新橋演舞場にて、劇団☆新感線の「蛮幽鬼」を観劇してまいりました。
中島かずき脚本・いのうえひでのり演出の、いわゆる「いのうえ歌舞伎」の本流。あまり意識はしていなかったのですが、そういえばこのコンビは「朧の森に棲む鬼」以来二年ぶりになるんですね。
いろんな意味で少年漫画チックな世界観が気持ちよくて、壮大で……でも、「朧の…」などに比べるとちょっと大人の世界になっていたような気がします。少年ジャンプからスピリッツになったくらいの感じ?(←適当)
観ながら漠然と「モンテ・クリスト伯みたいだな」と思っていたのですが、プログラムによると、元々「モンテ・クリスト伯」をやろうとしての作品だったようですね。
逆に、そう思って観たら、二幕の展開は全然関係なかった……のですが。
遠い古代。
大陸には強大な華拿国(カダノクニ)があり、その東の沖合いに、小さな島国があった。島国の名は鳳来国(ホウライコク)。文明的に遅れている鳳来国は、若く優秀な若者たちを舟に乗せ、華拿国へ送る。新しい世界を学ばせ、自国の活力とするために。
華拿国のモデルは、モデルは隋……かな?唐という感じはしないんですよね。いや、あんまり根拠はないのですが。鳳来国のモデルはもちろん大和朝廷、ですね。あとは、楼蘭がちらっと名前だけ出てきます。いや、字が違うかもしれませんが。「山の老人」伝説を参考にしたような暗殺集団として出てくるので、実際の楼蘭とは関係無さそうですが。
(「山の老人」の伝説は、「モンテ・クリスト伯」にも出てくる話だから使ったのでしょうか?シチュエーションは全然違いますが…)
鳳来国の優秀な若者として遣華使(?)として海を渡った4人、伊達土門(上川隆也)、京兼調部(川原正嗣)、稀浮名(山内圭哉)、音津空麿(栗根まこと)。5年の滞在で新しい文明を学び、もうすぐ故郷に帰れるという時に、事件が起きる。流星雨が降る夜に、天文寮で京兼調部が殺されたのだ。直前まで一緒に流星雨を見ていて、死んだときに行き合わせた土門に疑いがかかり、華拿王の前で裁かれる。その場で、「犯人は土門に間違いない」と証言する浮名と空麿。
仲間たちに裏切られ、監獄島に閉じ込められる土門。
ここまでがプロローグで、この後、十年間を監獄島で過ごし、そこで出会ったサジやペナンらと共に監獄島を脱出した土門が、鳳来国に戻り、裏切り者たちへの復讐を果たすまでが本筋になるわけですが。
主演は、伊達土門役の上川隆也と、楼蘭育ちの殺し屋・サジの堺雅人。二枚看板、というか、『表の主役・上川と裏の主役・堺』という感じでした。
復讐を誓い、他には何もいらないと誓う土門。
そんな彼を「守る」と誓うサジ。
サジにはサジの目的があり、土門の知らないところで動いていたりもするのですが。この二人の関係がいかにも複雑微妙で、すごく面白かったです。ずっと、この二人どうなるんだろう、というか、サジはどうするんだろう、と思いながら観ていて、期待に違わぬラストだったので、中島さんはさすがだな、と。
上川さんはもっぱら元婚約者である美古都(稲森いずみ)や、自分を裏切った浮名や空麿の二人と絡むのですが、サジは、とにかく土門へのこだわりがすべてで、あとは美古都の警護を勤める楼蘭人・刀衣(早乙女太一)との関係が深かったかな。
上川さんが骨太で格好良いのは今更書く必要もないことですが。
なかなか複雑な人間像を、実に見事に描き出していたと思います。歌も殺陣も人並み以上で、さすがだなあ、と。しかし汗がすごいなこのヒトは……。ライトの光量も多いんでしょうけれども、それにしてもキラキラというかテラテラというか…(汗)。
堺さんは、「人を殺すときにも笑顔でいる男」。土門に自らの持つ殺人術を伝え、復讐を手伝う男。実に不思議な存在感で、興味深かったです。「モンテ・クリスト伯」にはいないキャラクターなので、どう動かすのかなあと思っていたのですが、なるほど!という感じでした。
「美しき背徳」で、何の前触れもなく突然男同士の愛が出てくることに吃驚したばかりだったので、愛ではないけれども深いサジの感情に、とても素直に納得できました(*^ ^*)。
