東京芸術劇場中ホールにて、「A MIDSUMMER NIGHT’s DREAM 〜 THE じゃなくて、A なのが素敵〜」を観劇してまいりました。
演出は気鋭の演出家・G2。
初嶺麿代さんが出演されていた「憑神」は観られませんでしたが(笠原浩夫さんも出てたんだよね…観たかった!)、年末の「The Light In The PIAZZA」(主演:島田歌穂)は観ました。
ビジュアルへのこだわりと、勢いのあるスピーディーな演出。そして、“ダメな人間”への暖かなまなざし。私のとても好きな演出家の一人ですが。
彼が、今回は、シェイクスピアに挑戦!ってことで楽しみにしていた舞台。
一部分ですけれども。関西弁のシェイクスピアになってました。歌もたくさんあって、ちょっとした音楽劇っぽい構成。目新しくて面白かったです♪
キャスト。
元リリパット・アーミーの山内圭哉さんが、一応の主演格でした。
…だけど、役はディミートリアスなんだよねー。作品中ではごく普通の(関西弁だけど)ディミートリアスだったので、カーテンコールで最後に出てきたときはちょっとびっくりしました。
あと、途中でギターを弾いたりなんだり、いろいろなさってらっしゃいました。多芸な方なんですね。
ライサンダーは竹下宏太郎。
ハーミアは神田沙也加。
ヘレナは出口結美子
ヒポリタ/ティターニアは樹里咲穂。
私のお目当て★さんは、予想を10倍くらい超えた素晴らしさでした。なんだか嬉しい。っていうか、樹里ちゃんの母語は関西弁なんですね……
シーシアス/オーベロンは、コング桑田。やわらかーい雰囲気のオジサマ。美声がたっぷり聴けて幸せです♪
パックは、花組芝居の植本潤!!
予習不足で、植本さんが出ているのを知らず吃驚しました(^ ^;。白塗りに目元強調メーク、そして“挙動不審”(笑)。
ハーミア父/職人たちのリーダー役は、遊◎機械/全自動シアターの(今は違うのかな?)陰山泰さん。
妖精さんたち(職人さんたちと兼任)も豪華キャストでした〜!菜月チョビ、藤田記子、新谷真弓、権藤昌弘…私が存じ上げていたのは藤田さんと新谷さんだけですが、葉月さん権藤さんも素敵でした♪歌ってよし、語ってよしで、ステキ♪♪
これだけの多彩なメンバーが揃うっていうのが、G2というブランド、というか、演出家としての力なんだろうな、と思います。
「本当に笑えるシェイクスピア喜劇を」っていうコンセプトが、すごく良かったです。同時代人にとっては、シェイクスピア喜劇なんてきっと今の“よしもと”みたいな存在だったんだろうな、と、素直に思えたのが嬉しかったですね。
このコンセプトの中で、樹里ちゃんと山内さんをはじめとする関西弁でのやりとり(ディミートリアスとティターニアは会話しませんが)が、すごく自然に入っていたのがさすが。いや、ホントに自然でしたね。樹里ちゃんもヒポリタとしては東京弁のアクセントなんですけど、ティターニアとして関西弁でべらべら喋り始めると、「そっか、ヒポリタって異郷の人だったんだな」と思います(ヒポリタはアマゾネスの女王。アテネとの戦に破れてシーシアスの妻になる)。
あとは、衣装が凄かった……
ヒポリタの樹里ちゃんは、金色の円形をした金属板がびっしりとついた、ど黄色の超ミニワンピ。脚は丸出し(はぁと)。
あの金属板は、アマゾネスの鎧みたいなのをイメージしていたのかな?とは思うのですが、それにしても重たそうでした。
ティターニアは、黒づくめのエナメルコート。スリット…というか、腰から下は何本かの帯になっているような感じの服で、下にホットパンツを履いて黒いブーツ……だったような気がします。
とりあえず、樹里ちゃんのスタイルの良さがひたすら際だつ衣装でした。どちらも。
神田沙也加ちゃんは、流行っぽいAラインのミニ。……で。
白のかぼちゃパンツ!!
この服装で、思いっきり抱え上げられる場面とかあるんですよ(汗)。それはそれは、ステキな眺めでした(^ ^)。沙也加ファンの男の子はヤバかったんじゃないか、と(^ ^;;;;。
っていうか、沙也加ちゃんホントに可愛かったですっ!!
樹里ちゃんも、ヘレナの出口さんもスタイルがいいだけに、幼児体型なのが目立っていて、それを巧くギャグに使われていましたが。ヘレナと喧嘩する場面で「文楽人形!」とか「三頭身っ!!」とか言われてて。
いやもう、キツいアイメークに前髪パッツンの金髪ストレート、衣装は人形系、というそのビジュアルのインパクトと、キャラクターの可愛らしさと……ハーミア、という役からは考えられないほど面白いキャラクターでした。
出口さんは、もうちょっと大人っぽいラインの、でもやっぱりミニワンピ。こちらはアンダースコートみたいなひらひらのレースでした。
っていうか、ナニをチェックしているんだよ私っ!?
