ダル湖@神奈川【2】
2007年6月21日 宝塚(月) コメント (4)先日の日記は、10年前の星組帝劇公演「ダル・レークの恋」のプログラムを引っ張りだして書いていたのですが。
脚本ってほぼそのままなんですね。びっくりしました。
一言一句間違いなく同じ、ってことはもちろん無いんですけど、あまりにも前回観た時と作品の印象が違うので、脚本も演出もかなりいじっているんだろうとばかり思っていたのですが…。
装置は大分違いますけど、衣装は写真で残っている限りではほとんど同じ。大劇場と全ツアーなので出演人数が全然違いますが、台詞も歌詞も覚えている限りでは全部同じ。
違うのは、役者だけ(プラス、時代と)。
それで、あんなに印象が違うなんて!!
これだから「舞台は生モノ」なんですね…。
あらためて驚いてしまったのでした。
それにしても、昔のプログラムはいいですねぇ。脚本がついていて600円だったなんて…考えられない。
脚本があるから、一言しか台詞のない下級生でも覚えやすくて、組ファン的にも楽しかったのに。
今のプログラムも、脚本載せてくれればいいのになあ。どうしてやめてしまったのでしょうか。なのに値上がってるしっ。
エリザベートとか、そういう版権のある外部作品は仕方ないかもしれませんが、宝塚オリジナルは脚本も是非載せてほしい!!です〜っ。
さて。それでは、「下級生観察日記」の続きを、2幕から。
主役コンビの行き違いについては、もう少し私の中でこなれたら、書いてみたいと思います…。
(ご興味のある方、ぜひ18日の日記のコメント欄をチェックしてみてください♪)
■パリのナイトクラブ〜ショー
「七年前、パリ」という麻子さんのアナウンスで幕が開くと、
(城咲)あいちゃんをセンターに娘役さんたちがキメポーズ。
…初見で、『な〜んだ、あいちゃんスカート有りなのか』と思ったのは私だけでしょうね…。
ま、一節歌ってからあいちゃんは下手へ向かい、ちゃんとスカートを脱いでくれるんですけど。
まぁ、その脚の長いこと細いことキレイなことっ!!
いやぁ、いつ観てもいいものはいいですねっ♪ダルマ姿で歩いているだけで本当に目の保養です。あいちゃん、そのプロポーションどうやって維持しているのか教えてっっっ〜!!
あいちゃんが脚を出してからも(なんつー言い方)、ショーはまだまだたっぷりと続いて。
研(ルイス)ちゃん、(光月)るうちゃん、みりお(明日海りお)くん、(紫門)ゆりやくんの4人が、白の衣装で登場。
研ちゃんがダンサーなことは勿論知っていますが、感心したのはマント捌きの美しさですね。さりげなく裾を掴んで翻したり、身体に巻き付かないようにさりげなく押さえたり、とにかくさりげないの!!下級生ズ(とくにゆりや)がおろおろバサバサやっている中で、研ちゃんのマントだけが意志持つモノのように華やかに弧を描いて動いていく。
こういうのって本当に経験なんだなあ、とシミジミ思いました…。
■パリのナイトクラブ
下手のテーブルには(天野)ほたるちゃんを中心に、あちょう(華央あみり)さんと篁(祐希)くん。ほたるは、華やかな美貌をストレートロングのちょっと凝った鬘で囲い、本当に「美人」オーラを強く発して、すごい華やか。
あちょうさんと篁くんも落ち着いた感じで話しています。
上手のテーブルには、鼓(英夏)さん中心に娘役さんが二人、表情豊かに楽しそうにお喋り中。
さらに上手にはバーカウンターがあって、そっちには研ちゃんと一緒に琴音(和葉)さんと風音まゆきちゃんがいたと思うのですが…
違っていたらごめんなさいm(_ _)m。(自信なし)
ガチャ(一色瑠加)のジョルジュさんは、ボーイ長なのかなあ?ダンサーなだけに動作が滑るようにキレイで、高級ナイトクラブの雰囲気をしっかり作っていましたね♪
#また「ジョルジュ」って名前だけでウケてしまう自分が…(笑)ジョルジュなんてありふれた名前だってゆーのに。
そして、その下で店内を影のようにひっそりと歩き回るボーイ役の五十鈴(ひかり)さんと(沢希)理寿さんのお二人。
二人ともボーイの制服(?)がよく似合ってカッコ良かったです♪特に、理寿さんがテーブルを片付けようと屈んだはずみに、顔にはらりと落ちた前髪!すっげ素敵でした〜♪見惚れちゃった(^ ^;
真ん中のテーブルでは、もちろん麻子さんとハリラムパパのヒロ(一樹千尋)さんがやりあっている真っ最中。
麻子さんの声はよく通りますね。いい声だなあ〜♪
「父上が〜」という台詞が、いちいち甘えたっぽくて、1幕との年齢差がよく出ていたと思います。
ここは、1幕の「現在」から見て「7年前」。
で。観る度に悩んでいたのですが、このときラッチマンはいったい何歳なのでしょうか?
一応、ラッチマンの前身とか細かい設定とかは後で考えようと思って取っといてあるのですが、これだけはすっごく気になってるんですよ。
黒服を粋に着こなして、カッコよくグラスを傾ける仕草は10代には見えませんが、回想シーンのラストでハリラムの時計をスるあたりのキャラクターは、実はもっと若いのかなーとも思うし…。
いちおう、私の中では回想のパリで18歳、7年後には25歳で気鋭の新任大尉、という設定になっているのですが(根拠皆無)。
…何か設定をご存知の方は教えてくださいませ!(麻子さん、お茶会とかでお喋りなさらないかしら?)
