若人たちの太王四神記
2009年2月26日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場にて、花組新人公演「太王四神記」を観てまいりました。
すみ花ちゃん、だいもん、ブラボー~~~っっっ!!
今回は芸達者さんの多い88期のラスト新公だったから、88期中心に書くつもりだったのですが………、
きらりん、とみぃ、しゅん様、らいらい、よっち、まぁくん、愛純さん、聖花さん……みんな大好きだし、みんなみんな凄く良くて素晴らしかったんですけど!!
彼らが作る、がっちりとした土台の上で、見事に息づいて華を咲かせたお二人に、乾杯!
新公演出は、生田大和さん。
私、生田さん演出の新公はいくつか観ていますけれども、毎回感心しています。
役者をきちんと観て、脚本をきちんと読み込んで、役者に合わせて演出を変えることができる演出家なんですよね。みんな、すごく勉強になると思う。新人公演自体のレベルが上がるのは勿論なんですけど、そこで得るものって他の新公より大きいんじゃないか、なんてことを毎回思います。
また、不思議と生田さん演出の新公って実力派が良い役をやってるんですよね(*^ ^*)。「バレンシアの熱い花」のみーちゃん(春風弥里)もそうだし、今回のだいもん(望海風斗)も典型的な“生田新公”役者って感じ。演出の良さと役者の実力が、ちょうど良く噛み合って、良い舞台を作り上げていたと思います。
それにしても、みごとな潤色でした。2幕一本立て作品を、休憩を抜いて二時間弱。月組の「ミー&マイガール」新公(演出・齋藤吉正)も実に自然で見事なまとめ方でしたけれども、「太王四神記」のカットの仕方は芸術的!
「ミー&マイガール」は、それでも「フルでやらせてあげたかったなあ…」と思ったのに、今回は本当に、もしかして本編もこれで(休憩だけ入れて)、フィナーレをもっと派手に長くやるっていうので良いんじゃないの!?と思わせる出来の良さ。
大きく場面としてカットされたのは、「神話」~「チュシンの夜」まで。ここをヒョンゴ(真瀬はるか)の説明Onlyですっ飛ばし、いきなり少年タムドク(月野姫花)にヤン王(扇めぐむ)が言い聞かせている場面から始まります。サビ城陥落の場面がないので後半のキハとスジニの出会いが意味不明だったりはしますけど、それ以外はほとんど問題無かったような。それと武道会前のタムドクとヤン王の意味不明な会話や二幕冒頭のコムル村、キハとプルキルの銀橋、「愛の無い結婚」の歌(場面自体はある)、、、くらいだったんじゃないかな?
あとは、細かくいろんなところをつまんだり変更したりしているんですけど、とにかく流れが自然だったことに感心しました。「エリザベート」新公みたいに、ヒョンゴがひたすら喋り捲りで説明してるんじゃないか、とか結構心配していたんですが(^ ^)、そんなことは全然なく、ヒョンゴの台詞で増えたり変わったりしたのも、冒頭の説明の内容が変わったことくらいじゃないかしら?
しかも!役者のキャラに合わせて細かく演出が違ってるんですよっ(*^ ^*)。
公演全体が、新人公演というより全くの「別バージョン」という感じの完成度でした。
芸達者な88期の面々を思う存分使ってしっかりとした舞台を作り上げた上で、下級生を巧くノセてしまう…そのあたりのセンスが抜群に良いんだろうなあ、と思いました。
だいもんのタムドク。
欠点は、歌う時に笑顔になってしまう(発声の基本で頬をあげるんですが、これが笑顔にしか見えない)ことと、甲冑があんまり似合わないことくらい。あとは本当に、素晴らしかった~!