出口さん、何度か舞台でも観たことがありますが、美人でスタイルよくて、可愛いですよね。「私だって、ハーミアと並ぶ美人のはず…」っていう台詞に納得。ハーミアとは全っっっ然タイプが違いますが、可愛かったです。
……ヘレナって、私はどうしても「ガラスの仮面」の、あの鞭を持った強烈なヘレナを思い出してしまうのですが……
男二人は、「アテネの男の服装」と言われたパックが勘違いしなくてはいけないので、ラインの良く似た、派手派手なジャケットを着ていました。カラフルな色合いが男前☆二人ともカッコよかったなあ。
台詞は、シェイクスピア独特の美辞麗句というか、比喩的表現を安易に削ったわけではないのに、かなり自然な言葉になってました。
…ま、修正しきれなかった美辞麗句はネタにするという手で逃げていた部分もありましたけど(笑)。でも、さすがにある程度きちんと“喋れる人”が揃っているだけに、安心して観ていられました♪♪
重厚な台詞劇をお求める方にはあまり向いていないかもしれませんが、“シェイクスピアは眠い(T T)”と思っていらっしゃる方には滅茶苦茶お勧め。演出もスピード感があって途切れる瞬間がないし、少なくとも大団円の夜明けまでは、絶対眠くなるような間はないと思う。
……結婚式から後の、職人たちの劇中劇については、ちょっと長いかな、と思ったりもしますが……(^ ^;ゞ、うーん、でもあそこは切れないしなあ。っていうか、「詰まらない劇を笑顔で見守ってあげるオトナな貴族たち(シーシアスと若いカップル2組)と、散々あくびをした末に「詰まらないわ。まだやるの?」と言い放つヒポリタ、という構図で笑いを取るためには、その前の「詰まらない劇」を「つまらなく」やらなくちゃいけないからなぁ……仕方ない(汗)。
ま、ラストはともかく。
とにかく面白いですよ♪古典ではない、『今の時代を生き抜くシェイクスピア劇』だったと思います。
シェイクスピアは、あの冗長な台詞が飽きられがちですけれども、きちんと“今の言葉で喋れる”台本で、“ちゃんと喋れる”役者をもってすれば、こんなにちゃんと面白くなるんだなあ、と……そんな感銘を深くしてみたりして。
そして。
樹里ちゃんのティターニアは、もぅ最高でした♪♪大好きだ♪♪
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演出は気鋭の演出家・G2。
初嶺麿代さんが出演されていた「憑神」は観られませんでしたが(笠原浩夫さんも出てたんだよね…観たかった!)、年末の「The Light In The PIAZZA」(主演:島田歌穂)は観ました。
ビジュアルへのこだわりと、勢いのあるスピーディーな演出。そして、“ダメな人間”への暖かなまなざし。私のとても好きな演出家の一人ですが。
彼が、今回は、シェイクスピアに挑戦!ってことで楽しみにしていた舞台。
一部分ですけれども。関西弁のシェイクスピアになってました。歌もたくさんあって、ちょっとした音楽劇っぽい構成。目新しくて面白かったです♪
キャスト。
元リリパット・アーミーの山内圭哉さんが、一応の主演格でした。
…だけど、役はディミートリアスなんだよねー。作品中ではごく普通の(関西弁だけど)ディミートリアスだったので、カーテンコールで最後に出てきたときはちょっとびっくりしました。
あと、途中でギターを弾いたりなんだり、いろいろなさってらっしゃいました。多芸な方なんですね。
ライサンダーは竹下宏太郎。
ハーミアは神田沙也加。
ヘレナは出口結美子
ヒポリタ/ティターニアは樹里咲穂。
私のお目当て★さんは、予想を10倍くらい超えた素晴らしさでした。なんだか嬉しい。っていうか、樹里ちゃんの母語は関西弁なんですね……
シーシアス/オーベロンは、コング桑田。やわらかーい雰囲気のオジサマ。美声がたっぷり聴けて幸せです♪
パックは、花組芝居の植本潤!!
