若人たちのマルセイユ
2007年11月28日 宝塚(花)花組東宝劇場 新人公演「アデュー・マルセイユ」を観てまいりました。
残念ながら仕事が終わらなくて遅刻してしまったのですが(涙)。
観終わって、プログラムを見返して。
「新人公演演出:児玉明子」という記載に、深くうなずいてしまった………(T T)
新公演出=児玉、といえば、月組ファンには忘れたい思い出が一つあります。
「ガイズ・アンド・ドールズ」新人公演。
一幕をほとんどカット無しでやって、幕が降りて、次に幕が開いたら2幕のラストシーンだった、伝説の新公。
あれこそ、“衝撃の幕切れ”って言うんです!!
芝居の組み立てとか、役づくりの方法論とか、そういったものを何もかも捨て去って、ただ「はい、時間が来たからおしまーい」的な発想の。
演出家、と、名乗っていただきたくない、とまで思ったあの時から、6年弱。
児玉さんって、やっぱり演出家としてどっか足りないんじゃないかなー、と、あらためて思ってしまいました(泣)。
元々チカラのある役者は、しっかりと良い仕事をされてました。
ヒロインの野々すみ花ちゃんとか、
マメ(日向燦)=星原さん・(初姫)さあやちゃん=みとさん・(祐澄)しゅん様=立さん・(夕霧)らいちゃん=組長さんのベテラングループとか。
まっつのジオラモを演じた扇めぐむくんは、ほのぼのとした(←せめて“おおらかな”くらいにしとけ)芸風が祟ってか、だいぶ苦戦していましたが。
それでも、締めるところはキチッと締めていらっしゃったし、
華月)由舞ちゃん=みわっち、(華耀)きらりちゃん=としこさんは、本気で『最高にキレイでステキ』でしたし、
主人公を囲む脇筋のメンバーは、皆良かったんですよね…。
でも。
朝夏・望海・白鳥を中心とする、物語のメインの流れが、弱い。
まぁくんはかっこいい、
だいもんはキレイだし巧い、
ちあきは、地味だけど芝居が上手、
……なのに、
3人とも、なんか芝居が噛み合ってないような気がしたんです(涙)。
まぁくんジェラール、対シモンについてだけでもいいから、もっともっと見凝めてほしいなー。
眼を逸らすのは、相手に気づかれる寸前でいいんです。
もっとお互いを“気にして”ほしいし、
お互いにとって“気になる存在”であってほしい。
だいもんは、基本的には巧い人だと思うのです。引くべきところはちゃんと引いていたし、元々歌える人だし。
ただ、まだ余裕がないというか、回りを全然見れてなかったな(笑)。まぁ、シモンはどちらかというと突っ走りタイプなので、あれでいいのかもしれませんが。
滑舌が悪かったのは、無理して低い声を出そうとしていたからでしょうか…?(まだまだ高かったですけど)
ちあきは、壮ちゃんみたいな天然記念物タイプとは全然違う、どちらかと言えば頭で役を考えてしまって行き詰まるキャラクターだと思うので(^ ^;ゞ
全体をもっとクールなキャラ設定にしておいて、ラストの、真相を知って愕然とする場面の芝居に力を入れて欲しかったです。
……新公の長の学年になってからの2作品が、どちらも壮ちゃんの役だったのは……、ちあきにとっても勉強になっただろうな、と思いますが、ちょっと可哀相だったかもね…。(壮ちゃんは天然なので)
とりあえず、まぁくんはもう少し、『距離感』を考えた芝居が出来るようになると面白い存在になるんじゃないかと思います。
「黒蜥蜴」の新公でも思いましたが、受ける芝居のときの距離感がわかっていないんじゃないでしょうか、まだ。
「Mind Traveller」の若人チームのリーダーみたいな、自分からガンガン突っ走って事を起こしていくタイプの役だと凄く良いんですけど、周辺で起こった出来事を受けて、まとめていくタイプの役は……、
まぁ、これから経験を積んで行くなかでわかってくれればいい話なので。
がんばってくださいませ。
花組で距離感の取り方が巧いなーと思うのは……誰でしょうねぇ。娘役は皆上手だけど、男役は……案外まとぶんが巧い、のかなあ…?(←ちょっと違うかも)
すみ花ちゃん、由舞ちゃん、きらりちゃんの娘役3人は、本当に素晴らしかった!
