雪組全国ツアーチーム 浜松アクトシティ公演の客席に、らぎちゃんがいらっしゃったようですね♪
可愛くポンポンを振っていたんだろうなあ………ううう、お会いできた方がうらやましい!!あああ、雪組全ツは何故宙組公演中なんだろうか………(T T)。



そんな暢気な、2009年12月8日。


そして。
68年前の今朝、1941年12月8日午前3時19分(日本時間)。
ハワイの真珠湾上空にて、日本軍空中攻撃隊が突撃命令を受領した日。


1941年12月8日3時19分。

このとき、ニューヨークでは1941年12月7日午後1時19分。

そして。カサブランカでは、1941年12月7日午後6時19分。
ヴィクター・ラズロが、プロペラ機でカサブランカを去ってから、3日半が過ぎていました。


3日の深夜(4日早朝?)にカサブランカを発った飛行機が、リスボンに着くまで数時間(現代のセスナ機で2時間半くらいなので…)。
そこで、「現地の受け入れと」連絡を取って、ニューヨークへ向かう飛行機なり船なりを手配するのにどのくらいかかるのかわかりませんが。



ラズロがこのニュースを聞いたのは、どこだったのか。
アトランティックを渡る船の中だったのか、それとも、ニューヨークの空港だったのか、いまだリスボンで足止めをくらっていたのか。
そんなことは、この「カサブランカ」という物語にとってはどうでもいいこと。

それでも、ふとそんなことを考えてしまうくらい、この作品の中で蘭トムさんが創り上げたラズロという人物には、英雄らしいリアリティがあった、と思います。


……かっこいいなあ(*^ ^*)。



猫には、ヴィクター・ラズロが辛抱役にはどうしたって見えません(きっぱり)。
近年の大劇場作品の二番手役としては、「マリポーサの花」のエスコバル、「太王四神記」のヨン・ホゲ、「スカーレットピンパーネル」のショーヴランに並ぶ『良い役』だと思うんですけど。
いやむしろ、「黒い瞳」のプガチョフを思い出しましたよ?常に物語の中心というか焦点に居て、愛情と使命感に溢れた、偉大な人物。

祐飛さんのラズロが観たいとも思わないけど(←あの人の個性は、本質的にリックかルノーだと思うし)、この作品で一番かっこいい人は、文句なくラズロだと思うんですけど。少数派なんでしょうか。

いや、単純に、蘭トムさんが格好良すぎて目が眩んでいるのかもしれませんが(^^;ゞ。






みっちゃんのルノーは、案外苦戦してましたね……。
私はみっちゃんが新公で演じたネイサン(by ガイズ&ドールズ)が大好きだったので、実を言えば、久しぶりに見る髭のおじさん役、可愛気のある中年男を、非常に楽しみにしていたのでした。
まあ、胴布団まで入れる必要はないだろうと思ったし、観たときも思ったんですけどね。
みっちゃんなりに(あるいは小池さんなりに)、まずは形から、という感じなのでしょうか…?

実際に観てみて思ったことは、みっちゃんは本当に正直で素直で可愛い、良い子なんだな、と(←褒めてます)
「嘘を吐く」芝居、あるいは「本音を見せない」芝居、っていうのは、すごく難しいんですよ。今の宝塚では、それが出来るスターは少数派だし、そもそも「タカラヅカ」な舞台で、スターがそういう芝居を求められること自体が少ない。ベテラン作家では柴田さんと石田さんくらいだと思うんですよね、「嘘」が多いのは。「心にもないこと」を言わせる作家は他にもいますけど。
どうせ舞台の上で喋る台詞は、すべて台詞、つまり、役者にとっては「嘘」です。その中で「嘘」を「嘘」として語るためには、それ以外の部分をどれだけ「本気」で語れるか、ということと、役の人物の「嘘」の言い方を考えないと無理なんですよね。

