博多より愛をこめて【3】
2009年8月11日 宝塚(宙) コメント (2)地震や台風の被害にあわれたみなさまに、心よりお見舞いを申し上げます。
猫は今、台風を乗り越えて、博多に来ております。
すみません、暢気で。博多座の客席には、宙組花組月組のジェンヌさんがたくさんいらっしゃって、とても華やかでした。みなさん楽しんでくださったかな?(^ ^)……ご無事で戻ってくださいね(祈)。
初日ぶりの「大江山花伝/Apasionado!!」観劇でした。
いろんな予想をしておりましたが。
全ての予想を上回るほど、別物の舞台でした。
……いや、もしかしたら、単に初日の私がぶっ飛んでいただけなのかもしれませんが(汗)。
初日で観て、あれぇ?これってハプニング?と思ったことの殆どが、実はハプニングじゃなかったことに、まずびっくりしました(どこのことかは秘密)。
だけど、
Apasionado!!の一番最初の「Ah~」の音程は、やっぱり違ってたんじゃん!!……まだだいぶ違いますけど、でも、だいぶ“どっかで聴いたような気がする曲”になってきてました。
あああ、初日映像で流さないでくれてありがとう>CS。
DVDを撮るのはいつかなー?それまでになんとか、いや、どーしても駄目ならアテレコで(←無理)
もとい。
まずは、「大江山花伝」。
…なんか、、、別物でした(そればっかり)。
それだけではなんなので(いや、それが感想のすべてなんですけど)、
まずはいくつか突っ込みを。
○春風・秋風は、どうやって綱を見分けたんだろう(戻り橋)
○綱よ、行者の顔を見て何故気づかないんだ……。
○どうして、茨木に顔がばれてる綱が偵察に出るんでしょうか。意味ないと思うんだけど。
(あ、掴まることを全く考えていないのか)
○春風・秋風は、どうして綱に気がつかないんだろう…(大江山)
……全部綱の関係じゃん(↓)。
あと、真顔な感想も、すこしだけ。
祐飛さんの茨木は、ずっと月の光を纏っているんだな、と思いました。
今回はお披露目公演で、ずっと周りとは少し光量の違う白っぽいスポットライト(←トップライト?)を浴びているせいもあるんですけれども、どの場面でも常に月の光を浴びているように見えるんです。
プロローグの“夢の藤波”、一条戻橋での綱との邂逅、大江山の鬼たちの宴……茨木が登場する場面はほとんどが夜の場面で。常に月の光を、それも、おそらくは満月ではなく、十六夜か十七夜か……これから新月へ向かってゆく下弦の月の光を享けている。特に、鬼の宴では、他のメンバーが浴びる光は焚き火の炎かな、と思うのに、茨木が出てきた瞬間に、しんと冷たい、皓い光があたりに満ちる。
連れ舞う胡蝶(花影アリス)の白い貌が、薄紅に染まってやわらかく綻びても、空気はぴいんと張り詰めたままで。
そして、ふ、と月が雲に隠れる、それが宴の、終わりを告げる。
酒呑童子と話をした後、一人残って歌う茨木の肩をぬらす露は、夜露。
そのまま、そぞろ歩きで夜を過ごして、胡蝶と出会うのが、朝。
演出的には普通の表現なのに、そういう時間の経過、追憶に浸ったまま夜が明けたことにも気づかずに彷徨いつづける茨木の絶望の深さを、ちゃんと印象づけるいい場面になっているなあ、と思いました。
あと、印象的だったのは、茨木の衣装でしょうか。
たしか、原作では茨木はずっと女装(?)しているんですよね。酒呑童子が、妻の面影を残した息子に女性の服を着せていた設定だったはず。
でも、柴田さんの脚本は、むしろ逆なんだな、と。
酒呑童子は、息子に強くあることをこそ希んでいる。自分の跡継ぎとして、覚悟を決めて、男であるように、と。
そして、茨木童子は、むしろ父への反感から、わざとなよやかな格好で過ごしている……のかもしれない、と。
父である長の童子の期待に応えたい気持ちはある。
修行の結果、妖術も身についた(←原作では、妖術が使えるのは酒呑童子と茨木童子の二人だけ)。
でも、という心が、再び角を生やし男のナリをすることを拒否しているのではないか、と。
そんな想像もふくらむ、茨木童子のたたずまいでした。
綱のみっちゃんは、なんだか男前になってた(はぁと)。
KYで藤子の気持ちが全然見えてないところがかえって可愛い(^ ^)。茨木が、訳もなくいとおしんで庇う気持ちが、なんとなくわかってしまう………なんというか、猪というより瓜坊(猪の仔)みたいな可愛らしさがありました。
もちろん、武者としての立ち回りの鋭さがあってこその可愛らしさなんですけどね(^ ^)。そのあたりの切り替えは、さすがだなーと思います♪
役者としては、どちらかと言えば陽光が似合うタイプはずのみっちゃんですが、祐飛さんと並ぶと、月の灯もいいもんだな、と思いますね。
ラストの深山での独白の場面は、特に、やわらかな月の光を感じます。
ソロの歌はもちろん(言うまでもなく!!)素晴らしいんですけど、ちゃんとみっちゃん自身の言葉に聴こえる真摯な言の葉が、とても綺麗なんですよね。この作品で、一番好きな場面かもしれません。(←え?)
