ME AND MY GIRL in博多【4】
2008年8月19日 宝塚(月)月組博多座公演「ME AND MY GIRL」。
●調理場
前場からゆっくりと暗転。闇の中で下級生たちが中央の大きなテーブルのテーブルクロスをはぎ、広間のセットのあれこれを片付けているうちに背景のセットが出てくる。
シンプルな調理場のセットを背景に、「An English Gentleman」のコーラス。ここも随分人数が減りましたけれども、よくがんばってました。人数が減った分、声質やピッチをそろえる努力をしたんでしょうか。それとも、博多座の音響がいいのかしら?驚くほどきれいに響いてました。
ヘザーセットは研ちゃん、チーフメイドはオトキチ(音姫すなお)のまま変わらず。コックはりこ(麻月れんか)ちゃんだけ変わらず、沢希理寿ちゃんのところに海桐望さん、紫門ゆりやくんのところに輝城みつるくん。
りこちゃんは、相変わらずコック帽からひょろっと顔にかかっているシケがすごく色っぽくて素敵。海桐さんは終始落ち着いた雰囲気で、輝城くんは笑窪を凹ませてにこにこと楽しそうに包丁をふるっていました。
なんだか、本当に美味しい料理が出てくるのが心配なのは気のせいだろうか…。
キッチンメイド(青いチェックの衣装で、ナンバーの最後にテーブルに頬杖をつく二人)は、みっぽー(美鳳あや)と紗那ゆずはちゃん。二人とも小さくて愛らしくて、並んでいる姿がキュートで。観ているだけで幸せになれるほど可愛らしいお二人でした。
…ゆずはちゃんって研2だよね。……みっぽー、あなたはいくつよ……。
ビルが入ってきてからスープの鍋を持って出てくる役もみっぽーだったのですが、これがまた、超可愛かったです(はぁと)。チーフメイドのオトキチが「かぼちゃのスープでございます」と言うのに、すかさずビルが言う「そういうあんたは、どてカボチャ」という台詞に、思いっきり吹き出していたのが滅茶苦茶可愛かった!下手に控えるヘザーセット研ちゃんが、慌てて腕を振ってメイドを呼びもどす時の必死さも面白くて、目が離せない場面でした♪
●応接間
ビルが応接間に戻ると、ソファの脇で待っているジャッキー。
まさおも、みりおも、本当にキュートで可愛かったですーっ!
……色気はないけどねっ!(^ ^;)
みりおくんの方が体型が女らしいので、比較的可愛くてお色気あり。そもそも、本当に女優的な美貌ですしね(^ ^)。(城咲)あいちゃんと見比べていた本公演では、色気ではあいちゃんに勝てないよねー、と思っていました(なんたって、あいちゃんは“女”としてスタイル抜群ですから…)が、
比較対象がまさおになると………
「女だな、ヘザーセット」と(^ ^)。
まさおくんはあまりにもスレンダーで、肩幅狭いし、薄いし、胸は多少詰め物していたみたいですが、腰がなさすぎて浮いてたし(汗)。とにかく細くて、まっすぐで、あの身体のどこに内臓が詰まっているのか不思議なくらい。今までどんだけ胴布団まいてたんだか、と思いました。
でも、あの細さでも不思議と「ジャッキー」らしさがあったし、ちゃんと「誘惑」できていたんですよね……。
キュートな愛嬌があって、強引だけど嫌味がなくて、“自分の魅力”を裏表なく信じ切っているところが本当に可愛かった。うん、まさおの魅力は、あの裏表の無さなのかもしれません。自身過剰っぷりが嫌味じゃないんですよね。カラッと明るくて、物怖じしなくて、自信過剰でKYで、ポジティブで前向きで、
うーん、ミュージカル・コメディに必ず一人は出てくる“引っ掻き回しキャラ”を、見事に演じ切ってくれたなあ…。
ああ、まさおくんのリナ(@雨に唄えば)を観てみたい!(^o^)
きりやんのビルは、ジャッキーの誘惑にちゃんと堕ちそうになっているのが実に実に!!可愛かったです。
クッション抱え込んでオロオロしている姿に萌え〜!
