花組バウ・ワークショップ「蒼いくちづけ」を観てまいりました。


思っていた以上に花組の下級生を知らないことにちょっと落ち込みつつ、めお(真野すがた)ちゃんを中心に組子のみ30名が、とっても楽しそうに21年前の名作に取り組んでいるのを、ほほえましく観てまいりました。
めおちゃんバージョンは今日で千秋楽だったんですよね…。
3月からはじまる朝夏まなとくんバージョンも観たいけど、、、さすがに無理だろうなあ…(涙)。せめて祐飛さんのディナーショーとかぶっていたら、と思ったのに、ちょうど一日ずれているし(涙)。


えーっと。
私は、小池修一郎作品って、そんなにたくさん観ているわけではないのですが。

とりあえず「薔薇の封印」の原点はコレだったのね、と深く深く納得しました。
いやー、あの時どうして「薔薇の封印」を作っちゃおう!とか思わないで、「蒼いくちづけ」をそのまま一本モノ大劇場作品として上演しなかったんでしょうね。
そのほうがずっ(黙)。



…もとい。

めおちゃんの“ドラキュラ伯爵”は。
………がんばってた!!(←感動)

最初から小池さんがめおちゃんのために新作を書いたとしたら、ドラキュラものは宛てなかっただろうな、と思うのですが。
めおちゃんってあまり「人外」のイメージのない人なので。
でも、めおちゃんの誠実さとか、真面目さとか、そういうところはよく出ていたと思います。

誠実で、真面目で、優しくて、気が弱くて、暖かい。
耽美さとか、迫力とか、人外っぷりとか、そういうものを求めると物足りないけど、一人の「孤独な」男と、「がんばりやの」少女との出会いと恋、と思えば、成立するストーリーだな、と思いました。
今回はワークショップということで、作品ありきの新人公演だったからちょっと残念なところもありましたけれども、歌もよくがんばっていたし(驚きました!!)(←どんだけ…)、今後の活躍が、あらためて楽しみになりました★

…ね、はにはにさま(★o★)




華耀きらりちゃんは、ドラキュラ伯爵が欲する美少女ルーシー/アイドル候補のヴィーナス。
いやぁ、前からお気に入りだった美人さんですが、超!可愛かったです!頭小さくて、首が長くて、ドレスが似合うこと似合うこと。ヴィーナスのアイドル衣装も滅っ茶苦茶似合いすぎる!足の出し方が非常に的確です。小池さんさすが。いや、この場合は衣装の任田さんが的確だったのか?
同じ脚を出すにも、きらりちゃんにはホットパンツで(花野)じゅりあちゃんには腰までスリットのタイトドレスなところが、最高にGOOD JOB。
やっぱり衣装も、その「人」にあるいは「キャラ」に合わせた衣装って大事ですよね★

可愛くて、一所懸命で、がんばりやで、くじけなくて。
ホント可愛い女の子でした。ドラキュラ伯爵みたいな「不思議な人」あるいは「変な人」を、ついつい庇ってしまう正義感とか、
…恋してしまう不器用さ、とか。

うーん可愛い。本当に可愛い(はぁと)(結論はソレですか)

…歌も芝居も、すっごくがんばってました。うん。「がんばってました」としか言えないのはちょっとだけ残念ですが。でもがんばってたもん。良かったもん!……声質が結構好みなので、ちょっと甘めですが(汗)



ふみか(紫峰七海)ちゃんは、一幕がヘルシング教授、2幕がプロデューサー(?)のデイヴ。
いやーカッコイイ。
マジで色っぽい。

ヘルシング教授は老人設定なのですが、嫌味な爺さんで実に実に巧いんですよ、コレが。
で、一幕ですっかり「おお、ふみかちゃん巧いなー、さすがだなー」モードに入っていた私をひっくり返した2幕。
……二番手ですか?ふみかなのに?いったいいつからそんなことに?(←超失礼)

どうみても「LUNA」のリカさんの役なんですけど?
「薔薇の封印」のサエちゃんの役なんですけど?
「シルバー・ローズ・クロニクル」のきたろうの役なんですけどっ!?(←それは小池作品ではありません)