ルノーはそもそも本音を語らない人なのに、リックに対する時だけはちょっとだけ根っこが透けて見える、そこがポイントだと思うんです。

嘘を吐かなくてはならない自分を、そんなに卑下してはいないと思うんです。彼には彼の使命(モロッコにおけるフランスの利権を守る)があって、それを達成するためにナチスに膝を折ることにそんなに屈辱を感じているタイプではない。
「彼は彼なりに、ドイツと闘って」いるのです。
だから、彼にとって一番大事なことは、シュトラッサーや他の連中に自分の本音がバレないこと。
なのにみっちゃんは、とっても正直に「クチではこんなことを言っているけど、腹の中は違うんだよー!」ということを表情にあらわしてしまうんですよね。普通なら『表現力が豊か』だとか、『台詞に頼らず、心理状態を的確に表現した』とか評価されるべき実力なのに、ルノーという役に関してだけは、それでは駄目なんですよ……(; ;)。

まず、みっちゃんは、観客をもう少し信用してくれても良いんじゃないか、と思うんですよね。
観ていて、そんなに一生懸命「今の気持ち」を説明してくれなくていいんだよ、と思っちゃうんです。大丈夫。私たちはちゃんと観ているから。あなたの芝居をちゃんと受け止められると思うから、と言ってあげたくなる。

歌は勿論のこと、中年男としての仕草だとか、そういうところがしっかり出来ているだけに、がんばれーーーーっ!!と思います。





ともちんのシュトラッサーは、予想以上に格好よくて感動しました。
齋藤さんあたりが出してきそうな「なんちゃってナチ」衣装ではない、ホンモノ感のあるグレーの軍服がものすごく似合っててかっこいい。

髭が似合うのは知ってますけど、それにあの軍服姿の凛々しさは……(*^ ^*)
「故郷ドイツ」と歌う場面が一番の見せ場だとは思うのですが、実は、私が一番好きなのは、その前の国歌合戦に敗れ、屈辱に貌をゆがめてルノーに命令を降しながら「自分で考えろ!!」と言い放つ場面だったりします♪自分の命令がいかに理不尽であるかをよく分かっていながら、それを言う自分に対する嫌悪感を露にしているあたりがツボ。
ラスト、空港に現れるときのロングコートの翻りかたも超ツボです。長身に映える、というのは、こういう人にこういう衣装を着せたときに言ってほしい!






この調子で書いているときりがないので、とりあえず、大劇場の千秋楽の前に今回の公演で卒業されるお二人についてだけは書いておきたいと思います。

萬あきらさんの、サム。
かーわーいーいー!!
リックに対する愛情に溢れた態度がとても好きです♪ピアノを弾いているときも可愛いけど、やっぱりラ・ベル・オーロールで踊っているときがめちゃくちゃキュート。一緒に踊るエツコ姐さんを、めちゃくちゃカワイイオンナにみせるあたりは、さすが年の功!と思います。
あー、でも、フィナーレはパレードだけなんだよねえ。全員リックに出てくれても良かったのにーーー。
サヨナラショーがないのも残念至極ですわ(T T)。






92期の安里舞生さん。
「逆転裁判2」でキレイな人だな、と思ったのが最初の出会いでした。……すみません。
まさかこの公演で卒業してしまわれるとは露ほども思わず、、、本当にショックでした(泣)。

観れば観るほど可愛くて、最近はすっかり「ラ・ベル・オーロール」の真ん中を観なくなってしまった。ごめんなさい祐飛さん(滝汗)。
あああ、どうしてどうして研4で卒業してしまうなんて非道いことができるんだよおおおお。やっと新公でちーちゃんの役がついて、何もかもこれからじゃないかああああ!!(嘆)

なので。
おそらく、「舞生ちゃんって誰?」という方も多いだろうと思いますので、とりあえず出番のレポートを。


本役(?)は一応、警官です。茶色の制服に、側面が白くて天辺だけ臙脂色の円筒形の帽子を被った一隊の一人。
小さな顔を浅黒く塗って、鼻の下だけ髭をつけています。笑顔がとてもやわらかくて可愛らしいのに、目つきがわりとキツいので、髭をたくわえると雰囲気が鋭くなるあたりがツボ。
あとは、パリのラ・ベル・オーロールの客と、パリ市民……くらいかな。意外と警官隊の出動が多いので、あまりアルバイトができないらしい(^ ^)。


