れた名将軍であることがなんとなく伝わってくる。最後に上手へ歩み去るところで、余計な力が抜けているのはさすが年の功、と思います。
■医者たち(ハーベルマン:未沙のえる、グラン:真波そら)
未沙さんもさすがの巧さなんですが、なんとなく、植田さんの作品にはあまり合わないのかも、と思いました。大芝居で魅せていく作品を、雪組さんらしい重厚なお芝居で舞台にあげているので、軽やかさを身上とする未沙さんの芝居が浮いて見えてしまうのかもしれないな、と。
……とは言っても、さすがの存在感にかわりはないんですけどね(^ ^)。
ただ、どうしても植田さんが脚本の流れを無視して入れたいろんな台詞を一番背負っている人なので、あっちこっちで「ハーベルマン先生、ちっとは空気を読んでよ……」と思われてしまうのが気の毒でした。いや、私一人だけが思っていたのかもしれませんが(汗)。
グラン先生の真波そらちゃんは、意外に白衣がよく似合って、少女漫画にでも出てきそうな、誠実なイケメン医師って感じでした(*^ ^*)。なのに、オーストリア兵をこっそり治療してあげる場面が、あまり手際良さそうに見えないのはなんでかな(^ ^;ゞ。
飄々としたハーベルマン先生、優しいエクトール先生、熱血イケメンなグラン先生。なかなか目移りしそうな豪華なラインナップで、戦地のど真ん中だとゆーのに、あれだけたくさんの美人ナースが働いている理由がよくわかります(はぁと)。
■ファンティ長官(未来優希)
威厳のある指揮官で、オーストリア軍のベネディック将軍と対峙できるだけの器と存在感を感じさせてくれる79期。
いや~、偉大な副組長でした。ここしばらく腹黒なオヤジ役が続いていましたが、最後にこんな良い役を観ることができて、とても嬉しい。ラスト、敬礼するまでの水さんとの目での会話が、とても好きです。植田さんありがとう。
……しか~し、最初のプロローグが終わった後の説明場面、もう少しなんとかならなんかったものでしょうか。ハマコさんの声はとても素晴らしいし滑舌も素晴らしいんですけど、響きすぎちゃって日本語として聞き取ることができない……(猫だけ?)
■ポルリノ参謀長(音月桂)
ユミコさんとハマコさん、二人の卒業生にはさまれて、一番ワリを食ったのはミナコちゃんとこの人かもね、と思いました。そもそも軍服があまり似合わないタイプなので、軍人で威厳が必要な役自体が難しいんでしょうね。声が良いので叱咤にも迫力がありましたが、より以上に迫力満点なハマコさんと一緒だし(^ ^;ゞ。
そういえば、キムちゃんのこういう“怖さ”が必要な役ってあまり観たことないんだなあ……。
私が観たのは東宝公演も半ばを過ぎた頃でしたが、そのときもまだ何かしっくり来ていない感じがして、キムちゃんにしては珍しいな、と思いました。割と仕上がりは早いほうだと思っていたのですが。
このタイミングでこういう勉強できる役が来るのも演出家の愛だと思うので、あと三日間、最後に何かを掴んでくれるといいな、と思います。諦めずにがんばって追求してみてください!