笑顔の明るい、不器用だけど優しくて魅力的な青年でした。
本公演と何が違うのかわからないんですけれども、全然違っていたんですよねぇー。
…あ、そうだ、すっごい可愛かった★です!特に一幕。本公演よりかなり幼い雰囲気を、わざと作ってたんだと思います(本役のヒョンミョンより全然若かったので)。
本公演を観ていてつくづくと思う、「タムドクってホンっトにガキっぽい……」っていうところが、逆に説得力をもって演じられていたのが凄いなーと思いました。ガキっぽいからこういう行動に出る。だからこういうことになる。そりゃーこうなるよね、でも、タムドクだからこういう助けの手が現れて、こうなる……ああ、やっぱり運命だったんだ、と、
そこに一本筋を通したな、という印象でした。
そして、最初の印象がすごく幼いだけに、「愛する人を疑ってばかり、愛とはなにか疑ってばかり」と歌うころの大人びた哀愁と色香に、愕然としました。
本公演を観ているときは、あまり“時間の経過”ということを考えたことがなかったのですが。
新人公演はタムドクの成長物語という面がすごく強く出ていたので、時間がどんどん流れていくのが見えるんですよね。
一幕の、見た目も中身も子供っぽいタムドク青年。初めてコ将軍やホゲ以外の人と触れ合って、いろんな間違ったことをして、、、でも魅力的だった彼の輝きと、見た目はそんなに変わらないのに、中身はまるで浦島太郎の玉手箱をあけたかのように大人びて。“やりたいこと”ではなく“正しいこと”をしようとしている彼の寂しげな後姿を見凝める、その寂しさ。
タムドクという“チュシンの王”が「紛うことのない存在」なのは、“愛される存在”だからなのだ、という構図が、凄く納得できました。
生田さん、よくその意味付けを見出したものだと本当に感心します。(小池さんは違うイメージで演出しているような気がする…)
そして、すみ花ちゃん!
いやぁー、もう、本当に素晴らしかった!なんだか、全然違う役みたいでした。キハ。
彩音ちゃんのキハは彩音ちゃんのキハで完成されていて素敵なんですけど…
なんていうのかな、物語の中の位置づけが、全然違う!と思いました。
まず。キハが、タムドクよりホゲより、ちゃんと歳上に見える!
新公はサビ城陥落の場面がなく、キハとタムドクの年齢設定については何も情報がありません。別段、本公演同様タムドクが歳上ってことになっていても、なんら問題は無いわけです。
でも、キハが歳上だからこそ、男たちは素直に泣きつけるんですよ。
これって、設定的には結構重要なことです。キハが歳上だからこそ、縋りつく男たちが格好悪くないんです。
そして。
まだ下級生なのに、あんなに可愛らしいのに、包容力があるのが素晴らしい。
セームが死んだ後、「親友を裏切った」タムドクが銀橋を渡って本舞台に戻ってきたとき。
すみ花ちゃんのキハは、タムドクを待っていたことがはっきりと解りました。噂を聞いて、彼を心配して駆けつけてきたんだろうな…というのが、最初に出迎えたときからはっきりと解る。
そして、彼女の心配そうな顔をみて、タムドクがふと微笑むんですよね、微かに(←たぶん。上手の席だったので、あまりよく見えませんでしたが)。
その瞬間のすみ花ちゃんの、タムドクを包み込むような優しい笑顔。
くしゃっとした泣き笑いの表情だけで、タムドクを抱きしめたように見えました。
彼女の最大の武器は、情感の深い声。あの声で、「ヤン王さま、なぜ自ら死を選ばれたのですか…」と絶望に満ちて呟かれると、聴いている観客にまで絶望が沁みてくる。
ああ、「愛の無い結婚」のデュエットを聴いてみたかったなあ……。
他にも印象的なことはとてもたくさんあったのですが……
いちいち書くことができないくらい、とにかく素敵だった!