振付のあるナンバーではなく、ちゃんと芝居の一場面になっていたことが、とても嬉しかった。
最初から最後まで、ちゃんと「誘惑」するために動いていたジャッキーと、「機能的に正常な生身の肉体をもつ大人の男」として、その誘惑に反応せずにはいられないビル。誘惑に負けそうになっては、そのたびに「イヤ、駄目だ!」と自分に言い聞かせているビルが可愛くて、愛おしくて。観ていてどきどきしました。
本公演の麻子さんビルは、かなみんのサリーに惚れすぎていて他の女なんて全く目に入らない!状態だったので、誘惑するジャッキーが完全に空回りしている感じだったし、
新公のみりおビルは、幼すぎて意味がわかっていない(でもドキドキするよボク……なんだろう病気かなあ?)みたいな感じでしたし。
それぞれの役作りだと思いますし、どの組み合わせも面白かったですけれども。
とりあえず、猫はまさおジャッキー+きりやんビルの組み合わせが一番好きです、ということで(*^ ^*)。
大劇場・東宝と、毎回私はジャッキーに食いつきすぎで、ナンバーをぶった切って出てくるジェラルド&サリーを殆ど観てもいなかったのですが(←ごめんなさいあひちゃん)、
ソファの二人をみて凍りつくジェラルドは、どちらも凄く真剣でしたね(^ ^;
まさおくんは、しばらく真顔で固まってたと思います(^ ^;
みりおくんは、思わず2、3歩駆け寄ろうとして、思いとどまるように立ち止まってそっぽを向いた。ような気がする(海馬よかえってこーい)
「エチケットのレッスンだってぇ〜〜!」という怒りの台詞は、みりおくんの方が真情こもってて、ちょっと泣きそうでした。
あんな声でなじられたら、さすがのジャッキーも少しは反省するんじゃないか、と思って、ソファの方をみたらまさおはまるっきり平然としていたのが笑えて笑えて。
…いや、そこで反省したらジャッキーじゃないんですけど(笑)、みりおくんの芝居がそのくらい迫力あったってことが言いたいんですが。
ああ、愛しているんだなあ、ジャッキーを……と思ったんです。
なんでジャッキーなのさ、とか、
なんて女の趣味が悪いんだ(←女について何も知らないのね)、とか、
そんなことも思うわけですが。
とにかく、みりおくんの「愛している」芝居、っていうのは、ビルの時も思いましたけど、本当に切なくて温かいんですね。
その分、ジャッキーになると遊びに徹しきれない部分があって、まさおジャッキーほどポジティブになりきれないんですよね。
キャラクター自体の嵌り度が、みりおくんはやっぱりジャッキーよりジェラルドなんだなぁ、と思うのです。
ジェラルド、というのは、ひたすら「愛する」役なので。
なんだか、まさおとみりおの話になると本当に止まらないですね、私。
すみませんm(_ _)m。
とりあえず、サリーとジャッキーの嫌味の応酬も愉しくってたまらないわけなんですが。
しずくちゃんのサリーは、最後の「ガウンの綻び、縫っとくほうがいいよ」という台詞を、嫌味としてではなく真顔で言うんですよね。これは友人に言われて気がついたのですが、そういえばサリーはブティックをやりたいって言ってたんですよね
洋服作りに興味がある女の子としては、そりゃー綻び見つけたら言いたくなるでしょう。そのままにしておいたら生地も痛むし、と。
なるほどねー!確かに、そういうところで「自分の夢」をちゃんと大事にしている女の子、というキャラを表現しているんだなあ、と納得しました(^ ^)。
ジャッキーが上手袖にはけた後の、ビルとの会話。
かなみちゃんサリーの、「あんな女に癇癪おこしてもはじまんないよ」という、拗ねたような言い方がとても好きだったので、
ごく普通に怒っているしずくサリーは少し物足りない気もするのですが(^ ^)、
もともと多少は年齢差があるっぽいカップルなので、怒っているサリーの頭をぽんぽんするビル、という萌え構図があってとても可愛いです。なんだかビルの余裕を感じて好きな場面でした。
「あたし、パブにいると飽き飽きしちまうんだけど、ここに来るのも嫌なんだ…」という台詞で寂しさを伝えようとするサリーの不器用さ。この時点で、サリーはまだ自覚してはいないけれども「もうビルとあたしは相応しくないのかもしれない…」という疑問を抱きかけている。
ビルは少し変わったんじゃない?