■ヘルディおじさん(奏乃はると)
素晴らしかった(絶賛)。出番が少ないのが残念ですが、あの朴訥とした雰囲気とか、話し方の独特の空気が、他のメンバーとは全然違うんですよね。凄いなあ。
もうちょっと、少女たちとの交流とか、デュナンさんたちと一緒に治療を手伝っている様子とか、そういう場面があってもいいと思うんですが……しょぼん。
しか~し!今回は芝居もショーも髭部専任って感じのにわにわですが、まだまだ当分、二枚目でもがんばっていただきたいです♪(^ ^;ゞ。でも、雪組さんは、この公演が終わると髭が似合う男役の筆頭がにわにわになってしまうので、髭部は続きそうだなあ……。
■イタリア兵(モラルド:彩那音、カルドナ:沙央くらま、他)
コマちゃんの歌(&マンドリン)にあわせて舞台中央で踊るひろみちゃん、めっちゃ男前でした!(*^ ^*)。ずっと“可愛い”とばかり思っていたひろみちゃんの、意外な一面…のような気がしたんですけど、、、前からあんなに格好良かったんでしたっけ?(^ ^;ゞ
コマちゃんは、マンドリンの場面以外あまり印象に残りませんでしたが(汗)、相変わらず良い声でした。コマファンモードから未だに抜けていない自分に、びっくり(@ @)。
■オーストリア兵(ハンデル:緒月遠麻、ベルガー:早霧せいな、他)
勝手に脱走してベネディック将軍を窮地に陥れる軽率なハンデルさんですが、なかなか力持ちの働き者で、いい味を出していますね。ちょっとだけ、「ゾロ」のガルシア軍曹に似た役作りに見えましたが(^ ^;、キタロウは意識してやっていたのかなあ?
しっかし、キタロウのああいう役って、愛さずにはいられないのは何故だろう……
最初にソルフェリーノの荒野でデュナンに拾われるベルガーさんは、なんというか、本当に熱い!!ですよね(^ ^;。
一番好きなのは、「アヴェ・マリア」の場面で、みんなが歌いだした後、縋るようにベルガーの軍服の裾を掴むポポリーノに、満面の笑顔で笑いかけながら、力づけるように手を握ってあげるときの、笑顔のパワーかな(*^ ^*)。なんだか一瞬、くらっときました。
にしても。ちょっと謎だったのは、「アヴェ・マリア」で、オーストリア兵はなぜすぐに歌いださないのか、なのですが。
ポポリーノが口火を切るまで、歌っているのはシスターと看護婦たちだけなんですよね。単純に意地になってる、っていう解釈でいいのかなあ……。
そして。
ハンデルさんにしてもベルガーさんにしても、ポポリーノを偏愛しすぎな気がするんですが、あれはどうなんでしょう。なんとなく、ベネディック将軍の忘れ形見っぽい気がしちゃっているのでしょうか?
それにしたって、「ポポリーノが血を吐いたんだ!助けてやってくれ!!」って……「いや、今それどころじゃないから!」って、いつもは穏やかなエクトール先生の顔に書いてありますけど?
もしかして、植田さん的には、最初の原稿ではポポリーノを運ぶための担架隊だったのかな?と思ったりもしたのですが、どうだったんでしょうか。
で、あの荷車の列の中には、ポポリーノも寝かされているんでしょうか。ハンデルとベルガーが大事そうに曳いている荷車がそれなのかしら。……そんなことを考えながら、ラストシーンを観ていたのは私一人なんだろうな。(寝かされている人形の髪型をいちいちチェックしてしまった…)
■マリアン(大月さゆ)
しっかり者で一生懸命な、優しいマリアン。