んで、私の勝手設定を続けさせていただきますと。
回想シーンでのペペルが23歳(ラッチマンより少し上)、ピエール(桐生園加)も同じくらい、ルネが15歳か16歳(…滝汗)ってところかな、と。
ミシェルは…かなり迷うところでして。
本来は30代といいたいのですが、さすがにそこまで年の差は感じなかったので(実年齢を考えれば、一応年上に見えただけでもたいしたものだと思いますが)、こちらも若くして店を持った遣り手のマダムということで、25歳くらいかな、と。
7年後。ラッチマンが25歳でカマラは20歳前後?で、ペペルは30歳か…びみょーだけど。でもそれ以上若くてもちょっとなあ。
リタは17歳くらいでしょうか。おマセな高校生。んで、ラジオン&ビーナが16歳と15歳とか、そのくらい。…中学生かよ。
クリスナとアルマは年齢不詳ですが、なんとなくアルマは、カマラに対する対抗意識から考えてもカマラとそんなに変わらないような気がするので22,3歳、クリスナは…30歳でどうかしら。ペペルと同い年になってしまいますが…。
ペペルよりは上の方がいいのかなあ。あんまり関係ないような気もするし、大いに論じたい気もしますね、クリスナについては。
さて。
本題に戻って、パリのナイトクラブ『ミシェルの店』。(←本当にこれが店名なのかなあ……イケてねーっ!涙)
下手袖から、女主人ミシェル役のみっぽー(美鳳あや)登場。ぐるっと店内を見渡してから下手のテーブルに寄り付き、ジョルジュやボーイたちの様子を横目でチェックしながら話に加わります。(この目配りがまた、すごくリアル。みっぽー、どこでこんなの覚えたのでしょうか)
おりしも。隣(真ん中)のテーブルでは親子喧嘩のまっ最中。
「とっととベンガルに帰ってこんかい、このバカ息子が!」くらいの勢いで怒鳴りながら立ち上がった父親とラッチマンの間に、ミシェルが入る。
「お話が弾んでいるようでございますねぇ」
みっぽーの、ここの冷ややかな口調、大好きです。
それでもおさまらないハリラムに呆れて立ち上がり、バーカウンターに向かうラッチマンの背中にちょっと非難の視線を投げつつ、興奮して息子を追いかけようとした父親をなだめて座らせます。その手際の鮮やかなこと♪(←いや、演出ですから)
この親子が騒いでいる間に、鼓さんは娘役さんをエスコートして下手へ向かい、下手テーブルの手前でしばらく踊っています。
ホールドがしっかりしていて踊りやすそう。
そのうち、あちょうさんか篁くん、どちらかが鼓さんに気づき、「おや、久しぶりですな」というような挨拶をし、それぞれに連れの女性を紹介して…という芝居をしていましたね。このあたり、私が観たときはほぼ同じ流れでしたが、ずーっと同じだったのでしょうか?
…それにしても、ほたるは本当に美人だな…。
そうこうしているうちに、チャンドラ(カマラ&リタの祖父)のナホ(越乃リュウ)ちゃんが飛び込んできて、ミシェルに助けを求める。ハリラムも、マハラジア同士のよしみでチャンドラを救おうとするのですが。
そこに早くも、ルネ(ラッチマンの仲間)のとーやん(榎登也)が飛び込んできて。
それを追うように、ペペルたちが入ってきます。
ここで驚いたのが、園加の、声。
低く絞って、すごくいい声でした♪なんだ、出せるんじゃないですか!そんな素敵な声が♪
園加の、私的に最大の欠点がいきなり克服されていたので、ものすごーーーーく驚きました!!がんばったんだろうなあ。すごいよ、すごいよ!もう芝居も大丈夫になるかもしれない!!その調子で、がんばれ〜!!(←褒めすぎ…)
で、ここでペペルを脅しつけるみっぽー、これがまた良いんですよねぇ(*^ ^*)。
「つまらない真似はさせないよ…」
ゆっくりと、一音一音はっきりと響かせながら、軽くあごをあげて、キツくペペルをにらみつける。
本当は、もう2,3度低い音域で喋れれれば、さらにもっと格好良くなるんだろうな、とは思うのですが。
まぁ、理想を言えばきりがないので…。あの状況であれだけやれれば、十分なんじゃないかと。贔屓目ですけど思っちゃったりしました。…だってかっこいいんだもんっ♪(←痛っ)
■パリのナイトクラブ〜奥の部屋
詐欺師ラジェンドラ(ペペル)。1幕(7年後)の軽妙洒脱な結婚詐欺師とは、うってかわった“切れ者”の“強面”さん。
ピエールの園加よりずーっと凄みがあって、怖すぎなんですよね。刃物の扱いも慣れているし。
7年の間に何があって、こんなに“怖い人”があんなボケボケの(←それは違うんじゃ…)根明キャラに変わったんでしょうかねぇ〜。
だってね。
2幕のペペルは、間違っても「おいらは気障で陽気なヴァガボンド」とか歌いそうな気がしないんです。
ましてや、縄抜けしておいて「逃げやしないよ」だなんて…
あ、ありえない。絶対別人だろうラジエンドラ。
そういえば「今すぐに金がほしいんだ」とか言ってましたよね、7年前に。このときラッチマンにしてやられて金を用意できなかったばっかりに、組織での出世ができなくなって抜けるはめになった、とか?
あるいは、ペペルの親分が何かドジでも踏んでつかまってしまい、その保釈金として急に大金が必要になったのにラッチマンのせいで用意できず。その間を敵に狙われて、組織そのものが崩壊してしまった、とか…
そんでもって、その組織を立て直すために敵方の首領に会いに行って、何か無体な要求でもされて……
…………コホン。(何が無体だ。落ち着け)
えーっと。
ここでは、「軽妙洒脱」はラッチマンの代名詞なんですよね。
ペペルはひたすら「強面」ですから。
それでも、ペペルは意外と義理堅い、「玄人」らしい「玄人」なんですね。素人じゃない。
詐欺ははたらくけど、むやみにカモでもない一般人に手は出さないし、仲間内のルールはきっちり守る。
こういう人が、組織を抜けて手下たちを手放し、独立したら。
今まではある程度、部下を統御するために突っ張っていたところも緩んで、ああいうすっ呆けたキャラが出てくるのかもしれません。
…わかるような、わからないような。
ダイスのダンス。
紫吹さんの「ガイズ&ドールズ」の「女神よ今夜だけ」のダンスシーンも強烈に印象的でしたが。
この場面もものすごくかっこよかったです。麻子さん、こういうダンス本当に似合うなあ。
祐飛さんも、ダンサーに囲まれて良くがんばったなあ…(←甘やかしてすみません)
勝負に負けたペペルの引っ込みから、ダイスの種明かし、そして父親をからかって暗転するまでの一連のお芝居。
脚本自体が良くできているのはもちろんなのですが、やっぱりヒロさんの巧さっていうのはすごいなあと思いましたね。どうしても若くなりがちなナホちゃんや、逆に年上になりやすい麻子さんをフォローして、キチンと観客の笑いにつなげていく。
どこがどう、と具体的に指摘できませんが、ヒロさんが居てくれてよかった〜〜〜!!と思いました(^ ^;。
そして、ラストのみっぽーの「ラッチマンの勝負は、いつ見ても気持ちがいいねぇ〜!」という台詞が大好きです♪
で。最後になりましたが、この場面での一番のMyツボ。
ラッチマンとハリラムが話し合っている間、上手のテーブルに座って葉巻を銜える祐飛ペペルに、すかさず、流れるような動作でライターを差し出す園加ピエール。
…二人の間をあんまりにも絶妙な空気が流れていて、倒れそうになりました…。
もしかしたら、ピエールの方が年上設定?とも思ったのですが。
やっぱり、「同い年」設定の方が萌えるかな、と。(←萌えで設定作るな)
ちなみにここは、終始一言も喋らないで下手にいるゆりやくんが、帽子の角度といい、スーツのラインといい、微妙にかっこいいです♪紫乃ちゃんのジャンも、長身が衣装によく映えて、とっても素敵。あと、るうちゃんの帽子の被り方(角度)も粋になったなあ、と(ファンシーダンスのオープニングではイマイチだったので…)。
下級生もみんな、どんどん垢抜けてかっこよくなっていきますよね!本公演がめっちゃ楽しみ〜〜!