藤子のすみ花ちゃんは、ラスト前のモノローグに迫力が出てきて、凄い気迫です。ここの台詞は、すごく柴田さんらしい台詞だなあと思って聞き入っています。うーん、文字で読みたいくらいの名調子ですよね。
初演では、もう少し綱と茨木で揺れる女心……みたいな感じがあったのでしょうか?今回のすみ花ちゃんは、ただ“お舘さま”への感謝の念と、彼が捕らわれたのは自分のせいだという責任感で助けようとしているだけで、綱個人に対する恋愛感情は全く感じないのですが(^ ^;。
真っ直ぐで、純粋で、“あたしの茨木”のことしか頭にない藤の葉と、鈍感でKYで、ひたすら優しくて包容力のある綱の、すれ違ったなりに確実に結ばれた信頼の糸が、すごく綺麗に見えました。
そんな綱だからこそ、茨木とも友情の弦を結べたのだろうな、と思えて。
そこまで考えての藤の葉の役作りだとしたら、本当にすごいな、すみ花ちゃん。
胡蝶姐さん(花影アリス)は、ますます佳い女になってました。
設定がちょっと若くなったかな?初日に観たときは、もしかして茨木童子より歳上設定!?とか焦ったのですが、もうそんな風には見えない。
でも、素敵です。やっぱりダントツで良いのは「あたしじゃ不足かい?」ですよね(*^ ^*)
「よっ!胡蝶姐さんっ!!」という掛け声が、気持ちよくはいるところがとても好きです。
それにしても切ない役だなあ、と。
後半になって、“三年前”の事件の回想にうつる前の場面とか。
それまで散々、「三年前のあのとき、何があったの?」と尋ねてもはぐらかされるばかりで。千年杉に諭されて口をつぐんできたのに、藤の葉に問われるままに語りだす茨木を見守る、その、澄んだ瞳。悲しみを湛えて伏せられながらも、でも、話を聞かずにはいられない女心。
……あたしに語ってくれているのじゃないことくらい、解ってはいるのだけれど。
あの娘に語る言葉なぞ、聴きたくない。
でも、好きな人のことが知りたくて、聴かずにはいられない。
あたしのいばらぎ。
あたしだけの、あたしだけが知っている、いばらぎ。
胡蝶は胡蝶で、そう抱いているんだろうな、と想いながら。
初日一回ではまるっきり目が届かなかった大江山チームが、だいぶ解ってきたので、ここにメモさせていただきます♪
乱暴者だけど思慮深い羽黒(天羽珠紀)。
四天王のまとめ役。緑色を効果的に使った鬼化粧がすごく綺麗で、初日からきっちり仕上げてきていた数少ない人のひとり。胡蝶とのさりげないやり取りとか、愛があるのが大好きです。
短気だけど案外優しい青鬼の天竜(珠洲春希)。
他の役で出る必要がないから思いっきり鬼メークしている四天王の中でも、ダントツで目立つ蒼化粧の珠洲さん。この人の化粧は、毎回度肝を抜いてくれるよなあ……もとが美人なだけに、目立ちまくり。
キャラクターも、沸点は低いけど、小さいもの・弱いものには案外優しいところが可愛い。ラスト前の滝壺で、胡蝶の腕を掴んだときの訴えるような表情が好きです。
目配りが広くてしっかりものの赤鬼、仏(蓮水ゆうや)。
四面(花露すみか)が女の子チームに入って踊ろうとするのを止めたり、佐渡が暴れるのを抑えたり、結構抑え役なんですよね。昔話のイメージだと、なんとなく赤鬼の方が乱暴ものに見えるんだけど、綱が「茨木のほかにも死なせるには惜しい奴がいる」と言う中には、仏も入っているのかな、とか想像してみたりします。
