文京シビックホールで行われた「TANA-GALA〜タナボタ企画 スペシャル・ガラ・コンサート」の続き♪

2幕はヨーロッパ系、というかロンドン&ウィーンミュージカル特集。



幕開きは、サンセット・ブールバードのインストゥルメンタル。
ニューシティ管弦楽団、さすがにすげーーや。いい音でした♪


恵理さんの「アルゼンチンよ泣かないで」は、会場を包みこむように美しく、


樹里ちゃん&山崎くんの「世界が終わる夜のように」は、熱く、激しく。

樹里ちゃんがエビータやって、公演でもキムを演じた恵理さんがこっちでも良かったのにな〜、とも思いましたが…樹里ちゃんのキムも予想外に良かったし、次のファントムメドレーにも恵理さんは必要だし…ま、いろいろ考えての選曲なんでしょうね。
うん。樹里ちゃんのキム、観たくなりましたよ、確かに☆



ファントムメドレーは、
「オペラ座の怪人」をアキラさん&小鼓音ちゃん、
「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」を岡さん、
「ポイント・オブ・ノーリターン」を石井さん&恵理さん、という組み合わせ。

小鼓音ちゃんの軽々としたハイEとか、もうゾクゾクするほど美しかった!
ああ〜、本公演も観たかったなあ〜〜〜(私が四季を見始めた時には退団されていたんです泣)。

いつも必ずタナボタ的遊びが入る作品群の一つですが、今回は特に無しで…比較的マジメに歌ってました。アキラさんが手で半面隠して出てくるだけで笑いが起きるのはご愛敬(笑)。

そういえば今回の公演、全体的にお遊びは少なかったですね。やっぱり記念事業だから…?(^ ^;ゞ。遊ぶ時(DreamGirlsとか)は徹底的に、って感じでしたけど。



次は「ミー&マイガール」の「Leaning on a Lamppost」。2幕、街灯の下でビルがサリーを想うナンバーですが。
…アキラさんでした(笑)。いや、笑うナンバーじゃないんですけど(^ ^;ゞ。素敵でしたよ間違いなく。いやでも(^ ^)。



次は、待ちに待ったドリームキャスト。
あちこちのブログ様でも大評判の、

「闇がひろがる」by石井(Tod)&岡(Rudolf)。

昨年のコンサートに行けなかった身には、本当に切望の一曲でした(はぁと)。

正直、聴く前はトートとルドルフ逆なんじゃ?とか思っていたのですが…
うん、確かに石井さんより岡さんの方がルドルフ向きだ。それに、岡さんより石井さんの方が声に包容力があるので、また違うトート像を見せてくださいました。

「エリザベート」からは、残念ながらこの一曲のみ。
いやー、本当に残念で残念で(泣)。
「私だけに」も「夜のボート」も、それに「キッチュ!」だって、タレントは居るんだから聴きたかったのに………(涙)。
石井トート、岡ルドルフに小鼓音エリザベート、そして樹里ルキーニ(これも本当に絶品)で、通して上演してほしいよ〜☆(切望)



客席のざわめきが収まらないうちに、ちょっとポップな前奏が入って。
「ヨセフの〜」から、「Any Dream will Do」。
山崎くんでした。いやあ、爽やかだったなあ。見た目も、声も。一服の清涼剤のようでした。



次は小鼓音ちゃん。「ウーマン・イン・ホワイト」より、「すべてローラに」。
つい先日笹本玲奈ちゃんの絶唱を聴いたばかり。
芝居として1時間以上観てきて、その上で聴く、血を吐くような思いの強さ、「あたしのすべてはローラのため!」というサクリファイス。
マゾヒズムとは違う、あまりにも純粋な、
…ただひたすらに、ローラの幸せを祈るサクリファイス。

そんな強く重たい感情は、さすがにこの一曲だけで表現することはできないのですけれども。
小鼓音ちゃんのマリアンを観てみたい、と。
小鼓音ちゃんならどんなふうに演じるだろうか、と。

