選挙、行きましたか?
朝行けばよかったのに、今行こうと思ったら雷鳴ってるし(涙)はやく行っちゃえ雷雲。


サイトもやっと復活しましたねー。3日ぶり?4日ぶり?
私はこのサーバーが落ちた時、2時間かけて「Wicked」の感想を日記に書いていました。
で、「さあ書けた!GO!」と「書き込む」ボタンを押したら。
……サーバーエラーでなくなっちゃった…。


というわけで。
簡単に、劇団四季劇場・海で上演中の「Wicked」について。

劇団四季は、宝塚や東宝と違ってキャスト発表しないのが基本ですが、大作初演については話題作りも兼ねて発表しています。
もう開幕して1ヶ月以上たってしまったのでちょっとドキドキしていたのですが、無事開幕キャストで観ることができました。

西の悪い魔女・エルファバ 濱田めぐみ
南の善い魔女・グリンダ  沼尾みゆき

私はこの作品、BWでオリジナルキャストを観たのですが、エルファバのアイディナ・メンゼル(トニー賞主演女優賞受賞。「RENT」オリジナルモーリーン)もそれはそれは素晴らしかったんですが
一番印象に残ったのはグリンダ役のクリスティン・チェノウェス(以前「君はいい人、チャーリーブラウン」のサリー役で助演女優賞受賞)。コロコロと鈴を転がすような、まさにピッコロみたいなコロラトゥーラソプラノに、コケティッシュで可愛らしい、ちょっとマンガチックな芝居。
このキャラクターは日本にはいないよねー、と同行の友人と話していたのですが。

沼尾みゆき。
「オペラ座の怪人」クリスティーヌは残念ながら当たったことがないのですが、素晴らしいグリンダでした。
もちろん、オリジナルの可愛らしさ、本当に目を離せない、何をするかわからない非現実感、ファンタジックな魅力、いかにもシャボン玉の船で飛んで来そうな軽やかさ、というのは及ぶべくもないのですが。
四季にしては随分と軽やかに、可愛らしく育ったものだな、と感心しました。


そして、エルファバの濱田めぐみ。
前半はちょっとキャラが合わない感じでしたが、1幕ラストの「Defying Gravity」あたりから本領を発揮しはじめて、2幕の「No Good Deed」は素晴らしかったですね。迫力。
生真面目で正義感の強いいじめられっ子、(でもあんまり苛められている事実に気づいてない)ニブさと純粋さ、そして優しさ。
視野の狭い、思いこみの激しいタイプで、本来濱田さんには「アイーダ」のような、終始生真面目なキャラクターの方が得意そうな雰囲気はありますが、今の四季なら濱田さんしかいないよなーと思ったエルファバ役。無事観ることができて本当に良かったです。




BWで観た時は、英語がさっぱりわからなかったので話は全然わからず…(^ ^;ゞ、だったのですが、今回やっと日本語で話を理解することができまして。
話そのものもすごーく面白かったですね。
この「Wicked」の原作であるマクガイアの「オズの魔女記」を、読んでみたくなりました。

単純に「善い魔女グリンダが実は腹黒、悪い魔女エルファバが正義の味方だった」という話なのかと思っていたのですが。
全体としては「二人の正反対な女の子の友情物語」。

「悪い魔女エルファバ」は、だいたい予想通りの「正義の味方」っぷりで、ちょっと視野が狭くて強引なのは「いじめられっ子で人づきあいが下手だから」という理由付けがされていました。
対する「善い魔女グリンダ」は、なんというか「アイドル」。最初は自分で「アイドル」を演じて(思いこんで)いるだけの「頭が空っぽの女の子」なのですが、後半はまさに「作られたアイドル」そのもの。
その自覚と悲哀が、すごく切なかったです。
特にラストの「Finale」は………かなり泣けました…。
アメリカでも、こういう「痛い」話が受けることあるんですねぇ…。




「Wicked」。
「オズの魔法使い」で退治される西の悪い魔女を主役にした物語。
日本でいえば、「桃太郎」に退治される鬼ヶ島の鬼を主人公にしたような作品、なんですよねきっと。そのくらい、「オズの魔法使い」のおおまかなストーリーっていうのはアメリカ市民の身体にしみこんでいるんだろうな、と…。

なので。
簡単に、「オズの魔法使い」のストーリーをご紹介したいと思います。

これからフランク・ボームの「オズの魔法使い」を読む、または映画「オズの魔法使い」を見る予定の方は、ネタバレしていますので以下の引用文は読まないでください。
「Wicked」を観にいく予定だけど、そういう事前のネタ入れはしないつもり、の方だけ、ご参考までにどうぞ。


・「オズの魔法使い」は、そもそも、カンザスの小さな家に住むドロシーという女の子が、家ごと竜巻で「オズの国」に運ばれてくるところから始まります。

・ドロシーは、終始カンザスに帰ることしか考えていない。

・そこに現れた「北の善い魔女」がドロシーに「黄色いレンガの道をまっすぐに行き、都にいる偉い魔法使いにお願いすれば、きっとカンザスに帰れる」と言い、ドロシーは子犬のトトと共に旅に出る。
※これが2幕のストーリーの裏で進む物語。また、映画ではここに出てくる「善い魔女」もグリンダだが、原作では違う。

・ドロシーの家が飛んできた時、東のマンチキン国の支配者「東の悪い魔女」の上に落ちて魔女を殺してしまった。家の隅から魔女の足だけが見えていたので、ドロシーはその足から銀の靴を取り、自分ではいて旅にでる。

・エメラルドの都への旅の途中で、心のないブリキのきこり、脳みそのないかかし、勇気のないライオンと出会い、それぞれ心・脳みそ・勇気を貰うため、共に魔法使いに会いにいく。

・『エメラルドの都』がキラキラ輝く素晴らしい緑色をしているのは、都に入る時に渡される緑の色眼鏡のため。

・都で出会ったオズの魔法使いは、さまざまな姿を持つラスボス。「西の悪い魔女を倒したら全ての望みを叶えよう」と言う。

・ドロシーは、翼のあるサルに襲われたりいろいろありつつ西のウィンキー国・魔女の住処へ捕らえられた。奴隷のように働かされるが、言い争いの末、手近にあったバケツの水をぶっかけたら魔女はとけてしまった。

・エメラルドの都へ戻ると、オズの魔法使いは実は、オマハかどこかから来たケチな気球乗り(?)で、魔法使いでも何でもないことが判明。恐ろしい姿はどれもただのトリックだった。

・でも、なんだかんだ適当なことを言って一行の望みをすべて叶え、ドロシーも銀の靴の魔法でカンザスへ帰ることができた。




さ。それでは。
土砂降りにもくじけずに選挙に行ってきます……(T T)。



コメント