わがままで短気で、乱暴者の佐渡(天玲美音)。
宴席でいきなり「酒もってこい!」と騒いだり、何かと騒ぎが起こるきっかけになっているキャラクター。役的にも実際にも四天王の中の最下って感じなので、大変だろうなあ…と思いながら観ています。
佐渡とカゲソロボックスをいったりきたりで、忙しそうですけど、がんばってね(^ ^)。
三田(雅桜歌)
私はどうやら、雅さんのファンらしいです(たぶん)。
あー、鬼の中にソバージュヘアのえらく格好良いひとがいるなー、とゆーのは初日に思ったんですが、まさか藤原保昌と二役だとは思いもよらなくて。
私好みの美形がいっぱいいて嬉しいなーくらいに思っていたんですが、…なんのこたぁない、同じ人だったとゆー(汗)。
“美女と間違えて”伊勢式部(鈴奈沙也)を攫ってきた張本人、だそうですが。
宴席で歌を歌う花園衛門(愛花ちさき)の衣装の裾を弄っているところを六歩にしまわれたり、伊勢式部に迫られたり、かなりコミカルな役どころですが、しっかり仕事をしていました。
保昌の声がすごく好きなんですけど、三田のときはちょっと軽めの声で、意外と芸が細かかったり。……あー、危険な嵌り方してるなあ……。
五蔵(風羽玲亜)
こちらも以前から気になる人だったのですが、今回は大活躍です!歌が聴けて嬉しいです。
朱色(?)の衣装に合わせてか、かなり赤ら顔に地色を作っているので、兵士の時はかなり目立ってます(^ ^)。
悪戯っ子設定で都の女たちにちょっかいを出しまくっているわりに、結構弱気だったり、女の子には優しかったりするのがツボです。もうちょっと真面目に見張りしようね(^ ^)。綱を掴まえたところまでは良かったのに、その後はざるになってるぞ?
六歩(月映樹茉)
兵士とかでも出ているせいか、鬼メークは薄いんですけど、表情がすごく良いのでちゃんと鬼に見えました。どちらかというと強面系で、持っている武器も大きいし、強そうな感じが出てますね。その分、不器用な感じがなんとなく可愛いです。
芝居の雰囲気とか、ちょっと花組の真瀬くん系、かな?と思ったら、同じ92期ですか。この期って、もしかして、顔芸で選んだのか……?
七曲(松風輝)
鬼たちは皆暗い色で口紅をひいている中で、一人紅い唇なのがちょっと目立っていましたが、兵士では口紅だけ直して普通に混ざっていたので、なるほど!と思いました。
唇にポイントを置くだけあって、ニヤリ笑いがワルな感じでいいです。都の女たちへの絡み方もちょっと強引な感じ(^ ^;
八飛(美月悠)
ちょっとぼさぼさな感じの短髪の鬼。鬼灯(妃宮さくら)ちゃんが彼女設定らしく、都の女たちに絡む場面で出てきた鬼灯に「八飛のばかぁ~~~!!」と怒られてました(*^ ^*)。ちょっとぼーっとした感じのキャラなんですけど、結構言うことは言うので、面白い役作りだなあと思います。
綱の部下もやっているし、一番最初の公達もあるので、めちゃくちゃ出番も多いし、着替えも大変そう。顔をいじれないぶん、鬘をもう少し工夫してもいいのに、とは思いますが、美形だからあんまり隠すと勿体無いしな……(←おい)
九呂(風馬翔)
こちらは、むしろ綱の部下の方がメインの役になるのかな?