姿勢が変わったし、
歩き方が変わったし、
衣装の着こなしが変わった。
そして、
……イントネーションが、変わった、と。
でも、ビルは気づかない。
ビルから見えるサリーの姿は、昔から何も変わっていないから。
サリーが変わらないから、サリーの瞳に映る自分が変わったことに気づかない。
「いつも僕を、そばに置いて?」
「二人なら、人生、曲がらないで生きていけるわ…」
短いナンバーですが、大好きな曲です。「Hold My Hand」。
しずくちゃんも、このあたりの音域は比較的安定して出るので、安心して聴いていられるし(はぁと)
そこへ乱入してくる若人たち。
ここは比較的、東宝からの継続メンバーが多かったかな?
広大なヘアフォード邸で週末を過ごそう!と遊びに来ている大勢の貴族の若者たちの、集団見合いみたいなものなんでしょうかねぇ、あのナンバーは(笑)。どこを見ても可愛いカップルだらけで、目移りして疲れるんですけれども。
…それにしても、今回の博多座公演は小さくて可愛い人ばっかりですね(^ ^;ゞ。
どのカップルも、本当に本当に可愛かったです…(惚)
マリア侯爵夫人たちが登場して若者たちが退場すると、かなり真剣勝負の芝居の場面に。
ジョン卿・園加のダンディぶりがよかったです☆すぐに追い出されてしまうけど(汗)。
パーチェスター・マギー(星条海斗)の、やり過ぎラインを完全にオーバーしている浮いた芝居が、実に実に場面の中にしっくりはまっていたことに感動しました。まー、未沙さんとは175度くらい違う役柄でしたねぇ(^ ^)。
浮いてるんですよ?でも、その浮きっぷりが見事で、ついつい笑ってしまう、という感じ。
ビルの冗談(「土台石を…」)に吹き出してみせ、「Please Turn Over」の発音練習の吹っ飛び具合も、「お屋敷の弁護士」をひとくさり歌ってマリア夫人に止められた時の焦りようも、みんなみんな、“やり過ぎだから面白い!”存在感がちゃんと出てました。毎回これじゃ困るけど、パーチェスターとしては成功だったと思います☆
マリア夫人の京さんは、見事の一言。
「ンごきンげんいかンがですか、ヘアフォード卿?」と、ガ行をすべて鼻濁音で処理する発音。
ビルをして「上流社会の人間にあごがないのが何故かわかった……」というのが実感こもってて爆笑。とにかく面白いです。
そして、大事なこと。
マリアが大真面目。
大劇場・東宝で演じたタキさんは、この場面は比較的“貴族の奥方”から離れて、“出雲綾”で演じていた印象がありました。
笑いっぱなしでとても面白い場面だったのですけれども、貴族か……?という感じ。
最後、下手にハケる時に「アマリラが!」と言われて慌てて避ける(あるいは踏み潰す)仕草も、京さんは“反射的に避けようとして、からかわれたことに気づいて怒る”という、一番シンプルな芝居をきっちりされていて、それがいかにも“貴族”っぽいなぁ、と感心したんですよね。
タキさんのマリアは、貴族というより“普通の優しいおばさん”だったのですが、京さん、あんなにキュートでコケティッシュで可愛いのに、“威厳”を見せ付けるような場面はどこにもないのに、どうしてあんなに“典型的な貴族の奥方”になりきれるのか、不思議でなりません。
……庶民とは何が違うんでしょうか、ねぇ、京さん……?
