長くなってしまったコンサートレポート、ラストはもちろん、「Elizabeth」。


前回も書きましたが、まず最初の曲が面白くて印象的でした。
ソリスト抜きの、オケ+コーラスのみで演奏された「プロローグ」。
絡み合うオケとコーラスののメロディライン。なかなか聴く機会がない形なので、すごく面白かった。そうかなるほど、こうなっているのかー、と思いながら堪能しました♪どうしてもソロを追ってしまいますが、オケのメロディもかっこいいんですよね、この曲。
そして、なんといっても興味深かったのは、コーラス♪子音が多くて強い、独語の特徴を生かした詞に、スタッカートを多用した、子音のみを強く響かせるメロディ。日本語でやると、子音が弱いからちょっと間が抜けてしういがちなナンバーですが、語頭・語尾にくる破裂音・破擦音の激しさで、なんというか“ヴォイパ”みたいなんですよね。オケの中のパートの一つとしてヴォイパがある、っていう感じ。格好良かった…(←そればっかりだな猫)

ルキーニ役がいないのでナレーションは入らないのですが、「黄泉の帝王トート閣下!」だけは、ルカスが袖から出てきてやってました。
良い声だ!

トートは勿論、マテ。で、そのままルキーニとの掛け合いをルカスとやっていたと思います。いやー、思いもよらない面白さでしたこの曲。
「ONE DAY MORE」を数人で手分けしてやったり、というのはよくありますが、そういったものとはまた違う、旋律の一部を無視してコーラスの面白さで聞かせる、というコンサートならではの曲の魅せ方だなあ、と感心しました(*^ ^*)。



続いて「パパみたいに」。
子供時代のシシィは、勿論マジャーン(はぁと)もうめっちゃくちゃ可愛い!!私は単なるマジャーンのファンですねこうなってくると(^ ^;ゞ
いやもう、ホント可愛かった〜!!

ちなみにパパはアンドレ。これまたダンディで素敵でした。しかしシシィ、パパと旦那が同一人物かよ…どうなのよそれ(苦笑)。



で、次がびっくりの「愛と死の輪舞」。
なんと、マテが日本語で歌ってくれました!

……個人的には、別に日本語(っていうかカタカナな感じ)で歌ってくれるよりも、これは原詩がちゃんとあるんだから原詩で歌って欲しかったなーーー、と思ったりするのですが。
(だってCDにもほとんど入ってない曲なんだもん/涙)

たぶん、あの客席の中で、「ソノヒトミハ…」と流れてがっかりした唯一のファンなんだろうなあ、私は…。客席は皆喜んでいたからファンサービスとしては正解なんでしょうね、たぶん。
だけどせめて、一番だけ日本のファンへのサービスとして日本語で歌って、二番はトートとして原詩で歌う、っていう構成にしてほしかったなあ…マテが“自分のトート”では歌わない曲を、どんなふうに消化して歌うのか、すごーく興味があったのに(T T)。
ううう、残念。



そのまま続けて「Der Letzte Tanz」。
これは文句なし、さすがマテ!!拍手喝采!!でした♪

続いてのマヤの「Ich Gehor Nur Mir」も、モチロン文句なし!



さらには、アンドレの「Elizabeth, Mach Auf」も絶品で。

扉の陰できっぱりと夫を拒否するエリザベート、
肩を落として去るフランツ、
…袖からゆぅるりと出てくるトート。

乱暴モノでわがままなマテの声が、あり得ないほど甘く、優しく響く…
去年のコンサートでも驚愕しましたが、マテの声の幅、芝居の幅は本当に素晴らしいなあと感心します。この場面での、エリザベートに誘いかける声のひたむきな甘さ、最後に「Ich Liebe Dich…」と囁きかける声の切なさと痛々しさ…

いやもう、ホントに大好きです。きっぱり。



そして、「私が踊るとき」「僕はママの鏡だから」「闇が広がる」「夜のボート」「エピローグ」と怒涛の“二幕名曲集”。

去年の来日コンサートの感動を思い出しました。
また観ることができて、幸せです。

ちょっと残念だったのは、後半マジャーンの出番がなかったことくらいかな(^ ^;ゞ
芸達者なマジャーンだから、ものは試しでマダム・ヴォルフあたりやってみたら面白かったんじゃないかと思うのですが…(←単に聴きたいだけ)

ま、「パパみたいに」を聴けただけ良かった、かな☆



カーテンコールは総立ち。

アンコールに「闇が広がる」を、全員の歌い継ぎで聴かせてくださいました。
マヤの「闇は広がる」、迫力あってよかったなー。

でもまぁ、せっかくだし、どうせ歌い継ぐなら本編でもやった「闇は広がる」ではなく、「キッチュ」か「マダムヴォルフのコレクション」をしてくれたら良かったのになー。
練習の負荷が大きすぎて無理??(T T)

とにかく盛り上がったラストでした!!



しかーし。
あんなに素晴らしいコンサートなのに、二階には意外と空席があったりして、ちょっと切ない気もしましたが。(日曜夜だったからでしょうか?)
でもでも、普通の演目で考えれば、十分入ってましたよね?
またやってほしいなあ〜、来日公演。モチロン「Elizabeth」でもいいし、「Mozart!」でも「Romeo&Julia」でも。


毎年恒例、みたいになることを、心から祈りつつ。
毎年が無理なら隔年でもいいよー。とにかく、日本で彼らの声を聴かせてください。

どうぞどうぞ、お願いします!>梅田芸術劇場さま♪


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