たった一曲だけど、十分に重たいほどの愛情と苦しみを表現しきった小鼓音ちゃんの「芝居」を、久しぶりに見てみたいなーと思いました…。



次が「アンセム」。もちろん、岡幸二郎です。
最近、戸井勝海さんが何回か続けて歌ってくれたので、ついそっちに慣れてしまいつつあったのですが……

やはり、この歌を持ち歌にして、というか、事実上この歌を日本のミュージカル界に紹介したのは岡さんだよね、とか思い出しました(^ ^)。

なんというか。
…渾身の。

あの岡幸二郎が、本当に精魂こめて歌っている
長身の、頭の天辺から足のつま先まで、びんびんに震わせて、まさに、全身に共鳴させて声が爆発してくる。

オーケストラのフォルティシモにも負けない声。
全身が楽器、という、アタリマエのことに驚きながら、声のシャワーに身体を預ける……。


戸井さん(や、他の歌い手)と比べてどうこう、って話じゃないんですよ。
岡さんの「アンセム」は、シャワーなんです。頭からひっかぶるしか、ない。そういうものだから。

戸井さんの「アンセム」は、一本の芝居でした。抑揚の振り幅の大きい、叫びと祈りが混在して、とても複雑な感情を惹き起こす。

でも。
岡さんの「アンセム」は、ただただ無情に降り頻り、心に降り積もる、そういうモノで。

天の声。

そういうものがあるんだなあ、と、久しぶりに思った一曲でした。
…オケが良かったのも大きいかな?(^ ^;



次は石井さんの「彼を帰して」
これ、「Nothin’…」的にはアキラさんの持ち歌なので、「あれっ?」とか思ったことを正直に告白します。

石井さんのバルジャンは、現バルジャン4人の中では一番好きかも、なので、久しぶりに聴けて満足!
でも、やっぱり石井さんのバルジャンは3時間の芝居が最高に良いので、この一曲だけだとちょっと物足りないなーーーー(我侭)。



ラストは勿論、「One Day More」。
マリウスは山崎くん一人で、石井さんはバルジャンに専念。岡さんは勿論二役、林さんはテナルディエ。
女性陣はもちろん恵理エポ、小鼓音コゼ、樹里マダムテナルディエ。


タナボタの「One Day More」を観るたび、一番のツボは、岡さんのアンジョルラス→ジャベールの早替わりなんですよね。

間は1小節かそこらしかないのに、一瞬で表情から声から全部ガラっと変わる。
決して演技派ではない人ですが、その分、役になりきっての雰囲気づくりはさすがだなあと思います。



そして、樹里ちゃん。
今回のメンバーの中で、一番「レ・ミゼ」に、そしてシェーンベルク作品そのものに関係の無い経歴の持ち主ですが。

テナルディエ夫人。

似合うだろうなあ、とは思っていましたが。
予想以上でした☆歌唱力も演技力も、素晴らしい!!
次回
次回のレ・ミゼ上演の際には、考えてみてほしいなあ、と思いました〜♪



タナボタって、私は10年以上前の下北沢での「真説・ロミオとジュリエット」以来のファンなのですが…

なんと言っても忘れられない名場面「レ・ミゼ・ちゃんちゃかちゃん」とか、たくさんの伝説に彩られたタナボタ企画。
でも。伝説は多かれども、元々抜群の歌唱力を持ったお二人が中心になって、歌唱力とキャラクターの両方を兼ね備えた人たちによって続いてきた、ミュージカル界の至宝(…ちょっと言い過ぎ?)、タナボタ企画。

今回。
何があったのか知りませんが、
こんな公的機関に認められて、
こんなオーケストラをバックに公演を打つ日が来ようとは、

まったく予想外でしたが……

公演の成功、おめでとうございます。
そして、文京区にお住まいのみなさまの、ご健康とご多幸をお祈り申し上げます…。




コメント

nophoto
はにはに
2007年12月3日12:37

本当に本当にほんとーーーーに良かったんですね。

あああ、どうして平日2日間だけだったのぉ〜
シビックホールは空いていそうだけど、オーケストラとかの
都合かなぁ?
このメンバーにはいれて、樹里ちゃんは勉強になったでしょうね。活躍の幅が広いなぁ〜♪

吉岡さんのクリスティーヌ、観てます。
当時はまだ若くて、ちょっと鼻っぱしらの強い
少し生意気なクリスティーヌでしたよ。
ファントムとか口で言い負かしそうだったです(笑)
あのきりきりした感じが抜けて、今の小鼓音さんでみたほうが
きっと素晴らしいんじゃないかと想像してます・・・

みつきねこ
みつきねこ
2007年12月3日23:09

ほんとーにほんとーにほんとーーーーに良かったですよ(^ ^)v
樹里ちゃんも良かったです。とっても。なんたって楽しそうだったし☆

小鼓音クリスティーヌ、羨ましいです〜っ!!友人にも散々自慢されているんですよ(涙)。なんたって「Nothing’ But Musicals!」第一回の時だったか、「墓場にて」一曲で号泣させられた思い出が。ああ、いいなあ〜〜(*^ ^*)。