銀座博品館劇場にて、「シェイクスピアレビュー 笑いすぎたハムレット」を観劇してまいりました。



OGの七帆ひかるさんがお目当てで観にいった公演でしたが、予想外に面白かったです。この年末のクソ忙しいときに、無理して行った甲斐がありました(*^ ^*)。
いや、まあ、玉野和紀さんに土居裕子さんに西村直人さんに、中村龍史さん率いるマッスルミュージカルメンバーに……と、これだけのメンバーが揃ってるんだから、そりゃあ面白いに決まっているんですけどね(^ ^)。




ストーリーは思ったよりも「ハムレット」に忠実に進み---あちこちにいろんなギャグやらゲームやらを挟みながら、ですが---、レアティーズとハムレットの御前試合までは辿りつきます。

で、その後はぐたぐた(汗)。


後半の展開は、「七帆ひかるは『逆転裁判』でミツルギ検事役を演じていた」ことを踏まえて観ると、少しは納得できるかもしれません。(←納得は無理だと思うが?)

……まあ、良いんですそんなことは。どうでも(きっぱり)。



もう、とにかく、
七帆くんがめっちゃ可愛かったです!!
……全ての出演者の中で、一番大きかった と思いますが。


いきなりセパレート(いわゆる“ヘソ出し”)の衣装から始まったので仰天しましたが、一生懸命可愛くなろうと努力しているさまが、とってもキュートでした(*^ ^*)。

それにしても良い声だ!(感動)
音楽は、全編ありものの懐メロを使った『ジュークボックスミュージカル』なのですが、七帆くんは「どうにもとまらない」から「待つわ」(土居さんとデュエット)まで、、、何曲歌ったのかな?
男役声の音域が良いのは当然として、女役としての声もこの短期間によく鍛えられていて驚きました。男役声の豊かな響きを保ったまま、高音部も自然に出てるのがすごい。チェンジボイスがないのか……?いや、そんなはずはないんだけど。音域広いんですねえ。

現役時代から声はすごく好みだったんですけど、こんなにも好きな声だったのか、と、改めて気づいてしまいました。ああ、かえすがえすも卒業が惜しいなあ(T T)。いまさらだけど。



声が良いのは歌だけじゃなくて、芝居もすごく良かったです。
中盤で、人形を相手に男役と娘役を交互にこなす一人芝居(というか、イメージは腹話術に近い)の場面があるのですが、あまりに達者なのでびっくりしました。二役で声も口調も使い分けていて、目を瞑って聴いていると本当に二人で会話しているみたい♪こんな芸当が出来るとは……
案外と奥が深いな、七帆ひかる。

役は、ポローニアスに呼ばれてくる劇団の一員で、名前はジュリエット(^ ^)。あ、ここは笑うところです。ちなみに、誰よりもデカいジュリエットでした。(だから登場人物の中で一番大きいんだってば)
そして、彼らが御前で上演する演目は「シンデレラ」。これも笑うところです。誰よりもデカくて強そう(でも誰より色白)なシンデレラを、姉さんたち(10人以上居たような?)が集団で盛大にイジってました(^ ^)。


その後、オフィーリア(土居裕子)と幼馴染である、という話になって、後半はオフィーリアといろいろ絡むのですが、大きい七帆くんと小さな土居さんのコンビが、とっっっても素敵でした(*^ ^*)。
とにかく可愛くて可愛くてたまらない。軽く頭一つ……半、くらいの背の違いがあるので、もう、二人が立って会話をしているだけで超可愛いんです★背中を合わせてデュエットする場面とか、、もう本当に可愛くて可愛くて(壊)


す、すみません。ちょっと壊れました。


土居さんとデュエットさせていただいている七帆くん。いやー、もちろん歌唱力でも芝居力でも、キャリアも才能もある土居さんに叶うべくもないんですけれども。でも、七帆くんが本来持っている温かみのある癒し系のオーラというものが、こうして本来の性に戻って『女優』として舞台に立つとすごく目にはいってくるものなんだなあ、と思いました。
男役として舞台に立っているときは隙に見えたこともあるその空気感が、「女優」となった彼女にとっては、まるごと魅力になっていたと思います。(真顔)

舞台に立ち続けるにはいろんな問題(相手役の背丈とか相手役身長とか相手役の上背とか)がありそうですが、これからもいろんな舞台に出てみてほしい人です。




玉野さん(ハムレット)、土居さん(オフィーリア)のベテランお二人は、さすがの一言。
玉野さんは、今回はあまり踊ってくださらず……。もっぱら皆をコントロールして芝居をちゃんと回すことを担当していたような気がします。さりげなーく突っ込んだり落としたりしながらも。
開演ギリギリに飛び込んだので、一幕の間は玉野さんが脚本だとばかり思ってました(汗)(実際は、中村龍史さんが脚本・演出・振付。玉野さんは一部の振付のみ)。芝居のテンポが、いつもの玉野作品っぽかったので、つい(汗)。


土居さんはもう。
小さくて可愛くて小さくて美声で。本当に素敵でした(はぁと)。
「聖母たちのララバイ」「シルエットロマンス」の岩崎宏美ナンバーから「千の風になって」まで、実に見事な歌声を披露してくださってもう本当に涙が出るほど素敵だった(泣笑)
コンサートとかでもなかなかこういう懐メロを聴く機会って無いので、嬉しかったです。




作品の立役者はもう一人。ホレーシオ役の西村直人。
「レ・ミゼラブル」でジョリとプルヴェールを演じていた頃からの大ファンですが、いやー、相変わらずキラキラしてるわぁ~(*^ ^*)。
相変わらず玉野さんの信頼篤い感じで、ゲームの司会者から何から、ぜんぶやってましたね。
そして、そういうのを置いといても、ホレーシオとしての芝居はさすがでした♪いやー、いくつになっても格好いいわー!!