理想とかそんなものとは関係なく、目の前で苦しんでいる人と共に苦しみを分かち合い、自分にできる精一杯をせずにはいられない、優しくて強い女性。
この作品の中で、役として一番良い役なのは、娘役ではマリアンだな、と思いました。
ベネディック将軍に対する優しさは、いわゆるファーザーコンプレックスなのか、それとも本気で恋をしている(歳上好みな)のか?というのがちょっと気になりますが(←お前だけだ)、今回の作品で一番好きなさゆちゃんは、やっぱり将軍に敬礼するときの、笑顔。
泣き笑いの優しいピエロ。『大月さゆ』という魅力がギュッと詰まった、哀しい笑顔だと思います。
研1の「ジュビリーズ」で、大役を体当たりで演じていたさゆちゃん。思い切りが良くてコメディセンスのあったさゆちゃんが、『典型的な宝塚娘役』というものを目指してしまったばっかりに、随分遠回りをしたんだな、と、今になってしみじみと思います。
彼女が成長する時代のトップ娘役が、まーちゃん(舞風りら)だったことは、さゆちゃんにとっては不利な条件だったのかもしれませんね。「お隣の女の子」っぽいリアルな存在感と、『典型的な宝塚娘役』としての儚げな雰囲気の両方を持っていたまーちゃんを追いかけてしまったばっかりに、地に足のついた元気印な女の子、という“さゆちゃん本来の輝き”を見失っていた時代が長かったのが勿体無い。
娘役は、男役との並びも大切だけど、娘役同士の並びも大切なんだな、と思います。
「凍てついた明日」でのヒロイン二人の相性の良さは特筆ものでしたが、ミナコちゃんとさゆちゃんは、どちらもお互いに無いものを埋めあえる、いいコンビだったんですよね。芝居としてがっつり組んだところは殆ど観たことがありませんが、なんていうか、この二人がそれぞれの出番で役を生きてくれると、物語が鮮明に立ち上がってくるんですよね。二人が直接言葉を交わす場面はなくても、存在感が拮抗していて、しかも、空気感がまったく逆だから。
素晴らしい並びだったと思います。
せめて一本でいいから、柴田作品をこの二人で観てみたかった。
あああ、「雪景色」のさゆちゃんもステキだったけど、全ツに回って「バルセロナ」のリンダを演じるさゆちゃんを観てみたかったよ~~~っっっ!!(←かおりちゃんのリンダに不満があるわけではありません)
アンリエット、マリアン以外の看護婦ちゃんたちも、めっちゃ可愛い子ぞろいでしたね♪
患者も医者もイケメンだらけで、たまに通りがかる旅人も死ぬほどイケメン。あんな病院があったら、多少命の危険があっても気にしないかも(^ ^;ゞ、と思っていたのですが、逆を言えば、あれだけ看護婦のレベルが高くて、シスターたちも美人のお姉さんぞろいで、時々可愛らしい少女たちが駆け込んでくる、となれば、兵士たちの居心地も最高だろうなあ(^ ^)。
■村の少女たち(早花まこ、白渚すず、舞羽美海)
かーわーいーいー!!
きゃびぃも白渚さんも可愛いんですけど、さすがにみみちゃんの可愛らしさは群を抜いていますね(*^ ^*)。芝居の中の役としては、あまり意味の無い賑やかしですが、可愛い娘さんたちが舞台を駆け回っているのを観るのはたのしいです♪
ちょっと間があいてしまったので、書こうと思っていたことを結構忘れてしまったような気がしますが……
でも、みんな良い芝居してたなあ(しみじみ)あれで脚本が(黙)
なにはともあれ、あと、三日。
最後の週末を、舞台の上の人も客席の人も、みんなみんな、悔いなく過ごすことができますように。
……あ~した天気にな~ぁれっ!
.
