東京宝塚劇場にて、宙組公演「カサブランカ」初日を観劇してまいりました!



演出的な変更点は………大きなものは無かったと思います。
ただ、全体の雰囲気はずいぶん変わったな、と思いました。なんだろう。一つ一つの色合いがクリアになった、というか。
みんなのテンションがものすごく高くて、なのにぶっ飛んだところがなくて、良いバランスだなあと思いました。みんながお互いの空気を読みあいながら小芝居しているのが楽しいし、愉しそうです(はぁと)。

大劇場で最後に観てから、ちょうど4週間。一番変わったと思ったのは、イルザでしょうか。
前に観たときよりさらに美しくなったし、なんていうか、複雑な女心に、すみ花ちゃんなりの筋が通ってきたような気がしました。
大劇場では、恋しいのがリックで愛しているのが夫でもあるラズロなのかな、と思っていたのですが、今日の初日を観て、逆なのかもしれない、と思いました。リックへの想いの方が「愛」に近くて、ラズロへ向かう気持ちが「恋」だったのではないか、と。

いずれにしてもイルザは、リックの傍に残っても、ラズロについていっても、完全に満たされることはないんですよね。
リックもラズロも、イルザが完全に満たされるのは他方の傍だと思いこんでいて、だからこそ他方と一緒に行かせようとするわけですけれども。
イルザ自身は、どちらと一緒に行ってももう一人を求めてしまうであろう自分、自分を喪って苦しむであろう“もう一人の男”を想ってしまうであろう自分を知っているから、決断できない。

でも、映画のイルザと違って、すみ花ちゃんの(小池さんの)イルザは、その判断を完全にリックに預けることはしません。彼女なりに『一晩中考えて』、ラズロをアメリカに行かせることを優先する、と『決心』をするのです。
そこには、リックを愛しているからリックを択ぶ、という気持ちのほかに、リックの持っているヴィザをラズロに渡してもらう替わりに自分が残る、という『犠牲的精神』が、割合は僅かかもしれないけれども、間違いなく混ざりこんでいることに、リックは敏感に気づいてしまう。だからこそ、リックは言う。「今は後悔しないかもしれない。……でも」と。

時は過ぎていくものだから。後悔はさせたくないから、と。



リック、イルザ、ラズロ。ルノー、シュトレッサー、カフェのスタッフたち、客たち、亡命者たち、各国の兵士たち。大劇場での一ヶ月を経て、短いお稽古を通してもう一度最初から造りなおしてきた出演者のみなさんが、とても輝いてみえました。

すっしーさんや祐飛さんのご挨拶は、「新年明けましておめでとうございます♪」から始まって、名作「カサブランカ」に取り組む意気込みを語ってくださいました。
初日おめでとうございます。
どうぞ全員が、休演することなく千秋楽まで舞台を楽しむことができますように。







観劇後、家に帰って、ナウオンステージを視ました。
……久々に爆笑しました(^O^)。
っていうか、60分間笑い続けて腹筋が痛くなりました(^ ^;ゞ
いや、結構真面目な話もしていたと思うんですけど、なんであんなに笑えたんでしょうか。っていうか、いくらなんでも盛り上がりすぎだろう君たち……。


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