月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、第二弾。
ネタバレしてますので、ご注意ください。
 
 

今回は、「パリの空よりも高く」の青葉みちるちゃんとか、「バレンシアの熱い花」の和音美桜ちゃんみたいな、作品の方向性を決めてしまうようなスペシャルなバイプレイヤーがいませんでしたので、順番にコメントを、と思ったのですが。

…いつもとちょっと趣向を変えて、今回は香盤順に語ってみたいと思います(^ ^)。

 
 

【87期】
シャンドール(麻子さん)のまさお(龍真咲)は省略。

 

ラースロ(嘉月絵理)のりこ(麻月れんか)ちゃん。
がんばってました。うん。がんばってた(化粧はちょっとがんばりすぎ)。
表情がいいのと、芝居の間がいいんですよね、彼女は。ただ、いかんせん声が高すぎる(涙)。絵理さんがこの上もなく大人で包容力がある役に作りあげてしまっているのに、あの声ではどうしても若く聞こえてしまって、違和感を抑えられませんでした…。
でも、りこちゃんならではのラースロにはなっていたと思います。本公演とは全然違う人物像。シャンドールとの関係も、ジグモンドとの繋がりも、全く独自の色がありました。
とにかく楽しそうに演じていらして、良かったね!と思いました。

 

アデルハイド(矢代鴻)の美夢ひまりちゃん。
これはもう、当たり役と言ってあげたい(笑)。
今まで大きな役の彼女を観たことがあまりなくて、一番覚えているのが「薔薇の封印」のフジコちゃんの役だったのですが(汗)、いつの間にこんなに見事な役者になっていたのか!?というのが正直な感想です。

まず最初に、歌に驚きました!すっごい良い声ですよねっ!!シビさんの声とは勿論比べられませんが、十分に「風のような」声でした。
れみちゃんとの芝居も、包容力が感じられて凄くよかったです。
子供を喪った母親が、たまたま預かった子供に与えるかのような、愛情の深さと執着と…その愛の重みと暖かさを感じられる、いい芝居を見せていただきました!

ひまりちゃん、と言えば、ついこの間まで「六つよ!」と言っていたような気がしていたのに(笑)、あれからもう、丸6年にならんとしているんですねぇ…。
時のたつのは早いなあ〜〜(感慨)


 

イローナ(瀧川末子)さまの萌花ゆりあちゃん。
(私信:はにはにさま、あれはゆりあちゃんですよ〜)

「ダル・レークの恋」の侍女役の時も思いましたが、本当に綺麗な、良い声の持ち主なんですね。芝居としての技術点は…まぁ、あの、末子姐が巧すぎるのでごめんなさい、って感じなんですけど(涙)。
やわらかな緑色の衣装がよく似合って、仕草にはんなりとした色っぽさと上品さがあって、今回の役にはとても合っていたんじゃないかと思います♪(←贔屓目?)

 

バルトーク(北嶋麻美)のとーやん(榎登也)。
いやー、良かったです。台詞も出番も本役と変わらないはずなんですけど、何かが微妙に違うというか…最後の唐突感がなくて、なぜか納得できるラストになってたんですよね。何が違ったんだろう………??

観る前は、最後の新公でこの役かよ(欝)、とか嘆いていたことは否定しませんが。…でも、やはりこの役は、ある程度立ち姿だけで何かを語ることのできる上級生じゃないとこなせない役なのだなぁ、と、納得してしまいました。
アンドラーシュ役の響さんと二人、芝居巧者の無駄遣いかと思っていましたが(ごめんなさい)、そうではなく、二人とも台詞無しでの表現というものをしっかり勉強させられていたのではないかと思います。今回の経験が、次の作品(祐飛さんのバウ♪)で生かされることを願っています。

役以外では、新聞記者として「必死」に取材しようとしているところとか、最初のパーティーのダンスシーンでの美貌っぷりとか、ツボがたくさんありました(^ ^)。美人は強いなーとあらためて納得したりして☆オークル系とーやん、大好きだー!

 

墓守(未沙のえる)の綾月せりちゃん。
ひまりんと二人、丸顔童顔でめっちゃ可愛い、まるでお人形のようなご夫婦でしたね(笑)。でもすっごい仲良さそうだったなあ〜。個人的には、司祭に「早く行きなさいっ!」と言われて袖にハケるときの手の繋ぎ方がすごくツボでした。どう説明すればいいのか判らないんですけど…ホント、幼稚園児みたいな手の繋ぎ方だったの!(←わかんないよ笑)

未沙さんのシュトルムフェルドからふてぶてしさをちょっとひいて、可愛らしさを足したようなキャラクター。相変わらず声は高いままですが、芝居の間が抜群に良くなってきましたね。
小さい頃から大役を貰って、大事に育てられている人ですが、楽しみな役者になってきたなー、と、あらためて思います。
新公は、下級生の成長を見つけた時が一番嬉しいですね☆

 

新聞記者(宝生ルミ)の草風ななちゃん。
…本当に可愛い人だなあ…。最後のパーティーで踊っている貴婦人なんて、本当に目を奪われました。その笑顔がもっと前からあったなら、どうなっていたか判らない人だと今でも思ってしまう。惜しいよ〜(T T)。
役としては新聞記者のルミ姐のところ、ですが。シャンドールに「夕べのデートの相手さえ(透視できる)」と言われて怯えて下がるところ、ルミ姐とはまた違う、ちょっとオロオロしたような反応が新鮮で面白かったです。あの個性をもっと早くから…(←しつこい)

 

以上7名が、新公最上級生の87期。
皆、与えられた役を楽しそうに演じていて、とても良かったです、本当にね!新公卒業後も、ご活躍をお祈りしていますm(_ _)m。

そして、この公演を最後に宝塚を卒業してしまうななちゃんにも。今後の活躍と幸せを、心から祈っています…。



あれ?思いの外長くなってしまいました。
この調子でいったら……どんだけー…(↓)


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