Un Grande Amore【4】
2007年7月11日 宝塚(雪)今日知ったニュース。
宙組のみっちゃん(北翔海莉)バウ、ヒロインはたっちん(和音美桜)なんですね〜〜〜っ♪
いやあ嬉しいです。これで安心して歌を聴きにいける(←え、行くの?マジで?)。
なんかストーリーは超びみょーーーっな感じですが…
まぁ、主役はみっちゃんですから。どうしたって「かっこいい」話には絶対ならないでしょうから何でもいいです。作曲家を選び抜いて、2時間ひたすら歌い続けるような作品にしていただけると嬉しいです。是非。
さて。
雪組東宝劇場「エリザベート」を観てまいりました。
このタイトルも、ウィーン版コンサートと続きのタイトルになっちゃってますが…
とりあえず、始まったばかりの雪組東宝公演。
大劇場も始まってすぐに観劇したっきりでしたので、随分雰囲気が変わっていたのですが。
まずは、【トート】水(夏希)さん
……熱い!!
見た目は、どちらかと言えば「冷たくて密やかな爬虫類系」だと思うのですが(テーマカラー=緑だし)、芝居の方向は燃えるように熱い、と思いました。
誰よりも人間的に、シシィを愛し、欲しがり、追い求め…
そして、拒否されたときの青白い怒り。
思わず身震いしてしまったほどに。
あまりに怖くて怯えてしまったほどに。
明らさまに燃え上がったオーラに吃驚しました。
私はトートにはあまり歌唱力を求めていないので、水くんトートの歌は全然OKなのですが。
興味深いなーと思ったのは「愛と死の輪舞」の前半と後半、シシィに向かって歌いかける時と、そうでない時のテンションの違い。
「愛と死の輪舞」も「最後のダンス」もそうでしたが、シシィに直接歌いかける時の色っぽさと伝わってくる情熱、そして狂ったような欲情。
それに比べて。シシィが倒れた後、モノローグとして心情を歌いあげる部分のパワーの弱さ。
ここの弱さが、水くんが「歌手」ではなく「芝居(とダンス)」の人である証座なんだな、と、納得した次第です。
あ、それと。
月組の時は、シシィが生き返って、で幻のトートに向かって「待って!」とベッドの上から呼びかける場面、サエコ(彩輝直)さんトートは振り返らなかったと思うんですよね。
寂しげな背中がすっごく印象的で。微かに振り返って、でもシシィが見えるところまでは振り返らずにそのまま去っていく、その孤独な雰囲気が大好きだったんです。
でも、水くんは完全に振り向きますよね?シシィにほほえみかけて、手さえ差し伸べて。
「待っているよ…愛しているから」と、そんな台詞が聞こえて来そうな。孤独ではない、でも闇の中にいる感じはする。
うーん、全然違うキャラクターなのはわかっているけど、それにしても全然違ーう!!(@ @;
【シシィ】となみ(白羽ゆり)ちゃん
ますますキレイになってました♪
芝居も歌も何もかもぶっ飛ばして、とにかく美しければOK、という役ではないことは百も承知ですが。
それでもなお、となみちゃんのシシィの美しさには彼女の演技的な欠点を補ってあまりある迫力があったと思います。(私にとっては)
アレはエリザベートではない、という意見があることも承知しています。
でも。
…だってアレは天使なんだもん!
仕方ないんです。天使だから。
【フランツ】ユミコ(彩吹真央)さんと【ゾフィー】ハマコ(未来優希)さん
大劇場で観劇した時の感想はこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070526.html
お二人とも、ベースの部分は変わっていないと思います。
ただ、私の思い入れが強すぎたのかもしれませんが。
ユミコちゃんは、もしかしてどこか具合でも悪いんじゃないのか!?と心配になってしまったほど、生彩がない印象でした。
一幕ラストのフランツの悲劇をものすごーく楽しみにしていたので、ちょっとだけ拍子抜けしちゃった、というか。
…あの日がたまたま集中が切れちゃっただけなのでしょうか?なんか他の方の感想を聞いても「フランツは…てんてんてん…」みたいなのが多くってちょっと心配なのですが。
がんばれがんばれユミコさん!
