OGが出演している二つの公演を観て参りました。

OG公演「DANCIN’CRAZY」と、玉野和紀さん主催の「クラブ7 セレクションライブ」。


とりあえず、玉野さんについては以前ちょっと書きましたのでリンクを。
http://diarynote.jp/d/80646/20070201.html

今回のは今までの「クラブセブン」の名場面集、みたいな感じでした。大好きだった場面が二つも(←どっちもレアちゃん関連ですが)再現されて、物凄く嬉しかったです。もう一回観たかったんだよ〜〜〜(涙)。

今回の出演は、常連だった吉野圭吾さんが抜けた(圭吾くんの顔写真をつけたぬいぐるみを抱きしめて、「仕方ないよね、お仕事だもんね」って嘆くナンバーがあって、大爆笑でした)以外は前回と同じ。宝塚OGは1月と同じくガイチ(初風緑)さん、優子(風花舞)姫、(蘭香)レアちゃん。男性陣は、西村直人さん、原知宏さん、桜木涼介さん。玉野さんいれて7人のメンバーに、ゲストとしてただいま話題沸騰中!の若手女形、早乙女太一くん(15歳)がご出演でした。

優子姫は「DANCIN’CRAZY」に引き続きの登場。いつ練習したんだ…すげーーーーっ!!(いや、ブログに書いてありましたけど、それにしても信じられんスケジュールだ…)


で。

いやー、レアちゃんのダンスはホントにさすがでした。もう本当にこの人のダンス、いくら見てても見飽きないし息できなくて苦しくなるくらい大好きなんです(*^ ^*)。無駄な力が全く入ってないんですよね☆脚を上げる振りがあれば、脚だけが宙を舞うようにあがるんです……あんな風に動けたら気持いいだろうなあ(涙)。
黄色い衣装の鳥の場面といい、餓鬼の役の場面といい、人間じゃない役ばっかりでしたが(笑)、どっちも本当に素敵なの。久しぶりのレアちゃんでしたが、堪能させていただきました♪♪

玉野さんに「いつも露出度高め。服の生地も少なくてすむんですよ」と紹介されていたレアちゃん。相変わらず、「見せてくれてありがとう♪」なスタイルでした(←おい)。ああ、あと10cm小柄だったら間違いなく娘役トップだったのに(←あんなに燕尾をキレイに着こなせる男役も少ないけどな…)。

優子姫は、前日までゆうぽうとに出ていた影響もあるのかな?メインで踊る場面はあまりありませんでしたが、相変わらず可愛い!動き出したらホント目を惹きます。っていうか、お願いだから玉野さん、優子姫とレアちゃんを両端に置くのはやめてください……。

ガイチさんは、優子姫&レアちゃんにずーっと挟まれてセンターで踊っていらして、ダンサーとしてはプレッシャーだったろうなあ…。でも踊りも勿論ですけど、歌い始めると本領発揮って感じでしたね。もっと歌ってくれても良かったのになあ。1月の時より柔らかみが出て、「女優」という立場に馴れてこられたのかなーとか思いました。

玉野さんは言わずもがな。
西村さんも言わずもがな。
原・桜木の若手コンビもがんばってました。笑い取るのに。
(ダンスは勿論、若いだけあってキレキレです)

とにかく、「再現」場面だけでも最高に楽しいライブだったのですが……


早乙女太一くん。
最近よくチラシで観ていたので、「へー」と思っていたのですが。

藤原竜也を初めて観た時の衝撃に近いモノがありました。
…なんの基準になるんだよソレ、って感じですけど(汗)。



1幕の、女形としての舞は、キレーだなーと思って観ていたのですが。
(某劇団の松本理事の舞と違って、眠くなる余地がなかったのは、振付の違いなんでしょうかねぇ?見る目がないのでよくわかりません)


2幕冒頭。
端然と座る少年…いえ、少年剣士。

玉野さんの持つ刀に手をかけ、二人で踊る場面も良かったのですが。
剣を抜いてからの、殺陣の美しさ。


流麗、とか、
清冽、とか、
…そういう言葉の意味を、私は初めて知ったかもしれない。


ああ、この剣ならば枯れ葉も切れるだろう、と。
人を斬っても、血は出ないのかもしれない、と。

そして。

これが沖田の剣なんじゃないだろうか、と思ったのでした。


この人を、こんな畑違いの公演に出演させて玉野さんって凄い!
今回の公演で、一番の驚きはそこだったかもしれません。

だって。
客席には、彼の贔屓筋と思われる方がとってもたくさんいたのですが。
…皆さん口あけて呆然としてたよ?(←特にコントの場面)


いやー楽しかったです。色んな意味で。
早乙女くんの座長公演を観てみたいな、とか思いつつ、またこういう形でゲスト出演して、またあの少年剣士に会わせてもらえたなら幸せだなあ、とも思ったり。

