…大空祐飛さんが↑みたいな台詞を言ったら、走って逃げていいですか。



東宝劇場では「薔薇に降る雨/Amour それは…」を上演中の宙組の、次の大劇場公演の作品が発表されました。


小池修一郎潤色の一本もの、映画「カサブランカ」 世界初のミュージカル化!ですよアナタ!!



あー、びっくり(@o@)。






世の中の9割9分には関係の無い話ですが。
実は「カサブランカ」は少なくとも一度ミュージカル化されたことがあります。
もちろん、非公式にですが(^ ^)。

タナボタ企画の最大の傑作「真説・カサブランカ」。
宝塚オタクな岡幸二郎さんが、ファン心のすべてを賭けて取り組んだ、問題作でした(爆)。

……いやー、当時はまだ宝塚ファンになりたてで、「ベルサイユのばら」も観たことがなかった私。今観たら、真面目に悶絶しそうだな…。
でも、林アキラさんの名曲が何曲もあって、本当に面白かったんですよ(はぁと)。

この機会に、あれも再演されないかしらん。
っていうか、小池さん作曲家として林さんを使わないかなあ(*^ ^*)。






いや、そんなヨタ話はどうでもいいんです。(すみません)



祐飛さんのハンフリー・ボガート!!(*^ ^*)
すみ花ちゃんのイングリッド・バーグマンーーーーっ!!(*^ ^*)

どきどき。



私はあの映画、かなり好きなんです。とは言っても映画館でみたわけではなくて、多分テレビで放送されたときに観たんだと思います…っていうくらいの薄い記憶で、そんなに鮮明に覚えているわけではないのですが。
リック(ハンフリー・ボガート)とルノー警部の、目と目の会話みたいなのがかっこよかったのをよく覚えています。

カサブランカ、白い家という地名の響きも好きだし、あの映画に憧れてモロッコ旅行を計画したりもしたんですよねー(諸事情あって実現しませんでしたが)。






物語の舞台となっているのは、1941年のモロッコの都市カサブランカ。

巴里陥落(1940年)から一年。この年の春にはロンメル将軍の勝利(対英軍)があり、夏にはアメリカの対日経済制裁が決定され、年末の真珠湾で太平洋戦争が始まる。
そんな歴史の渦の中で、レジスタンスのリーダーとその妻がモロッコに辿りつく……。


ワーナー制作のこの映画が配給されたのは、1942年。オンタイムの時事素材で、典型的な反独映画だったのかもしれませんね、当時は。
今となってはどうでもいいことですが。


ちなみに、スコット・フィッツジェラルドが死んだのは1940年12月21日。
……最近、この時代のことを勉強する機会が増えたような気がするなー……(^ ^;ゞ





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いろいろ考えたんですが、やっぱり書きたいことがあるので、以下で若干ネタバレしてます。
映画を未見の方は、ご注意を。







この作品の一番のツボは、これは悲恋じゃないってことだ、と私は思っています。
「ラブストーリーの最高傑作」であることに異論はないけど、むしろ「メロドラマの最高傑作」と言ったほうが正しいくらいだけど、あくまでも悲恋ではない。



全然違う話ですが、小野不由美さんの小説「月の影 影の海」にこういう台詞があります。

「どっちを選んでいいか解らないときは、自分がやるべきほうを選んでおくんだ。そういうときはどっちを選んでも必ずあとで後悔する。同じ後悔するなら、少しでも軽いほうがいいだろ。
…やるべきことを選んでおけば、やるべきことを放棄しなかったぶんだけ後悔が軽くてすむ」


映画「カサブランカ」にはこんな台詞は(多分)無かったけど、この物語は、そういう物語なんだと思うのです。
どっちを選んでも必ず後で後悔することがわかっている男と女が、「やるべきこと」を選ぶ物語。



頭のいい有能な美女が、レジスタンスの英雄と昔の恋人、どっちを選ぶかという話じゃないんです。
まして、男の側が“女か世界か”を選ぶ話では、もちろんない。

ただ、彼女には“やるべきこと”があり、
彼には彼女のために“やってあげられること”があった、
という……
それだけの話。




恋に哀しい結末がついたわけではなく、愛を捨てて政治を選んだ英雄の物語でもない。
恋は巴里を離れたときに終わっていたし、愛は終わることがないのだから。
ただ、『やるべきことを選んだ』男と、女の、ものがたり。




二番手の蘭寿さんを、ラズロに据えるのか、ナチの将校になるのか、それともルノー警部か。
あるいは映画に出てこない新キャラを創ってくれるのか。

とりあえず、小池さんでナチの将校を二番手に持ってくると「薔薇の封印」になりかねないし、準主役格に新キャラってちょっと怖いので、できれば蘭トムくんにはラズロかルノー警部をお願いしたいなあ…。