坂田公時(鳳翔大)が捕らわれた綱を探して忍び込んでくるときにも付いて来るし、綱が解放された後、膝まづいて太刀を渡しながら「御太刀を!」と捧げるときの、感動を押し殺したような低い声がすごく印象に残るので。
逆に、鬼の方ではあんまり印象に残ってないような気が(汗)。山攻めの踊りの方が印象に深いかも。
男役はそんなところでしょうか。
女役陣については、また後日★
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猫は今、台風を乗り越えて、博多に来ております。
すみません、暢気で。博多座の客席には、宙組花組月組のジェンヌさんがたくさんいらっしゃって、とても華やかでした。みなさん楽しんでくださったかな?(^ ^)……ご無事で戻ってくださいね(祈)。
初日ぶりの「大江山花伝/Apasionado!!」観劇でした。
いろんな予想をしておりましたが。
全ての予想を上回るほど、別物の舞台でした。
……いや、もしかしたら、単に初日の私がぶっ飛んでいただけなのかもしれませんが(汗)。
初日で観て、あれぇ?これってハプニング?と思ったことの殆どが、実はハプニングじゃなかったことに、まずびっくりしました(どこのことかは秘密)。
だけど、
Apasionado!!の一番最初の「Ah~」の音程は、やっぱり違ってたんじゃん!!……まだだいぶ違いますけど、でも、だいぶ“どっかで聴いたような気がする曲”になってきてました。
あああ、初日映像で流さないでくれてありがとう>CS。
DVDを撮るのはいつかなー?それまでになんとか、いや、どーしても駄目ならアテレコで(←無理)
もとい。
まずは、「大江山花伝」。
…なんか、、、別物でした(そればっかり)。
それだけではなんなので(いや、それが感想のすべてなんですけど)、
まずはいくつか突っ込みを。
○春風・秋風は、どうやって綱を見分けたんだろう(戻り橋)
○綱よ、行者の顔を見て何故気づかないんだ……。
○どうして、茨木に顔がばれてる綱が偵察に出るんでしょうか。意味ないと思うんだけど。
(あ、掴まることを全く考えていないのか)
○春風・秋風は、どうして綱に気がつかないんだろう…(大江山)
……全部綱の関係じゃん(↓)。
あと、真顔な感想も、すこしだけ。
祐飛さんの茨木は、ずっと月の光を纏っているんだな、と思いました。
今回はお披露目公演で、ずっと周りとは少し光量の違う白っぽいスポットライト(←トップライト?)を浴びているせいもあるんですけれども、どの場面でも常に月の光を浴びているように見えるんです。
プロローグの“夢の藤波”、一条戻橋での綱との邂逅、大江山の鬼たちの宴……茨木が登場する場面はほとんどが夜の場面で。常に月の光を、それも、おそらくは満月ではなく、十六夜か十七夜か……これから新月へ向かってゆく下弦の月の光を享けている。特に、鬼の宴では、他のメンバーが浴びる光は焚き火の炎かな、と思うのに、茨木が出てきた瞬間に、しんと冷たい、皓い光があたりに満ちる。
連れ舞う胡蝶(花影アリス)の白い貌が、薄紅に染まってやわらかく綻びても、空気はぴいんと張り詰めたままで。
そして、ふ、と月が雲に隠れる、それが宴の、終わりを告げる。
酒呑童子と話をした後、一人残って歌う茨木の肩をぬらす露は、夜露。
そのまま、そぞろ歩きで夜を過ごして、胡蝶と出会うのが、朝。
演出的には普通の表現なのに、そういう時間の経過、追憶に浸ったまま夜が明けたことにも気づかずに彷徨いつづける茨木の絶望の深さを、ちゃんと印象づけるいい場面になっているなあ、と思いました。
あと、印象的だったのは、茨木の衣装でしょうか。
たしか、原作では茨木はずっと女装(?)しているんですよね。酒呑童子が、妻の面影を残した息子に女性の服を着せていた設定だったはず。
でも、柴田さんの脚本は、むしろ逆なんだな、と。
酒呑童子は、息子に強くあることをこそ希んでいる。自分の跡継ぎとして、覚悟を決めて、男であるように、と。
そして、茨木童子は、むしろ父への反感から、わざとなよやかな格好で過ごしている……のかもしれない、と。
父である長の童子の期待に応えたい気持ちはある。
修行の結果、妖術も身についた(←原作では、妖術が使えるのは酒呑童子と茨木童子の二人だけ)。
でも、という心が、再び角を生やし男のナリをすることを拒否しているのではないか、と。
そんな想像もふくらむ、茨木童子のたたずまいでした。
綱のみっちゃんは、なんだか男前になってた(はぁと)。
KYで藤子の気持ちが全然見えてないところがかえって可愛い(^ ^)。茨木が、訳もなくいとおしんで庇う気持ちが、なんとなくわかってしまう………なんというか、猪というより瓜坊(猪の仔)みたいな可愛らしさがありました。
もちろん、武者としての立ち回りの鋭さがあってこその可愛らしさなんですけどね(^ ^)。そのあたりの切り替えは、さすがだなーと思います♪
役者としては、どちらかと言えば陽光が似合うタイプはずのみっちゃんですが、祐飛さんと並ぶと、月の灯もいいもんだな、と思いますね。
ラストの深山での独白の場面は、特に、やわらかな月の光を感じます。
ソロの歌はもちろん(言うまでもなく!!)素晴らしいんですけど、ちゃんとみっちゃん自身の言葉に聴こえる真摯な言の葉が、とても綺麗なんですよね。この作品で、一番好きな場面かもしれません。(←え?)