お姉さんで、柔らかくて、なのに芯はしなやかに強く、折れない。ひっそりとした野の花のようでいて、たくましい野生と繊細な花序をもち、枯れることなく毎年咲いて、見る人の心を和ませる。
すみ花ちゃんの芝居は、リアルとかファンタジーとかという言葉を飛び越えたところにあるんですよね。
炎を操る巫女、神器の守護者…そういうファンタジーの道具立てを使って、誰よりもリアルな女を描き出すことができる。
男を愛し、子供を作り、その男に添えないと知るや他の男に嫁ぐことを承知して、世界を犠牲にしても子供を守ろうとする。そういう、強烈な意思とリアルなパワーを持つ“女”。
雪組のみなこちゃん(愛原実花)とか、ちょっとタイプが違いますけれども宙組のウメちゃん、星組のあすかちゃんも、リアルとファンタジー、両方を演じられる役者です。トップ就任済みのお二人は、あまり負の感情を本気で出したことはないんですけど、やれば多分できるんだろうと思う。(あすかちゃんはその昔、「琥珀色の雨にぬれて」フランソワーズで大失敗したことで成長しましたが…)
でも、すみ花ちゃんのラストの迫力は、本当に凄かった。ああ、黒朱雀になるというのはこういうことか、と。
だからこそ、キハを救うために全てを投げ出すタムドクが、より輝かしく美しく見えた のだと思うのです(*^ ^*)。
そういう意味で、今の若手娘役の中ですみ花ちゃんと雪組のみなこちゃん(愛原実花)の二人は飛び抜けていると思います。すみ花ちゃんの小夏も、みなこちゃんのボニー、アニス、静香さんも、本当に凄かったもんなぁ…強烈でしたわ、ええ(*^ ^*)。
私が視る始めたころの宝塚(←そんなに昔じゃないんですけど…)は、あまりそういう要素をヒロインに求めることはなかったと思うのですが、最近は大劇場でも結構面白い作品をやるので、負の感情を出せる役者は貴重だな、と思います。いわゆる「宝塚らしさ」とは違うのかもしれませんけれども、私にとっては、役者の好みを語る上で、とても大切な要素だったりします(あくまでも、好み、ですが)。
小池さん演出の本公演は、ごく宝塚らしい、シンプルな勧善懲悪ものだと思うのですが。…これだけテーマが違って見えるのは、生田さんの功績だと思います。
…とりあえず。
生田さん、そろそろバウでもやりませんか?
オリジナルでどんなものを出してきてくれるのか、すごく楽しみにしておりますので(*^ ^*)。
.
すみ花ちゃん、だいもん、ブラボー~~~っっっ!!
今回は芸達者さんの多い88期のラスト新公だったから、88期中心に書くつもりだったのですが………、
きらりん、とみぃ、しゅん様、らいらい、よっち、まぁくん、愛純さん、聖花さん……みんな大好きだし、みんなみんな凄く良くて素晴らしかったんですけど!!
彼らが作る、がっちりとした土台の上で、見事に息づいて華を咲かせたお二人に、乾杯!
新公演出は、生田大和さん。
私、生田さん演出の新公はいくつか観ていますけれども、毎回感心しています。
役者をきちんと観て、脚本をきちんと読み込んで、役者に合わせて演出を変えることができる演出家なんですよね。みんな、すごく勉強になると思う。新人公演自体のレベルが上がるのは勿論なんですけど、そこで得るものって他の新公より大きいんじゃないか、なんてことを毎回思います。
また、不思議と生田さん演出の新公って実力派が良い役をやってるんですよね(*^ ^*)。「バレンシアの熱い花」のみーちゃん(春風弥里)もそうだし、今回のだいもん(望海風斗)も典型的な“生田新公”役者って感じ。演出の良さと役者の実力が、ちょうど良く噛み合って、良い舞台を作り上げていたと思います。
それにしても、みごとな潤色でした。2幕一本立て作品を、休憩を抜いて二時間弱。月組の「ミー&マイガール」新公(演出・齋藤吉正)も実に自然で見事なまとめ方でしたけれども、「太王四神記」のカットの仕方は芸術的!
「ミー&マイガール」は、それでも「フルでやらせてあげたかったなあ…」と思ったのに、今回は本当に、もしかして本編もこれで(休憩だけ入れて)、フィナーレをもっと派手に長くやるっていうので良いんじゃないの!?と思わせる出来の良さ。
大きく場面としてカットされたのは、「神話」~「チュシンの夜」まで。ここをヒョンゴ(真瀬はるか)の説明Onlyですっ飛ばし、いきなり少年タムドク(月野姫花)にヤン王(扇めぐむ)が言い聞かせている場面から始まります。サビ城陥落の場面がないので後半のキハとスジニの出会いが意味不明だったりはしますけど、それ以外はほとんど問題無かったような。それと武道会前のタムドクとヤン王の意味不明な会話や二幕冒頭のコムル村、キハとプルキルの銀橋、「愛の無い結婚」の歌(場面自体はある)、、、くらいだったんじゃないかな?