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●調理場
前場からゆっくりと暗転。闇の中で下級生たちが中央の大きなテーブルのテーブルクロスをはぎ、広間のセットのあれこれを片付けているうちに背景のセットが出てくる。
シンプルな調理場のセットを背景に、「An English Gentleman」のコーラス。ここも随分人数が減りましたけれども、よくがんばってました。人数が減った分、声質やピッチをそろえる努力をしたんでしょうか。それとも、博多座の音響がいいのかしら?驚くほどきれいに響いてました。
ヘザーセットは研ちゃん、チーフメイドはオトキチ(音姫すなお)のまま変わらず。コックはりこ(麻月れんか)ちゃんだけ変わらず、沢希理寿ちゃんのところに海桐望さん、紫門ゆりやくんのところに輝城みつるくん。
りこちゃんは、相変わらずコック帽からひょろっと顔にかかっているシケがすごく色っぽくて素敵。海桐さんは終始落ち着いた雰囲気で、輝城くんは笑窪を凹ませてにこにこと楽しそうに包丁をふるっていました。
なんだか、本当に美味しい料理が出てくるのが心配なのは気のせいだろうか…。
キッチンメイド(青いチェックの衣装で、ナンバーの最後にテーブルに頬杖をつく二人)は、みっぽー(美鳳あや)と紗那ゆずはちゃん。二人とも小さくて愛らしくて、並んでいる姿がキュートで。観ているだけで幸せになれるほど可愛らしいお二人でした。
…ゆずはちゃんって研2だよね。……みっぽー、あなたはいくつよ……。
ビルが入ってきてからスープの鍋を持って出てくる役もみっぽーだったのですが、これがまた、超可愛かったです(はぁと)。チーフメイドのオトキチが「かぼちゃのスープでございます」と言うのに、すかさずビルが言う「そういうあんたは、どてカボチャ」という台詞に、思いっきり吹き出していたのが滅茶苦茶可愛かった!下手に控えるヘザーセット研ちゃんが、慌てて腕を振ってメイドを呼びもどす時の必死さも面白くて、目が離せない場面でした♪
●応接間
ビルが応接間に戻ると、ソファの脇で待っているジャッキー。
まさおも、みりおも、本当にキュートで可愛かったですーっ!
……色気はないけどねっ!(^ ^;)
みりおくんの方が体型が女らしいので、比較的可愛くてお色気あり。そもそも、本当に女優的な美貌ですしね(^ ^)。(城咲)あいちゃんと見比べていた本公演では、色気ではあいちゃんに勝てないよねー、と思っていました(なんたって、あいちゃんは“女”としてスタイル抜群ですから…)が、
比較対象がまさおになると………
「女だな、ヘザーセット」と(^ ^)。
まさおくんはあまりにもスレンダーで、肩幅狭いし、薄いし、胸は多少詰め物していたみたいですが、腰がなさすぎて浮いてたし(汗)。とにかく細くて、まっすぐで、あの身体のどこに内臓が詰まっているのか不思議なくらい。今までどんだけ胴布団まいてたんだか、と思いました。
でも、あの細さでも不思議と「ジャッキー」らしさがあったし、ちゃんと「誘惑」できていたんですよね……。
キュートな愛嬌があって、強引だけど嫌味がなくて、“自分の魅力”を裏表なく信じ切っているところが本当に可愛かった。うん、まさおの魅力は、あの裏表の無さなのかもしれません。自身過剰っぷりが嫌味じゃないんですよね。カラッと明るくて、物怖じしなくて、自信過剰でKYで、ポジティブで前向きで、
うーん、ミュージカル・コメディに必ず一人は出てくる“引っ掻き回しキャラ”を、見事に演じ切ってくれたなあ…。
ああ、まさおくんのリナ(@雨に唄えば)を観てみたい!(^o^)
きりやんのビルは、ジャッキーの誘惑にちゃんと堕ちそうになっているのが実に実に!!可愛かったです。
クッション抱え込んでオロオロしている姿に萌え〜!