マッスルミュージカルを主な活動内容にしている(?)「中村JAPN」主宰の中村龍史さんは、ポローニアス役。さすがに達者な役者で、ああ、こういうやりかたもあるのか、と感心しました。
マッスルミュージカルは2回しか観たことがないのですが、次は是非行こう!と思いました(*^ ^*)。



そして、アンサンブルとして劇団員含め色んな役をやっていた「中村JAPAN」メンバーを中心とする皆様。
一幕で「宮殿へ到着したご挨拶がわりに」気楽なショーをお見せしますよ♪ というショー場面のアクロバットの連続には、チケット代の半分はこれでいいやと思いました(真顔)。

リフトって、ただ持ち上げるだけじゃないんですね……なんてことに今頃気づいてみたり。
女性たちの脚や腕のラインがすごく引き締まって美しくて、鍛え方が違うんだなあと思います。
うん、凄い。「マッスルミュージカル」は一回か二回しか観ていないと思いますが、また次の機会にはぜひ!!と思いました★




チラシで出演者(とか粗筋とか)を見たとき、「よくある他流試合かな?」と思ったのですが。
予想していたより全然面白かったです。
そして。主宰でもないのに、なんとなく作品が「玉野色」になっていたあたり、玉野さんって凄いんだなあと思いました(^ ^)。
またぜひ、七帆くんを呼んであげてくださいませ!!








さて。
「ハムレット」つながりで、本日発表された月組バウホール公演「ハムレット」のキャストについてちょこっとコメントさせてください。


オフィーリアの蘭ちゃん(蘭乃はな)、クローディアス&ガートルードの越乃リュウ&五峰亜季、ハムレット王の亡霊に研ルイス、ポローニアスにふぁーびー(綾月せり)、、、このあたりまでは予想どおり。

個人的には、裏ヒロインのガートルードにすずな(憧花ゆりの)を心の片隅で期待していたんですが……いや、勿論、まゆみさんが居るんだから判ってはいたけどさ(; ;)。まゆみさん、ガートルードは弱い女なんです。「女」なんです。そこんとこ、よろしくお願いいたします(←藤井さんに言いなさい)


ホレーシオの宇月颯くんとレアティーズの珠城りょうさんは、どっちかがどっちかだろうなと思っていたんですが。こうきましたか。
「ハムレット」は、演出によってレアティーズが二番手っぽいときとホレーシオが二番手っぽいときがあるので、藤井さんがこのキャストでどういうふうに作るつもりなのか、すごく興味深いです。

宇月くんのホレーシオは、「ホフマン物語」の二クラウスっぽい感じになるのでしょうか。あの二クラウス、みりおくんとの並びも似合ってて凄く良かったもんなあ。不器用で温かい面と、鋭利で手厳しい面の両面を持っている役者なので、期待しています。
珠城くんの大柄で無骨な感じは、たしかにレアティーズにぴったりかもね♪蘭ちゃんとの兄妹並びが早く観たい!可愛いだろうなあ~~(*^ ^*)。



個人的な予想は、ローゼンクランツ=きっしー(彩央寿音)、ギルデンスターン=沢希理寿、フォーティンブラス=鳳月杏、だったので、きっしー以下はだいぶ外れてしまいました。
で、きっしーの「タッチストン」って、誰?座長?



…ま、今回の公演、キャスティングの目玉はコレですよね、やっぱり。

ローゼンクランツ 憧花ゆりの
ギルデンスターン 鳳月杏


ローゼンクランツとギルデンスターンは、「ハムレット」本編ではそんなに大したことない役なのですが。私は以前、生瀬勝久&古田新太の「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」という作品を観たので、それ以来、この二役にはついつい注目してしまうんです。

すずな&ちなつというキャスティングは、どう読めばいいのかよくわからないけど、とにかくいつも一緒に並んで出てくるスタイル抜群のお二人なので、並びを早く見てみたいです。
二人してダルマで出てきてもいいんだけど(←おい)



しかーし、この二人はハムレットの学友なんだが……すずな……?

すずな、男役も似合いそうだもんね(*^ ^*)(←違うと思うけど)



……っていうか。フォーティンブラスは出てこないんですかねぇ……?
彼は「継ぐ者」なので、彼が出てこないとラストが締まらないと思うんだけどなあ。藤井さん、どうするつもりなんだろう……(←妖精が出てきて幕を降ろしちゃうんじゃない?)(・・;)




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