■ハイダラバード〜王城の回廊
7年後、「現在」のハイダラバード王城。
まず登場するのは「童子」の4人。(白華)れみちゃんを中心に、かわいらしくキュートに踊り歌います。皆可愛い娘役さんたちなのに、この衣装が案外似合うなあ…びみょー。
で、童子たちが4人でじゃれあいながら下手に引っ込むと、暢気な音楽にのって、上手から憲兵隊長(研)に牽かれたペペルが登場。
歌いながら縄を研ちゃんに巻きつけて、「逃げやしねぇよ」と言い捨てて去る。
その引っ込みに、ついつい拍手してしまうのは、ファンだから、だけじゃないはずだ………マジカッコよかった〜!(ドキドキ)
ところで。
冒頭で「脚本は、ほとんど変更なし」と書きましたが。
ここは明らかに違ってますね。星組のプログラムによると、この引っ込みでのペペルの捨て台詞(?)は
「ハハハ、お前らごときに掴まる俺じゃないが、何処へも逃げやしないよ」
ま、他の部分に影響がないのでどうでもいいっちゃどうでもいい変更なのですが。
あまり無駄なおしゃべりをせず、ほとんど2重人格なんじゃないかと思うほど表と裏の懸隔が大きい祐飛さんのペペルには、やっぱりあの「捨て台詞の短さ」っていうのもすごく大事な要素なんだろうな、と思いました。
この後の、カマラとリタのデュエットとそれに続くラッチマンのソロ。
ラッチマンは、このときにはもう完全に「掛け違ったボタンは戻らない」ことを自覚しています。
そして、かなみちゃんのカマラにも、それは薄々わかっている。
リタは、信じた人に裏切られて一つ大人になり、
カマラも愛した人を裏切ってしまった自分を許すことができない。
この、姉妹のデュエットで。
かなみちゃんの歌は、もはや「娘役」の枠を超えてしまっているんだな、と思いました。
澄んで軽やかな、まっすぐなあいちゃんの歌に比べて、あまりにもまろやかで深い、やわらかな唄。
「娘役」と「女役」のデュエットだな、と思いました…。
■再び、パリ
パリからインドへ、7年の時を越えて時間は流れて。
その最後の半年で、出会い、恋に落ち、別れを決意した、若い恋人たち。
それから何年かが過ぎて、女は恋人を求めてパリの街をさまよっている。
星組の帝劇公演を観たときは。
「ダル・レークの恋」は、「大人の恋物語」なのだと。
痩せ我慢をして女の前から姿を消す男と、自分の罪を自覚して男を捜す女の物語なのだ、と。
そう思っていました。
でも。
月組は、もっとリアルな「真実の愛と偽りの愛」をテーマに、“若い恋人たち”の物語を語っていたような気がします。
愛人の真実を見抜くことができなかった自分を責めたあげく、カマラは急速に“大人”になる。
子供時代の終わり。
だからこそ、パリの街で歌い、踊る「若者たち」の、若さが眩しい。
純粋で、可愛くて、明日を信じて踊る若者たちの、あの軽やかさ。
必死になってラッチマンの行方を捜すカマラ。
ラッチマンの名を聞いてふと立ち止まった女も、何も言わずに行ってしまう。
そして、ラッチマンもまた、彼女が去るにまかせて、まことの愛を探してさまよう。
もしかしたら、彼はまだ“若い”ままなのかもしれません。そんな彼が、いつか本当の「大人」になって、カマラと再び出会ったならば。
今度こそ、すれ違った二人の心も、もう一度めぐり合うことができるのかもしれない。
掛け違ったボタンも、一度全部はずしてつけなおせばちゃんとなるのだから。
何年先になるかはわからないけれども、
麻子さんのラッチマンと、かなみちゃんのカマラは、きっとまたいつかこの巴里で出会うのではないか、と。
そんな後味を残して、お芝居は幕をおろしました…。
…きっとペペルも、1年もしたらまた出てきて女を口説き始めるに違いない! (^ ^;ヾ
■フィナーレ〜まことの愛
ペペル、じゃないや。祐飛さんが上手花道から登場。(「インドの青年」であるらしい。私はまた、てっきり火の神・アグニ神あたりだとばかり…だって衣装も赤金だし)
一緒に踊ってくれる娘役さん二人はおときち(音姫すなお)と(白華)れみ。
これも、迦楼羅と迦陵頻伽の姉妹なのかな、くらいの気分で観ていたのですが。…ただの「踊る娘」だった。がっくり…。
影ソロはすずな(憧花ゆりの)。これは、声質にも合っていたし、すごくよかったです。すずなは決して歌姫ではない(前回公演「ファンシー・ダンス」のエトワールを思えば)のですが、歌は巧いんだよね。こういうピンポイントの使い方で、声質にあった歌を与えられれば圧倒的な存在感があるなあと思いました。
■フィナーレ〜曼陀羅
いやもう。この場面だけのために通いたかったです、はい。
ああ、ここだけどこかでやってほしい。麻子さんセンター、きりやん&園加を両脇に従えて、あとは男女とも同じメンバーで、ぜひ。
やっぱりKAZUMI-BOYさんの振り付け、かっこよくて大好きだ〜!!通います!
■フィナーレ〜ロケット
えーっと。下手二番目の篁くん、笑顔満開でめちゃくちゃ目だってました。面白くって目が離せない!
下手端はしのちゃん。この人は本当にスタイルいいなあ…。もうずいぶん上級生になって、ロケットも卒業してしまうんでしょうか。さびしいよ〜!!
上手端はあちょうさん。いやあ、あちょうさんのダイナマイトバディ、超炸裂してました。太腿の量感は真似できる人いませんねー。…化粧もな。
本公演でロケットやってた時からずーっと好きだったけど、なんだか感慨深いです。
鼓さんはとってもスタイルがいい。足が長くてまっすぐで。楽しそうにロケットしてます。個人的にはおときちのロケットが貴重で(笑)。可愛いなあ可愛いなあ。ちょっと細すぎるんですけど、もう少し肉つけてみない?>おときち。
■フィナーレ〜真珠
麻子さん、かなみちゃん、祐飛さん。3人並ぶとやっぱり豪華だわ(*^ ^*)。
「ダル・レークの恋」では、麻子さんとかなみちゃんはがっつり組むけど、ペペルとカマラは捕まるところでちょっとすれ違うくらいなんですよね。この3人がきちんと並ぶのは、公演全体でパレードとここだけなので、実は意外と緊張してしまいます(笑)。
しかし、3人とも衣装がよく似合うなあ〜!!