振付のあるナンバーではなく、ちゃんと芝居の一場面になっていたことが、とても嬉しかった。
最初から最後まで、ちゃんと「誘惑」するために動いていたジャッキーと、「機能的に正常な生身の肉体をもつ大人の男」として、その誘惑に反応せずにはいられないビル。誘惑に負けそうになっては、そのたびに「イヤ、駄目だ!」と自分に言い聞かせているビルが可愛くて、愛おしくて。観ていてどきどきしました。
本公演の麻子さんビルは、かなみんのサリーに惚れすぎていて他の女なんて全く目に入らない!状態だったので、誘惑するジャッキーが完全に空回りしている感じだったし、
新公のみりおビルは、幼すぎて意味がわかっていない(でもドキドキするよボク……なんだろう病気かなあ?)みたいな感じでしたし。
それぞれの役作りだと思いますし、どの組み合わせも面白かったですけれども。
とりあえず、猫はまさおジャッキー+きりやんビルの組み合わせが一番好きです、ということで(*^ ^*)。
大劇場・東宝と、毎回私はジャッキーに食いつきすぎで、ナンバーをぶった切って出てくるジェラルド&サリーを殆ど観てもいなかったのですが(←ごめんなさいあひちゃん)、
ソファの二人をみて凍りつくジェラルドは、どちらも凄く真剣でしたね(^ ^;
まさおくんは、しばらく真顔で固まってたと思います(^ ^;
みりおくんは、思わず2、3歩駆け寄ろうとして、思いとどまるように立ち止まってそっぽを向いた。ような気がする(海馬よかえってこーい)
「エチケットのレッスンだってぇ〜〜!」という怒りの台詞は、みりおくんの方が真情こもってて、ちょっと泣きそうでした。
あんな声でなじられたら、さすがのジャッキーも少しは反省するんじゃないか、と思って、ソファの方をみたらまさおはまるっきり平然としていたのが笑えて笑えて。
…いや、そこで反省したらジャッキーじゃないんですけど(笑)、みりおくんの芝居がそのくらい迫力あったってことが言いたいんですが。
ああ、愛しているんだなあ、ジャッキーを……と思ったんです。
なんでジャッキーなのさ、とか、
なんて女の趣味が悪いんだ(←女について何も知らないのね)、とか、
そんなことも思うわけですが。
とにかく、みりおくんの「愛している」芝居、っていうのは、ビルの時も思いましたけど、本当に切なくて温かいんですね。
その分、ジャッキーになると遊びに徹しきれない部分があって、まさおジャッキーほどポジティブになりきれないんですよね。
キャラクター自体の嵌り度が、みりおくんはやっぱりジャッキーよりジェラルドなんだなぁ、と思うのです。
ジェラルド、というのは、ひたすら「愛する」役なので。
なんだか、まさおとみりおの話になると本当に止まらないですね、私。
すみませんm(_ _)m。
とりあえず、サリーとジャッキーの嫌味の応酬も愉しくってたまらないわけなんですが。
しずくちゃんのサリーは、最後の「ガウンの綻び、縫っとくほうがいいよ」という台詞を、嫌味としてではなく真顔で言うんですよね。これは友人に言われて気がついたのですが、そういえばサリーはブティックをやりたいって言ってたんですよね
洋服作りに興味がある女の子としては、そりゃー綻び見つけたら言いたくなるでしょう。そのままにしておいたら生地も痛むし、と。
なるほどねー!確かに、そういうところで「自分の夢」をちゃんと大事にしている女の子、というキャラを表現しているんだなあ、と納得しました(^ ^)。
ジャッキーが上手袖にはけた後の、ビルとの会話。
かなみちゃんサリーの、「あんな女に癇癪おこしてもはじまんないよ」という、拗ねたような言い方がとても好きだったので、
ごく普通に怒っているしずくサリーは少し物足りない気もするのですが(^ ^)、
もともと多少は年齢差があるっぽいカップルなので、怒っているサリーの頭をぽんぽんするビル、という萌え構図があってとても可愛いです。なんだかビルの余裕を感じて好きな場面でした。
「あたし、パブにいると飽き飽きしちまうんだけど、ここに来るのも嫌なんだ…」という台詞で寂しさを伝えようとするサリーの不器用さ。この時点で、サリーはまだ自覚してはいないけれども「もうビルとあたしは相応しくないのかもしれない…」という疑問を抱きかけている。
ビルは少し変わったんじゃない?
