銀河劇場「CLUB SEVEN 6th stage」。


■第一幕Sketch3 残業物語

どこかのオフィス。つなぎの制服を着た三人(和音美桜、原田優一、西村直人)が机に向かい、パソコンで何かのチェック(?)をしている。上手の机には管理職(玉野和紀)が座っている。

……という状況で。いきなりかかった、非常に聞きなれた前奏。「レ・ミゼラブル」の、あの有名なプロローグが鳴り響く……

「レ・ミゼラブル」の音楽を使ったパロディシーンというと、一部で伝説的になっているタナボタ企画の「レ・ミゼ・チャンチャカチャン」が浮かぶのですが、これもかなり伝説になるような気がします(^ ^)。タナボタ企画との共通点は、歌詞を替え歌にせず、東宝版そのままなのに、ちゃんと違う物語として成立しているところかな。
部長さん(?)が近くに来ると、「♪下向け 眼をあわすな」とかね。

マイ・ベスト・ジョリ&プルヴェールの西村さんが、若くて真直ぐで素敵だったアンジョルラスの原田さんが、そして歌姫たっちんが唄う、「レ・ミゼラブル」の名曲の数々。さわりだけなのがもったいないほど贅沢なメンバーで、かつ、笑いが止まらなくて観ているだけで腹筋が痛くて……

いやはや。
とりあえず、心に残る名場面のごくごく一部を。

・続く残業に疲れ果てたたっちんが、「♪また私一人 いくところもないわ」と唄い始める。『おおっ、たっちんのオンマイオウンが聴けるとはっ!?』と一瞬期待してしまった私は、まだまだ甘かったみたいです。「♪もう夜だね いま夢を見よう……」で、本当に寝転がってイビキをかきはじめるたっちん。客席の微妙ながっかり感と、たっちんの可愛らしさにメロメロでした。
・玉野部長が、テナルディエの「襲撃」のメロディに乗って「♪抜かるな、仕事だ、バベ、ブリュジョン、クラクス!」と言うと、上手から順に「西村です」「原田です」「和音です」と返す、その絶妙のトボけた間。(←実際には、それぞれ役名を名乗ってました。たっちんが佐藤さんだったような気がする。あと二人は忘れました)
・あまりの忙しさに頭痛を訴える原田くん。部長に訴えにいって、「ダメだ!」と断られて、「♪神よ…」と歌い始める西村さん。
西村さんが部長に話しかけたあたりから、これは来るな、と予想して身構えていたにも関わらず、やっぱり笑ってしまいました(^ ^;ゞ。特に「♪若い彼を」あたりがツボ。どうして歌詞がそのままなのにこんなに嵌るんだー。
・部長に辞表を叩きつけて出て行った西村さんを迎えに行く玉野部長。「♪さあ入りなさい…」に、客席は爆笑でした。
・最後に、西村さんの辞表を破り捨てて(←「独白」の最後に、バルジャンが仮釈放証を破り捨てる仕草の真似)笑顔で握手を交わしあい、「Peaple’s Song」で〆る構成がお見事でした。


他にも爆笑ポイントはたくさんあったんですけどねぇ。書ききれないのでこのへんにしておきます。
いやぁ、西村さんのテナルディエは観てみたいかも、と思いました(^ ^)。たっちんはもうエポニーヌは無いかな……(残念)。ファンティーヌでもいいや。次回はぜひ。



■第一幕Sketch4 舞台稽古

続く場面は、どこかの劇団の舞台稽古……っぽい感じ。作品は、なんちゃって「東京ラヴストーリー」。
カンチに良知真次さん、リカにまちゃみ(美羽あさひ)、さとみにたっちん、というキャスト(←名前は微妙に変えていたのですが、覚えてないので原作の名前ですみません)。
これに、監督の玉野さんと助手の西村さん、そして、女優(?)役の瀬下尚人さん、という6人での場面でした。

で。

いやぁ、これはね、たぶん、監督のダメ出しは、全編アドリブだったと思うんですよ。今回、定例の「玉子の無茶振りコーナー」が無かった代わりに、この場面なんじゃなないかと思うのです。
私が観たときは、アンパンマンとゲゲゲの鬼太郎でした。って、これだけじゃ意味がわからないと思うのですが、なんというか、それ以外に説明のしようがない(汗)。