以前、「Blue Moon Blue」で星組さんがここで使った衣装を使っていたので、今回どうするのかなーと思っていましたが。…新調ですよね?あれ。すごくドレープがきれいで、白に白で刺繍、という贅沢な布がたっぷり使われていて、オペラグラスで観ても豪華な感じ。
麻子さん、祐飛さんが衣装が似合うのは基本として(苦笑)、かなみちゃんもこのくらい露出の多い衣装だとものすごくプロポーションがバランスよく、素敵に見えますね。もともと、娘役としてはちょっと豊かすぎるけど、一人の女性としてはものすごく色っぽくてきれいなラインなので。もっともっと衣装さんもかなみちゃんが素敵に見える衣装を出してあげてほしいですね。
トップ娘役はきれいで当たり前、なので。
よろしくお願いします!
■パレード
エトワールはあいあい。…あいあいの歌、好きなんですけど、プロローグも2幕のパリのショーもあいちゃんなので、本音を言えば、役らしい役の無かったおときちあたりにやってほしかったですね。エトワール向きの美声だと思うし。
あいちゃんは、歌は全然下手じゃないけど、娘役ソロ&デュエット向きであって、決してエトワール向きの歌姫声ではないので。
ちょっともったいない気がしました。
真珠の3人は、また着替えて登場。
同じ白の衣装だけど、材質も何もかも全部違ってる…ってことは、着替えたんだよねこの3人?
…せっかく着替えるんなら、同じ白じゃなくってもいいじゃんと小一時間……(涙)
やっと最後まできたーーー。
…一番大事な、バルコニーからハウスボートまでを飛ばしているんですけど(滝汗)。
あそこは……また、いつか、
書けたらいいなあ、と。
とりあえず。
みなさまのコメント(&訂正)をお待ちしておりマース!
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脚本ってほぼそのままなんですね。びっくりしました。
一言一句間違いなく同じ、ってことはもちろん無いんですけど、あまりにも前回観た時と作品の印象が違うので、脚本も演出もかなりいじっているんだろうとばかり思っていたのですが…。
装置は大分違いますけど、衣装は写真で残っている限りではほとんど同じ。大劇場と全ツアーなので出演人数が全然違いますが、台詞も歌詞も覚えている限りでは全部同じ。
違うのは、役者だけ(プラス、時代と)。
それで、あんなに印象が違うなんて!!
これだから「舞台は生モノ」なんですね…。
あらためて驚いてしまったのでした。
それにしても、昔のプログラムはいいですねぇ。脚本がついていて600円だったなんて…考えられない。
脚本があるから、一言しか台詞のない下級生でも覚えやすくて、組ファン的にも楽しかったのに。
今のプログラムも、脚本載せてくれればいいのになあ。どうしてやめてしまったのでしょうか。なのに値上がってるしっ。
エリザベートとか、そういう版権のある外部作品は仕方ないかもしれませんが、宝塚オリジナルは脚本も是非載せてほしい!!です〜っ。
さて。それでは、「下級生観察日記」の続きを、2幕から。
主役コンビの行き違いについては、もう少し私の中でこなれたら、書いてみたいと思います…。
(ご興味のある方、ぜひ18日の日記のコメント欄をチェックしてみてください♪)
■パリのナイトクラブ〜ショー
「七年前、パリ」という麻子さんのアナウンスで幕が開くと、
(城咲)あいちゃんをセンターに娘役さんたちがキメポーズ。
…初見で、『な〜んだ、あいちゃんスカート有りなのか』と思ったのは私だけでしょうね…。
ま、一節歌ってからあいちゃんは下手へ向かい、ちゃんとスカートを脱いでくれるんですけど。
まぁ、その脚の長いこと細いことキレイなことっ!!
いやぁ、いつ観てもいいものはいいですねっ♪ダルマ姿で歩いているだけで本当に目の保養です。あいちゃん、そのプロポーションどうやって維持しているのか教えてっっっ〜!!
あいちゃんが脚を出してからも(なんつー言い方)、ショーはまだまだたっぷりと続いて。
研(ルイス)ちゃん、(光月)るうちゃん、みりお(明日海りお)くん、(紫門)ゆりやくんの4人が、白の衣装で登場。
研ちゃんがダンサーなことは勿論知っていますが、感心したのはマント捌きの美しさですね。さりげなく裾を掴んで翻したり、身体に巻き付かないようにさりげなく押さえたり、とにかくさりげないの!!下級生ズ(とくにゆりや)がおろおろバサバサやっている中で、研ちゃんのマントだけが意志持つモノのように華やかに弧を描いて動いていく。
こういうのって本当に経験なんだなあ、とシミジミ思いました…。
■パリのナイトクラブ
下手のテーブルには(天野)ほたるちゃんを中心に、あちょう(華央あみり)さんと篁(祐希)くん。ほたるは、華やかな美貌をストレートロングのちょっと凝った鬘で囲い、本当に「美人」オーラを強く発して、すごい華やか。
あちょうさんと篁くんも落ち着いた感じで話しています。
上手のテーブルには、鼓(英夏)さん中心に娘役さんが二人、表情豊かに楽しそうにお喋り中。
さらに上手にはバーカウンターがあって、そっちには研ちゃんと一緒に琴音(和葉)さんと風音まゆきちゃんがいたと思うのですが…
違っていたらごめんなさいm(_ _)m。(自信なし)
ガチャ(一色瑠加)のジョルジュさんは、ボーイ長なのかなあ?ダンサーなだけに動作が滑るようにキレイで、高級ナイトクラブの雰囲気をしっかり作っていましたね♪
#また「ジョルジュ」って名前だけでウケてしまう自分が…(笑)ジョルジュなんてありふれた名前だってゆーのに。
そして、その下で店内を影のようにひっそりと歩き回るボーイ役の五十鈴(ひかり)さんと(沢希)理寿さんのお二人。
二人ともボーイの制服(?)がよく似合ってカッコ良かったです♪特に、理寿さんがテーブルを片付けようと屈んだはずみに、顔にはらりと落ちた前髪!すっげ素敵でした〜♪見惚れちゃった(^ ^;
真ん中のテーブルでは、もちろん麻子さんとハリラムパパのヒロ(一樹千尋)さんがやりあっている真っ最中。
麻子さんの声はよく通りますね。いい声だなあ〜♪
「父上が〜」という台詞が、いちいち甘えたっぽくて、1幕との年齢差がよく出ていたと思います。
ここは、1幕の「現在」から見て「7年前」。
で。観る度に悩んでいたのですが、このときラッチマンはいったい何歳なのでしょうか?
一応、ラッチマンの前身とか細かい設定とかは後で考えようと思って取っといてあるのですが、これだけはすっごく気になってるんですよ。
黒服を粋に着こなして、カッコよくグラスを傾ける仕草は10代には見えませんが、回想シーンのラストでハリラムの時計をスるあたりのキャラクターは、実はもっと若いのかなーとも思うし…。
いちおう、私の中では回想のパリで18歳、7年後には25歳で気鋭の新任大尉、という設定になっているのですが(根拠皆無)。
…何か設定をご存知の方は教えてくださいませ!(麻子さん、お茶会とかでお喋りなさらないかしら?)