そして、その大抜擢に応えてみせたふみかちゃん。
考えてみれば、「ファントム」新公でキャリエールやった人なんですよね、この人。観ていないので忘れがちですが。
ホント巧いし、かっこいいし、色っぽいし、
樹里ちゃん路線に乗ったら最強なんじゃないかと思うんですが……(←痛すぎ)



扇めぐむくんは、1幕が誠実で気弱な家庭教師ジョナサン。
2幕では大人気!のアイドルでヴィーナスのライバル・ジョニー。

これはまた、別格の格好良さでした(はぁと)。髪型も工夫していたし、スタイルがいいから衣装も似合ってました。
歌もさすがに素晴らしくて♪久しぶりに堪能できて、嬉しかったです♪1幕の気弱っぷりと、2幕のイケイケぶりの対比がおもしろくて、いい芝居するなあと思いました。


この人にかぎらず、この作品で面白かったのは「120年前」の19世紀末ロンドン(郊外だけど)と、「現代」の21世紀ロンドンの『異世界感』でした。


……ってな話は、明日以降に回していいですか(^ ^)。
長くなりそうなので…(滝汗)。



若いメンバーでの公演、エネルギーに満ち溢れていて、とても楽しかったです。
ここで学んだあらゆることを、次の作品でも生かしてくださいますように。
また観にいくのを、楽しみにしています!

なにはともあれ。
めおちゃん、ふみかちゃん、扇くん、きらりちゃん、千秋楽おめでとうございました!
継続出演となる26名&まぁくん、だいもん、鳳くん、姫花ちゃん、お稽古大変でしょうけれどもがんばってくださいね(はぁと)



コメント

nophoto
はにはに
2008年3月28日17:44

「蒼いくちづけ」

長らくお待たせしました!
私、実は初演を観ているんですよ。それが21年前だなんて
聞いて自分でもびっくりしました。
当時としてはすごく斬新な作品で小池先生って面白い!
という期待の新進演出家でしたね。

そして、この当時から「中村Aってさぁ・・・」とか、
「谷先生の殺人癖は・・・」とか言われていましたよ、ふふふ

さて、Aグループを8回観劇したのですが、久々に一つの作品におぼれたというか
1人のスターのために通った公演で、ディープな宝塚ファンだった頃を
懐かしく思い出しました。←今は引退してるんですよ、へへへっ
出演者も少なくて隅々までチェックできて楽しかったです。
男女ともに顔と名前が一致したので、
次回花組公演が楽しみです〜 新公も観たいな☆

さて、ねこさま、私、初めて研1から応援していた人の
主演公演というものを体験しましたが、
いやぁ〜宝塚の主演って本当に気持ちいいですね(笑)
素敵でした。
ねこさまがどんなに忙しくても会社を休む気持ちが
よくよーーーく理解できました。私も1週間に2回も
関西往復って有り得ませんよぉ!

Aグループ:めおちゃんのドラキュラですが、ねこさまのおっしゃる通りだと思います。

>>誠実で、真面目で、優しくて、気が弱くて、暖かい。
耽美さとか、迫力とか、人外っぷりとか、そういうものを求めると物足りないけど、
一人の「孤独な」男と、「がんばりやの」少女との出会いと恋、
と思えば、成立するストーリーだな、と思いました。

でね、面白かったのはBグループのまなドラをみたら
めおちゃんって「ドラキュラ」だったんだなぁと感じたんですよ。
なんというのか、クラシックな魅力ってんでしょうかね
それが実にはまっていて、小池先生は良い作品を当ててくれたなぁと
思ったの。あと、私も気弱なドラキュラと見ていたのですが
まなドラをみてみると、1部、2部を通して
めおちゃんのほうが強気なんですよねぇ〜
まなドラは今っぽい軽さがあるというか、そこが魅力でも
あるんですが、若いんですわ。
ところがメオちゃんはクラシックだけあって
一貫したもの、一本ぐいっと強く芯が通っていて、
あのヒラヒラな身体から強い意志を感じました。
特に2部でヴィーナスのことをデイブが「オマエが目的だったから
今回のイベントもやることにした」と誘惑するのを聞いているところとか
ドラキュラの魂は精神的にも「美」を求めるって感じで
素敵でした(はぁと)←ファンの愛全開!
まなドラは単なる正義感?みたいな感じで
ドラキュラとしての深さは無かったかな。
あっさりなんですね、ま、二人ともシメさんみたいな
コクは無いのですが。