栗根・山内はシリアスな場面もギャグの場面もしっかり抑えて、とても良かったです。
山内さん演じる浮名の父親は、右大臣の稀道活(橋本じゅん)。朝廷で隠れもない権力を誇る右大臣として、大王(右近健一)をないがしろにし、いずれ取り除いて自分が王の座に座ろうと画策する、典型的な「悪役」(^ ^)。典型的な新感線役者として、ビジュアルの作り込みからギャグの間まで、実に実に見事でした(笑)。
息子の浮名は、ヤル気のない無責任なモラトリアム青年、みたいな役でしたが、なかなかに食えないキャラクターでした。最期は意外とあっさり滅んでしまうので、もう少し裏があってもいいのに……という感じもしましたね。
浮名と共に土門を裏切る空麿は、土門が鳳来国に帰ってきたときには「蛮教」という華拿国の宗教の指導者として権力に近いところにおり、稀家に協力している…という設定でした。架空の国とはいえ、眼鏡をかけているのが胡散臭すぎて、すごく笑えましたが……。
戻ってきた土門が「蛮神教」の教祖・飛頭蛮を名乗り、教義問答を仕掛けるのを受けて、見事に玉砕する…という、これまたお約束どおりの展開なのですが。
ひょうひょうとした栗根さんのキャラクターが生きた、面白い役でした。
華拿国で殺された京兼調部の妹・美古都(稲森いずみ)は、透明感のある美しさが役にあっていたと思います。凛としているところと儚いところが同居しているのが良かった。ちょっと矛盾のある役なので難しかったと思います。揺れる心を、もう少し脚本的な部分でもフォローしてあげたほうが良かったかな、と、ちょっと思いました。
調部と美古都の父親・京兼惜春(千葉哲也)は、堂々たる貫禄のあるオヤジっぷり(*^ ^*)。
「ユーリンタウン」の語り部・ロクスッポ警部の見事さにひけをとらない素晴らしさでした。
自分に仕え、忠誠を誓うくの一・丹色(山本カナコ)との場面の、たまらんほどの色っぽさにちょっとクラッときました。そういえば、「ユーリンタウン」では色っぽい場面はひとっつもなかったな……。
山本カナコさんも大好きなので、この二人の絡みはめっちゃ嬉しかったです♪
華拿国に滅ぼされたハマン国の姫君、ペナン(高田聖子)。
…高田さんがやってるくらいなんで、姫君っつっても……って感じですけど(^ ^;ゞ、監獄島で土門に出会い、助けられて一緒に日本まで来てしまう。密かに財産とかもどっかに隠していたらしく、「蛮神教」の布教活動をすすめる土門の資金源ともなる。土門への愛情は微かに感じられますが、美古都もいるし、土門側は何も気づかないままに終わる、って感じだったような。
二幕の中盤で、いきなり衣装を脱ぎ捨てて踊りだす場面があるんですが。真っ赤なチューブトップ(?)がとても素敵です。ええ。ちょっとテンションあがりました(^ ^;。あと、ハマン語でペラペラ喋りだす場面が何回かあって、それがめちゃめちゃ面白かったです☆
鳳来国の侍隊長、遊日蔵人は、山本亨。
土門とは、土門が遣華使に選ばれるまでは同じ衛士の仲間だった、という設定で、美古都と共に土門を待っていた、気は優しくて力持ち系の男。殺陣も見事で、カッコよかったです。
ああ、でも。
殺陣といえば、この人。
楼蘭一族の一人・刀衣役の早乙女太一。
思えば、私が彼に一番最初に落ちたのは、二年前の「クラブセブン セレクション」の殺陣シーンだったんですよね。あれは日本刀でしたけれども。
新感線の殺陣はいつも格好良いですけれども、彼の殺陣は、また別次元で素晴らしい。
斬られ役の技術ではなく、彼の殺陣そのものが、並みのダンサーのダンスよりも美しいんです。思わず、息を詰めて見入ってしまいます。女装しての舞もありましたし、あれも確かに綺麗なんですが、やっぱり私は、彼は男姿で殺陣をしていえるときが一番美しいと思います。
18歳、でしたっけ。わずか二年で顔立ちもずいぶん大人びて、面長になりましたよね。チラシを観たときは、早乙女くんだということに全然気がつきませんでした(汗)。背も伸びて、体つきがずいぶん変わったなあ……。