あとは、細かくいろんなところをつまんだり変更したりしているんですけど、とにかく流れが自然だったことに感心しました。「エリザベート」新公みたいに、ヒョンゴがひたすら喋り捲りで説明してるんじゃないか、とか結構心配していたんですが(^ ^)、そんなことは全然なく、ヒョンゴの台詞で増えたり変わったりしたのも、冒頭の説明の内容が変わったことくらいじゃないかしら?
しかも!役者のキャラに合わせて細かく演出が違ってるんですよっ(*^ ^*)。
公演全体が、新人公演というより全くの「別バージョン」という感じの完成度でした。
芸達者な88期の面々を思う存分使ってしっかりとした舞台を作り上げた上で、下級生を巧くノセてしまう…そのあたりのセンスが抜群に良いんだろうなあ、と思いました。
だいもんのタムドク。
欠点は、歌う時に笑顔になってしまう(発声の基本で頬をあげるんですが、これが笑顔にしか見えない)ことと、甲冑があんまり似合わないことくらい。あとは本当に、素晴らしかった~!
笑顔の明るい、不器用だけど優しくて魅力的な青年でした。
本公演と何が違うのかわからないんですけれども、全然違っていたんですよねぇー。
…あ、そうだ、すっごい可愛かった★です!特に一幕。本公演よりかなり幼い雰囲気を、わざと作ってたんだと思います(本役のヒョンミョンより全然若かったので)。
本公演を観ていてつくづくと思う、「タムドクってホンっトにガキっぽい……」っていうところが、逆に説得力をもって演じられていたのが凄いなーと思いました。ガキっぽいからこういう行動に出る。だからこういうことになる。そりゃーこうなるよね、でも、タムドクだからこういう助けの手が現れて、こうなる……ああ、やっぱり運命だったんだ、と、
そこに一本筋を通したな、という印象でした。
そして、最初の印象がすごく幼いだけに、「愛する人を疑ってばかり、愛とはなにか疑ってばかり」と歌うころの大人びた哀愁と色香に、愕然としました。
本公演を観ているときは、あまり“時間の経過”ということを考えたことがなかったのですが。
新人公演はタムドクの成長物語という面がすごく強く出ていたので、時間がどんどん流れていくのが見えるんですよね。
一幕の、見た目も中身も子供っぽいタムドク青年。初めてコ将軍やホゲ以外の人と触れ合って、いろんな間違ったことをして、、、でも魅力的だった彼の輝きと、見た目はそんなに変わらないのに、中身はまるで浦島太郎の玉手箱をあけたかのように大人びて。“やりたいこと”ではなく“正しいこと”をしようとしている彼の寂しげな後姿を見凝める、その寂しさ。
タムドクという“チュシンの王”が「紛うことのない存在」なのは、“愛される存在”だからなのだ、という構図が、凄く納得できました。
生田さん、よくその意味付けを見出したものだと本当に感心します。(小池さんは違うイメージで演出しているような気がする…)
そして、すみ花ちゃん!
いやぁー、もう、本当に素晴らしかった!なんだか、全然違う役みたいでした。キハ。
彩音ちゃんのキハは彩音ちゃんのキハで完成されていて素敵なんですけど…
なんていうのかな、物語の中の位置づけが、全然違う!と思いました。
まず。キハが、タムドクよりホゲより、ちゃんと歳上に見える!