ハマコさんは、大劇の最初より更に進歩していらっしゃいます。
ああ、ギリギリでちづ(美々杏里)さんゾフィーを超えたかもしれません…。だって低音がちゃんと余裕で出るんだもんっ!
優しくて情のある女王様。素敵です。
【ルキーニ】キム(音月桂)
やっぱ髭がよく似合うな〜(←そこか)。今まで私が観たキムの中で、文句なくベストアクトですルキーニ。
ただ、お芝居にすこーしですが馴れがでちゃったというか、ところどころ緊張感が切れる時があるのが気になりました。
ルキーニは「世界」の外(でも舞台の上)にいる時間が長いので、緊張を持続するのが難しいのかもしれませんが、結構ルキーニの雰囲気がかわるのって観客も気づいてしまうので…。
観客の視界(隅でも)に入る位置に居る時間が、他の人に比べて圧倒的に長いので大変だとは思いますが、がんばっていただきたいです。
【ヴィンディッシュ嬢】いづるん(天勢いづる)
大劇場とは少し演出変わりましたよね…?芝居が変わっただけ?大劇場で観たときはあまり好きではなかったのですが。今回とっても良かったです。
「さあ、皇后みずから手を差し伸べているのよ」とヴィンディッシュが歌いかけるのって、だいたいシシィ本人でしたよね…?
今回いづるんは、シシィに花束を捧げようとした患者(女性)とシシィの間に割り込んで、患者に向かって咎め立てするんですよね。
で、患者は花束をヴィンディッシュじゃなくてシシィに渡したいのに…という逡巡を見せる。
だからヴィンディッシュは激昂して「どうして跪かないの!私はエリザベート!」と叫ぶ。
シシィはそんな二人に、「よく見て」と呼びかける。
と、ヴィンディッシュがくるっと振り向いてシシィを睨みつけ、同じ言葉を繰り返す。
シシィはその視線の強さに一瞬たじろいで、それから、たじろいだ自分を恥じるように一歩前へ踏み込み、「私が皇后エリザベート」と胸を張る…
…前からこの流れでしたっけ?(←記憶なし)
なんかね、シシィが「ああ、あなたの魂は自由だわ…」と語りかけるあたりのいづるんの表情もすごく良かったんですよね。
病院の場面がキマると、シシィの悲劇が浮き彫りになってくるので、続くルドルフの場面の緊張感が違うんです。
月組では、麻子シシィの「孤独」と「包容力」を見せる場面でしたが。
雪組では、となみシシィの「冷ややかな孤独」を感じさせる場面になっていて、15分後にルドルフを拒否するシシィを予感させてくれました。
ああ、こういう構造もアリなんだな、と。結構感動してしまった(^ ^;ゞ
【ルドルフ】(凰稀)かなめちゃん
ヴィジュアルはうっとり………。
芝居も、何かが少し見えてきたのかな?と思いました。
まぁ、どうしたって焼き付いてしまっている本命ルドルフを忘れられない私には、この役を正当に評価することは出来ないのですが。
ただの薄倖の皇子様で終わらせないでほしい。
ルドルフは「シシィの分身」(←ってことは天使の分身なのかルドルフ!?)であり、この作品における「タイトルロールの鏡」であることを意識して取り組んで欲しいなあ、と。
そんな願いをかけてみたりして。
いやあの。
すごくいいんですよ、かなめちゃん(←出たヴィジュアル至上主義)
……ああ、ちゃんとダブルターン回ってるよルドルフなのに…(←哀)
【エルマー】ひろみ(彩那音)ちゃん
実は一番心配していた「ヘタレ革命家トリオ」。
すっげー良くなってました(断言)。
……大劇場初日明け一週間比では。
ハンガリー再興。
オーストリアのハンガリーではなく、ハンガリーのハンガリー。
何の企みもなく、ただ「俺たちのハンガリー」を再興したい、という、壮大な夢。
彼らの夢は真っ直ぐで、あまりにも真っ直ぐで若くて遊びが無くて。
悲しいくらいに脆く、儚かった…。
若すぎる革命家たち、ってのも、設定としてありなんだなあ、と今回思いました。
実際、最初のハンガリー訪問の場面では、彼らはメチャクチャ若いのかもしれないな、と。
革命というよりは、学生運動くらいのノリで三色旗を振っただけだった。
それを皇后エリザベートに無視されて、カァっとなったところをトートに利用された。
そんな感じ。
ルドルフを食い物にしてやろう的な、月組のさららんエルマーみたいな雰囲気はまったくなくて。
学生運動的なノリのまま、計画だけがどんどん進んでいって。
実際の行動に移った途端につぶされる。
まぁ、本来は1幕のハンガリー訪問から2幕の「闇が広がる」まで30年はたっているわけで。