藤子のすみ花ちゃんは、ラスト前のモノローグに迫力が出てきて、凄い気迫です。ここの台詞は、すごく柴田さんらしい台詞だなあと思って聞き入っています。うーん、文字で読みたいくらいの名調子ですよね。
初演では、もう少し綱と茨木で揺れる女心……みたいな感じがあったのでしょうか?今回のすみ花ちゃんは、ただ“お舘さま”への感謝の念と、彼が捕らわれたのは自分のせいだという責任感で助けようとしているだけで、綱個人に対する恋愛感情は全く感じないのですが(^ ^;。
真っ直ぐで、純粋で、“あたしの茨木”のことしか頭にない藤の葉と、鈍感でKYで、ひたすら優しくて包容力のある綱の、すれ違ったなりに確実に結ばれた信頼の糸が、すごく綺麗に見えました。
そんな綱だからこそ、茨木とも友情の弦を結べたのだろうな、と思えて。
そこまで考えての藤の葉の役作りだとしたら、本当にすごいな、すみ花ちゃん。
胡蝶姐さん(花影アリス)は、ますます佳い女になってました。
設定がちょっと若くなったかな?初日に観たときは、もしかして茨木童子より歳上設定!?とか焦ったのですが、もうそんな風には見えない。
でも、素敵です。やっぱりダントツで良いのは「あたしじゃ不足かい?」ですよね(*^ ^*)
「よっ!胡蝶姐さんっ!!」という掛け声が、気持ちよくはいるところがとても好きです。
それにしても切ない役だなあ、と。
後半になって、“三年前”の事件の回想にうつる前の場面とか。
それまで散々、「三年前のあのとき、何があったの?」と尋ねてもはぐらかされるばかりで。千年杉に諭されて口をつぐんできたのに、藤の葉に問われるままに語りだす茨木を見守る、その、澄んだ瞳。悲しみを湛えて伏せられながらも、でも、話を聞かずにはいられない女心。
……あたしに語ってくれているのじゃないことくらい、解ってはいるのだけれど。
あの娘に語る言葉なぞ、聴きたくない。
でも、好きな人のことが知りたくて、聴かずにはいられない。
あたしのいばらぎ。
あたしだけの、あたしだけが知っている、いばらぎ。
胡蝶は胡蝶で、そう抱いているんだろうな、と想いながら。
初日一回ではまるっきり目が届かなかった大江山チームが、だいぶ解ってきたので、ここにメモさせていただきます♪
乱暴者だけど思慮深い羽黒(天羽珠紀)。
四天王のまとめ役。緑色を効果的に使った鬼化粧がすごく綺麗で、初日からきっちり仕上げてきていた数少ない人のひとり。胡蝶とのさりげないやり取りとか、愛があるのが大好きです。
短気だけど案外優しい青鬼の天竜(珠洲春希)。
他の役で出る必要がないから思いっきり鬼メークしている四天王の中でも、ダントツで目立つ蒼化粧の珠洲さん。この人の化粧は、毎回度肝を抜いてくれるよなあ……もとが美人なだけに、目立ちまくり。
キャラクターも、沸点は低いけど、小さいもの・弱いものには案外優しいところが可愛い。ラスト前の滝壺で、胡蝶の腕を掴んだときの訴えるような表情が好きです。
目配りが広くてしっかりものの赤鬼、仏(蓮水ゆうや)。
四面(花露すみか)が女の子チームに入って踊ろうとするのを止めたり、佐渡が暴れるのを抑えたり、結構抑え役なんですよね。昔話のイメージだと、なんとなく赤鬼の方が乱暴ものに見えるんだけど、綱が「茨木のほかにも死なせるには惜しい奴がいる」と言う中には、仏も入っているのかな、とか想像してみたりします。
わがままで短気で、乱暴者の佐渡(天玲美音)。
宴席でいきなり「酒もってこい!」と騒いだり、何かと騒ぎが起こるきっかけになっているキャラクター。役的にも実際にも四天王の中の最下って感じなので、大変だろうなあ…と思いながら観ています。