新公はサビ城陥落の場面がなく、キハとタムドクの年齢設定については何も情報がありません。別段、本公演同様タムドクが歳上ってことになっていても、なんら問題は無いわけです。
でも、キハが歳上だからこそ、男たちは素直に泣きつけるんですよ。
これって、設定的には結構重要なことです。キハが歳上だからこそ、縋りつく男たちが格好悪くないんです。
そして。
まだ下級生なのに、あんなに可愛らしいのに、包容力があるのが素晴らしい。
セームが死んだ後、「親友を裏切った」タムドクが銀橋を渡って本舞台に戻ってきたとき。
すみ花ちゃんのキハは、タムドクを待っていたことがはっきりと解りました。噂を聞いて、彼を心配して駆けつけてきたんだろうな…というのが、最初に出迎えたときからはっきりと解る。
そして、彼女の心配そうな顔をみて、タムドクがふと微笑むんですよね、微かに(←たぶん。上手の席だったので、あまりよく見えませんでしたが)。
その瞬間のすみ花ちゃんの、タムドクを包み込むような優しい笑顔。
くしゃっとした泣き笑いの表情だけで、タムドクを抱きしめたように見えました。
彼女の最大の武器は、情感の深い声。あの声で、「ヤン王さま、なぜ自ら死を選ばれたのですか…」と絶望に満ちて呟かれると、聴いている観客にまで絶望が沁みてくる。
ああ、「愛の無い結婚」のデュエットを聴いてみたかったなあ……。
他にも印象的なことはとてもたくさんあったのですが……
いちいち書くことができないくらい、とにかく素敵だった!
お姉さんで、柔らかくて、なのに芯はしなやかに強く、折れない。ひっそりとした野の花のようでいて、たくましい野生と繊細な花序をもち、枯れることなく毎年咲いて、見る人の心を和ませる。
すみ花ちゃんの芝居は、リアルとかファンタジーとかという言葉を飛び越えたところにあるんですよね。
炎を操る巫女、神器の守護者…そういうファンタジーの道具立てを使って、誰よりもリアルな女を描き出すことができる。
男を愛し、子供を作り、その男に添えないと知るや他の男に嫁ぐことを承知して、世界を犠牲にしても子供を守ろうとする。そういう、強烈な意思とリアルなパワーを持つ“女”。
雪組のみなこちゃん(愛原実花)とか、ちょっとタイプが違いますけれども宙組のウメちゃん、星組のあすかちゃんも、リアルとファンタジー、両方を演じられる役者です。トップ就任済みのお二人は、あまり負の感情を本気で出したことはないんですけど、やれば多分できるんだろうと思う。(あすかちゃんはその昔、「琥珀色の雨にぬれて」フランソワーズで大失敗したことで成長しましたが…)
でも、すみ花ちゃんのラストの迫力は、本当に凄かった。ああ、黒朱雀になるというのはこういうことか、と。
だからこそ、キハを救うために全てを投げ出すタムドクが、より輝かしく美しく見えた のだと思うのです(*^ ^*)。
そういう意味で、今の若手娘役の中ですみ花ちゃんと雪組のみなこちゃん(愛原実花)の二人は飛び抜けていると思います。すみ花ちゃんの小夏も、みなこちゃんのボニー、アニス、静香さんも、本当に凄かったもんなぁ…強烈でしたわ、ええ(*^ ^*)。
私が視る始めたころの宝塚(←そんなに昔じゃないんですけど…)は、あまりそういう要素をヒロインに求めることはなかったと思うのですが、最近は大劇場でも結構面白い作品をやるので、負の感情を出せる役者は貴重だな、と思います。いわゆる「宝塚らしさ」とは違うのかもしれませんけれども、私にとっては、役者の好みを語る上で、とても大切な要素だったりします(あくまでも、好み、ですが)。
小池さん演出の本公演は、ごく宝塚らしい、シンプルな勧善懲悪ものだと思うのですが。…これだけテーマが違って見えるのは、生田さんの功績だと思います。
…とりあえず。
生田さん、そろそろバウでもやりませんか?
オリジナルでどんなものを出してきてくれるのか、すごく楽しみにしておりますので(*^ ^*)。
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コメント
本当にだいもんとすみ花ちゃんのうまさに驚愕でしたよねぇ~
歌であれだけ芝居を表現できる人だと判って、本当に感動しました。
なんか昔初めてとうこちゃんの新公を観たときみたいです!