ま~、とにかくまちゃみもたっちんも可愛くて、ちょっと倒れました。
アンパンマンみたいに、と言われたリカのまちゃみは、カンチからのキスを待つ姿勢で拳を「ぎゅっ」と握っているし。セットの上に登場したサトミのたっちんは、お前はメロンパンナちゃんか、と思うほど可愛らしく拳を突き出していたし……

あと、フガフガして何を言っているのかよくわからない監督の話を助手の西村さんが通訳するんですが。この通訳も結構無茶振りで、『……監督は絶対そんなこと言ってなかったぞ!!』ってのがあったりしました。さすが西村さん。
で、耐え切れずに素に戻って笑ってしまって、後ろを向いてしまったたっちんとまちゃみ(^ ^)。

で。ゲゲゲの鬼太郎ネタで、「目玉親父みたいにやれ!」と意味不明なダメだしをされたたっちんは、登場するなりアニメ声で台詞をしゃべってくれて、劇場を撃沈させてくれました。
……さすがに芝居が止まったよ。すごいなたっちん。
素に戻って「こ、声色をつかってみました……」と消え入りそうな声で言い訳しつつ、傘の後ろに小さくなって隠れてしまったたっちんが、死ぬほど可愛かったです……(*^ ^*)。


この稽古の間中、変なタイミングで出てきては芝居を止めていた自称・老女優(瀬下)。
金髪の鬘に変な化粧に怪しげな振る舞い。明らかに「おかしな人」として取り扱われる存在。
何度も失敗した末に、監督に役(←たぶん、通行人)を降ろされ、すごすごと楽屋に戻る。


その楽屋の鏡の前で、しみじみと歌う…いや、流れる美輪様の声。前回の「CLUB SEVEN」で樹里ちゃんがやっていた手法ですが、今回は歌の内容と場面がシリアスにマッチしてしまっているだけに、ちょっと笑えない部分もあったのが残念。でも、さすが瀬下さん、顔芸もステキでした(^ ^)。
で、それを軽く見送って「今までで一番良かったですよ」と声をかける西村さんが、オトコマエだった(はぁと)


あとは、ダンスコーナーと歌のコーナー……だったかな。なんだか、「残業物語」と「舞台稽古」で力尽きて、へろへろになった一幕でした。



■第二幕 音楽劇「OKITE」

第二幕のオープニングは、音楽劇「掟」。
ドシリアスな忍者もので、展開はロミオとジュリエットっぽい感じ。わりとよくあるネタでしたが、二家の首領である玉野さんと瀬下さんが幼馴染、という設定にちょっと萌えました。

玉野さんの息子が西村さん、その妹がたっちん。
瀬下さんの長男が原田くんで、その弟が良知くん。良知くんの部下がまちゃみ・中塚皓一さん・原くん。
(ただし、原くんは実は玉野さん側のスパイ、という設定)

跡継ぎの座を狙う良知くんが、兄の命を狙う。刺客となって長男を襲う、まちゃみ以下の3人。
襲撃で怪我をした彼は、玉野さんの領内に紛れ込み、たっちんと出会う。二人はお約束どおり恋に堕ちるが、何の約束もせずに別れる。
兄に嫉妬して命を狙う良知くんの小者っぷりが可愛かったです。こういう、萌えのある悪役が似合いますね。
そして、彼に言い寄るまちゃみが色っぽい。くの一衣装がよく似合って、スラリとしたスタイルやシャープな仕草がカッコいいです。あんなにイイオンナだったとは!(@ @)。そういえば、「逆転裁判」の暗い過去を背負った女弁護士もシャープで格好よかったな。宝塚は、彼女に典型的な娘役タイプの役ばかり与えて、損をしたような気がします。もっと色っぽい役を与えて、得意な芝居をさせてあげれば良かったのに……。

