月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、第四弾。
ネタバレしてますので、ご注意ください。

「花の宝塚風土記/シニョール・ドンファン」で初舞台を迎えた89期は、月組ファンとして非常に思い入れのある期。
…彼らも研5かぁ〜〜、まだまだ「下級生」だと思っていたのに、本公演でもがんがん使われているし、新公も重要な役を任されるようになったんですねぇ……。


【89期】
みりお(明日海りお)くんと(夢咲)ねねちゃんについては省略。

 

マレーク(城咲あい)の、(白華)れみちゃん。
「BourbonStreet Blues」で、ねねちゃんと役替わりでヒロインを演じたれみちゃん。私はれみちゃんの方しか観ていませんが、可愛くてキレイで気が強いキャラクターが良く似合ってて、好きだったんですよね。

「暁のローマ」のポルキアくらいから「薄倖キャラ」が定着しつつありますが、声がちょっと特徴のある硬めの声なので。本来の彼女は、気の強い、ぽんぽん文句を言うような、一見すると嫌な女なんだけど芯は結構けなげ、みたいな役が似合うんじゃないかなー、と勝手に思っています。

しかーし。
マレーク、決して悪くはなかったんですが、あいちゃんが嵌り役であることを差し引いても、もう少し何か出来たんじゃないかなーと思うんですよね…

うーん、もうちょっと!と思ってしまったのは、ボルディジャールと向かい合った時の「幸せ感」。「もし記憶が戻らなくても」と呟いて、背を向けて、「それでも、あなたを愛していいですか…?」という、あの名場面での、切なさ、でした。
ボルディジャールが一人メチャクチャ幸せそうで、マレークはまだまだ不安げ、というのもKYな殿下らしくて良いんですけど(笑)、もう少し愛情のキャッチボールが見えてくると、観客としては安心できるのになーと思いました。

声のトーンがもう少し柔らかいと、ああいう場面でも包容力が出てくると思うんですけどね…。あいちゃんって、本当に台詞声の良い人なのね、と再認識したりして(汗)。

墓場での芝居は、あいちゃんとは違うアプローチで良かったと思います。「狂った」と言うよりは、恐怖のあまり子供返りしたという感じでしたね。あれはあれで、暗闇から助け出されて「恐怖」から解放されたら、すぐに正気に戻るのもアリだなあと思えましたし。
ただ、最初に階段を降りて来る時の迫力は期待していた程ではなかったなあ。完全に回りのゾンビダンサーズに喰われていたのが残念。美人だし、「エリザベート」新公で黒天使やってた時はもっともっと存在感があった記憶があるので、もうちょっと頑張って欲しかったー、かも。
 
 

ヤーノシュ(遼河はるひ)の、まぐ(流輝一斗)。
るうちゃんと並んで◎をあげたい人。
あひちゃんのヤーノシュが、見た目のかっこよさと声&芝居のギャップで笑わせるキャラクターなら、まぐちゃんは本当に「アイドル」を目指していそうな(←いや違う、「役者」を目指しているのよ彼は)、生き生きと輝いている若者、って感じでした。
あと、ちょっと驚いたのが「俳優には優雅な暮らし」という歌詞に篭められた“飢餓感”がすごく伝わってきたこと。なるほど、そういう歌詞なんですね〜、あれは(感心)。

声はずいぶん落ち着いてきて、良かったと思います。
次につながる、いい勉強になったんじゃないでしょうか。
本役でやっている教会に現れる軍人の役でも、もう少し立ち姿に迫力があるとすごーくいいのになー、と思いつつ、
ホフマン物語、期待しています♪

 

ロラーンド(越乃リュウ)の、五十鈴ひかりさん。
何をやらせても達者な人ですが、意外と芝居での大役ってあまりやっていないような気が…。なんと言っても一番印象的だったのは「あかねさす紫の花」の白鷺の歌手なんですけど。
でも芝居も巧いですよね。ロラーンドも、声に重みがあって良かったです。「本当に〜?」という言い方が、ナホちゃんはちょっとからかうような感じで軽く言うんですけど、五十鈴さんは割と真面目なキャラでしたね。だからこそ、最後に「お願いします!」って言った後の「にっこり」がいい感じでした♪
宙組のまりえさんみたいな、名歌手兼名役者に育ってくれることを祈りつつ。

 

新聞記者(一色瑠加)の、(沢希)理寿ちゃん。
理寿ちゃんも幕明きのマジシャンメンバーでした…っけ?あれ?観ていた時はメンバーどころか立ち位置まで覚えたつもりだったのに、すっかり忘れてしまった…えーっと。っていうかパーティでのダンスのカップルも、かなり覚えたつもりだったのになあ〜、酒呑む前にメモくらいしておけば良かった(泣)。

もとい。
黒燕尾でのダンスがとっても格好良かったのは覚えています。うん。あと、酒場の客でわいわい小芝居していて、それも面白かった。しかし…もっとよく観たかったけど、一回じゃ居候ズを観るので精一杯ですぅ〜(涙)。あの酒場の客は、みっしょんも気になったんですけどねぇ…。何度も観る本公演でさえ、なかなか客たちに注目するのは辛い場面なのに(居候ズが小芝居してるから)、新公じゃもう……(無理)。

 

新聞記者(涼城まりな)の、(妃乃)あんじー。
最初のパーティでもちわわのところに入っていた…んでしたっけ?(違うかも。ごめんなさい)。ヘアスタイルがキレイでよく似合っていて、化粧もなんかちょっといつもと違う…?一瞬気がつきませんでした。台詞はちょっと舌足らずな感じもありましたが、結構落ち着いた声で良かったです。
幽霊さんに居たと思ったんですけど、出てませんよね。誰と間違えたんだろう私…(幻?)

 

新聞記者(研ルイス)の、みっしょん(美翔かずき)。
なによりもまず、幕開きのマジシャンズのダンスで「キレイな人がいるなぁ(はぁと)」と思ったのがみっしょん。新聞記者より何より、そっちの印象が強烈です。やっぱりダンサーなんだなこの人。
「あかねさす紫の花」中日/全ツで大役・有間皇子を任された人だし、芝居の巧さは今更言うまでもないのですが。新聞記者として、台詞は少ないながらも間の取り方の巧さはさすがでしたね。

本役の侍従でもショーの椿でも、観るたび毎回思うのですが、ホント立ち姿がキレイな人なんですよね。最初と最後のパーティの場面も、立っているだけ、座ってるだけで目を惹きます。スタイルいいし、化粧も本当にキレイになって♪♪これからが本当に楽しみです♪


そんなところかな?

次は90期か〜。さすがにココからは判らない人も多いので全員にコメントするのは無理なんですが…どうしようかな。
とりあえず、ごめんなさい(あらかじめ)。


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