良いモノみせていただきました。ありがとうございます玉野さん♪



そして、「DANCIN’ CRAZY」。

ナツメ(大浦みずき)さんを中心に、リカ(紫吹淳)さん、(湖月)わたるさん、コム(朝海ひかる)さんの元トップ3人に、優子姫&(星奈)優里ちゃんの元娘トップ2人、そしてタラ(祐輝薫)ちゃん以下12人のOGさんたち、という超豪華キャスト。
月組ファンとしては、祐飛さんと同じ78期の苑宮令奈ちゃん、「血と砂」でフアンの子供時代を演じて退団された雪菜つぐみちゃんに、ひっさしぶりにお会いできるのが目的の一つだったりしました(←お前だけだ)


構成・演出は三木章雄さん。
三木さんのショーは嫌いじゃないんですが、今回のは、完成度としてはイマイチだったような。大劇場のショーと違って、オーディションをしてまで「ダンサー」を集めたんだから、歌わせる必要ナイだろう、と言いたい。
歌は別音源にして、ダンスに集中させてやるわけにはいかなったのでしょうか。しかも歌う人は激しい振付つけられないからダンスも中途半端だし(T T)。

しかも、中途半端に男役やったり女性ダンサーだったりするのが…大変そうで。男役なら男役、女性ダンサーなら女性ダンサー、やるからにはきっちりと分けてあげた方がよかったのでは?別に場面ごとに入れ替わってもいいんですけど、プロの男役は化粧から補正から、何から何まで全部違うんですから。

男役を極めたメンバーに、今更「アマチュアの男役」「なんちゃってジェンヌ」をやらせないであげてください(涙)。



そんな中、ナツメさんが貫禄の一人勝ち。
そして、元々中性的な魅力で売っていたコムちゃんが得をしていた、というのが率直な感想でした。

やっぱり、わたるさんが一番苦しんでいたような気がします。「プロの男役」に徹すれば誰よりも“漢”だし、「女性ダンサー」に徹れば、あの迫力の美脚で十分勝負できる(←‥)のに、どっちつかず、というか、演出家がどっちつかずにさせてしまったことがとても残念でした。

リカさんは…「女優」として踊らせてあげた方が良かったような気がしました…。もしかして、調子でも悪かったのでしょうか?あまり踊られなかった印象でしたが。

なんていうのでしょうか。
「OG公演なんだから、男役させとけばファンは喜ぶだろう」っていう単純な理屈で公演が作られていたような気がするんですよね。

でも、もう優子姫も優里ちゃんも「娘役」じゃないから。
「娘役」という存在がなければ、「男役」にはなれないんですよ。「女性ダンサーと絡む男装した女性ダンサー」にしかならないの。
それは、「宝塚」という特殊な世界でしか成立しない、「夢」なんです。

「夢」だからこそ、美しい幻。
それが、宝塚の男役。

それを、「男役」というものの持つ「夢」を、座付き作家ならもっと大切にして欲しかったのですが…。



あくまでも「元トップ+元トップ娘役+その他アンサンブル」っていう構成もちょっと残念でした。
もっと、たとえばAYAKOさんとか本当に凄かったし、楓さんタラちゃんあたりの「スターダンサー」だった人たちにはセンター場面があっても良かったと思うんですよ。
大真みらんちゃんも本当にキレイに踊っていたし、優花えりちゃんも相変わらずパワフルだったし、凛華せらちゃんは美人だった(←おい)
苑宮さんもつぐみちゃんも可愛くて、真剣で、ああ月娘は本当にパワフルだなーと思ったし、陽色萌ちゃんとか牧勢海ちゃんとか、みんなみんな、本当にがんばってました。


もちろん、このメンバーが集まった事自体、本人にとってもファンの方にとっても(ましてダンサーのファンの方なら大浦さんは特別な人でしょうし)最高の幸せなのでしょうし、
皆手抜きなしで必死に踊っていて、がんばっていて、涙が出るほど感動もしたのですが。

一本の「ショー」として、出演者にあまり思い入れのない人が観たら、「ふうん」で終わってしまうんだろうなーと思ったことも事実ではありました。

「クラブ7」と、「DANCIN’ CRAZY」。
どっちも、“出演者のファン”でない身にはどう見えるのかなー、と思いつつ、

“出演者のファン”である私は、どちらも帰り道もついつい踊り出してしまいそうな気分で歩く、最高の公演でした♪



何が楽しかったか、って、出演者が全員『最高の笑顔』だったのが一番嬉しかったです。(レアちゃんは「宝塚よりキツイところがあるのか!と思った」とコメントしてたけどな)
皆さんが、怪我なく公演を終えたことを心より言祝ぎつつ、今後のご活躍を心より祈っています☆



コメント

nophoto
はにはに
2007年8月27日10:58

22日にダンクレ、25日にクラブ7を拝見しました。
今回は22日は5列、25日はなんと1列センターで見たのでオペグラいらずでした(友達よ、有難う!)