■ベネディック将軍(汝鳥伶)
いや~、ステキでした(はぁと)。
汝鳥さん、ここしばらく雪組が続いていますが、やっぱり芝居のタイプが合うんでしょうか。どれも当たってる。
出番は決して多くはないのですが、最初のポポリーノ(真那春人)への声かけから、愛情に溢れた名将軍であることがなんとなく伝わってくる。最後に上手へ歩み去るところで、余計な力が抜けているのはさすが年の功、と思います。
■医者たち(ハーベルマン:未沙のえる、グラン:真波そら)
未沙さんもさすがの巧さなんですが、なんとなく、植田さんの作品にはあまり合わないのかも、と思いました。大芝居で魅せていく作品を、雪組さんらしい重厚なお芝居で舞台にあげているので、軽やかさを身上とする未沙さんの芝居が浮いて見えてしまうのかもしれないな、と。
……とは言っても、さすがの存在感にかわりはないんですけどね(^ ^)。
ただ、どうしても植田さんが脚本の流れを無視して入れたいろんな台詞を一番背負っている人なので、あっちこっちで「ハーベルマン先生、ちっとは空気を読んでよ……」と思われてしまうのが気の毒でした。いや、私一人だけが思っていたのかもしれませんが(汗)。
グラン先生の真波そらちゃんは、意外に白衣がよく似合って、少女漫画にでも出てきそうな、誠実なイケメン医師って感じでした(*^ ^*)。なのに、オーストリア兵をこっそり治療してあげる場面が、あまり手際良さそうに見えないのはなんでかな(^ ^;ゞ。
飄々としたハーベルマン先生、優しいエクトール先生、熱血イケメンなグラン先生。なかなか目移りしそうな豪華なラインナップで、戦地のど真ん中だとゆーのに、あれだけたくさんの美人ナースが働いている理由がよくわかります(はぁと)。
■ファンティ長官(未来優希)
威厳のある指揮官で、オーストリア軍のベネディック将軍と対峙できるだけの器と存在感を感じさせてくれる79期。
いや~、偉大な副組長でした。ここしばらく腹黒なオヤジ役が続いていましたが、最後にこんな良い役を観ることができて、とても嬉しい。ラスト、敬礼するまでの水さんとの目での会話が、とても好きです。植田さんありがとう。
……しか~し、最初のプロローグが終わった後の説明場面、もう少しなんとかならなんかったものでしょうか。ハマコさんの声はとても素晴らしいし滑舌も素晴らしいんですけど、響きすぎちゃって日本語として聞き取ることができない……(猫だけ?)
■ポルリノ参謀長(音月桂)
ユミコさんとハマコさん、二人の卒業生にはさまれて、一番ワリを食ったのはミナコちゃんとこの人かもね、と思いました。そもそも軍服があまり似合わないタイプなので、軍人で威厳が必要な役自体が難しいんでしょうね。声が良いので叱咤にも迫力がありましたが、より以上に迫力満点なハマコさんと一緒だし(^ ^;ゞ。
そういえば、キムちゃんのこういう“怖さ”が必要な役ってあまり観たことないんだなあ……。
私が観たのは東宝公演も半ばを過ぎた頃でしたが、そのときもまだ何かしっくり来ていない感じがして、キムちゃんにしては珍しいな、と思いました。割と仕上がりは早いほうだと思っていたのですが。
このタイミングでこういう勉強できる役が来るのも演出家の愛だと思うので、あと三日間、最後に何かを掴んでくれるといいな、と思います。諦めずにがんばって追求してみてください!
■ヘルディおじさん(奏乃はると)
素晴らしかった(絶賛)。出番が少ないのが残念ですが、あの朴訥とした雰囲気とか、話し方の独特の空気が、他のメンバーとは全然違うんですよね。凄いなあ。
もうちょっと、少女たちとの交流とか、デュナンさんたちと一緒に治療を手伝っている様子とか、そういう場面があってもいいと思うんですが……しょぼん。
しか~し!今回は芝居もショーも髭部専任って感じのにわにわですが、まだまだ当分、二枚目でもがんばっていただきたいです♪(^ ^;ゞ。でも、雪組さんは、この公演が終わると髭が似合う男役の筆頭がにわにわになってしまうので、髭部は続きそうだなあ……。
■イタリア兵(モラルド:彩那音、カルドナ:沙央くらま、他)
コマちゃんの歌(&マンドリン)にあわせて舞台中央で踊るひろみちゃん、めっちゃ男前でした!(*^ ^*)。ずっと“可愛い”とばかり思っていたひろみちゃんの、意外な一面…のような気がしたんですけど、、、前からあんなに格好良かったんでしたっけ?(^ ^;ゞ
コマちゃんは、マンドリンの場面以外あまり印象に残りませんでしたが(汗)、相変わらず良い声でした。コマファンモードから未だに抜けていない自分に、びっくり(@ @)。
■オーストリア兵(ハンデル:緒月遠麻、ベルガー:早霧せいな、他)
勝手に脱走してベネディック将軍を窮地に陥れる軽率なハンデルさんですが、なかなか力持ちの働き者で、いい味を出していますね。ちょっとだけ、「ゾロ」のガルシア軍曹に似た役作りに見えましたが(^ ^;、キタロウは意識してやっていたのかなあ?