革命家トリオも成長して大人になっているのが当たり前なのですが、まぁそこはホラ、30年間死神の術にかかったまんまで生きてきたわけですから。
いわゆる普通の「人生経験」をする時間は無かったのだとすれば、あんな人になる可能性も否定はできないかな、と。
ひろみちゃんエルマーの、強さと硬さ、透明感、そして幼さと杜撰さ。その「革命家」としての矛盾を個性にする力は、声にあったと思います。
明晰でやわらかで、断固とした意志のある声。
大劇場で観たときは「…てんてんてん…」と思ったエルマー。
無事しあげてきてくれて、ねこはとっても嬉しいです。
【シュヴァルツェンベルク】キタロウ(緒月遠麻)
…かっこいいです(*^ ^*)。
【ヒューブナー】らぎ(柊巴)
1幕・フランツの執務室の場面では、重臣ズの中でも若い方のらぎヒューブナー。
2幕に入って急速に老けていき、
フランツが「母上はもういない。帰っておいで〜♪」と切なく歌うころには、もう今にもお迎えが来そうなよぼよぼぶり。
化粧も見事で、どうみても重臣ズの中で一番年上。
っていうか、ナガ(飛鳥裕)さんのグリュンネより年上に見えるのは気のせいですかっ!?
いや、違う。気のせいじゃない(涙)。腰の曲がり方といい、膝の痛さといい、肩のあがらなさといい、、、、
…らぎ?
なんで?なんでそんなに素敵なおじいさんになれるの?
目眩がしました(T T)。
ううう。
らぎ茶に行きたい………。(←意味不明)
【マダム・ヴォルフ】かおり(晴華みどり)ちゃん
だいぶ迫力が出てきましたね!
「美人局」ではなく、「娼婦のトップ」のマダムヴォルフって全然アリな設定だと思うので、今の役作りで私は全然OKなんですけれども。
ただ、歌はやっぱりもっともっと迫力がほしいので。
さらにさらに、がんばってくださいませ。期待しています!
ラストに、ルキーニにコケティッシュに絡むところが大好きです。やっぱ迫力美人はいい!新公はあんまり興味がなかったのですが、かおりちゃんのゾフィーだけはホントは観たかったなぁ…(涙)。
【ヘレネ】涼花リサ
可愛い(*^ ^*)
おっとりした、ちょっとおとなしげな雰囲気と、大人っぽくて可愛らしいけど美人過ぎない容貌が役にぴったり!!
ある程度美人で、でもあまりちゃきちゃきしてたら駄目だし、しっかり者らしく見えても駄目だし、意外と容姿で人を選ぶ役ですが。リサリサは本当に嵌り役です。
ホント可愛い〜♪
登場でコケる演技は「ちょっと鈍くさい」キャラを印象づけるためなんでしょうけれども、ちょっとくどい気もします。
芝居としては流れも崩さないし、リサちゃん身のこなしがキレイなのでコケ方も立ち方も違和感ないし、全然問題ないのですが。うーん、そもそも必要だったのかなあ?という感じ。
結婚式ではちゃんとシシィを心配するお姉さんだったのがツボでした。あと、ちゃんとシシィのお姉さんに見えるのは良いなあ、と思いました。月組はそこに大きな無理があったので(汗)。
しっかし美人姉妹ですよねーホントに。立&灯の夫婦は良い仕事したなあという感じです(笑)。
あとは誰かなあ。黒天使はハロダン組を一人づつ数えながら観ていますが、やっぱり(大湖)せしるくんの美貌は目立ちまくりますね。ついつい目が追ってしまって大変です(^ ^)。
あとは、エーアンの歌手に抜擢された朝風れいちゃん。いい声ですよね♪他の場面でもやっと見つけられるようになりましたので、これからのご活躍に期待しています♪♪
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宙組のみっちゃん(北翔海莉)バウ、ヒロインはたっちん(和音美桜)なんですね〜〜〜っ♪
いやあ嬉しいです。これで安心して歌を聴きにいける(←え、行くの?マジで?)。
なんかストーリーは超びみょーーーっな感じですが…
まぁ、主役はみっちゃんですから。どうしたって「かっこいい」話には絶対ならないでしょうから何でもいいです。作曲家を選び抜いて、2時間ひたすら歌い続けるような作品にしていただけると嬉しいです。是非。
さて。
雪組東宝劇場「エリザベート」を観てまいりました。
このタイトルも、ウィーン版コンサートと続きのタイトルになっちゃってますが…
とりあえず、始まったばかりの雪組東宝公演。
大劇場も始まってすぐに観劇したっきりでしたので、随分雰囲気が変わっていたのですが。
まずは、【トート】水(夏希)さん
……熱い!!