しかーし!!
「カサブランカ」は原作が映画で、ってことは役はほとんど無いんですよね……。
太王四神記はよかったなあ(T T)。小池さん、宙っ子たちをどうぞどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m。







まだ東宝公演も一ヶ月弱あるので、まずはしっかりタニちゃん・ウメちゃんはじめ皆を見送ってから、のことではあるのですが。



組替え最初の大劇場公演にショーが無いのは残念ですが、「太王四神記」なみの、ちょっと長めのフィナーレに期待しつつ♪



コメント

るなこ
2009年6月12日10:45

ねこさま、こんにちは☆
「カサブランカ」きましたね。ゆうひさん、あの台詞言うんでしょうかね。
イケコどう出る?!って感じです。
ねこさまの文章読んでいたら、なんか俄然見るの楽しみになってきましたワタクシ。
ほんとはね、博多座行けないし、大江山もいいんだな〜って、自分中心のジコチューでこっそり思っていたんです。
「…ゆうひさんの鬼が、見たいのー」(小声)
いや、それなら博多座行けっちゅー話ですよね、スミマセン(笑)

nophoto
hanihani
2009年6月12日11:16

「カサブランカ」と知って、昨日帰りの電車の中であのセリフがゆうひさんの声で聞こえてニヤニヤしちゃいました。
イケコ、探してきましたねぇ~
まさかこれでくるとは思わなかったよ・・・ 発表が遅いのは「大江山」が来るからだと信じていたのだ。
るなこさんと同じに「大江山」でいいよくらいな勢い?!
たしかに映画だと配役が少なくて心配ですが、警察官とレジスタンス側の味方とか、ナチス側とか色々工夫していただくってことで。
そして、とにもかくにもすみ花ちゃんの演技力のすごさを見せ付けて欲しいですね(笑)
あと、私もこれは心はハッピーエンドだと思っていて大好きな映画です。
「大江山」についでハッピーエンドで、しかも思う存分泣けそうな話で嬉しいです。
小池先生、お願いしますよ~

花組某作にがっくりした分、こちらで戻しておつりがくるというところでしょうか。

ところで、タナボタで観ましたよ。すごく良い席でみたので岡さんのかつらがよく出来ているなとか楽しく拝見したことを思い出しました。
最近こういう恐いものみたさみたいな企画、ないですね(笑)

みつきねこ
2009年6月13日2:48

はにはにさま!
「真説・カサブランカ」をご存知とは(^ ^;ゞ

いやー、宝塚でカサブランカ、って聞いた瞬間に、最初に頭に浮かんだ絵が…………
祐飛さんの後ろでくるくる回っているプチ観覧車、だったんですよ私っ!!(嘆)(←そんなの一人だけだよねやっぱり)

いやはや。もうなにをかいわんや。



>発表が遅いのは「大江山」が来るからだと信じていたのだ。

まさかこれでくるとは、は同じですが、そう言われてみれば私、大江山続演はまったく考えていませんでした。
万が一の奇跡が再び起きて、祐飛さんが全ツを回るようなことがありうるならば、そのときは大江山の可能性高いなあとは思いますが……諸事情考えると、全ツを回ってる暇なんて無さそうだし(真顔)。
まぁ、大劇場で蘭トムくんの綱で、っていうのは、確かにちょっと興味ありますが(*^ ^*)。



>警察官とレジスタンス側の味方とか、ナチス側とか色々工夫していただくってことで。

小池さんにがんばっていただきましょう!★他にも、リックの店のバーテンとか踊り子とか歌手とかもありますよ!おお、案外たくさんあるかも♪
また太王四神記みたいに、皆がバイトしまくりの総動員作品になりますように。

>あと、私もこれは心はハッピーエンドだと思っていて大好きな映画です。

わーい、同志だー!


>花組某作にがっくりした分、こちらで戻しておつりがくるというところでしょうか。

でも、藤井さんのショーがあるから良いじゃないですか!
個人的に「絶対特出があるに違いない!」と信じていたので、ちょっとだけ残念(^ ^;

みつきねこ
2009年6月13日2:50

るなこさま★ありがとうございます!
あの台詞、ねぇ………
名台詞すぎて、カットされてたら「カサブランカ」じゃないような気がしてしまいそうだし、
あったら逃げ出したいし。困。


>「…ゆうひさんの鬼が、見たいのー」(小声)

いやいやいやいや、それだったら観にいきましょうよ★盆を外せばそこまで高くないですよ(^ ^)<博多
祐飛さんの鬼、観てあげてくださいよーっ!