予習不足で、植本さんが出ているのを知らず吃驚しました(^ ^;。白塗りに目元強調メーク、そして“挙動不審”(笑)。
ハーミア父/職人たちのリーダー役は、遊◎機械/全自動シアターの(今は違うのかな?)陰山泰さん。
妖精さんたち(職人さんたちと兼任)も豪華キャストでした〜!菜月チョビ、藤田記子、新谷真弓、権藤昌弘…私が存じ上げていたのは藤田さんと新谷さんだけですが、葉月さん権藤さんも素敵でした♪歌ってよし、語ってよしで、ステキ♪♪
これだけの多彩なメンバーが揃うっていうのが、G2というブランド、というか、演出家としての力なんだろうな、と思います。
「本当に笑えるシェイクスピア喜劇を」っていうコンセプトが、すごく良かったです。同時代人にとっては、シェイクスピア喜劇なんてきっと今の“よしもと”みたいな存在だったんだろうな、と、素直に思えたのが嬉しかったですね。
このコンセプトの中で、樹里ちゃんと山内さんをはじめとする関西弁でのやりとり(ディミートリアスとティターニアは会話しませんが)が、すごく自然に入っていたのがさすが。いや、ホントに自然でしたね。樹里ちゃんもヒポリタとしては東京弁のアクセントなんですけど、ティターニアとして関西弁でべらべら喋り始めると、「そっか、ヒポリタって異郷の人だったんだな」と思います(ヒポリタはアマゾネスの女王。アテネとの戦に破れてシーシアスの妻になる)。
あとは、衣装が凄かった……
ヒポリタの樹里ちゃんは、金色の円形をした金属板がびっしりとついた、ど黄色の超ミニワンピ。脚は丸出し(はぁと)。
あの金属板は、アマゾネスの鎧みたいなのをイメージしていたのかな?とは思うのですが、それにしても重たそうでした。
ティターニアは、黒づくめのエナメルコート。スリット…というか、腰から下は何本かの帯になっているような感じの服で、下にホットパンツを履いて黒いブーツ……だったような気がします。
とりあえず、樹里ちゃんのスタイルの良さがひたすら際だつ衣装でした。どちらも。
神田沙也加ちゃんは、流行っぽいAラインのミニ。……で。
白のかぼちゃパンツ!!
この服装で、思いっきり抱え上げられる場面とかあるんですよ(汗)。それはそれは、ステキな眺めでした(^ ^)。沙也加ファンの男の子はヤバかったんじゃないか、と(^ ^;;;;。
っていうか、沙也加ちゃんホントに可愛かったですっ!!
樹里ちゃんも、ヘレナの出口さんもスタイルがいいだけに、幼児体型なのが目立っていて、それを巧くギャグに使われていましたが。ヘレナと喧嘩する場面で「文楽人形!」とか「三頭身っ!!」とか言われてて。
いやもう、キツいアイメークに前髪パッツンの金髪ストレート、衣装は人形系、というそのビジュアルのインパクトと、キャラクターの可愛らしさと……ハーミア、という役からは考えられないほど面白いキャラクターでした。
出口さんは、もうちょっと大人っぽいラインの、でもやっぱりミニワンピ。こちらはアンダースコートみたいなひらひらのレースでした。
っていうか、ナニをチェックしているんだよ私っ!?
出口さん、何度か舞台でも観たことがありますが、美人でスタイルよくて、可愛いですよね。「私だって、ハーミアと並ぶ美人のはず…」っていう台詞に納得。ハーミアとは全っっっ然タイプが違いますが、可愛かったです。
……ヘレナって、私はどうしても「ガラスの仮面」の、あの鞭を持った強烈なヘレナを思い出してしまうのですが……
男二人は、「アテネの男の服装」と言われたパックが勘違いしなくてはいけないので、ラインの良く似た、派手派手なジャケットを着ていました。カラフルな色合いが男前☆二人ともカッコよかったなあ。
台詞は、シェイクスピア独特の美辞麗句というか、比喩的表現を安易に削ったわけではないのに、かなり自然な言葉になってました。
…ま、修正しきれなかった美辞麗句はネタにするという手で逃げていた部分もありましたけど(笑)。でも、さすがにある程度きちんと“喋れる人”が揃っているだけに、安心して観ていられました♪♪
重厚な台詞劇をお求める方にはあまり向いていないかもしれませんが、“シェイクスピアは眠い(T T)”と思っていらっしゃる方には滅茶苦茶お勧め。演出もスピード感があって途切れる瞬間がないし、少なくとも大団円の夜明けまでは、絶対眠くなるような間はないと思う。
……結婚式から後の、職人たちの劇中劇については、ちょっと長いかな、と思ったりもしますが……(^ ^;ゞ、うーん、でもあそこは切れないしなあ。っていうか、「詰まらない劇を笑顔で見守ってあげるオトナな貴族たち(シーシアスと若いカップル2組)と、散々あくびをした末に「詰まらないわ。まだやるの?」と言い放つヒポリタ、という構図で笑いを取るためには、その前の「詰まらない劇」を「つまらなく」やらなくちゃいけないからなぁ……仕方ない(汗)。
ま、ラストはともかく。
とにかく面白いですよ♪古典ではない、『今の時代を生き抜くシェイクスピア劇』だったと思います。
シェイクスピアは、あの冗長な台詞が飽きられがちですけれども、きちんと“今の言葉で喋れる”台本で、“ちゃんと喋れる”役者をもってすれば、こんなにちゃんと面白くなるんだなあ、と……そんな感銘を深くしてみたりして。
そして。
樹里ちゃんのティターニアは、もぅ最高でした♪♪大好きだ♪♪
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コメント
詳しいレポート、ありがとうございました!
樹里ちゃんのステージは、万難を排して観に行かなきゃだな!と改めて実感しております。
退団以来、樹里ちゃんのステージでハズレは殆どないんですよね。樹里ちゃん自身の魅力や実力も無いとは(ファンですから)言いませんけど、面白い企画に呼ばれる運があるんだと想います♪
次の舞台は、ぜひご覧になってくださいね♪