声も安定して、だいぶ芝居らしくなってきたような気がします。美古都に忠誠を捧げるようになるまでに何があったのかが語られない脚本で、難しかったと思いますが、今までだったら手も足も出なかったでしょうに、何かとっかかりを掴んだんじゃないかな、と思いました。
この公演の楽の頃には、もっとずっと大きくなっているんだろうなあ……。
魅力のある人なので今後もオファーは絶えないでしょうし、本流である劇団朱雀の活動も大変でしょうけれども、ぜひとも良い仕事を選んで、役者としても一流になってほしいな、と思います(*^ ^*)。
主な登場人物はそんなところでしょうか。
うーん、ネタバレしないのって難しい(涙)。ま、上川さんがカッコよかった!!の一言で終わりといえば終わりなんですけどね(真顔)。
いやー、それにしても面白かったです。さすが中島さん、息をつく暇もない怒涛の展開(^ ^)。
登場人物が多いのに、全員ちゃんと役があって、凄く面白かったです。
「蛮教」という宗教の独占を権力の礎(金銭的にも、人手的にも)におくというアイディアと、それに対抗する飛頭蛮=土門の、「儲からない宗教」の対立。その、非常に政治的なテーマを深く書き込む前に、あっさりと復讐譚として終わらせてしまうあたりがいかにも少年漫画っぽいんですけど(汗)、話としてはわかりやすかったかな、と。
もう少し宗教周りの話の決着をつけると、大人のコミックになるんだけどな。まあ、新感線だからな((^ ^;ゞ
で。
これはぜひ、今の宙組で観てみたい!!
中島さん、いのうえさん、宝塚デビューしませんか~~!?ぜひぜひ★祐飛さんの土門、蘭トムさんのサジ、すみ花ちゃんの美古都。皆がぴったりじゃないですか。みっちゃんにどの役をやらせるかちょっと迷うところなのですが、できれば、京兼惜春を演じてほしいぞ~~!!(^ ^)髭も似合うし♪みっちゃんはああいう、笑いの無い役の方が絶対似合う。あああ、観てみたい!
早乙女太一くんが演じた刀衣は、女装をすれば絶世の美女で、剣の名手という設定なので……うーん、誰がいいかなあ……。
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中島かずき脚本・いのうえひでのり演出の、いわゆる「いのうえ歌舞伎」の本流。あまり意識はしていなかったのですが、そういえばこのコンビは「朧の森に棲む鬼」以来二年ぶりになるんですね。
いろんな意味で少年漫画チックな世界観が気持ちよくて、壮大で……でも、「朧の…」などに比べるとちょっと大人の世界になっていたような気がします。少年ジャンプからスピリッツになったくらいの感じ?(←適当)
観ながら漠然と「モンテ・クリスト伯みたいだな」と思っていたのですが、プログラムによると、元々「モンテ・クリスト伯」をやろうとしての作品だったようですね。
逆に、そう思って観たら、二幕の展開は全然関係なかった……のですが。
遠い古代。
大陸には強大な華拿国(カダノクニ)があり、その東の沖合いに、小さな島国があった。島国の名は鳳来国(ホウライコク)。文明的に遅れている鳳来国は、若く優秀な若者たちを舟に乗せ、華拿国へ送る。新しい世界を学ばせ、自国の活力とするために。
華拿国のモデルは、モデルは隋……かな?唐という感じはしないんですよね。いや、あんまり根拠はないのですが。鳳来国のモデルはもちろん大和朝廷、ですね。あとは、楼蘭がちらっと名前だけ出てきます。いや、字が違うかもしれませんが。「山の老人」伝説を参考にしたような暗殺集団として出てくるので、実際の楼蘭とは関係無さそうですが。
(「山の老人」の伝説は、「モンテ・クリスト伯」にも出てくる話だから使ったのでしょうか?シチュエーションは全然違いますが…)
鳳来国の優秀な若者として遣華使(?)として海を渡った4人、伊達土門(上川隆也)、京兼調部(川原正嗣)、稀浮名(山内圭哉)、音津空麿(栗根まこと)。5年の滞在で新しい文明を学び、もうすぐ故郷に帰れるという時に、事件が起きる。流星雨が降る夜に、天文寮で京兼調部が殺されたのだ。直前まで一緒に流星雨を見ていて、死んだときに行き合わせた土門に疑いがかかり、華拿王の前で裁かれる。その場で、「犯人は土門に間違いない」と証言する浮名と空麿。