んで、私の勝手設定を続けさせていただきますと。
回想シーンでのペペルが23歳(ラッチマンより少し上)、ピエール(桐生園加)も同じくらい、ルネが15歳か16歳(…滝汗)ってところかな、と。
ミシェルは…かなり迷うところでして。
本来は30代といいたいのですが、さすがにそこまで年の差は感じなかったので(実年齢を考えれば、一応年上に見えただけでもたいしたものだと思いますが)、こちらも若くして店を持った遣り手のマダムということで、25歳くらいかな、と。
7年後。ラッチマンが25歳でカマラは20歳前後?で、ペペルは30歳か…びみょーだけど。でもそれ以上若くてもちょっとなあ。
リタは17歳くらいでしょうか。おマセな高校生。んで、ラジオン&ビーナが16歳と15歳とか、そのくらい。…中学生かよ。
クリスナとアルマは年齢不詳ですが、なんとなくアルマは、カマラに対する対抗意識から考えてもカマラとそんなに変わらないような気がするので22,3歳、クリスナは…30歳でどうかしら。ペペルと同い年になってしまいますが…。
ペペルよりは上の方がいいのかなあ。あんまり関係ないような気もするし、大いに論じたい気もしますね、クリスナについては。
さて。
本題に戻って、パリのナイトクラブ『ミシェルの店』。(←本当にこれが店名なのかなあ……イケてねーっ!涙)
下手袖から、女主人ミシェル役のみっぽー(美鳳あや)登場。ぐるっと店内を見渡してから下手のテーブルに寄り付き、ジョルジュやボーイたちの様子を横目でチェックしながら話に加わります。(この目配りがまた、すごくリアル。みっぽー、どこでこんなの覚えたのでしょうか)
おりしも。隣(真ん中)のテーブルでは親子喧嘩のまっ最中。
「とっととベンガルに帰ってこんかい、このバカ息子が!」くらいの勢いで怒鳴りながら立ち上がった父親とラッチマンの間に、ミシェルが入る。
「お話が弾んでいるようでございますねぇ」
みっぽーの、ここの冷ややかな口調、大好きです。
それでもおさまらないハリラムに呆れて立ち上がり、バーカウンターに向かうラッチマンの背中にちょっと非難の視線を投げつつ、興奮して息子を追いかけようとした父親をなだめて座らせます。その手際の鮮やかなこと♪(←いや、演出ですから)
この親子が騒いでいる間に、鼓さんは娘役さんをエスコートして下手へ向かい、下手テーブルの手前でしばらく踊っています。
ホールドがしっかりしていて踊りやすそう。
そのうち、あちょうさんか篁くん、どちらかが鼓さんに気づき、「おや、久しぶりですな」というような挨拶をし、それぞれに連れの女性を紹介して…という芝居をしていましたね。このあたり、私が観たときはほぼ同じ流れでしたが、ずーっと同じだったのでしょうか?
…それにしても、ほたるは本当に美人だな…。
そうこうしているうちに、チャンドラ(カマラ&リタの祖父)のナホ(越乃リュウ)ちゃんが飛び込んできて、ミシェルに助けを求める。ハリラムも、マハラジア同士のよしみでチャンドラを救おうとするのですが。
そこに早くも、ルネ(ラッチマンの仲間)のとーやん(榎登也)が飛び込んできて。
それを追うように、ペペルたちが入ってきます。
ここで驚いたのが、園加の、声。
低く絞って、すごくいい声でした♪なんだ、出せるんじゃないですか!そんな素敵な声が♪
園加の、私的に最大の欠点がいきなり克服されていたので、ものすごーーーーく驚きました!!がんばったんだろうなあ。すごいよ、すごいよ!もう芝居も大丈夫になるかもしれない!!その調子で、がんばれ〜!!(←褒めすぎ…)
で、ここでペペルを脅しつけるみっぽー、これがまた良いんですよねぇ(*^ ^*)。
「つまらない真似はさせないよ…」
ゆっくりと、一音一音はっきりと響かせながら、軽くあごをあげて、キツくペペルをにらみつける。
本当は、もう2,3度低い音域で喋れれれば、さらにもっと格好良くなるんだろうな、とは思うのですが。
まぁ、理想を言えばきりがないので…。あの状況であれだけやれれば、十分なんじゃないかと。贔屓目ですけど思っちゃったりしました。…だってかっこいいんだもんっ♪(←痛っ)
■パリのナイトクラブ〜奥の部屋
詐欺師ラジェンドラ(ペペル)。1幕(7年後)の軽妙洒脱な結婚詐欺師とは、うってかわった“切れ者”の“強面”さん。
ピエールの園加よりずーっと凄みがあって、怖すぎなんですよね。刃物の扱いも慣れているし。
7年の間に何があって、こんなに“怖い人”があんなボケボケの(←それは違うんじゃ…)根明キャラに変わったんでしょうかねぇ〜。
だってね。
2幕のペペルは、間違っても「おいらは気障で陽気なヴァガボンド」とか歌いそうな気がしないんです。
ましてや、縄抜けしておいて「逃げやしないよ」だなんて…
あ、ありえない。絶対別人だろうラジエンドラ。
そういえば「今すぐに金がほしいんだ」とか言ってましたよね、7年前に。このときラッチマンにしてやられて金を用意できなかったばっかりに、組織での出世ができなくなって抜けるはめになった、とか?
あるいは、ペペルの親分が何かドジでも踏んでつかまってしまい、その保釈金として急に大金が必要になったのにラッチマンのせいで用意できず。その間を敵に狙われて、組織そのものが崩壊してしまった、とか…
そんでもって、その組織を立て直すために敵方の首領に会いに行って、何か無体な要求でもされて……
…………コホン。(何が無体だ。落ち着け)
えーっと。
ここでは、「軽妙洒脱」はラッチマンの代名詞なんですよね。
ペペルはひたすら「強面」ですから。
それでも、ペペルは意外と義理堅い、「玄人」らしい「玄人」なんですね。素人じゃない。
詐欺ははたらくけど、むやみにカモでもない一般人に手は出さないし、仲間内のルールはきっちり守る。
こういう人が、組織を抜けて手下たちを手放し、独立したら。
今まではある程度、部下を統御するために突っ張っていたところも緩んで、ああいうすっ呆けたキャラが出てくるのかもしれません。
…わかるような、わからないような。
ダイスのダンス。
紫吹さんの「ガイズ&ドールズ」の「女神よ今夜だけ」のダンスシーンも強烈に印象的でしたが。
この場面もものすごくかっこよかったです。麻子さん、こういうダンス本当に似合うなあ。
祐飛さんも、ダンサーに囲まれて良くがんばったなあ…(←甘やかしてすみません)
勝負に負けたペペルの引っ込みから、ダイスの種明かし、そして父親をからかって暗転するまでの一連のお芝居。
脚本自体が良くできているのはもちろんなのですが、やっぱりヒロさんの巧さっていうのはすごいなあと思いましたね。どうしても若くなりがちなナホちゃんや、逆に年上になりやすい麻子さんをフォローして、キチンと観客の笑いにつなげていく。
どこがどう、と具体的に指摘できませんが、ヒロさんが居てくれてよかった〜〜〜!!と思いました(^ ^;。
そして、ラストのみっぽーの「ラッチマンの勝負は、いつ見ても気持ちがいいねぇ〜!」という台詞が大好きです♪
で。最後になりましたが、この場面での一番のMyツボ。
ラッチマンとハリラムが話し合っている間、上手のテーブルに座って葉巻を銜える祐飛ペペルに、すかさず、流れるような動作でライターを差し出す園加ピエール。
…二人の間をあんまりにも絶妙な空気が流れていて、倒れそうになりました…。
もしかしたら、ピエールの方が年上設定?とも思ったのですが。
やっぱり、「同い年」設定の方が萌えるかな、と。(←萌えで設定作るな)
ちなみにここは、終始一言も喋らないで下手にいるゆりやくんが、帽子の角度といい、スーツのラインといい、微妙にかっこいいです♪紫乃ちゃんのジャンも、長身が衣装によく映えて、とっても素敵。あと、るうちゃんの帽子の被り方(角度)も粋になったなあ、と(ファンシーダンスのオープニングではイマイチだったので…)。
下級生もみんな、どんどん垢抜けてかっこよくなっていきますよね!本公演がめっちゃ楽しみ〜〜!