「変わり身の術」でたっちんに成りすましたまちゃみ、というか、まちゃみの役が成りすましているという設定のたっちんが、がんばってシャープな喋り方をしていて、その似合わなさにちょっとウケました。たっちんはあくまでも可愛い路線が良いらしい(^ ^)。
で、その“まちゃみが成りすました”たっちんに「駆け落ちしましょう!」と言われて、その気になる長男。いやー、素直な男はいいねえ。

さっさとたっちんを襲って屋敷へ連れて帰る次男と、いきなり『抜け忍』として追われる長男。
展開が唐突でちょっととまどいましたが(^ ^;ゞ、なんとか話は繋がっていたかな。
娘を取り返すために、瀬下さんの屋敷へあらわれる玉野さんが、超格好よいです。ええ。
これまた、かなり唐突に始まる殺陣が、とにかく素晴らしいです(惚)。


最終的には、戻ってきた長男を含む全員が闘いに斃れ、長男の死体に取り縋って泣いたたっちんが手元の小柄を首に当てると……
どっさりと、大量に落ちてくる花吹雪。

花吹雪に捲かれて「もろともにあわれとおもえ山桜 花よりほかに知るひともなし」と詠うラストシーンは、非常に美しくて良かったです。




……でも、まあ、わざわざCLUB SEVENでやらなくても良いんじゃないか?とも思ってしまったことは事実、かな……。殺陣は格好よかったけど、ダンスシーンとしては普通だったし。
いや、あの、前回のマネキンと操り人形の場面とか、以前のレアちゃんがやった獣たちの場面みたいな、「ああ、これは他では出来ないなあ」という秀逸さが無かったような気がするんですよね……。
CLUB SEVENに求めているのは、コレじゃないような気がする、というか。いや、コントを求めている訳では決して無いんですが(^ ^;ゞ、お芝居は求めてないんですよね~。いや、芝居も充分できるメンバーが集まっていることはわかっているのですが、あえていうなら、他では観られない素晴らしいダンス、というのが猫的ポイントなので。

す、すみません。ただの呟きです。忘れてください。
勿論、場面としての完成度も高いし、とっても面白かったです♪





■第二幕 五十音順ヒットメドレー

毎回恒例の、五十音順ヒットメドレー。これがないと「CLUB SEVEN」じゃない!というわけで、みなさんがんばってました♪
……毎回書いてますが、私はとにかくテレビを視ないひとなので、CMにもヒット曲にも弱いんです(T T)。以前はもう少し懐メロ系もあったのですが、今回はかなりCMの比重が高かったみたいで、ほとんどわかりませんでした(涙)。
でも、ネタを知らなくてもちゃんと笑えるのがCLUB SEVENのいいところ♪ちゃんと笑いっぱなしでしたよ~~~。ただ、ネタを知らないからレポできないだけで(^ ^;ゞ。

まちゃみとたっちんのタカラヅカネタは、王子様と王女様みたいな格好で出てきて……なんだっけ、可愛らしいデュエットを歌ってハケテいったんですが。いやもう、たっちんの王女様の可愛らしさはまあ予想通りとして、まちゃみの王子様の格好よさに吃驚しましたよ(@ @)。
でも、あんまりコテコテのヅカネタではなかったな~。

一番笑ったのは、中塚くんのフィギュアスケートネタと、西村さんの「コイが駆け抜ける~(だっけ?)」でした。中塚くんのイナバウアーはかなりイケてたと思う(^ ^)。西村さんのコイは、、、いやあ、あの後たまたまHANDSにパーティグッズを探して行く機会があったのですが、コイノボリの被り物が売っているのを観て、店頭なのに本当に爆笑してしまいました(^ ^;ゞ。
あ、あ、あれは衣装じゃなかったのか……売り物だったのか……(息も絶え絶え)。



そんなこんな、いろいろあって(今回はついに80曲を越えたそうです)、
「ん」のSeasons Of Loveに続くエピローグは、いつもどおり「CLUB SEVEN」。
かーーーーっこいいーーーーっ!!と叫んで終わる、黄金のワンパターン(^ ^)。


いやあ、本当に素晴らしかったです♪
来年の(かな?)7thを、楽しみにしています!!>玉野さん



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