仲間たちに裏切られ、監獄島に閉じ込められる土門。
ここまでがプロローグで、この後、十年間を監獄島で過ごし、そこで出会ったサジやペナンらと共に監獄島を脱出した土門が、鳳来国に戻り、裏切り者たちへの復讐を果たすまでが本筋になるわけですが。
主演は、伊達土門役の上川隆也と、楼蘭育ちの殺し屋・サジの堺雅人。二枚看板、というか、『表の主役・上川と裏の主役・堺』という感じでした。
復讐を誓い、他には何もいらないと誓う土門。
そんな彼を「守る」と誓うサジ。
サジにはサジの目的があり、土門の知らないところで動いていたりもするのですが。この二人の関係がいかにも複雑微妙で、すごく面白かったです。ずっと、この二人どうなるんだろう、というか、サジはどうするんだろう、と思いながら観ていて、期待に違わぬラストだったので、中島さんはさすがだな、と。
上川さんはもっぱら元婚約者である美古都(稲森いずみ)や、自分を裏切った浮名や空麿の二人と絡むのですが、サジは、とにかく土門へのこだわりがすべてで、あとは美古都の警護を勤める楼蘭人・刀衣(早乙女太一)との関係が深かったかな。
上川さんが骨太で格好良いのは今更書く必要もないことですが。
なかなか複雑な人間像を、実に見事に描き出していたと思います。歌も殺陣も人並み以上で、さすがだなあ、と。しかし汗がすごいなこのヒトは……。ライトの光量も多いんでしょうけれども、それにしてもキラキラというかテラテラというか…(汗)。
堺さんは、「人を殺すときにも笑顔でいる男」。土門に自らの持つ殺人術を伝え、復讐を手伝う男。実に不思議な存在感で、興味深かったです。「モンテ・クリスト伯」にはいないキャラクターなので、どう動かすのかなあと思っていたのですが、なるほど!という感じでした。
「美しき背徳」で、何の前触れもなく突然男同士の愛が出てくることに吃驚したばかりだったので、愛ではないけれども深いサジの感情に、とても素直に納得できました(*^ ^*)。
栗根・山内はシリアスな場面もギャグの場面もしっかり抑えて、とても良かったです。
山内さん演じる浮名の父親は、右大臣の稀道活(橋本じゅん)。朝廷で隠れもない権力を誇る右大臣として、大王(右近健一)をないがしろにし、いずれ取り除いて自分が王の座に座ろうと画策する、典型的な「悪役」(^ ^)。典型的な新感線役者として、ビジュアルの作り込みからギャグの間まで、実に実に見事でした(笑)。
息子の浮名は、ヤル気のない無責任なモラトリアム青年、みたいな役でしたが、なかなかに食えないキャラクターでした。最期は意外とあっさり滅んでしまうので、もう少し裏があってもいいのに……という感じもしましたね。
浮名と共に土門を裏切る空麿は、土門が鳳来国に帰ってきたときには「蛮教」という華拿国の宗教の指導者として権力に近いところにおり、稀家に協力している…という設定でした。架空の国とはいえ、眼鏡をかけているのが胡散臭すぎて、すごく笑えましたが……。
戻ってきた土門が「蛮神教」の教祖・飛頭蛮を名乗り、教義問答を仕掛けるのを受けて、見事に玉砕する…という、これまたお約束どおりの展開なのですが。
ひょうひょうとした栗根さんのキャラクターが生きた、面白い役でした。
華拿国で殺された京兼調部の妹・美古都(稲森いずみ)は、透明感のある美しさが役にあっていたと思います。凛としているところと儚いところが同居しているのが良かった。ちょっと矛盾のある役なので難しかったと思います。揺れる心を、もう少し脚本的な部分でもフォローしてあげたほうが良かったかな、と、ちょっと思いました。
調部と美古都の父親・京兼惜春(千葉哲也)は、堂々たる貫禄のあるオヤジっぷり(*^ ^*)。
「ユーリンタウン」の語り部・ロクスッポ警部の見事さにひけをとらない素晴らしさでした。
自分に仕え、忠誠を誓うくの一・丹色(山本カナコ)との場面の、たまらんほどの色っぽさにちょっとクラッときました。そういえば、「ユーリンタウン」では色っぽい場面はひとっつもなかったな……。
山本カナコさんも大好きなので、この二人の絡みはめっちゃ嬉しかったです♪