■ハイダラバード〜王城の回廊
7年後、「現在」のハイダラバード王城。
まず登場するのは「童子」の4人。(白華)れみちゃんを中心に、かわいらしくキュートに踊り歌います。皆可愛い娘役さんたちなのに、この衣装が案外似合うなあ…びみょー。
で、童子たちが4人でじゃれあいながら下手に引っ込むと、暢気な音楽にのって、上手から憲兵隊長(研)に牽かれたペペルが登場。
歌いながら縄を研ちゃんに巻きつけて、「逃げやしねぇよ」と言い捨てて去る。
その引っ込みに、ついつい拍手してしまうのは、ファンだから、だけじゃないはずだ………マジカッコよかった〜!(ドキドキ)
ところで。
冒頭で「脚本は、ほとんど変更なし」と書きましたが。
ここは明らかに違ってますね。星組のプログラムによると、この引っ込みでのペペルの捨て台詞(?)は
「ハハハ、お前らごときに掴まる俺じゃないが、何処へも逃げやしないよ」
ま、他の部分に影響がないのでどうでもいいっちゃどうでもいい変更なのですが。
あまり無駄なおしゃべりをせず、ほとんど2重人格なんじゃないかと思うほど表と裏の懸隔が大きい祐飛さんのペペルには、やっぱりあの「捨て台詞の短さ」っていうのもすごく大事な要素なんだろうな、と思いました。
この後の、カマラとリタのデュエットとそれに続くラッチマンのソロ。
ラッチマンは、このときにはもう完全に「掛け違ったボタンは戻らない」ことを自覚しています。
そして、かなみちゃんのカマラにも、それは薄々わかっている。
リタは、信じた人に裏切られて一つ大人になり、
カマラも愛した人を裏切ってしまった自分を許すことができない。
この、姉妹のデュエットで。
かなみちゃんの歌は、もはや「娘役」の枠を超えてしまっているんだな、と思いました。
澄んで軽やかな、まっすぐなあいちゃんの歌に比べて、あまりにもまろやかで深い、やわらかな唄。
「娘役」と「女役」のデュエットだな、と思いました…。
■再び、パリ
パリからインドへ、7年の時を越えて時間は流れて。
その最後の半年で、出会い、恋に落ち、別れを決意した、若い恋人たち。
それから何年かが過ぎて、女は恋人を求めてパリの街をさまよっている。
星組の帝劇公演を観たときは。
「ダル・レークの恋」は、「大人の恋物語」なのだと。
痩せ我慢をして女の前から姿を消す男と、自分の罪を自覚して男を捜す女の物語なのだ、と。
そう思っていました。
でも。
月組は、もっとリアルな「真実の愛と偽りの愛」をテーマに、“若い恋人たち”の物語を語っていたような気がします。
愛人の真実を見抜くことができなかった自分を責めたあげく、カマラは急速に“大人”になる。
子供時代の終わり。
だからこそ、パリの街で歌い、踊る「若者たち」の、若さが眩しい。
純粋で、可愛くて、明日を信じて踊る若者たちの、あの軽やかさ。
必死になってラッチマンの行方を捜すカマラ。
ラッチマンの名を聞いてふと立ち止まった女も、何も言わずに行ってしまう。
そして、ラッチマンもまた、彼女が去るにまかせて、まことの愛を探してさまよう。
もしかしたら、彼はまだ“若い”ままなのかもしれません。そんな彼が、いつか本当の「大人」になって、カマラと再び出会ったならば。
今度こそ、すれ違った二人の心も、もう一度めぐり合うことができるのかもしれない。
掛け違ったボタンも、一度全部はずしてつけなおせばちゃんとなるのだから。
何年先になるかはわからないけれども、
麻子さんのラッチマンと、かなみちゃんのカマラは、きっとまたいつかこの巴里で出会うのではないか、と。
そんな後味を残して、お芝居は幕をおろしました…。
…きっとペペルも、1年もしたらまた出てきて女を口説き始めるに違いない! (^ ^;ヾ
またちょっと話が逸れてしまうのですが。
このときに、園加とみりおが歌いながら踊る曲のタイトルは、「パリの空の下」。
…どっかで聞いたようなタイトルだな(爆)。
植田さんも、「パリっ!パリっ!♪」なんて歌わせるくらいだったらこの曲使えばよかったのに。タイトルもちょうどいいし。…逆だけど。
ちなみにこの曲は、仏蘭西映画「巴里の空の下 セーヌは流れる」の主題歌。有名なイベット・ジローの名曲なんですね。ずっと「好きなのに曲名がわからん!」と思っていた曲だったので、今回判明してとてもうれしかったです!
アコーディオンのすばらしい音楽を提供してくださっている素敵サイト様をご紹介させていただきます♪
http://www.asahi-net.or.jp/~kx8y-hgmt/midi/parisoraandrehoff.htm
■フィナーレ〜まことの愛
ペペル、じゃないや。祐飛さんが上手花道から登場。(「インドの青年」であるらしい。私はまた、てっきり火の神・アグニ神あたりだとばかり…だって衣装も赤金だし)
一緒に踊ってくれる娘役さん二人はおときち(音姫すなお)と(白華)れみ。
これも、迦楼羅と迦陵頻伽の姉妹なのかな、くらいの気分で観ていたのですが。…ただの「踊る娘」だった。がっくり…。
影ソロはすずな(憧花ゆりの)。これは、声質にも合っていたし、すごくよかったです。すずなは決して歌姫ではない(前回公演「ファンシー・ダンス」のエトワールを思えば)のですが、歌は巧いんだよね。こういうピンポイントの使い方で、声質にあった歌を与えられれば圧倒的な存在感があるなあと思いました。
■フィナーレ〜曼陀羅
いやもう。この場面だけのために通いたかったです、はい。
ああ、ここだけどこかでやってほしい。麻子さんセンター、きりやん&園加を両脇に従えて、あとは男女とも同じメンバーで、ぜひ。
やっぱりKAZUMI-BOYさんの振り付け、かっこよくて大好きだ〜!!通います!
