もう10月なんですね。早いなあ…。
祐飛さんのバウ初日まで、あと2ヶ月半♪♪ドキドキ♪♪
…公式サイトの画像もそろそろ出るはずですよね?一日早く初日を迎える麻子さんたちのドラマシティの画像が出てからずいぶんたつんですけど…なんで?(T T)
植田景子さんが拘りすぎてGOが出ないとか…??(←それはそれで楽しみ)



さて。
今日こそ終わらせたい、雪組全国ツアー。

まずは、「生きるときめき」から。

作品中で何度も繰り返される、寺田瀧雄さんの名曲。
玉勇との出会いを通じて「生きるときめきを知ったのだ…」という、ただそれだけのシンプルな恋歌。

沖田自身が歌う曲の中では、これがほぼ主題歌なんですよね。
本当の主題歌…「沖田の生き様」を第三者が説明するテーマソングは、2回とも影ソロに近い形で土方さんが歌うので。

…柴田作品って、結構主題歌が微妙なことが多いような気がするのは気のせいでしょうか………。
(「星影の人」は名曲中の名曲です、はい)


ちなみに、この場面の新撰組隊士には、残念ながららぎ(柊巴)ちゃんはいません(涙)。
なんでだよ……着替えだって化粧替えだって余裕で間に合いそうなのにぃ〜〜(T T)。



沖田&玉勇の連舞での、かおり(晴華みどり)ちゃんの影ソロがまた素晴らしいです。ホント、美声……。

芸妓さんたちも皆良いんですよね。さりげなく幾松がすまし顔で入っていたりするのも♪
ここでも、花帆杏奈ちゃんのはんなりとした色気のある姿に見惚れている私。彼女は日舞とか得意なんでしょうか…。ショーで観るとびっくりするほど腰高・足長のスタイル抜群さんなのに、なんであんなに和物衣装が似合うかな(惚)。


場面が止まって暗転。

音楽が止まってから、少し間があって、そのまま照明が入ると、

そこは嵐山。

………沖田も玉勇も、暗転前と同じ姿勢なのに、履き物を履いてるっ!!
いつ履いたんだそれ。っていうか持ってたの?(←いやそんなハズはない。誰か持ってきてくれたんでしょうけれども)

確かに、舞の場面でぽっくり履いていたらおかしいし、といって、逢い引きの場面で足袋だけじゃおかしいし……
しかしさりげないなあ。粋だなあ☆


この場面で語られる、二人の想い。

「どうしてうちの言うとおり、おとなしく養生してくれへんの!?」

心配する気持のあまり、相手の気持ちを無視して言いつのる玉勇。

「ほんの2年ばかり、一緒に生きてください」

身勝手な、身勝手な男。


わがままな二人だなー、と思う。
恋ってわがままなものだから、仕方ないけど。


『自分の死を看取り、その後はまた自分を忘れて幸せに生きてくれ』、と、

恋する女にとって、一番残酷なことを要求する男。

『新撰組なんてやめて、仲間を離れて、あたしの傍でただ養生して』、と、

剣に生きる男には、全く考える余地もないことを要求する女。


この話は、「沖田の恋」の物語であって、「沖田の愛」の物語じゃないんですね。
「恋」だから、身勝手で、わがままで、相手が自分のために誇りを捨てて耐えてくれるのが当たり前。

でも。この二人は“自分の幸せ”を考えている訳じゃないんです。「あなたが幸せでなければ、わたしは幸せになれない」と、両方が思っているから。わかっているから。だから、思いっきり我が侭になる。
「あなたが居てくれることが、自分の幸いなのだ」と、主張する。
自分のタメじゃない我が侭だから、余計に切ないんです…(涙)。

玉勇は、「思うとおりに生きてください」と言ってあげることができない。
幾松なら、言えたかもしれない。
明里なら、黙って耐えたかもしれない。
でも、玉勇には言えない。

武士はいつ命を落とすかわからないのが当たり前だから。
その期限を「2年」と切られても、本人にとっては「ま、もともと2年後まで生きている保証はないんだしな」ってなところでしょう。
だから、幾松や明里は、解っている。