見た目は、どちらかと言えば「冷たくて密やかな爬虫類系」だと思うのですが(テーマカラー=緑だし)、芝居の方向は燃えるように熱い、と思いました。
誰よりも人間的に、シシィを愛し、欲しがり、追い求め…
そして、拒否されたときの青白い怒り。
思わず身震いしてしまったほどに。
あまりに怖くて怯えてしまったほどに。
明らさまに燃え上がったオーラに吃驚しました。
私はトートにはあまり歌唱力を求めていないので、水くんトートの歌は全然OKなのですが。
興味深いなーと思ったのは「愛と死の輪舞」の前半と後半、シシィに向かって歌いかける時と、そうでない時のテンションの違い。
「愛と死の輪舞」も「最後のダンス」もそうでしたが、シシィに直接歌いかける時の色っぽさと伝わってくる情熱、そして狂ったような欲情。
それに比べて。シシィが倒れた後、モノローグとして心情を歌いあげる部分のパワーの弱さ。
ここの弱さが、水くんが「歌手」ではなく「芝居(とダンス)」の人である証座なんだな、と、納得した次第です。
あ、それと。
月組の時は、シシィが生き返って、で幻のトートに向かって「待って!」とベッドの上から呼びかける場面、サエコ(彩輝直)さんトートは振り返らなかったと思うんですよね。
寂しげな背中がすっごく印象的で。微かに振り返って、でもシシィが見えるところまでは振り返らずにそのまま去っていく、その孤独な雰囲気が大好きだったんです。
でも、水くんは完全に振り向きますよね?シシィにほほえみかけて、手さえ差し伸べて。
「待っているよ…愛しているから」と、そんな台詞が聞こえて来そうな。孤独ではない、でも闇の中にいる感じはする。
うーん、全然違うキャラクターなのはわかっているけど、それにしても全然違ーう!!(@ @;
【シシィ】となみ(白羽ゆり)ちゃん
ますますキレイになってました♪
芝居も歌も何もかもぶっ飛ばして、とにかく美しければOK、という役ではないことは百も承知ですが。
それでもなお、となみちゃんのシシィの美しさには彼女の演技的な欠点を補ってあまりある迫力があったと思います。(私にとっては)
アレはエリザベートではない、という意見があることも承知しています。
でも。
…だってアレは天使なんだもん!
仕方ないんです。天使だから。
【フランツ】ユミコ(彩吹真央)さんと【ゾフィー】ハマコ(未来優希)さん
大劇場で観劇した時の感想はこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070526.html
お二人とも、ベースの部分は変わっていないと思います。
ただ、私の思い入れが強すぎたのかもしれませんが。
ユミコちゃんは、もしかしてどこか具合でも悪いんじゃないのか!?と心配になってしまったほど、生彩がない印象でした。
一幕ラストのフランツの悲劇をものすごーく楽しみにしていたので、ちょっとだけ拍子抜けしちゃった、というか。
…あの日がたまたま集中が切れちゃっただけなのでしょうか?なんか他の方の感想を聞いても「フランツは…てんてんてん…」みたいなのが多くってちょっと心配なのですが。
がんばれがんばれユミコさん!