あえて苦言を呈するなら、きらりちゃんの鬘はもっと似合うものを研究してほしいなー(←本公演も、ね)。あんなに可愛いのに、惜しい感じでした。
あとは、由舞ちゃんの衣装が…。
いや、華やかでよく似合っていたんですけどね(^ ^;ゞ、もっともっとせくしぃな衣装でも良かったんじゃないでしょうかっ!?
本来は男役のみわっちには、あまり身体の線が出ない衣装で正解なんでしょうけど、せっかくスタイル抜群の由舞ちゃんがやるのにぃ〜〜〜っ!!
(新公の衣装って誰が決めるんでしょうねぇ?)
役者の一人一人は、すごーーーくがんばっていたと思います。
それぞれに役を考えて、悩んで、創ってきていることはよくわかりました。
でも。
それをまとめるものが無かった、
ソレがすこーし残念です。
普通なら、役者ひとりひとりの“勝手な解釈”を、演出家がきちんとまとめてからイタに載せるのが当たり前。
でも、児玉さんに一番欠けているのは、まさにその「まとめる」能力なので。
演出家にできないのなら、主演者が力づくでまとめる。タカラヅカの本公演では、そういうのがかーなーりー多いですよね、はっきり言って。
でも、まぁくんはそういうタイプではないんですね…。いい演出家と組んで、きっちり使って貰えれば滅茶苦茶輝いてくれそうなんですけど、自分自身で“何とかする”のは、あまり得意では無いっぽい。
…まぁくんについては、花組だからそれで良い、って感じなのでしょうね。組カラーってあるんだなあ、としみじみ思った新公でした。
それにしても!由舞ちゃん、今回は芝居もものすごーーーーく良かったような気がします♪(←元々大好きなのであまり冷静に評価できない)
……89期って、どんだけ人材豊富なんだよ………。
.
残念ながら仕事が終わらなくて遅刻してしまったのですが(涙)。
観終わって、プログラムを見返して。
「新人公演演出:児玉明子」という記載に、深くうなずいてしまった………(T T)
新公演出=児玉、といえば、月組ファンには忘れたい思い出が一つあります。
「ガイズ・アンド・ドールズ」新人公演。
一幕をほとんどカット無しでやって、幕が降りて、次に幕が開いたら2幕のラストシーンだった、伝説の新公。
あれこそ、“衝撃の幕切れ”って言うんです!!
芝居の組み立てとか、役づくりの方法論とか、そういったものを何もかも捨て去って、ただ「はい、時間が来たからおしまーい」的な発想の。
演出家、と、名乗っていただきたくない、とまで思ったあの時から、6年弱。
児玉さんって、やっぱり演出家としてどっか足りないんじゃないかなー、と、あらためて思ってしまいました(泣)。
元々チカラのある役者は、しっかりと良い仕事をされてました。
ヒロインの野々すみ花ちゃんとか、
マメ(日向燦)=星原さん・(初姫)さあやちゃん=みとさん・(祐澄)しゅん様=立さん・(夕霧)らいちゃん=組長さんのベテラングループとか。
まっつのジオラモを演じた扇めぐむくんは、ほのぼのとした(←せめて“おおらかな”くらいにしとけ)芸風が祟ってか、だいぶ苦戦していましたが。
それでも、締めるところはキチッと締めていらっしゃったし、
華月)由舞ちゃん=みわっち、(華耀)きらりちゃん=としこさんは、本気で『最高にキレイでステキ』でしたし、
主人公を囲む脇筋のメンバーは、皆良かったんですよね…。
でも。
朝夏・望海・白鳥を中心とする、物語のメインの流れが、弱い。
まぁくんはかっこいい、
だいもんはキレイだし巧い、
ちあきは、地味だけど芝居が上手、
……なのに、
3人とも、なんか芝居が噛み合ってないような気がしたんです(涙)。
まぁくんジェラール、対シモンについてだけでもいいから、もっともっと見凝めてほしいなー。