しっかし、キタロウのああいう役って、愛さずにはいられないのは何故だろう……
最初にソルフェリーノの荒野でデュナンに拾われるベルガーさんは、なんというか、本当に熱い!!ですよね(^ ^;。
一番好きなのは、「アヴェ・マリア」の場面で、みんなが歌いだした後、縋るようにベルガーの軍服の裾を掴むポポリーノに、満面の笑顔で笑いかけながら、力づけるように手を握ってあげるときの、笑顔のパワーかな(*^ ^*)。なんだか一瞬、くらっときました。
にしても。ちょっと謎だったのは、「アヴェ・マリア」で、オーストリア兵はなぜすぐに歌いださないのか、なのですが。
ポポリーノが口火を切るまで、歌っているのはシスターと看護婦たちだけなんですよね。単純に意地になってる、っていう解釈でいいのかなあ……。
そして。
ハンデルさんにしてもベルガーさんにしても、ポポリーノを偏愛しすぎな気がするんですが、あれはどうなんでしょう。なんとなく、ベネディック将軍の忘れ形見っぽい気がしちゃっているのでしょうか?
それにしたって、「ポポリーノが血を吐いたんだ!助けてやってくれ!!」って……「いや、今それどころじゃないから!」って、いつもは穏やかなエクトール先生の顔に書いてありますけど?
もしかして、植田さん的には、最初の原稿ではポポリーノを運ぶための担架隊だったのかな?と思ったりもしたのですが、どうだったんでしょうか。
で、あの荷車の列の中には、ポポリーノも寝かされているんでしょうか。ハンデルとベルガーが大事そうに曳いている荷車がそれなのかしら。……そんなことを考えながら、ラストシーンを観ていたのは私一人なんだろうな。(寝かされている人形の髪型をいちいちチェックしてしまった…)
■マリアン(大月さゆ)
しっかり者で一生懸命な、優しいマリアン。
理想とかそんなものとは関係なく、目の前で苦しんでいる人と共に苦しみを分かち合い、自分にできる精一杯をせずにはいられない、優しくて強い女性。
この作品の中で、役として一番良い役なのは、娘役ではマリアンだな、と思いました。
ベネディック将軍に対する優しさは、いわゆるファーザーコンプレックスなのか、それとも本気で恋をしている(歳上好みな)のか?というのがちょっと気になりますが(←お前だけだ)、今回の作品で一番好きなさゆちゃんは、やっぱり将軍に敬礼するときの、笑顔。
泣き笑いの優しいピエロ。『大月さゆ』という魅力がギュッと詰まった、哀しい笑顔だと思います。
研1の「ジュビリーズ」で、大役を体当たりで演じていたさゆちゃん。思い切りが良くてコメディセンスのあったさゆちゃんが、『典型的な宝塚娘役』というものを目指してしまったばっかりに、随分遠回りをしたんだな、と、今になってしみじみと思います。
彼女が成長する時代のトップ娘役が、まーちゃん(舞風りら)だったことは、さゆちゃんにとっては不利な条件だったのかもしれませんね。「お隣の女の子」っぽいリアルな存在感と、『典型的な宝塚娘役』としての儚げな雰囲気の両方を持っていたまーちゃんを追いかけてしまったばっかりに、地に足のついた元気印な女の子、という“さゆちゃん本来の輝き”を見失っていた時代が長かったのが勿体無い。