ハマコさんは、大劇の最初より更に進歩していらっしゃいます。
ああ、ギリギリでちづ(美々杏里)さんゾフィーを超えたかもしれません…。だって低音がちゃんと余裕で出るんだもんっ!
優しくて情のある女王様。素敵です。
【ルキーニ】キム(音月桂)
やっぱ髭がよく似合うな〜(←そこか)。今まで私が観たキムの中で、文句なくベストアクトですルキーニ。
ただ、お芝居にすこーしですが馴れがでちゃったというか、ところどころ緊張感が切れる時があるのが気になりました。
ルキーニは「世界」の外(でも舞台の上)にいる時間が長いので、緊張を持続するのが難しいのかもしれませんが、結構ルキーニの雰囲気がかわるのって観客も気づいてしまうので…。
観客の視界(隅でも)に入る位置に居る時間が、他の人に比べて圧倒的に長いので大変だとは思いますが、がんばっていただきたいです。
【ヴィンディッシュ嬢】いづるん(天勢いづる)
大劇場とは少し演出変わりましたよね…?芝居が変わっただけ?大劇場で観たときはあまり好きではなかったのですが。今回とっても良かったです。
「さあ、皇后みずから手を差し伸べているのよ」とヴィンディッシュが歌いかけるのって、だいたいシシィ本人でしたよね…?
今回いづるんは、シシィに花束を捧げようとした患者(女性)とシシィの間に割り込んで、患者に向かって咎め立てするんですよね。
で、患者は花束をヴィンディッシュじゃなくてシシィに渡したいのに…という逡巡を見せる。
だからヴィンディッシュは激昂して「どうして跪かないの!私はエリザベート!」と叫ぶ。
シシィはそんな二人に、「よく見て」と呼びかける。
と、ヴィンディッシュがくるっと振り向いてシシィを睨みつけ、同じ言葉を繰り返す。
シシィはその視線の強さに一瞬たじろいで、それから、たじろいだ自分を恥じるように一歩前へ踏み込み、「私が皇后エリザベート」と胸を張る…
…前からこの流れでしたっけ?(←記憶なし)
なんかね、シシィが「ああ、あなたの魂は自由だわ…」と語りかけるあたりのいづるんの表情もすごく良かったんですよね。
病院の場面がキマると、シシィの悲劇が浮き彫りになってくるので、続くルドルフの場面の緊張感が違うんです。
月組では、麻子シシィの「孤独」と「包容力」を見せる場面でしたが。
雪組では、となみシシィの「冷ややかな孤独」を感じさせる場面になっていて、15分後にルドルフを拒否するシシィを予感させてくれました。
ああ、こういう構造もアリなんだな、と。結構感動してしまった(^ ^;ゞ
【ルドルフ】(凰稀)かなめちゃん
ヴィジュアルはうっとり………。
芝居も、何かが少し見えてきたのかな?と思いました。
まぁ、どうしたって焼き付いてしまっている本命ルドルフを忘れられない私には、この役を正当に評価することは出来ないのですが。
ただの薄倖の皇子様で終わらせないでほしい。
ルドルフは「シシィの分身」(←ってことは天使の分身なのかルドルフ!?)であり、この作品における「タイトルロールの鏡」であることを意識して取り組んで欲しいなあ、と。
そんな願いをかけてみたりして。
いやあの。
すごくいいんですよ、かなめちゃん(←出たヴィジュアル至上主義)
……ああ、ちゃんとダブルターン回ってるよルドルフなのに…(←哀)
【エルマー】ひろみ(彩那音)ちゃん
実は一番心配していた「ヘタレ革命家トリオ」。
すっげー良くなってました(断言)。
……大劇場初日明け一週間比では。
ハンガリー再興。
オーストリアのハンガリーではなく、ハンガリーのハンガリー。
何の企みもなく、ただ「俺たちのハンガリー」を再興したい、という、壮大な夢。
彼らの夢は真っ直ぐで、あまりにも真っ直ぐで若くて遊びが無くて。
悲しいくらいに脆く、儚かった…。
若すぎる革命家たち、ってのも、設定としてありなんだなあ、と今回思いました。
実際、最初のハンガリー訪問の場面では、彼らはメチャクチャ若いのかもしれないな、と。
革命というよりは、学生運動くらいのノリで三色旗を振っただけだった。