姿勢が変わったし、
歩き方が変わったし、
衣装の着こなしが変わった。
そして、
……イントネーションが、変わった、と。
でも、ビルは気づかない。
ビルから見えるサリーの姿は、昔から何も変わっていないから。
サリーが変わらないから、サリーの瞳に映る自分が変わったことに気づかない。
「いつも僕を、そばに置いて?」
「二人なら、人生、曲がらないで生きていけるわ…」
短いナンバーですが、大好きな曲です。「Hold My Hand」。
しずくちゃんも、このあたりの音域は比較的安定して出るので、安心して聴いていられるし(はぁと)
そこへ乱入してくる若人たち。
ここは比較的、東宝からの継続メンバーが多かったかな?
広大なヘアフォード邸で週末を過ごそう!と遊びに来ている大勢の貴族の若者たちの、集団見合いみたいなものなんでしょうかねぇ、あのナンバーは(笑)。どこを見ても可愛いカップルだらけで、目移りして疲れるんですけれども。
…それにしても、今回の博多座公演は小さくて可愛い人ばっかりですね(^ ^;ゞ。
どのカップルも、本当に本当に可愛かったです…(惚)
マリア侯爵夫人たちが登場して若者たちが退場すると、かなり真剣勝負の芝居の場面に。
ジョン卿・園加のダンディぶりがよかったです☆すぐに追い出されてしまうけど(汗)。
パーチェスター・マギー(星条海斗)の、やり過ぎラインを完全にオーバーしている浮いた芝居が、実に実に場面の中にしっくりはまっていたことに感動しました。まー、未沙さんとは175度くらい違う役柄でしたねぇ(^ ^)。
浮いてるんですよ?でも、その浮きっぷりが見事で、ついつい笑ってしまう、という感じ。
ビルの冗談(「土台石を…」)に吹き出してみせ、「Please Turn Over」の発音練習の吹っ飛び具合も、「お屋敷の弁護士」をひとくさり歌ってマリア夫人に止められた時の焦りようも、みんなみんな、“やり過ぎだから面白い!”存在感がちゃんと出てました。毎回これじゃ困るけど、パーチェスターとしては成功だったと思います☆
マリア夫人の京さんは、見事の一言。
「ンごきンげんいかンがですか、ヘアフォード卿?」と、ガ行をすべて鼻濁音で処理する発音。
ビルをして「上流社会の人間にあごがないのが何故かわかった……」というのが実感こもってて爆笑。とにかく面白いです。
そして、大事なこと。
マリアが大真面目。
大劇場・東宝で演じたタキさんは、この場面は比較的“貴族の奥方”から離れて、“出雲綾”で演じていた印象がありました。
笑いっぱなしでとても面白い場面だったのですけれども、貴族か……?という感じ。
最後、下手にハケる時に「アマリラが!」と言われて慌てて避ける(あるいは踏み潰す)仕草も、京さんは“反射的に避けようとして、からかわれたことに気づいて怒る”という、一番シンプルな芝居をきっちりされていて、それがいかにも“貴族”っぽいなぁ、と感心したんですよね。
タキさんのマリアは、貴族というより“普通の優しいおばさん”だったのですが、京さん、あんなにキュートでコケティッシュで可愛いのに、“威厳”を見せ付けるような場面はどこにもないのに、どうしてあんなに“典型的な貴族の奥方”になりきれるのか、不思議でなりません。
……庶民とは何が違うんでしょうか、ねぇ、京さん……?
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