先ず、Dancin’ Crazy に関して:
これはやはりファンへのお祭りという認識だと思ってます。
わたるさんやコムちゃんのファンの方々は「伝説のなつめさんと踊るうちのスター」を観に来てるということでしょう。
またりかちゃんのファンは「ああ、NY公演でなつめさんと一緒に踊ったなぁ、うちのスター☆」などと思い出したりするんだと思うの。
NYまでおっかけしたこととかも語り合ったりできるし・・・

確かに中途半端ではあるんだけど、でも主催が主催だからやはり世間の不特定多数の方を対象にしてはいないだろうし、
現役ジェンヌファン(ファン歴5年未満)は対象外だろうと思って観ていました。
三木先生は単純だからねこさまの言うとおり、OGファンは男役させたら喜ぶよねで作ったと思います。
正しい解釈だよ〜 これは昨年のエリザのガラコンが歌だから今年はダンスかなって感じのOGのTCAです。
そう思って観てれば脳内変換されるから全く問題なく観れます。
エリザの時もまりこさんトートの歌に関して私はちゃんと脳内変換されて聞こえてたし(笑)
だから観に来た人はずばりxxさんのファンじゃないにしてもその当時のファンということで「どっちも、“出演者のファン”でない身にはどう見えるのかなー」という心配は要らないことのように思えました。
どうかな?
例えば、なつめさんの後ろにりかちゃんがいる!というのを観たチャーリーファンの友人は「ああ、リカチャリで出ていてくれたら・・・」と思ったり、もし出てたらあの場面を復活で観れたかななどと想像しながら帰宅したそう。
もちろん同様にヤンさんのファンもあれこれと想像しながら帰宅したと言ってます。そんなものじゃない?

そして、りかちゃんですが最近踊ってなかったみたいで、8月はじめの初日では全然踊れてませんでした。
ですから22日に観たとき、「おー!りかちゃんずいぶん頑張ってレッスンしてきたな」と思いました。
ただ、確かにりかちゃんに関してが一番男役に戻すのが気の毒ではありましたね・・・
その分、りかちゃんは女優になったのねぇと思って観てました。
多分りかちゃんが嫌いというのでなかったらこの程度の感想が普通じゃないかなぁ?
私がぺーさん、なつめさん、やん、みき、たも&まみ、りかチャリまでの花組ファンだったからかな?
偏っててすみませーーーん(ぺこぺこ)

クラブセブンに関して:
これまた偶然第一回から観ていたので、単なる観客にはなってないのですが、私が「早乙女くんってすごい!」と思ったように、早乙女ファンも「こんな人たちもいるんだなぁ」でいいと思うの。だめ?
松井誠ファンの友人に連れられて大衆演劇を観たときも、いいやOGが出演だからと言われ、マツケン、里見浩太郎、五木ひろし、細川ただし、舟木一夫、橋幸夫、島倉千代子、中村美津子の公演を見て、多少唖然とはしつつも、周囲のファンの人たちがすごく喜んでみているので、私も幸せな気分になるし、グッズ販売とか結構面白いので「この時間を損した!」なんてことは思わなかったです。

きっとクラブセブンをみた、早乙女君ファンのおばさまたちもそう思ってくれたと思います。
だって、2部の幕開き、ほんとにカッコよかったし(らぶ)
うっかり帰りに早乙女饅頭を買いそうになったのは私です。

*** 話、変って
ガイチさんはダンサーに挟まれて大変そうでしたが、
でも歌や、コントのオチができるところはやはりガイチさんだよなぁと思いました。
タータンのゲスト回も観ましたが、ああいうアドリブというのか、脚本に出てないことを話すのが苦手なので
観てるこちらがちょっとドキドキしてしまったの。
歌や踊りはすごくて、また出てくれたら楽しいのですが・・・

ダンクレも歌手も同様にオーディションして出演させたらと私も思ってます。
でもTCAの企画は面白いから来年も何かやってくれたら嬉しいなぁ〜

nophoto
みつきねこ
2007年8月28日0:08

はにはにさま
コメント、というか、フォローありがとうございます♪♪えーっと、ご不快に思われたようで本当に申し訳ありませんm(_ _)m。私の書いた文って、そんなにこの公演について批判的な感じなのでしょうか……?(オロオロ)。そんなつもりは全然なかったのですが…
…ごめんなさいm(_ _)m。

どちらも大変興味深い公演でしたし、早乙女くんのファン層は確実に広がったと思います(多分私は近いうちに何か観にいくでしょう)。そして、来年また「Dancin’CRAZY2」なのかガラコンなのか「Singin’CRAZY」なのかわかりませんが、TCA主催でまた何かをやってくださるなら、私は精一杯チケットを取る努力をするであろうと思います…ですので、
>現役ジェンヌファン(ファン歴5年未満)は対象外だろう
とは、仰ってくださいますな……(泣)。