月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、第五弾。
ネタバレしてますので、ご注意ください。


【90期】
アンドラーシュ(良基天音)の、響(れおな)さん。
「暁のローマ」新公のストラトーン以来のお気に入りですが。彼女の一番のイイトコロって「表情の豊かさ」なんですよね♪気持の籠もった、良い表情をするんです。
そして、目で会話ができる人でもある。

なので。
今回、シャンドールによって追い詰められるパーティーシーンでの、とーやんとの目と目の会話とか、ちょっと怯んだ仕草やなんかがすごく生きていて、物凄く緊迫した場面になっていたんです。
とーやんのところにも書きましたが、「台詞無しでの表現」がしっかり出来ていたからこそ、本公演の唐突感もなく、「なんだか理由はよくわからないけどあの二人が黒幕だったのね」と納得できる場面になっていたと思います。

「畏れは全てに先んじますから」というシャンドールの呟きの裏付けとなる、二人の「恐怖」。それを納得させたお二人の、月組芝居に拍手!です。響くん、本公演のフィナーレも黒燕尾に入ったし、これからどんどん使われていきそうで嬉しいな♪♪がんばってね!


コルネール(青樹泉)の、宇月颯くん。
この人も、「暁のローマ」新公でみりおくんの役をやっていましたが…巧いんですよねー、本当に。ダンスの人かと思っていましたが(ハロー!ダンシングは本当にブラボーでした♪)、芝居も良いなんて。なんてステキなの(*~ ~*)。
「大切なものは、愛だ!」の言い方とか、「……帰る」につなげるまでの表情の変化とか、挙動不審っぷりとか、なにもかもが良かったです!声というか、台詞の喋り方が自然で好きなんですよ。もりえちゃんは、なんだかんだ言いながらもコンゴに帰る旅費が稼げなくて(笑)伯父さん(ロラーンド)の家に居続けそうな気がするのですが、宇月くんは、とっとと稼いで本当に帰ってしまいそうな、きっちりと実務が出来そうな感じがありました(^ ^)。


酒場の店員(天野ほたる)の、玲実くれあちゃん。
本公演では毎回笑いが起きる場面ですが。
くれあちゃんも、声の面白さも間の取り方もOKで、とっても良かったです♪「グラス三つ!」「はぁい、よろこんでー♪」が、なんだかハートマークが飛んでいるような(?)本当に嬉しそうな声だったのが好印象(^ ^)。
ゾンビのパワフルなダンスには、思わず見惚れてしまいました。男前ですよねー!(←月娘ですからアノくらい当然です)


シャーロット(憧花ゆりの)の、琴音和葉さん。
堅実なお芝居をする人だな、と。すずなの声が独特なので、それに慣れていると物足りない(汗)という気もしましたが、琴音さん単体で考えれば全然問題なかったと思います。
ヴェロニカとも、対等な感じでカッコよかったなー。ちょっと小柄なので押し出しが弱いかな?とも思いましたが(本公演はシャーロットとエヴァが大きくてヴェロニカが一回り小さい)、落ち着いたキャリアウーマン感は、本役よりあったと思います。

すずなはキャラ勝ちなので、琴音さん的にはああするのがベストだったんでしょうね。魅力的なシャーロットでした♪


レオー(龍真咲)の、彩星りおんくん。
ファンシーダンスのチャンプの場面でも思いましたが、本当に表情豊かで面白い芝居をする人なんですよね!
なので、レオーは当たり役だったと思います。正塚さんも気に入っているのでは?表情がコロコロ変わって、ちょっと生意気だけど一生懸命で可愛くて、居候ズの他の4人にメチャメチャ甘やかされて可愛がられている感じ。ビジュアルも結構がんばってましたね。うんうん♪
引きの芝居、大人の芝居が出来るのかどうかはまだ未知数ですが、歌も芝居もOK!なんでもこい!な人なので、コンゴじゃなくて今後の活躍がとっても楽しみです(^ ^)。


貴婦人の夏鳳しおりちゃん。
キレイだった…。どちらかというと大人っぽい雰囲気の人ですが、最後のパーティはお化粧もがんばっていたような。台詞は無いけど、立ち姿がキレイで「貴族」らしくて良かったです。


新聞記者(星条海斗)の、海桐望さん。
マギーの癖のある台詞回しに比べて、台詞自体は自然だったかな?すごい勢いでくいついて行ったのが印象的でした。結構後ろの方にいたのに、だーーーーっと前に出ていって質問して…ましたよ、ね?あれ?
酒場の客の男も面白かったです。ああ、あの場面だけでもいいから、もう一回観たい…(観るポイントが多すぎですよ、あの酒場は)


スカローシ(星条海斗)の、みづき(瑞羽奏都)ちゃん。
いやあ、スーツが似合いますねぇ♪♪
身体に厚みがあるので、ボディーガードとしてちゃんと強そうに見えるのが○。事故現場で殿下を押しつぶすところも、みりおくんが小柄なだけに本当につぶされていて(笑)すっごい笑いをとってました。
銃弾をシャンドールに見せた後、ネクチュイのゆりやんに弾を一個渡して、二人でなんだかイチャイチャ(←その擬態語はやめなさい)しながら弾をチェックしたり喋ったりして暗転までの長い時間を過ごしていたのが、すっごい面白くて目が離せなかった…。(←どこ観てるんだ)

それと、最初のパーティでのダンスがあまりにも色っぽくてクラクラしました。もうちょっと痩せると、元々のスタイルの良さと美貌が際だってくるんだけどなあ〜、難しいのかなあ……(; ;)。


新聞記者(天野ほたる)の、常磐みづのさん。
声を聴いたのは初めて………かな?そんなことないかな?
ちょっと緊張してたみたいですが、良かったですよー。化粧も可愛かったし。
貴族の女は見つけられませんでしたごめんなさい…。


執事(研ルイス)の、朝凪麻名さん。
スタイルに恵まれて、学年の割に立ち姿のキレイな人ですが…
難役でしたね。「ただ立っているだけ」の難しさを感じたのではないでしょうか。これをいい経験に、これからもがんばってほしいです。

とりあえず、きっしーの司祭さまが「ぬ、ぬ、抜け道が…」と言った時の、「えーっ!」という声が聞こえてきそうなオーバーアクションとか、結構細かく小芝居を考えて、本役とは変えてきていたのが面白かったです。いろいろ考えながらやっているんだろうなあ、と思いつつ。(←それこそが月組芝居の醍醐味です!)




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