最初の裁判所前広場では、レジスタンス(蓮水ゆうや)をつかまえる警官の一人。たしか、撃たれて倒れたちーちゃんの左腕をつかむ人だったと思うのですが、あまり確信はありません。
このメンバーは、男役が二人(松風輝、安里舞生)に娘役が二人(舞花くるみ、彩花まり)の4人なんですけど、、、、顔のサイズだけじゃなくて、全体的に一番小柄なのが舞生ちゃんに見えたのは気のせいでしょうか……。


他の場面では、警官隊が整列するときに、なんとなく客席側の列の真ん中あたりの位置にいることが多いような気がします。
小柄なので、後列とかじゃなくて良かったです。


リックの店を捜索する場面では、上手側のバーに駆け込んでロールペーパー(?)を持ってくる担当でした。上手の手前側でロールを投げるのですが、私がチェックするようになってからは、届かなかったり変なところにいっちゃったり…ということは特になかったような(^^)。


ラ・ベル・オーロールの客は、最初は一番下手側のテーブルで、雅桜歌さんと二人で話をしています。雅さんも大好きなので、なんだか微笑ましい感じでした(^ ^)。
イルザが知らせを受け取って倒れてしまったとき、客が皆立ち上がったアタリで席替えがあるんですが、舞生ちゃんは、手前のテーブルで妃宮さくらちゃんと話していたさっつん(風羽玲亜)を見つけて、大感動して話しかける、という芝居をしていたと思います。さっつんのファンだったのかな?という感じ。(←適当)
さくらちゃんを松風くんに預けて舞生ちゃんと話を始めるさっつんが、男前でカッコいい。大人の男と、ちょっと田舎から出てきた美少年、みたいな、そんな雰囲気のあるテーブルになってました(←どーゆー雰囲気だよ/汗)。


カンカンが始まったときの、舞生ちゃんの大喜びぶりは半端無いです。顔いっぱいに笑顔をうかべて、拍手しながら見てる。たぶん、カンカンどころか、オンナノコがスカート捲って踊るのを観ること自体が初めての体験なんだろうな、という興奮っぷりがツボ。
途中からカンカンの踊り子がテーブルの上に載って踊るので、そのテーブルを支える係もやっているんですけど、一人だけ張り切って、下手端のテーブルにとっとと座って、一人だけ“ガシっ”とテーブルを押さえているのがめっちゃツボ(^ ^)。


踊り子さんたちがハケて、サムの暖かな歌が流れ、“数ヵ月後”になったときには、また席替えがされていて、舞生ちゃんは松風くんと二列目の下手から2つ目(?)くらいのテーブルへ。
さっつんはさくらちゃんとヨリを戻して、雅さんはたしか、真ん中後ろあたりで女性と踊っていた……と思います。たぶん。
みなさん着替えていないのでわかりにくいのですが、この間に季節は6月になっているんですよね。小池さん的には、さりげなく席替えと相手役交換で年月の流れを表現しているつもりなのかなあ…??


「パリにナチスがやって来る!」のナンバー、パリ南駅の場面では、茶色のコート姿が多い中、舞生ちゃんは帽子もコートも黒っぽいので比較的探しやすい、ような気がします。上手側の、銀橋付け根よりちょっと内側に立って、必死で歌っていました。


フィナーレは「ムーア戦士」の一人として、最後列の下手側端で一生懸命踊っています。ときどき袖のカーテンの陰に隠れつつ……(^ ^)。
全員リックには本来は入っていないのですが、天輝トニカさんが休演されていたときは、代役で入られていました。今にして思えば、衣装部さんはがんばってくれたんだなあ……(感嘆)。


そんなところでしょうか。
今から観劇されるみなさま。
萬さんももちろんですけど、ぜひ、舞生ちゃんのことも見送ってあげてくださいね。


千秋楽まで、あと2日、3公演。
卒業する方も、見送る方も、どうぞ最後まで、悔いのない舞台になりますように祈っています。


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