娘役は、男役との並びも大切だけど、娘役同士の並びも大切なんだな、と思います。
「凍てついた明日」でのヒロイン二人の相性の良さは特筆ものでしたが、ミナコちゃんとさゆちゃんは、どちらもお互いに無いものを埋めあえる、いいコンビだったんですよね。芝居としてがっつり組んだところは殆ど観たことがありませんが、なんていうか、この二人がそれぞれの出番で役を生きてくれると、物語が鮮明に立ち上がってくるんですよね。二人が直接言葉を交わす場面はなくても、存在感が拮抗していて、しかも、空気感がまったく逆だから。
素晴らしい並びだったと思います。
せめて一本でいいから、柴田作品をこの二人で観てみたかった。
あああ、「雪景色」のさゆちゃんもステキだったけど、全ツに回って「バルセロナ」のリンダを演じるさゆちゃんを観てみたかったよ~~~っっっ!!(←かおりちゃんのリンダに不満があるわけではありません)
アンリエット、マリアン以外の看護婦ちゃんたちも、めっちゃ可愛い子ぞろいでしたね♪
患者も医者もイケメンだらけで、たまに通りがかる旅人も死ぬほどイケメン。あんな病院があったら、多少命の危険があっても気にしないかも(^ ^;ゞ、と思っていたのですが、逆を言えば、あれだけ看護婦のレベルが高くて、シスターたちも美人のお姉さんぞろいで、時々可愛らしい少女たちが駆け込んでくる、となれば、兵士たちの居心地も最高だろうなあ(^ ^)。
■村の少女たち(早花まこ、白渚すず、舞羽美海)
かーわーいーいー!!
きゃびぃも白渚さんも可愛いんですけど、さすがにみみちゃんの可愛らしさは群を抜いていますね(*^ ^*)。芝居の中の役としては、あまり意味の無い賑やかしですが、可愛い娘さんたちが舞台を駆け回っているのを観るのはたのしいです♪
ちょっと間があいてしまったので、書こうと思っていたことを結構忘れてしまったような気がしますが……
でも、みんな良い芝居してたなあ(しみじみ)あれで脚本が(黙)
なにはともあれ、あと、三日。
最後の週末を、舞台の上の人も客席の人も、みんなみんな、悔いなく過ごすことができますように。
……あ~した天気にな~ぁれっ!
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コメント
過不足の無い演技で、特に「多くの兵士を死なせてしまった自分は」というところでは、なんかぐっときてしまいましたよ~
汝鳥さんは、一昨年から吉田茂さん、スターリンそっくりさん、そして今回と
ヒットを飛ばし続けていて、さすがに『専科』さんだなぁ~と実感しました。
すごいわ
未沙さんですが、私も「ハーベルマン先生、ちっとは空気を読んでよ……」っていう意見は同感です。ちょっとあざといよね。
正塚先生のときにはそんなことないんだけど・・・と考えて深読みすると
未沙さん自身がハーベルマン先生の考えとか行動に対して、気持ちがぴたっときていないのかなとか思ったりして。どうですかね?
で、そらちゃんたちのお医者さん、確かに手際よく治療している風ではなかったので、もしかすると専門が違うとか?