あと、メオドラは1部のキザってるところとか
ヴィーナスを救ったあと、コンサートに変身して
登場するところとか、本当に何のてらいもなく登場しましたが、
そういうところもメオちゃん主演に「ドラキュラ」
を選んだ小池先生にやるなぁって感心しました(笑)

閑話休題
・・・ その昔音楽学校でシメさんの演劇の授業の時に
男女二人1チームとなって、ウェートレスの役の子に
お客さんの男がコーヒーを注文する
という実習授業を受けていたそう。
足の組み方とか、注文受けたときの演技とかこれだけで
色々学べるそうです。
何組もやるうちに先生が「好きなものを付け加えて
注文して」といったので、もりえちゃんとかは
「コーヒーとチーズケーキをお願い!」とか
やっていたらしいの。でも、渡邉先生がそこで
「みんな、宝塚の男役としてもっと工夫しないと。
ちょっと考えてやってみて」と言ったので
めおちゃんは「コーヒーと(ちょっとためて)君の笑顔を☆」
とやって、同期全員をきゃー!!と言わせたそうでした。
ちなみに渡邉先生は「よくやった!」と誉めてくださったと。

・・・・・
花組に移動後、「薔薇サマ」という愛称で呼ばれているめおちゃんらしい
エピソードですよね。アハハ
この人は、普段存在感がある!というタイプではないのですが、
今回観劇していて、途中きらっ☆と私が観た事の無いものを
みせてこられて、
まだまだ秘めたるものがあるんだなぁ〜コイツ!
と思いましたので、
ゆうひさんが出てないときに見てやってくださいませ。

他の人に関してと、今回の稽古場の逸話などはまた来週に続く・・・

みつきねこ
みつきねこ
2008年3月30日1:29

お待ちしてました!!(はぁと)

>小池先生って面白い!という期待の新進演出家でしたね。
>そして、この当時から「中村Aってさぁ・・・」とか、
>「谷先生の殺人癖は・・・」とか言われていました

……21年前からそうだったのか……(乾笑)。


>いやぁ〜宝塚の主演って本当に気持ちいいですね(笑)

そうですよね〜!!やっぱり主演って全然違いますよねっ。
新公も主演なんですけど、やっぱり「期間」のある公演は、回数を重ねるうちに成長も見えるし、初日は借り着みたいだったセンターライトがみるみる似合うようになっていくのが面白いですよね。それに、カンパニーの皆が“愛してくれてる”って思えるのがすごく幸せでしょう?(^ ^)。
主演、本当におめでとうございますm(_ _)m。

>めおちゃんって「ドラキュラ」だったんだなぁと感じたんですよ。
>なんというのか、クラシックな魅力ってんでしょうかね

ああ、なるほどー。確かにめおちゃんにはクラシックな美しさがありましたね。「現代」の場面でも、一人だけ空気が違う感じがちゃんとしてましたし。

>まなドラは今っぽい軽さがあるというか、そこが魅力でもあるんですが、若いんですわ。

うんうん。まなとくんの一番の魅力は、イマっぽい軽やかさですもんね(Mind Travellerの若者リーダーはすごくカッコよかった!)。まぁ、まなとくんバージョンは観ていないのでなんともいえませんが、めおちゃんとは全然違ったんでしょうねぇ…。


>めおちゃんは「コーヒーと(ちょっとためて)君の笑顔を☆」とやって、同期全員をきゃー!!と言わせたそうでした。

………(爆笑)。素敵だわ〜〜!!薔薇さまったら、そういうキャラだったとは!

それにしても立派になりましたよねぇ、めおちゃん…。花組でのご活躍、心からお祈りしています(*^ ^*)。