それを皇后エリザベートに無視されて、カァっとなったところをトートに利用された。
そんな感じ。
ルドルフを食い物にしてやろう的な、月組のさららんエルマーみたいな雰囲気はまったくなくて。
学生運動的なノリのまま、計画だけがどんどん進んでいって。
実際の行動に移った途端につぶされる。
まぁ、本来は1幕のハンガリー訪問から2幕の「闇が広がる」まで30年はたっているわけで。
革命家トリオも成長して大人になっているのが当たり前なのですが、まぁそこはホラ、30年間死神の術にかかったまんまで生きてきたわけですから。
いわゆる普通の「人生経験」をする時間は無かったのだとすれば、あんな人になる可能性も否定はできないかな、と。
ひろみちゃんエルマーの、強さと硬さ、透明感、そして幼さと杜撰さ。その「革命家」としての矛盾を個性にする力は、声にあったと思います。
明晰でやわらかで、断固とした意志のある声。
大劇場で観たときは「…てんてんてん…」と思ったエルマー。
無事しあげてきてくれて、ねこはとっても嬉しいです。
【シュヴァルツェンベルク】キタロウ(緒月遠麻)
…かっこいいです(*^ ^*)。
【ヒューブナー】らぎ(柊巴)
1幕・フランツの執務室の場面では、重臣ズの中でも若い方のらぎヒューブナー。
2幕に入って急速に老けていき、
フランツが「母上はもういない。帰っておいで〜♪」と切なく歌うころには、もう今にもお迎えが来そうなよぼよぼぶり。
化粧も見事で、どうみても重臣ズの中で一番年上。
っていうか、ナガ(飛鳥裕)さんのグリュンネより年上に見えるのは気のせいですかっ!?
いや、違う。気のせいじゃない(涙)。腰の曲がり方といい、膝の痛さといい、肩のあがらなさといい、、、、
…らぎ?
なんで?なんでそんなに素敵なおじいさんになれるの?
目眩がしました(T T)。
ううう。
らぎ茶に行きたい………。(←意味不明)
【マダム・ヴォルフ】かおり(晴華みどり)ちゃん
だいぶ迫力が出てきましたね!
「美人局」ではなく、「娼婦のトップ」のマダムヴォルフって全然アリな設定だと思うので、今の役作りで私は全然OKなんですけれども。
ただ、歌はやっぱりもっともっと迫力がほしいので。
さらにさらに、がんばってくださいませ。期待しています!
ラストに、ルキーニにコケティッシュに絡むところが大好きです。やっぱ迫力美人はいい!新公はあんまり興味がなかったのですが、かおりちゃんのゾフィーだけはホントは観たかったなぁ…(涙)。
【ヘレネ】涼花リサ
可愛い(*^ ^*)
おっとりした、ちょっとおとなしげな雰囲気と、大人っぽくて可愛らしいけど美人過ぎない容貌が役にぴったり!!
ある程度美人で、でもあまりちゃきちゃきしてたら駄目だし、しっかり者らしく見えても駄目だし、意外と容姿で人を選ぶ役ですが。リサリサは本当に嵌り役です。
ホント可愛い〜♪
登場でコケる演技は「ちょっと鈍くさい」キャラを印象づけるためなんでしょうけれども、ちょっとくどい気もします。
芝居としては流れも崩さないし、リサちゃん身のこなしがキレイなのでコケ方も立ち方も違和感ないし、全然問題ないのですが。うーん、そもそも必要だったのかなあ?という感じ。
結婚式ではちゃんとシシィを心配するお姉さんだったのがツボでした。あと、ちゃんとシシィのお姉さんに見えるのは良いなあ、と思いました。月組はそこに大きな無理があったので(汗)。
しっかし美人姉妹ですよねーホントに。立&灯の夫婦は良い仕事したなあという感じです(笑)。
あとは誰かなあ。黒天使はハロダン組を一人づつ数えながら観ていますが、やっぱり(大湖)せしるくんの美貌は目立ちまくりますね。ついつい目が追ってしまって大変です(^ ^)。
あとは、エーアンの歌手に抜擢された朝風れいちゃん。いい声ですよね♪他の場面でもやっと見つけられるようになりましたので、これからのご活躍に期待しています♪♪
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