循環器とかなのに、戦場だから外科をやらせられているのかも~(笑)
前の場面で将軍が銃殺されるじゃない?次の場面はイタリア軍ってばちょっと怪我治ったら看護士さんたちと歌ったり踊ったりしていて。
早く戦場へ戻せよ!と思ったりして・・・
でも先日のトークスペシャルで透美さらさちゃんが
お稽古場で前の場面でオーストリア兵と一緒にワンワン泣いてしまって
さて自分たちの場面になったら「あはは~♪」「うふふ~♪」とか言えなくて
ものすごく暗い場面のなってしまったそうで、以後オーストリア兵の場面はみないようにしたと言ってました。
あと、将軍銃殺事件のあと、ちょっと時間があるということを表現するためにも
看護士さんと兵士が仲良しになっていて、だから名前がすぐに判るように
また呼ばれたらすぐに自分だと反応できるようにワークショップをやったそうです。
それもひろみがリーダーで!!! 名前を呼びながら次に回すゲームですが
今度あったら教えますが、絶対に知ってます♪
で、それが楽しくて、あの場面に居る人たちは仲良くなれたと言っていました。
トークスペシャルの報告終わり;
>>アンリエット、マリアン以外の看護婦ちゃんたちも、めっちゃ可愛い子ぞろいでしたね♪
患者も医者もイケメンだらけで、たまに通りがかる旅人も死ぬほどイケメン。あんな病院があったら、多少命の危険があっても気にしないかも(^ ^;ゞ、と思っていたのですが、逆を言えば、あれだけ看護婦のレベルが高くて、シスターたちも美人のお姉さんぞろいで、時々可愛らしい少女たちが駆け込んでくる、となれば、兵士たちの居心地も最高だろうなあ(^ ^)。
まーったくですよ。ほんとにもう、私もあの病院が多少危険が伴っていても行きたいと思いましたもの。
兵士たちは両軍とも頑張って細かくお芝居してたよね、自分たちで色々と設定を考えて芝居したと言ってましたし。
村の少女達、可愛かったけど、全体としてみると娘役の役が全然なかったよねーーー
看護士もシスターも限りなく割り台詞だったので、とほほでした。
でも一言ずつは台詞作ったぞとか植田先生は考えているだろうな
-- 続く --
幕開きの一方的に話す説明台詞が楽近くにはものすごくテンポがよくなっていて、
水さんが「戦場に行ってみるから馬車をあちらに!」と強引におじさんに言ってる様子が目に浮かびました。
ああいう説明台詞って、実は意味を理解してもらうのはすごく難しいのねと実感したことがあります。
最初のはまこさんときむちゃんの会話ですが、私は千秋楽で初めてはまこさんが「フランス軍の応援を得て」という言葉がキャッチできました~
そうか、そうだったのか! だから病院には手術を待っているフランス兵もいたのかなんて(笑)
それをにわさんは水さんに語りかけている風な自然な会話のようにみせて
実はベルバラみたいなプロローグにうっとしていたら
次の場面になったら馬が死んでたみたいな舞台をみて「はぁぁ??」と
なっている我々に語りかけていたわけですね。
にわさんは昨年の全国ツアーからこっち、組の中でも芝居の大切な部分を担う位置に入ってきて、ぐぐっと伸びたんじゃないかなと思ってます。
ずっと脇できているので手馴れたものだろと思われそうですが
やはりまだまだ若いので、伸び代は十分にあると期待しています♪
最近ヒゲ部なせいか、お化粧がおじさんっぽくなってショーとかもどうも溌剌としたものが少ないとか思うので、月組や宙組組長さんのカッコよさを目指してほしいなとかも思ってますね。
今回の芝居では、おじさんが女の子達ともっと話をさせてほしかったかなあ~
女の子たちに引っ張られて「おじさんも手伝うって言ったでしょ」とか(笑)
ですから白渚さんが途中おじさんと絡んで、怖いときにはおじさんの影に隠れたりとか芝居をしてくれていて嬉しかったですね♪
で、ポポリーノの話!
新公学年の生徒さんに聞いたところ彼を運ぶためにみたいな話の運びだったのにも関わらず
本公演ではマントヴァに連れて行ってもらってないそうな。
どうもあの後亡くなったらしいですよ。
でも新公は先生がポポリーノは助からないといけないとおっしゃって、
ちゃんと一番最後の荷車に載せられてマントヴァに向かっていました。
それがまた寝かされているのに、ハーモニカを大切そうに抱いて運ばれているんですよぉ~!
それを見たらちょっと泣きそうになったので、新公の演出的にはGJだったと。
ああ、今回ねこさまが新公もトークスペシャルにも行かれてなくて
色々細かい情報が洩れているので、ついつい長くなりました。ごめんなさい。
もっと報告があったのですが、私も忘れました。。。えへっ
なるほど!それはあるかもしれませんね。
だって、ねぇ、なんか変な感じですもんね、未沙さんにしては(汗)。
>もしかすると専門が違うとか?