でも。

玉勇は、多分、武士と付き合うのも初めてなんですよね。座敷にも出なかったくらいだし。
だから。
「2年後にいなくなるかもしれない」以前に、「明日には斬り合いで命を落とすかもしれない人だ」ということが全然解っていない。

沖田には、玉勇が、そもそもそんなコトさえ解っていない女だということがわからない。もの慣れた大人の女だと思っているのだから。

だから。

二人の会話は、全然噛み合わないまま…。


「あたし、生きていたくなったの」と呟く加代。

「桂はんがいなくなったら、うちも死にます!」と言い切る幾松。

明里は別れの場面ではただ泣くことしかできないけど、建仁さんの境内で「私は苦労には慣れてますから!」と言ってあげている。

そんな、強い女たち。
自分の信念に身を捧げた男たちの、負担にならないように生きていく強さをもっている、素敵な女たち。


柴田さんの描く男が「ぞっとするほどいい男」なら。
柴田さんの描く女たちは、「憧れずにはいられないいい女」。
…そんな感じ。


ちょっと話が飛びましたが(すみません)、戻って。
山南切腹、の場面。

ひろみちゃんのファンの方は、どちらかと言うと下手の席の方がいいと思います(きっぱり)。
ショーの客席降りも下手だし、パレードも下手だし、
なんと言っても、山南と明里の別れ、この名場面が下手ですから!

2回観て、2回とも泣きました(T T)。
明里のリサリサが良いんですよ〜〜。「泣きの演技」って難しくて、ちょっとやりすぎるとウザくなってしまうのですが。
声がやわらかいので泣き声もうるさくないし、切なくて哀しくて、やるせなくて、
…でも、山南の後を追って死んではいけないということを知っている。それが彼の望みだと。
彼がいない人生に幸せがあるとは思えないけれども、それが彼の望みなら、きちんと叶えてあげよう、と……

それが彼女の、至上の愛。

ひろみちゃんの山南がどんだけいいか、については散々語ったような気がするので割愛します。
新撰組の面々に自分の信念を語るところの声もいいし、
最後の別れに、泣き崩れた明里の顔に微笑みかけるところもいいし、
介添えの沖田にほほえみかけるところもいいし、

最後の最期、仲間たちに向かって深々と礼をとるところの貫禄が最高に良いんです……(泣)。

……全然割愛してないじゃん>自分(^ ^;ゞ



山南と沖田を呑みこんで、引き戸が閉まる。

と。

下手から、佐藤(谷みずせ)が飛び込んでくる。
「祇園の料亭に、長州の残党が!」

客席に背を向けて、舞台奥の引き戸の、さらに奥をじっと見凝めている隊長たち。
山崎(未来)、永倉(奏乃)、原田(真波)、井上(沙央)………


佐藤が焦れて、井上を呼ぶ。
背を向けたまま、低い声で井上が応える。

さらに、佐藤が、
「そろそろ連れて行ってください。井上先生!」


くるっと振り返ったコマちゃんの。
光った瞳にヤられました。

狂おしい想い。
試衛館組にとっては、元々は食客だったとはいえ、山南は「新撰組」においては結成当時からの大事な仲間。
総長として皆を束ねていた身。

元武士の永倉や原田には、山南(=インテリ?)の気持も理解できるのかもしれないが、俺にはどうしたって理解できない。

なぜ、ここにきて、
新撰組がお上にも認められ、更に上に上がっていけるチャンスを得た今になって、

…山南さん、なんであんたが離脱しなくちゃならないんだ…?

判らないから。
だから。

彼はただ、真っ直ぐに敵に向かうことを選ぶ。
山南を切り捨てることの意味を薄々感じながらも……。


全体的に、もうちょっと姿勢が良ければな、とか、
暗転前の、山南が斬られたことを知った後の一瞬の表情がどうにかなれば、とか、
細かいことを言えばきりがありませんが。
でもでも、がんばってましたよ、コマちゃん。芝居心は十分にあるんだなあ〜(感心)。

っていうか、この場面、にわにわの芝居がとても良かったです。
元武士らしい佇まいとか、永倉という人物の器の大きさを感じさせてくれました。もう少し目立つ場面があってもいいのになー、と、ちょっと勿体なかったかも(^ ^)。