■フィナーレ〜ロケット
えーっと。下手二番目の篁くん、笑顔満開でめちゃくちゃ目だってました。面白くって目が離せない!
下手端はしのちゃん。この人は本当にスタイルいいなあ…。もうずいぶん上級生になって、ロケットも卒業してしまうんでしょうか。さびしいよ〜!!
上手端はあちょうさん。いやあ、あちょうさんのダイナマイトバディ、超炸裂してました。太腿の量感は真似できる人いませんねー。…化粧もな。
本公演でロケットやってた時からずーっと好きだったけど、なんだか感慨深いです。
鼓さんはとってもスタイルがいい。足が長くてまっすぐで。楽しそうにロケットしてます。個人的にはおときちのロケットが貴重で(笑)。可愛いなあ可愛いなあ。ちょっと細すぎるんですけど、もう少し肉つけてみない?>おときち。
■フィナーレ〜真珠
麻子さん、かなみちゃん、祐飛さん。3人並ぶとやっぱり豪華だわ(*^ ^*)。
「ダル・レークの恋」では、麻子さんとかなみちゃんはがっつり組むけど、ペペルとカマラは捕まるところでちょっとすれ違うくらいなんですよね。この3人がきちんと並ぶのは、公演全体でパレードとここだけなので、実は意外と緊張してしまいます(笑)。
しかし、3人とも衣装がよく似合うなあ〜!!
以前、「Blue Moon Blue」で星組さんがここで使った衣装を使っていたので、今回どうするのかなーと思っていましたが。…新調ですよね?あれ。すごくドレープがきれいで、白に白で刺繍、という贅沢な布がたっぷり使われていて、オペラグラスで観ても豪華な感じ。
麻子さん、祐飛さんが衣装が似合うのは基本として(苦笑)、かなみちゃんもこのくらい露出の多い衣装だとものすごくプロポーションがバランスよく、素敵に見えますね。もともと、娘役としてはちょっと豊かすぎるけど、一人の女性としてはものすごく色っぽくてきれいなラインなので。もっともっと衣装さんもかなみちゃんが素敵に見える衣装を出してあげてほしいですね。
トップ娘役はきれいで当たり前、なので。
よろしくお願いします!
■パレード
エトワールはあいあい。…あいあいの歌、好きなんですけど、プロローグも2幕のパリのショーもあいちゃんなので、本音を言えば、役らしい役の無かったおときちあたりにやってほしかったですね。エトワール向きの美声だと思うし。
あいちゃんは、歌は全然下手じゃないけど、娘役ソロ&デュエット向きであって、決してエトワール向きの歌姫声ではないので。
ちょっともったいない気がしました。
真珠の3人は、また着替えて登場。
同じ白の衣装だけど、材質も何もかも全部違ってる…ってことは、着替えたんだよねこの3人?
…せっかく着替えるんなら、同じ白じゃなくってもいいじゃんと小一時間……(涙)
やっと最後まできたーーー。
…一番大事な、バルコニーからハウスボートまでを飛ばしているんですけど(滝汗)。
あそこは……また、いつか、
書けたらいいなあ、と。
とりあえず。
みなさまのコメント(&訂正)をお待ちしておりマース!
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コメント
ものすごーく今更だけど、現実逃避させて下さい。
思いっきりファンモードで、過去の私に戻りたい…。
以前に書かれた感想で、私が熱く語ったと書かれていた件。
ラッチマンの「まことの愛」に対して、偽りの愛を語るペペルの存在について、です。
ねこさんが別人だと言われる、7年前と現在のペペル。実は私は、神奈川では結構違和感無く繋るようになったんですよ。私の中で、ペペルという人が納得できたからだと思うのですが。
リタに疑われた時に、声が急に低くなって「落とし」モードに切り替わるようになったせいかも。広島では慌ててフォローにに入るような感じに思えたのですが、ここで詐欺師の凄味を見せるようになった事で7年前の姿の違和感が薄れたかな。
それに、モード切り替えバージョンのほうが100倍素敵でしたしね(^^)
私もねこさんと同じ、パリでのペペルは「玄人らしい玄人」だと思いました。
混血である彼が、パリの裏の世界でのし上がる為には、誰よりも玄人らしく、悪人であり…また義理も通す必要があったのだろうなと。
で、そこに付け入られて「オセロー」のように部下に裏切られ、「前科12犯」の悪名を得たのかな〜と思ったんですよ。現在は部下はいないみたいだし。
ペペルはインドのどのカーストにも属さない、自由な人。かといってフランス人でもない。
自由の反面、誰とも同じ立場で物事を見る事ができず、また誰からも理解される事が無い人なんですね。フランスにいる間は肌の色から差別的扱いを受ける事も多くあったでしょう。
それでも、彼は肌の色を変える事はできないし、生き方も変えられない。
だから「気にするなよ 俺は俺」なのかなーと。
そうして開き直る事で、7年の間にあの飄々と生きる一見明るいキャラに変貌したんだなーと、勝手に納得したんですけど…どうでしょう?
そう思うと、「愛しているのは金と宝石だけ」という台詞は勿論、あの明るい歌も少し切なく感じます。
リタを騙しながら、彼女から見えない時には冷たい顔を見せるペペル。ふと見せる、深い孤独と虚無感が魅力的でした。
偽りの愛を語りながら、その奥に隠した真実を見つけて欲しい…。本当はこの混血の詐欺師は、誰よりも「まことの愛」を求めているのかもしれない・・・とファンモード入っちゃいました。
リタは愛の言葉を簡単に信じますが、彼の心は全然理解してないんですね。恋に目が眩んで、自分に都合の良い部分しか見ていないから「偽り」に騙される。そんなリタに対して、ペペルはどんどん冷たくなっていって…神奈川ではマジで怖かったです^^;
でも、その冷たさは、リタの純粋さに惹かれているからこそ、理解されない苛立ちだったのかも…とも思ったり。そんな裏の裏まで考えなくていい?
