先週から、同じタイトルで似たような内容の文章を5000文字くらいずつ3回は書いていたのですが。
……そのたびに、いろんなことが起きて消えてしまって終了しておりました。

他のタイトルのはちゃんと書き込めたのにっっっ!!

何か呪いにでもかかったような気分です。



……でも諦めないもん。




だーいーぶー昔ですが、「銀ちゃんの嘘」Part8はこちらです♪
http://80646.diarynote.jp/200810270313082313/

小夏と朋子のプールサイドテラス対決、までで終わっておりましたので、続きを(^ ^)。


仲良く袖にハケていく銀ちゃんと朋子の後姿を見送って、ちいさく溜息をついた小夏。
「銀ちゃん、さ よ な ら …」

かすかに宙を彷徨って思い出を辿る小夏の瞳が、切ない。





初見(ドラマシティの初日があけてすぐ)の時、すみ花ちゃんは、ここでひどく悲しそうな瞳をしていたような気がしました。
“若い女の子”とイチャイチャしながら去っていく銀ちゃんの後姿を、追いかけて行きたそうに見えたのだと思います。



でも。
ドラマシティの後半に観た時、そして、青年館に来たときには、はっきりと違っていた。

銀ちゃんと朋子を見送って、軽く肩をすくめる小夏。
瞳が宙を泳ぐのは同じなのですが、なんとなく、「さよなら」を言うために銀ちゃんの面影を探しているような、そんな印象がありました。


この場面でのたった一言と、その次のヤスのアパートでの

「料理ながら俺が」
「いいのよ。……あたし、やりたいんだから」

というやりとりの優しさと。


たったこれだけのこと(いや、他にも細々いろいろ違っていたのですが)で、「ヤスを選ぶことに決めた小夏」が描き出されたことに驚いたのです。





歌劇誌だったか何だったかで、「最終的に小夏は、撮影所に戻る」という作者のコメントがありました。
たしかに、「蒲田行進曲」の小夏は、当然のように『銀ちゃんもヤスも捨てて、撮影所を選ぶ』女優です。ヤスのことはなんとも思っていない(いい人だとは思っている)し、銀ちゃんのことさえ、最終的には「これは愛ではないのではないか?」と気づく、そういう関係。

「銀ちゃんの恋」初演の風花舞嬢の小夏は、『銀ちゃんを選んで共に撮影所へ戻る』女だった、と思います。もちろん、ストーリーとしてそこまでは描かれてはいませんし、私はとにかくビデオでしか観ていないので舞台とは印象が違うかもしれませんが、とにかく「ヤスを選ぼうとして、そうすれば小さな幸せを得られるとわかっていたのに、諦められなかった女」に見えたのです。


だけど。


すみ花ちゃんの小夏は、ヤスを選ぶ小夏だった!!


今にして思えば、ドラマシティの初日頃は、まだ迷いがあったのでしょうね。
すみ花ちゃんにも、そして、作者である石田さん自身にも。
原作とも初演とも違うキャラクターで許されるのか、十分な説得力をもって演じ切れるのか、演出に矛盾は無いか、拾いきれていない伏線はないか、と、あれこれ迷い道を辿っている途中だったのではないか。


でも、ドラマシティの後半あたりには、勝負がついていましたね。
もちろん、すみ花ちゃんの勝ち、で。

すみ花ちゃん(と石田さん)が造形した小夏の、あの一分の隙もない説得力。最初からそういう設定だったとしか思えなかった、小夏のキャラクター。
二幕ですみ花ちゃんが歌う「でも、幸せ♪」のソロの説得力といったら!

あの同じ歌を“自分に言い聞かせるように”歌って説得力をもたせていた優子姫の小夏ももちろん素敵だったし、
心の底から幸せいっぱい、みてよあたしのこの笑顔!!という勢いで歌いきったすみ花ちゃんも、本当に素晴らしかった。

二人の小夏を、(片方はビデオだけど)観ることが出来て、良かった。
そして、二人の小夏を演出してのけた石田さんって、意外とすごい人なんじゃない?と思ったりもするのです(^ ^)。





ヤスのアパートで。

プロポーズされた小夏が、
「“じゃあ”って、なによ…」
と突っ込みながら、そのまま手をついて
「お願いします」
と言うとき。


すみ花ちゃんの脳裏には、このとき銀ちゃんはいないんだな、と思いました。

ヤスに、「俺、小夏さんを幸せに…」って言われて、初めて銀ちゃんを思い出す。
優しい小夏。

そうしてはじめて、

「すみません」

と、言葉が形をなす。



あのひとのこと、忘れられるかどうかわからないけど。
あんたと一緒に、「銀ちゃんかっこいいー!」って、言ってても、いい……?





そして。
この純粋で優しい小夏にあまりにもよくお似合いだった、みつるくんのヤス。
ただただ純粋に、小夏という“大女優”に憧れ、その傍にいられるだけで幸せになってしまう、そんな、ヤス。


突然頭を下げるすみ花ちゃんの小夏に慌てて、
「俺、小夏さんを幸せにしますから!」
と言うみつるくんの幸せそうな、照れたような笑顔。


この場面は、ものすごく痛い場面だと思っていたのに、あまりの幸せオーラに思わず焦ってしまうほど、普通の場面になっていたことに驚きました。
それが、新しい「銀ちゃんの恋」。
それが、花組の「銀ちゃんの恋」でした。

祐飛さん、すみ花ちゃん、みつるくん。
3人とも、見事に「自分の役」にしていたな、と、それが何より嬉しかったです(*^ ^*)。






第十場 銀四郎と朋子のデート

朋子(華耀きらり)が本当に本当に本当~~~っっっ!!に可愛いっ!!
ミニスカートからのぞく脚が最高です。長くてまっすぐで細くて、バービー人形みたい。
元水泳部の立派な肩幅と首のラインの美しさ。とにかく今回露出が多い衣装ばかりだったのに、ホントにマネキンが動き出したみたいでいやらしさがないのが最高でした。どんな衣装着ていても清潔感があって可愛い♪♪
あの独特の声も、いちいち不思議感のある仕草のひとつひとつまでしっかり計算されていて、銀ちゃんが振り回されるのも当たり前、って感じだったし。

本当に良かったです。
………謎な人ではありましたが。


プールサイドテラスで小夏と対決したときには、(多分)まだプラトニックだった銀ちゃんと朋子さん。
この場面のラストに「恋はやっぱり、プラトニックの方が夢があるなあ…」と言わしめているということは、当然このデートの前に“プラトニックじゃなくなった”わけですよね?(*^ ^*;)ゞ
#ちなみに、インラインスケートの練習が終わったあとそのままホテルに行ったんだろうと確信していますが何か?(汗)

銀ちゃんは結構あからさまに態度が変わっているのに、朋子さんはなーんにも変わらない。
「女」だなあ、と思いました。
小夏という“元カノ”の登場で、二人の関係を先に進めることを決意した朋子さんは、見た目の人形じみた可愛らしさからは想像もできないほど怖いオンナで、そこまでのキャラクターをきちんと演じられていたきらりんは本当に素晴らしい♪と、きらりんファンの猫は、思っていたりします☆




……大好きなきらりんの出番が終わったところで、今日はおしまいにします。
続きはまた、近いうちに。



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