この後は、一人一人殺陣の見せ場があって、ラストシーンになだれ込むわけですが。

幕前で姐さんたちの騒ぎがあって、

次がにわにわの立ち合いかな?幕前で下手から上手へ。

幕があがると、すぐにわにわがまた出てくる、のかな?…多分。
あれ?と思っていると(新撰組が主役側だと思っているので、ついつい斬られ役のチェックが遅れがち)、

…にわにわ&そらちゃんを相手に跳んでるの、らぎちゃんだよ。
そっか、そういえば桂さんの殺陣もあったな…。

「得意の小手斬り」とやらを見せていたのかどうかはよくわかりませんが、上段に構えて相手を牽制しつつ、ふっ、と身を翻して逃げるところが、余裕な感じで格好良かったです。

それにしても…そらちゃん(原田左之助)の単独の殺陣がなかったのがちと残念(涙)「槍の原田」なんだから、桂さんとの殺陣も槍を持っていてほしかったなあ…。

えーっと、次が井上と佐藤、でしょうか?
佐藤くんのむちゃくちゃぶりと、師弟のラブラブっぷりが中日の時から好きだったんですけど、コマちゃんともいいコンビですね〜♪なんだかほのぼのしてしまいます(笑)。

で、近藤局長の重厚な剣技があって、

山崎さんの軽妙な、小技の効いた「なんでもあり」な立ち合いがあって、

土方さんの立ち合いは、かなり派手な感じ。

そして。

お待たせしました、沖田の登場。

沖田の剣。
私のイメージは、先月観た早乙女太一くんの剣舞のイメージになってしまっているのですが(汗)。

水くんの沖田の剣は、ちょっと違う雰囲気(←当たり前)ではありましたが、さすがに流麗で綺麗でしたね。
斬られ役の下級生さんたちは、ちょっと苦戦していましたが…。

月組のショー観ていても思うのですが、斬られ役って難しいし大事なんですよね。踊れても斬られ役は出来ないし、振りどおりにやればいいってものじゃないし。ただただ、経験を積むしかないのですが。
『雪組さん=日本物が得意で、下級生まで殺陣上手』というイメージが昔はありましたが、最近あまり殺陣のある作品やっていらっしゃらなかったですものね…。
今殺陣が上手い組ってどこだろう、と本気で考えてしまった…。案外月組も巧い方なのかも……(←そんなことはない)


一通り浪士たちを切り伏せると。
下手袖から桂が登場。

「見事な小手斬りだ」

……

彼は、基本的には沖田を斬るために出てくるんですよね?
幕府方の力を少しでも削ぐために、新撰組幹部の命は今のうちに獲っておきたい。
剣豪としての自分に自信があるから、
そして、…池田屋で命を落とした仲間たちの仇討ちもしたい、から。

二人の闘いは、もうちょっと長くてもいいのになーと思うのですが(汗)。
ま、いつまでもやっているわけにはいかないしね。

ところで。
沖田が咳き込まなければ沖田が勝っていた、という設定なんでしょうかココは?
途中でちょっと桂さんが防戦一方になるんですよね。
伸び盛りの若い剣士の才能を、桂が読み違えたってことでFA?


でも。

伏して咳き込んだ沖田を見て、たまらずに玉勇が飛び込んでくる。

女の目の前で恋人を斬ることもできず、
桂は剣を収めて、ただ「借りは返したぞ」と一言言い捨てて、去る…

………うっとり。(←主役そっちじゃないから)



闘いの隙間に、桂が与えた逢い引きの一瞬。

それをぶち壊しに出てくる浪士…


玉勇は、死にたかった。
沖田が2年後に死ぬなら、その後まで生きていたくなんてなかった。
沖田の死を看取る勇気も、受け止める勇気も、彼女には無かった…。

「あと2年して、沖田はんがいなくなったら…どうしていいのかわからなかった…」

先に逝けることを喜ぶ玉勇の、どうしようもない弱さ。


でも。
そんな弱い女に恋をしたのは、沖田。
弱い女を、強くしてあげられなかったのは、沖田。

だから。
…ラストの絶唱が、心に沁みます。

ラストの演出、中日とは随分変わったんですね。
今の方がずっと良いと思います。はい。わかりやすいし、シンプルだし。
二人を見送る土方キムちゃんが、メチャクチャ男前でした(惚)。影ソロは、ユミコさんは「さすが」でしたけど、キムちゃんもがんばってました☆でも今回、土方は芝居歌がなかったのでちょっと可哀相だったかも(キムちゃんは芝居歌の方が良いので)