佐渡とカゲソロボックスをいったりきたりで、忙しそうですけど、がんばってね(^ ^)。
三田(雅桜歌)
私はどうやら、雅さんのファンらしいです(たぶん)。
あー、鬼の中にソバージュヘアのえらく格好良いひとがいるなー、とゆーのは初日に思ったんですが、まさか藤原保昌と二役だとは思いもよらなくて。
私好みの美形がいっぱいいて嬉しいなーくらいに思っていたんですが、…なんのこたぁない、同じ人だったとゆー(汗)。
“美女と間違えて”伊勢式部(鈴奈沙也)を攫ってきた張本人、だそうですが。
宴席で歌を歌う花園衛門(愛花ちさき)の衣装の裾を弄っているところを六歩にしまわれたり、伊勢式部に迫られたり、かなりコミカルな役どころですが、しっかり仕事をしていました。
保昌の声がすごく好きなんですけど、三田のときはちょっと軽めの声で、意外と芸が細かかったり。……あー、危険な嵌り方してるなあ……。
五蔵(風羽玲亜)
こちらも以前から気になる人だったのですが、今回は大活躍です!歌が聴けて嬉しいです。
朱色(?)の衣装に合わせてか、かなり赤ら顔に地色を作っているので、兵士の時はかなり目立ってます(^ ^)。
悪戯っ子設定で都の女たちにちょっかいを出しまくっているわりに、結構弱気だったり、女の子には優しかったりするのがツボです。もうちょっと真面目に見張りしようね(^ ^)。綱を掴まえたところまでは良かったのに、その後はざるになってるぞ?
六歩(月映樹茉)
兵士とかでも出ているせいか、鬼メークは薄いんですけど、表情がすごく良いのでちゃんと鬼に見えました。どちらかというと強面系で、持っている武器も大きいし、強そうな感じが出てますね。その分、不器用な感じがなんとなく可愛いです。
芝居の雰囲気とか、ちょっと花組の真瀬くん系、かな?と思ったら、同じ92期ですか。この期って、もしかして、顔芸で選んだのか……?
七曲(松風輝)
鬼たちは皆暗い色で口紅をひいている中で、一人紅い唇なのがちょっと目立っていましたが、兵士では口紅だけ直して普通に混ざっていたので、なるほど!と思いました。
唇にポイントを置くだけあって、ニヤリ笑いがワルな感じでいいです。都の女たちへの絡み方もちょっと強引な感じ(^ ^;
八飛(美月悠)
ちょっとぼさぼさな感じの短髪の鬼。鬼灯(妃宮さくら)ちゃんが彼女設定らしく、都の女たちに絡む場面で出てきた鬼灯に「八飛のばかぁ~~~!!」と怒られてました(*^ ^*)。ちょっとぼーっとした感じのキャラなんですけど、結構言うことは言うので、面白い役作りだなあと思います。
綱の部下もやっているし、一番最初の公達もあるので、めちゃくちゃ出番も多いし、着替えも大変そう。顔をいじれないぶん、鬘をもう少し工夫してもいいのに、とは思いますが、美形だからあんまり隠すと勿体無いしな……(←おい)
九呂(風馬翔)
こちらは、むしろ綱の部下の方がメインの役になるのかな?
坂田公時(鳳翔大)が捕らわれた綱を探して忍び込んでくるときにも付いて来るし、綱が解放された後、膝まづいて太刀を渡しながら「御太刀を!」と捧げるときの、感動を押し殺したような低い声がすごく印象に残るので。
逆に、鬼の方ではあんまり印象に残ってないような気が(汗)。山攻めの踊りの方が印象に深いかも。
男役はそんなところでしょうか。
女役陣については、また後日★
.
コメント
大江山チームに思い入れすると、綱の開放シーンから後の流れが辛くなりますね。
皆可愛すぎます……(↓)
祐飛さんは、もちろん全員覚えたと思いますよ(^O^)
楽しそうですもん♪
博多楽しいですよ!!hanihaniさまも、早くおいでくださいませ★