確かに前から歌も芝居も上手だと思ってたいましたし、
本公演でもバリバリうたってるから期待はしていましたが、
想定外で、恐れ入りましたという気持ち。
すみ花ちゃんキハがちゃんと母性愛が出てきてタムドクやホゲが頼りたい気持ちに
なるのが納得できました。この人の芝居のうまさは格段ですね。
鳳さんも昨年のバウWSのときに比べて、とても上手になったと思います。
最初のうち、ちょっと声とかお芝居が浮いているところがありましたが
後半は声も落ち着いて、ホゲさまにどんどんなっていたように見えました。
主演の二人があの二人でなかったら、もっとうまさが目立ったかも。
ま、本役のホゲさまがあまりに偉大で、苦戦するのは覚悟できたいたかな?
めぐむもしゅんちゃんもよっちもきらりちゃんも本当に皆が上手で
88期のがっちりした支えのお陰で新公がとても引き締まったと思います。
最後だし、彩音ちゃんもその他の女で出ていても楽しかったのになぁ~
今回はヒゲ率が高くて、チョロのお守役らいらいのカグン将軍は本当に素敵でした。
で、タムドクのお守役のコ将軍がアーサーで、二人が素敵すぎてどうしようかと思ったりして。
武道会のとき「チョロさまのためにチュシンの王は誰だ?」と探りにきているカグン将軍が
視線の配り方とかがちゃんと芝居ができていて、でもでも色っぽくて本当に素敵でした。
さきちゃんのコ将軍もこれまた素敵でしたね。
でも余り声を発するところがないのが残念。
本公演でも武道会の審判が超カッコよくて、見ていると忙しくて貯まりませんが
さきちゃんは昨年のバウ時に比べて痩せて身体もしまってきて、
もともと音楽学校のときにも声が良くて同期には「絶対にスターになる☆」と
言われてたらしいのですが、どんどん目だってきましたね。
大神官の芽吹さんも位取りがしっかりしていて、声もそれらしくて良かったです。
れみちゃんはほんと可愛かったですが、ちょっと子供っぽいというか
もう少し年長に見せてもよかったかなぁと。
ヒョンゴの真瀬さんが、これまた上手だったぁ!
レンフィールド以来、ついつい探して観てますが本公演でもちょっとした歌が
やはり聞かせますよね!
セームきらりちゃんもあと、カクダン天宮さんも良いです。特に天宮さんはキレのある殺陣で
実際剣がぶつかって音がしたくらいでしたし。
今回の新公ですが、昨年のバウWSの時の出演者があちこちで活躍していて嬉しかったです。
天真みちるちゃんとか、銀華水ちゃん、真輝いづみちゃん みんな色々と工夫していて
良かったです。
小池先生はちゃんとWSで彼らのことを細かく観てくれていたのねと思いました。
あと、新公担当の生田先生はあちこちカットしながらも上手にお話を繋いで
とてもセンスがいい人だなと思いました。
小池先生のときには大体生田先生が助手だそうですが、ちゃんと小池先生のエッセンスを
しっかり受け継いでますね。
今回の花組新公は、もう一回観たいなぁと思って終わった新公でした。
そうなんですよー!素晴らしかったの!!なのに、翌日の衝撃の発表のおかげで、すっかり海馬ごとが高句麗あちらこちらへ散らばってしまって(涙)、何を書けばいいんだか。
しゅん様のホゲパパが、それはそれは優しくておっとりしてて柔和なパパだったこととか、
セームのきらりんとタムドクだいもんとの芝居が素晴らしかったこととか、その後のポンファどおりでの町人きらりんが最高に面白かったこととか、
パソンの由舞が最高に可愛くて、歌も巧くて、チュモンのルナちゃんと超お似合いだったこととか(あの二人がデキてるって解釈に驚きました!)、黄色の長の銀華水くんが印象的だとか、よっちがフッケ将軍という配役にまず笑ったとか、セドルの夏城くんが(私の中では)よっちに似ているカウントなので、“まさに親子だよー!”と密かにツボだったとか、、、、、、、
あれもこれも書きたい、書かねばー!と思いながら、今日も逆転裁判続演のニュースにびっくりして思考停止………。
でも、はにはにさまの詳細なレポート(はぁと)のおかげで、だいぶ思い出してきました!
海馬がもう少し帰ってきたら、また書きますね。
……海馬よ帰ってこーいっ