月組バウホール公演「ホフマン物語」、千秋楽おめでとうございます。
この作品を最後に、新しい道を進む青葉みちる嬢の、
そして、星組へ異動する夢咲ねね嬢の、
かげりなき明るい未来を、心の底から祈っています。
ふと気がつけば、Bパターンの感想も途中で終わってしまってるのに、楽がきちゃった……ごめんなさいっ。
Hollywood Loverが一段落したら、こちらも書きたいことが山のようにあるんですけどっっっ!!
でも、とにかく今日は、月組を旅立っていくお二人への賛歌を。
みちるちゃんの最後の役は、歌姫ステッラの侍女・アンドレア、音楽家クレスペルの女中・フランシスカ、物理学者・スパランツァーニの召使・コシュニーユの3役、そして、ヴェネツィアのジュリエッタ館の娼婦。
そして最後は再びルーテル酒場に戻り、アンドレアとしてステッラにつき従います。リンドルフとの間を取持つ道化の役を果たして銀貨をせしめ、「ニヤリ」と嘲いながら袖にはけていく、その後姿の見事さに、涙が出ました。
美しい役者、ですよね。
美形ではないかもしれないけれども、舞台に立つ容が、たとえようもなく美しい。
指の先から髪の一房まで、その「役」になるために必要な飾りで飾り立てて、それでも本質の「青葉みちる」は変わらない。常にまっすぐに役に向きあい、観客に向かい合って、胸を張って立っている。
召使3役は、1/16の日記でも書きましたが、トリックスター的な役。物語の“かき混ぜ役”です。
公演の前半戦で、同じ(男性役ですが)3役を演じたマギー(星条海斗)は、役者としての本質が立役タイプであるせいか、舞台の上の居場所そのものに物凄く苦労していました。
…っていうか、ぶっちゃけ“全身でぶつかって玉砕していた”としか言いようのない状態だと思ってしまったんですけどね(T T)。まぁ、その恨みを果たすかのように、後半戦の悪魔+4役が予想以上に素晴らしかったので、まぁプラスマイナスゼロかな、という感じではあるのですが(^ ^;ゞ
それにしても、
同期のみちるの召使三役は、あまりにも見事な“トリックスター”だったことに感嘆しました。
やりすぎず、足りなすぎず、
この絶妙の匙加減。
そして、「舞台」全体の流れを見渡す視界の広さ。
Bパターンで演じたアントニアも、予想以上に可愛くて、歌も巧くて、『十分ヒロインはれるじゃんっ!』と心の底から自慢したかったくらい素晴らしかったのですが。
このトリックスター3役を観てしまうと、ある意味「宝塚ヒロイン」にはもったいない役者なんだな、と思ってしまうんですよね。
うん、ピティキナッチョもやってほしかったよ!みちるがどんな切り口であのピティキナッチョを演じるのか、ぜひとも見てみたかった。
アントニアのような清純な美少女も、
アンドレアのような小利口な毒のある女も、
フランシスカのようなコメディタッチの老女も、
コシュニーユのような計算高いしっかりものも…
なんでもこい、の、役者魂。
かえりみれば、「飛鳥夕映え」の新公小足媛、「The Last Party」のスコットの秘書ローラ、「パリの空よりも高く」の新公エレノールなど…。ちゃきちゃきタイプから立役まで、幅広い役柄をこなして高く評価されてきた役者なんですよね。
まだ若いので、今まではなかなか役がつきませんでしたけれども。
これから、
本当に、本当に、これからだったのになぁ………。
(繰り言ばかりで本当にごめんなさい。だって残念なんだもん…)
でも。
最後に、“歌姫”アントニアと、召使三役を見ることができて、満足です。
私なりに、みちるちゃんはしっかり見送ってあげることが出来たかな、と思っています。
(Aパターンのジュリエッタを観られなかったことは心の底から悔いていますが。……あんな良い役だと思わなかったんだよ〜〜っ!泣)
…千秋楽が観られるものなら、観たかったけどね……(それは無理)。
