東京宝塚劇場にて、花組公演「愛と死のエジプト−高潔なアラブの戦士になれなかったスコットランド人−/RED HOT SEA」を観てまいりました。



え?お芝居の副題が違う?
いいえ、違いませんよ。あなたのお手元のチラシだかプログラムだかが間違っているんです。


だって、トマスはアラブの戦士になんてならないもん



あ、違いましたか。違うのはそっちじゃなくて、タイトル自体も「愛と死のアラビア」だ、と?
いえ、だからそれも誤植なんですってば。物語の舞台は最初から最後までエジプトを一歩も出ることはなく、最後に語られるのもエジプトの独立なんですから



……(疲)。




えっと、いきなりですがネタバレします。すみません。
まだ舞台をご覧になっていない、あるいは原作をこれから読もうと思っていらっしゃる方は、今日の日記はお読みにならないでくださいませ。





この作品のラストの後も原作はずーーーーっと続き、この作品で語られている部分の2倍か3倍くらいの分量がある、という事実は、ネットなどでだいぶ流布されておりますが。
少なくとも、原作ではこの場面でラストではない(=ここではトマスは死なない)ということはご存知の方も多いかと思います。



そもそも、「愛と死のアラビア」というサブタイトル自体が、原作後半(舞台では使われていない部分)のアラビア半島攻略とトマスのメディナ総督就任以降、物語の舞台がアラビアにうつるところで説得力を持つわけで。
あそこで終わらせるなら、このタイトルは最初から最後までおかしいんですよ(涙)。



原作では完全にトゥスンが準主役で、イブラヒムは大きな役ではなく、むしろザイド(今、悠真輪さんが演じている“ザイド”とは全然違うキャラクターなんですが……)の方が役としてはずーっと良い役。
かといって、原作のトゥスンの言動をイブラヒムと分け合っているわけでもなく、イブラヒムはほぼ谷さんのオリジナルキャラというか…うーん、かなり強引な性格付けだと思うんですが。

単純に配役で考えると、トマスに懐きまくる仔犬みたいな我侭息子を壮ちゃんに振りたくなる気持ちもわかるんですが……。でも、祐飛さんも案外似合うと思うんですよ。そもそもイブラヒムだってトマスよりは歳下なんだし、だったらトゥスンでも同じじゃないかー!で、壮ちゃんがドナルド、みわっちが原作のザイド。

まとぶんと壮ちゃんでイギリス人コンビ。祐飛さんがまとぶんと全てを分け合う義兄弟。いいトリオだと思うんですけど。ダメだったんですかね。(←ダメです)

祐飛さんをトゥスンにすると、同期の王子(眉月凰)がアジズなのもすごく意味が出てくるし!(アジズはトゥスンの寵愛をトマスと争うので)
……とってもいいと思うんですけど。どうしてダメなんでしょうか。(←だからもう遅いんだって)



……と、祐飛さんのファンとしては、イブラヒムさんの格好良さに惚れ惚れしながらも、いろいろ妄想してみたりします(笑)。
イブラヒムさんに不満はないんですけどねー。かっこいいし、ステキだし、お髭だし(←そこっ!?)


……って、書き始めるとキリがないのですが。
ネタバレ注意報中なので、今日はこのあたりで。

舞台の感想は、また後日書かせていただきますね(はぁと)。




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