おお、説得力がありますね(^ ^)。たしかに、戦場に行ったら必要なのはまず外科、その次に整形外科、って感じですもんね、それ以外の専攻の先生は苦労しそう。
>お稽古場で前の場面でオーストリア兵と一緒にワンワン泣いてしまって
>さて自分たちの場面になったら「あはは~♪」「うふふ~♪」とか言えなくて
たしかに、あのオーストリア兵の場面(教会裏)とイタリア兵の場面(表広場)はギャップが凄くて、観客も気持ちを切り替えるのに苦労しますもんね。
演じる側はもっと大変なんだろうなあ…。両軍とも、気持ちが入っていていい芝居をしてくれました♪二軍の気持ちのぶつかり合いが本物だったからこそ、和解がドラマになるわけですもんね。
>ワークショップをやったそうです。
>それもひろみがリーダーで!!! 名前を呼びながら次に回すゲームですが
>今度あったら教えますが、絶対に知ってます♪
そうなんですね~。ひろみちゃん、もうすっかり上級生なんだなあ(しみじみ)
ぜひ教えてください♪
>トークスペシャルの報告終わり;
えーーーーっ、それだけー?
>でも一言ずつは台詞作ったぞとか植田先生は考えているだろうな
…考えているかも(T T)少女たちはともかく、シスターたちと看護婦たちはもったいなかったなあ。
>で、ヘルディおじさんですが、お気づきか判りませんが
>幕開きの一方的に話す説明台詞が楽近くにはものすごくテンポがよくなっていて、
>水さんが「戦場に行ってみるから馬車をあちらに!」と強引におじさんに言ってる様子が目に浮かびました。
そ、そうなんですね。私は二回しか観ていないせいか、変化は気がつきませんでしたが、
水さんが強引におじさんに頼んでいる様子は初回から浮かびましたよ(^ ^)。
おじさんのボヤキっぷりが結構好き。「馬に水をやっているうちに!!」って言うのがちょっとお怒り気味(心配してた反動で怒ってる感じ)なのも良かったし。なんかリアルなんですよね、ヘルディおじさんの存在感って。
>にわさんは昨年の全国ツアーからこっち、組の中でも芝居の大切な部分を担う位置に入ってきて、ぐぐっと伸びたんじゃないかなと思ってます。
ほんとにそうですね!
もう組を支える上級生なんだなあ…と実感します。いや、おとめを見れば一目了然なんですけどね。
>最近ヒゲ部なせいか、お化粧がおじさんっぽくなってショーとかもどうも溌剌としたものが少ないとか思うので、月組や宙組組長さんのカッコよさを目指してほしいなとかも思ってますね。
ナホちゃんやすっしーさんはまた特別ですけどね(^ ^)もともとダンサーだし。
でも、目指す方向としてはああいうのもありかもしれませんね♪
>今回の芝居では、おじさんが女の子達ともっと話をさせてほしかったかなあ~
>女の子たちに引っ張られて「おじさんも手伝うって言ったでしょ」とか(笑)
ほんとほんと、そうですよ~!!
>新公学年の生徒さんに聞いたところ彼を運ぶためにみたいな話の運びだったのにも関わらず
>本公演ではマントヴァに連れて行ってもらってないそうな。
……しょぼん
>でも新公は先生がポポリーノは助からないといけないとおっしゃって、
>ちゃんと一番最後の荷車に載せられてマントヴァに向かっていました。
おお~~、素晴らしい!!
そうなんですよねー。ハンデルたちにあんなことまで言わせた以上、そこはちゃんと荷車に乗せて連れて行かないと!!いやー、新公演出、大事なところがわかっていますねえ♪
……観たかったよーーーーーーっ。