いい千秋楽だったみたいで、何よりです。
最後がこんな、芝居の月組らしい作品で、
芝居巧者の実力を思いっきり発揮できる役を、しかも大量に(笑)いただいて、
しあわせな卒業公演だったのではないでしょうか。(泣)
みちるちゃんのこれからの人生に、幸せがたくさん訪れますように。
明日から星組へいってしまう、ねねちゃん。
今までいろんな役をやってきた人ですし、もうカナリ色がついてきたかな〜?、と思っていたのですが、
Bパターンのジュリエッタを観て、あらためて“このひとはまだまだ透明なんだな”ということを思ったのでした。
ジュリエッタとしてゴンドラに載っているときの、あまりといえばあまりにも圧倒的な美しさ。
この世のものならぬ、
魂を奪われるような、
影をも捧げてしまいたくなるような、美女。
でも、ねねちゃんのジュリエッタは透明だった。
シュレーミルがいくら追いかけても、
ホフマンがいくら強引に口説いても、
ねねちゃんのジュリエッタを“自分の色”に染めることはできないまま、です。
“ジュリエッタ”という流れにさらわれて、どこかの岸辺に捨てられるだけ。
美しさは申し分ありませんでしたけれども、
もう少し、なんというか「影の色に染まった女」の雰囲気があるともっと良かったのになぁ、と思ったのでした…。
儚い歌姫アントニアは、みちるちゃんもねねちゃんも、どちらもそれぞれに個性があってよかったです。
儚くて幼い、子供のようにひたすらにホフマンを慕う“美少女”という印象だった、ねねアントニア。
ホフマンが作ってくれた歌を歌いたい、というひたむきな気持ちが愛おしかった。ミラクル博士の「歌え!」という指示で歌いだす姿にも、「歌いたいの!」という気持ちが溢れていて。
しかも「歌いたいのは、この歌がホフマンの歌だからよ!」というところが、きっぱりしていて可愛らしくて♪
抱きしめてあげたいアントニアでした。
みちるのアントニアは、一人前の大人でした。
儚いけれども芯のしっかりした、歌姫として舞台に立つことを切望している、娘。
ホフマンの賞賛が嬉しくて、輝かしい栄光を夢見て、それが自分の幸せだと思っている、一人の娘。
ピアノを弾きながら歌いだしたホフマンの声に、階段を駆け下りて、踊り場で「ホフマン!」と叫ぶときの、
その、歓喜。
ねねちゃんもみちるちゃんも、曇りのない笑顔で明るい声で喜びを示すのですが。
みちるちゃんの手放しの喜びようが印象的でした。
病を恐れた父親に遠くへ連れてこられて寂しかったんだろうな、“もうホフマンさまに会えないかもしれない…”と不安になった夜もあったんだろうな、と、
そんなことを思わせる一言でしした。
ねねちゃんのアントニアとジュリエッタ。
この二役を観て思ったのは、この人はもう少し、低い声で語る口調のバリエーションを増やしたら、無敵だろうな、ということ。
(オランピアは今でも無問題☆)
まだ若いせいか、まだちょっと全体に声が高いのと、口調が一本調子なので、目を瞑って声だけ聴いていると、ジュリエッタとアントニア、あまり違いがないような気がしたので…。
まだまだ新公学年なのに、上級生のみちるやみっぽーと比較したくなること自体、ねねちゃんって本当に芝居が巧いんだな〜、と思うのですが(←贔屓目ですみません)、
ビジュアルの創りこみや、相手をみつめての仕草や受け答えの間など、基本的な技術点は十分に高いと思うので。
キャラクターにあわせた、あるいは場面での役割にあわせた声、というのを少し意識して、星組さんでものびのびと役に取り組んでくださいませ!!
あすかちゃんとねねちゃん、私の大好きな人が二人が揃う、星組。
ウメちゃんもみなみちゃんもいなくなってしまうけれども、
男役さんも結構チェックしている人多いし、
…多分、
また観劇回数増えちゃうんだろうなぁ………(^ ^;ゞ
.