眼を逸らすのは、相手に気づかれる寸前でいいんです。
もっとお互いを“気にして”ほしいし、
お互いにとって“気になる存在”であってほしい。
だいもんは、基本的には巧い人だと思うのです。引くべきところはちゃんと引いていたし、元々歌える人だし。
ただ、まだ余裕がないというか、回りを全然見れてなかったな(笑)。まぁ、シモンはどちらかというと突っ走りタイプなので、あれでいいのかもしれませんが。
滑舌が悪かったのは、無理して低い声を出そうとしていたからでしょうか…?(まだまだ高かったですけど)
ちあきは、壮ちゃんみたいな天然記念物タイプとは全然違う、どちらかと言えば頭で役を考えてしまって行き詰まるキャラクターだと思うので(^ ^;ゞ
全体をもっとクールなキャラ設定にしておいて、ラストの、真相を知って愕然とする場面の芝居に力を入れて欲しかったです。
……新公の長の学年になってからの2作品が、どちらも壮ちゃんの役だったのは……、ちあきにとっても勉強になっただろうな、と思いますが、ちょっと可哀相だったかもね…。(壮ちゃんは天然なので)
とりあえず、まぁくんはもう少し、『距離感』を考えた芝居が出来るようになると面白い存在になるんじゃないかと思います。
「黒蜥蜴」の新公でも思いましたが、受ける芝居のときの距離感がわかっていないんじゃないでしょうか、まだ。
「Mind Traveller」の若人チームのリーダーみたいな、自分からガンガン突っ走って事を起こしていくタイプの役だと凄く良いんですけど、周辺で起こった出来事を受けて、まとめていくタイプの役は……、
まぁ、これから経験を積んで行くなかでわかってくれればいい話なので。
がんばってくださいませ。
花組で距離感の取り方が巧いなーと思うのは……誰でしょうねぇ。娘役は皆上手だけど、男役は……案外まとぶんが巧い、のかなあ…?(←ちょっと違うかも)
すみ花ちゃん、由舞ちゃん、きらりちゃんの娘役3人は、本当に素晴らしかった!
あえて苦言を呈するなら、きらりちゃんの鬘はもっと似合うものを研究してほしいなー(←本公演も、ね)。あんなに可愛いのに、惜しい感じでした。
あとは、由舞ちゃんの衣装が…。
いや、華やかでよく似合っていたんですけどね(^ ^;ゞ、もっともっとせくしぃな衣装でも良かったんじゃないでしょうかっ!?
本来は男役のみわっちには、あまり身体の線が出ない衣装で正解なんでしょうけど、せっかくスタイル抜群の由舞ちゃんがやるのにぃ〜〜〜っ!!
(新公の衣装って誰が決めるんでしょうねぇ?)
役者の一人一人は、すごーーーくがんばっていたと思います。
それぞれに役を考えて、悩んで、創ってきていることはよくわかりました。
でも。
それをまとめるものが無かった、
ソレがすこーし残念です。
普通なら、役者ひとりひとりの“勝手な解釈”を、演出家がきちんとまとめてからイタに載せるのが当たり前。
でも、児玉さんに一番欠けているのは、まさにその「まとめる」能力なので。
演出家にできないのなら、主演者が力づくでまとめる。タカラヅカの本公演では、そういうのがかーなーりー多いですよね、はっきり言って。
でも、まぁくんはそういうタイプではないんですね…。いい演出家と組んで、きっちり使って貰えれば滅茶苦茶輝いてくれそうなんですけど、自分自身で“何とかする”のは、あまり得意では無いっぽい。
…まぁくんについては、花組だからそれで良い、って感じなのでしょうね。組カラーってあるんだなあ、としみじみ思った新公でした。
それにしても!由舞ちゃん、今回は芝居もものすごーーーーく良かったような気がします♪(←元々大好きなのであまり冷静に評価できない)
……89期って、どんだけ人材豊富なんだよ………。
.
コメント