華拿国に滅ぼされたハマン国の姫君、ペナン(高田聖子)。
…高田さんがやってるくらいなんで、姫君っつっても……って感じですけど(^ ^;ゞ、監獄島で土門に出会い、助けられて一緒に日本まで来てしまう。密かに財産とかもどっかに隠していたらしく、「蛮神教」の布教活動をすすめる土門の資金源ともなる。土門への愛情は微かに感じられますが、美古都もいるし、土門側は何も気づかないままに終わる、って感じだったような。
二幕の中盤で、いきなり衣装を脱ぎ捨てて踊りだす場面があるんですが。真っ赤なチューブトップ(?)がとても素敵です。ええ。ちょっとテンションあがりました(^ ^;。あと、ハマン語でペラペラ喋りだす場面が何回かあって、それがめちゃめちゃ面白かったです☆
鳳来国の侍隊長、遊日蔵人は、山本亨。
土門とは、土門が遣華使に選ばれるまでは同じ衛士の仲間だった、という設定で、美古都と共に土門を待っていた、気は優しくて力持ち系の男。殺陣も見事で、カッコよかったです。
ああ、でも。
殺陣といえば、この人。
楼蘭一族の一人・刀衣役の早乙女太一。
思えば、私が彼に一番最初に落ちたのは、二年前の「クラブセブン セレクション」の殺陣シーンだったんですよね。あれは日本刀でしたけれども。
新感線の殺陣はいつも格好良いですけれども、彼の殺陣は、また別次元で素晴らしい。
斬られ役の技術ではなく、彼の殺陣そのものが、並みのダンサーのダンスよりも美しいんです。思わず、息を詰めて見入ってしまいます。女装しての舞もありましたし、あれも確かに綺麗なんですが、やっぱり私は、彼は男姿で殺陣をしていえるときが一番美しいと思います。
18歳、でしたっけ。わずか二年で顔立ちもずいぶん大人びて、面長になりましたよね。チラシを観たときは、早乙女くんだということに全然気がつきませんでした(汗)。背も伸びて、体つきがずいぶん変わったなあ……。
声も安定して、だいぶ芝居らしくなってきたような気がします。美古都に忠誠を捧げるようになるまでに何があったのかが語られない脚本で、難しかったと思いますが、今までだったら手も足も出なかったでしょうに、何かとっかかりを掴んだんじゃないかな、と思いました。
この公演の楽の頃には、もっとずっと大きくなっているんだろうなあ……。
魅力のある人なので今後もオファーは絶えないでしょうし、本流である劇団朱雀の活動も大変でしょうけれども、ぜひとも良い仕事を選んで、役者としても一流になってほしいな、と思います(*^ ^*)。
主な登場人物はそんなところでしょうか。
うーん、ネタバレしないのって難しい(涙)。ま、上川さんがカッコよかった!!の一言で終わりといえば終わりなんですけどね(真顔)。
いやー、それにしても面白かったです。さすが中島さん、息をつく暇もない怒涛の展開(^ ^)。
登場人物が多いのに、全員ちゃんと役があって、凄く面白かったです。
「蛮教」という宗教の独占を権力の礎(金銭的にも、人手的にも)におくというアイディアと、それに対抗する飛頭蛮=土門の、「儲からない宗教」の対立。その、非常に政治的なテーマを深く書き込む前に、あっさりと復讐譚として終わらせてしまうあたりがいかにも少年漫画っぽいんですけど(汗)、話としてはわかりやすかったかな、と。
もう少し宗教周りの話の決着をつけると、大人のコミックになるんだけどな。まあ、新感線だからな((^ ^;ゞ
で。
これはぜひ、今の宙組で観てみたい!!
中島さん、いのうえさん、宝塚デビューしませんか~~!?ぜひぜひ★祐飛さんの土門、蘭トムさんのサジ、すみ花ちゃんの美古都。皆がぴったりじゃないですか。みっちゃんにどの役をやらせるかちょっと迷うところなのですが、できれば、京兼惜春を演じてほしいぞ~~!!(^ ^)髭も似合うし♪みっちゃんはああいう、笑いの無い役の方が絶対似合う。あああ、観てみたい!
早乙女太一くんが演じた刀衣は、女装をすれば絶世の美女で、剣の名手という設定なので……うーん、誰がいいかなあ……。
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