この作品を最後に、新しい道を進む青葉みちる嬢の、
そして、星組へ異動する夢咲ねね嬢の、
かげりなき明るい未来を、心の底から祈っています。
ふと気がつけば、Bパターンの感想も途中で終わってしまってるのに、楽がきちゃった……ごめんなさいっ。
Hollywood Loverが一段落したら、こちらも書きたいことが山のようにあるんですけどっっっ!!
でも、とにかく今日は、月組を旅立っていくお二人への賛歌を。
みちるちゃんの最後の役は、歌姫ステッラの侍女・アンドレア、音楽家クレスペルの女中・フランシスカ、物理学者・スパランツァーニの召使・コシュニーユの3役、そして、ヴェネツィアのジュリエッタ館の娼婦。
そして最後は再びルーテル酒場に戻り、アンドレアとしてステッラにつき従います。リンドルフとの間を取持つ道化の役を果たして銀貨をせしめ、「ニヤリ」と嘲いながら袖にはけていく、その後姿の見事さに、涙が出ました。
美しい役者、ですよね。
美形ではないかもしれないけれども、舞台に立つ容が、たとえようもなく美しい。
指の先から髪の一房まで、その「役」になるために必要な飾りで飾り立てて、それでも本質の「青葉みちる」は変わらない。常にまっすぐに役に向きあい、観客に向かい合って、胸を張って立っている。
召使3役は、1/16の日記でも書きましたが、トリックスター的な役。物語の“かき混ぜ役”です。
公演の前半戦で、同じ(男性役ですが)3役を演じたマギー(星条海斗)は、役者としての本質が立役タイプであるせいか、舞台の上の居場所そのものに物凄く苦労していました。
…っていうか、ぶっちゃけ“全身でぶつかって玉砕していた”としか言いようのない状態だと思ってしまったんですけどね(T T)。まぁ、その恨みを果たすかのように、後半戦の悪魔+4役が予想以上に素晴らしかったので、まぁプラスマイナスゼロかな、という感じではあるのですが(^ ^;ゞ
それにしても、
同期のみちるの召使三役は、あまりにも見事な“トリックスター”だったことに感嘆しました。
やりすぎず、足りなすぎず、
この絶妙の匙加減。
そして、「舞台」全体の流れを見渡す視界の広さ。
Bパターンで演じたアントニアも、予想以上に可愛くて、歌も巧くて、『十分ヒロインはれるじゃんっ!』と心の底から自慢したかったくらい素晴らしかったのですが。
このトリックスター3役を観てしまうと、ある意味「宝塚ヒロイン」にはもったいない役者なんだな、と思ってしまうんですよね。
うん、ピティキナッチョもやってほしかったよ!みちるがどんな切り口であのピティキナッチョを演じるのか、ぜひとも見てみたかった。
アントニアのような清純な美少女も、
アンドレアのような小利口な毒のある女も、
フランシスカのようなコメディタッチの老女も、
コシュニーユのような計算高いしっかりものも…
なんでもこい、の、役者魂。
かえりみれば、「飛鳥夕映え」の新公小足媛、「The Last Party」のスコットの秘書ローラ、「パリの空よりも高く」の新公エレノールなど…。ちゃきちゃきタイプから立役まで、幅広い役柄をこなして高く評価されてきた役者なんですよね。
まだ若いので、今まではなかなか役がつきませんでしたけれども。
これから、
本当に、本当に、これからだったのになぁ………。
(繰り言ばかりで本当にごめんなさい。だって残念なんだもん…)
でも。
最後に、“歌姫”アントニアと、召使三役を見ることができて、満足です。
私なりに、みちるちゃんはしっかり見送ってあげることが出来たかな、と思っています。
(Aパターンのジュリエッタを観られなかったことは心の底から悔いていますが。……あんな良い役だと思わなかったんだよ〜〜っ!泣)
…千秋楽が観られるものなら、観たかったけどね……(それは無理)。
いい千秋楽だったみたいで、何よりです。
最後がこんな、芝居の月組らしい作品で、