ふぅ、やっと終わったよお芝居。
柴田さんの作品って、やっぱり好きです。演出や演者次第で大きく壊れることもありますけれども、脚本はどれも良くできていますよね。キャラクター造形が素晴らしくて、全盛期に宛書してもらった役者は、本当に幸運だったよなぁ、と……。

直接演出も出来ず、各組の役者たちとの距離が離れてしまった今となっては、新作を作るのは難しいんでしょうか。……(涙)なんて大きな損失なんでしょうか、歌劇団にとっても、ファンにとっても。
まだまだがんばって頂きたいのになあ…(涙)


…ショーについては、関東で観てから書かせていただきたいと思います。

とりあえず、見所チェックだけ、さらっ(←無理)と。

ひろみちゃんは、前半は上手、後半は下手が多かったような。
血の化身のソロはセンターだし、あと目立つところは…客席降りはさっきも書きましたが下手(2回目のみ。プロローグの客席降りにはいません)。たしか、かなり奥の方まで走っていってくださったと思います。

らぎちゃんは、下手が多かったかな。ま、基本的に2列目より後ろなので、ヘタに前方席だとよく見えないんですけど(涙)。
ベースで最初に踊り出す男は、下手。その後上手に動いて、後半は上手で踊っていたと思います。(いづるんと♪)

血の化身のデュエット(リサリサと♪)は、上手から出てきて、上手に戻るんですけど、下手の方でも歌ってくれるのでどっちでもおいしい。ちなみにここ、中日では盆だったんですよね…。全ツには盆がないので、自分で走っていかなくちゃいけなくて大変そうでした(^ ^)。
その後、キム、ひろみ、コマ、らぎの血の化身4人で並ぶところは下手端。ここだけは最前列なのでお見逃しなく。

客席降りは二回とも上手。プロローグはかなり奥まで走ってくれて、2回目は後ろの方(段上がりより前)でした。

ちなみに、水さんの客席降り(プロローグ)は、上手通路をだーっ!と走って、後方の客席の前を通って下手の通路から戻ってこられます。ハイタッチしてくれててうらやましかったー!!
それにしても、あの客席降りの後の、水さんが投げキッスしながら下手にハケる時の盛り上がりは、マジで凄かったです。
いや〜、ホントいいトップさんですよねぇ☆かっこいい〜〜!!

それにしても、雪組さんのリフトは凄い!!
夜野愉美さまの、「月組はアイスダンス、雪組はペア」っていう表現に大受けしてしまいました……(^ ^;ゞ。



コメント

nophoto
シモン
2007年10月1日22:47

またお邪魔します!
桂さん得意の小手切りは中日の殺陣にありましたが今回はありません…残念
中日では相手が4人くらいで全員に小手切りをしてたと思います。そらちゃんの原田くんは小手切りされ刀を左手に持ち変えて追いかけてました。
今回も逃げる桂さんを「待てー」と言いながら追いかけるのですが…勢いが良くて追いつかれそうでドキドキしちゃいます(笑)

池田屋のラジオドラマ私は意外とツボなんです。
どれが誰の声か聞き分けられるくらい聞きたいです!
土方さんが替わったので録音をしなおしていると思いますが、中日も全ツも谷みずせくんの声が一番よく聞こえてくるのは何故でしょう??
らぎちゃんの声を探せ〜☆週末の3日間でどこまで聞き取れるか頑張ります!!

早く週末になって進化した雪全ツ組の舞台が観たいです!

nophoto
みつきねこ
2007年10月1日23:03

得意の小手ぎりは、今回はご披露してくれないんですね(涙)。
水さんの方が巧いから?(←いや違う)

中日では桂さんの相手は4人もいたのかー。やっぱり全然細かいところを観てないですね、私。ああ、もう一回観たいなあ…。(←CSを待て)

ラジオドラマは……はい、2回目からは楽しめました(笑)。でも、あそこって桂さんも喋ってるんですか!?ノーマークだった!!次回は絶対チェックするぞーっ!

週末待ち遠しいですね☆またココにも遊びにいらしてください♪