芝居巧者の実力を思いっきり発揮できる役を、しかも大量に(笑)いただいて、
しあわせな卒業公演だったのではないでしょうか。(泣)
みちるちゃんのこれからの人生に、幸せがたくさん訪れますように。
明日から星組へいってしまう、ねねちゃん。
今までいろんな役をやってきた人ですし、もうカナリ色がついてきたかな〜?、と思っていたのですが、
Bパターンのジュリエッタを観て、あらためて“このひとはまだまだ透明なんだな”ということを思ったのでした。
ジュリエッタとしてゴンドラに載っているときの、あまりといえばあまりにも圧倒的な美しさ。
この世のものならぬ、
魂を奪われるような、
影をも捧げてしまいたくなるような、美女。
でも、ねねちゃんのジュリエッタは透明だった。
シュレーミルがいくら追いかけても、
ホフマンがいくら強引に口説いても、
ねねちゃんのジュリエッタを“自分の色”に染めることはできないまま、です。
“ジュリエッタ”という流れにさらわれて、どこかの岸辺に捨てられるだけ。
美しさは申し分ありませんでしたけれども、
もう少し、なんというか「影の色に染まった女」の雰囲気があるともっと良かったのになぁ、と思ったのでした…。
儚い歌姫アントニアは、みちるちゃんもねねちゃんも、どちらもそれぞれに個性があってよかったです。
儚くて幼い、子供のようにひたすらにホフマンを慕う“美少女”という印象だった、ねねアントニア。
ホフマンが作ってくれた歌を歌いたい、というひたむきな気持ちが愛おしかった。ミラクル博士の「歌え!」という指示で歌いだす姿にも、「歌いたいの!」という気持ちが溢れていて。
しかも「歌いたいのは、この歌がホフマンの歌だからよ!」というところが、きっぱりしていて可愛らしくて♪
抱きしめてあげたいアントニアでした。
みちるのアントニアは、一人前の大人でした。
儚いけれども芯のしっかりした、歌姫として舞台に立つことを切望している、娘。
ホフマンの賞賛が嬉しくて、輝かしい栄光を夢見て、それが自分の幸せだと思っている、一人の娘。
ピアノを弾きながら歌いだしたホフマンの声に、階段を駆け下りて、踊り場で「ホフマン!」と叫ぶときの、
その、歓喜。
ねねちゃんもみちるちゃんも、曇りのない笑顔で明るい声で喜びを示すのですが。
みちるちゃんの手放しの喜びようが印象的でした。
病を恐れた父親に遠くへ連れてこられて寂しかったんだろうな、“もうホフマンさまに会えないかもしれない…”と不安になった夜もあったんだろうな、と、
そんなことを思わせる一言でしした。
ねねちゃんのアントニアとジュリエッタ。
この二役を観て思ったのは、この人はもう少し、低い声で語る口調のバリエーションを増やしたら、無敵だろうな、ということ。
(オランピアは今でも無問題☆)
まだ若いせいか、まだちょっと全体に声が高いのと、口調が一本調子なので、目を瞑って声だけ聴いていると、ジュリエッタとアントニア、あまり違いがないような気がしたので…。
まだまだ新公学年なのに、上級生のみちるやみっぽーと比較したくなること自体、ねねちゃんって本当に芝居が巧いんだな〜、と思うのですが(←贔屓目ですみません)、
ビジュアルの創りこみや、相手をみつめての仕草や受け答えの間など、基本的な技術点は十分に高いと思うので。
キャラクターにあわせた、あるいは場面での役割にあわせた声、というのを少し意識して、星組さんでものびのびと役に取り組んでくださいませ!!
あすかちゃんとねねちゃん、私の大好きな人が二人が揃う、星組。
ウメちゃんもみなみちゃんもいなくなってしまうけれども、
男役さんも結構チェックしている人多いし、
…多分、
また観劇回数増えちゃうんだろうなぁ………(^ ^;ゞ
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