姉のカマラは「まことの愛」を信じる事ができず、妹は「偽りの愛」を信じましたが…二人とも相手の心を理解する事ができなかったんですね。まあ、二人が「目が眩んで」しまった気持ちには、すごく共感できましたけど。ラッチマンもペペルも素敵でしたから(^^)
そして、縄で縛られたペペルには、ついついプガチョフを思い出しました。
祐飛プガチョフは代役もその後の新公でも、やれるだけの事をした清々しい笑顔で、最期を迎えるべく歩いて行きましたよね。その生きる姿勢が、とても美しく思えたものでした。
そして今、このペペルの、自嘲や遣る瀬無さを裏に隠した飄々とした笑顔の、堂々とした引かれっぷりは感慨深いものがありました。
…神奈川で、ねこさんと楽しく笑い転げていたのがすごーく昔の事のように思えます。
あのまま時が止まって、6月22日なんて来なければよかったのに…(泣)
かえって顔を合わせて喋っていると、ここまでは話せないのかもしれないなー、と、読みながら思ってしまったわ(笑)。
>ここで詐欺師の凄味を見せるようになった事で7年前の姿の違和感が薄れたかな。
ああ、確かに私も、広島のときほど「別人」感がなくなったなーとは思いました。そういうことだったのかな?神奈川では、明らかに「悪意を持って」「陥としに」かかってましたもんね。“うまくいけば儲けもん♪”っていう感じではなくなって。
>そこに付け入られて「オセロー」のように部下に裏切られ、「前科12犯」の悪名を得た
部下に裏切られた=ピエールに裏切られた、と読んでしまう私(汗)ってゆーか、ピエールを可愛がりすぎてジャンに裏切られたとかでもいいんですけど(←黙れ)、、、
ただ、ピエールとかジャンとかは生粋のフランス人なんですよね?きっと(根拠は名前だけですが)
だから、彼らがインド系混血のボスを持つっていうのは、凄い葛藤を引き起こすことだったんじゃないかとは思ったんですよ。
だから私は、彼らはペペルの「上ボス」(←ケロさんみたいな?)の命令で彼についていたんじゃないかな、とか思ってました。で、ペペルはその上ボスへの上納金が稼げなかったので、切り捨てられて何か罪でもひっかぶせられたんじゃないかな、と。
で、なんだかんだで牢獄に〜7年〜♪汗で罪を流した〜♪
そうして身一つで娑婆に出てみれば、仮出獄許可証の黄色い紙切れじゃないけど、とにかく肌の色一つとっても差別の対象、という「世界の首都」にいるわけです。
それでも彼は、負けなかった。きっと、自分を切り捨てた「組織」をぶっ潰したんですよ、たった独りで。
で、「気にするなよ、俺は俺〜♪」キャラに変貌した、と。
…いや、すいません100%妄想です。
なんか最近、いろんな妄想が暴走して大変です…(汗)。
>ペペルはインドのどのカーストにも属さない、自由な人。かといってフランス人でもない。
確かに、その位置どりって彼を考える上ですごく重要なポイントかも。
>リタを騙しながら、彼女から見えない時には冷たい顔を見せるペペル。
>ふと見せる、深い孤独と虚無感
そう。あそこは、バルコニーでカルメンを口説くプルミタスを思い出して泣きそうになりました(@神奈川)。
生きるために、自分のアイデンティティを見つけるために、身体を食い破ってしまいそうな憎しみに出口を与えるために、嘘の恋を演じるしかないプルミタス。
自分の欺瞞に気づかない嘘の“恋人”を嘲笑いながら、気づいてもらえない自分の心が血を流していることは見ない振りをして。
恥ずかしがって背を向けた恋人(リタ)に愛を囁きながら、ふと横をみて冷笑するペペル。その心の一番奥底では、まさに“その一瞬”に振り返ってもらえないことに、どれほど深く傷ついていることか。
「俺の愛が本当だよ」と囁く彼自身が、どれほど「本当の愛がほしい」と思っていることか。
ただ私は、この混血の詐欺師が真実に求める「まことの愛」の対象は、リタじゃなかったんじゃないかと思いますした。
リタを抱きながら、他のひとを思っていたんじゃないかな、と。
…その相手がラッチマンだったらとっても萌えなんですけど、残念ながらそうは見えないんですよね…(^ ^;ゞ
いっそミシェルでどうだ、と思ったりする私は、多分かなり正気を怪ぶまれているんだろうなぁ…。
>姉のカマラは「まことの愛」を信じる事ができず、妹は「偽りの愛」を信じましたが…二人とも相手の心を理解する事ができなかったんですね。
おお、なんて的確な表現。深いなあ相変わらず。
>まあ、二人が「目が眩んで」しまった気持ちには、すごく共感できましたけど。ラッチマンもペペルも素敵でしたから(^^)
ねっ(^ ^)!
(ペペル的)ラストシーンについては。
プガチョフは、私にとってはあまりにも「特別」な思い出なので、語りだすとそれだけで1万字いきそうなんですが。
あの軽妙な音楽と面白い動きでごまかされていますが、あそこでペペルはジャスビルにものすごく辛辣なことを言ってるんですよね。
確かにそのとおりだけど、お前はジャスビルの普段の言動なんて知らないだろう!?って感じ。
多分あれは、ペペル自身に向けた言葉なんでしょうけれども。
あの台詞を言いながら、縄を玩びながら、
あんな貌をするなんて、
この卑怯者!とでもいえばいいのか?
祐飛さんのお芝居は、これっぽっちも計算なんてしてなくて(×してない ○できない)、すべてが本能の産物なんだろうなあ、と、
…そう思うと、なんかたとえようもなく切ないです…。
次回大劇場公演の初日まで、あと、36日。
6月22日から、今日でちょうど一週間、ですね……
ここにレスをつけても、気づいてもらえるものだろうか^^;
さてさて、先日私が書いた「ペペルはインドのどのカーストにも属さない、自由な人」の部分はCSで祐飛さんが喋っていた事なんですね。
「身分に縛られず、色々な事からするりするりと逃れている」とかいう感じの事。
で、私はペペルはパリで育った人と、なんとなく自然に思ってしまいました。
だってインドで育ったら「どのカーストにも属さない」という事は有り得ない、よね?父親に階級が無くても、母親のカーストが適用されるだろうし。少なくとも少年期以降くらいから、パリにいたのかな〜と。
でもそれなら。カーストからは逃れても、白人の国の混血児として差別に耐えてたんじゃないか…と思ったワケです。
そして頑張ってナイフの腕を磨いて、裏の世界で少しでもナメられないように突っ張って生きていたのが7年前。
んで、賭けに負けてお金を工面できず転落人生を転げ落ちるうちに、前科12犯の悪名と共に「俺は俺」という開き直りの境地に至ったのかと思いました。
>彼らがインド系混血のボスを持つっていうのは、凄い葛藤を引き起こすことだったんじゃないかとは思ったんですよ。
>だから私は、彼らはペペルの「上ボス」(←ケロさんみたいな?)の命令で彼についていたんじゃないかな、とか思ってました
なるほどねー。
私は「大坂侍」を見た後、天野@マギーのように、餌をチラつかせつつ信用できない部下をコントロールしながら使っていたのかなーと思ってた。
そして、黒門の親分@絵理さんのように、おいしい餌を与えられなくなった時点で、あっさり裏切られたんだろうなーと。
混血のペペルの部下になるには、やはり葛藤があるだろうと私も思ったので「オセロー」を連想したワケですが。
でもねぇ…。
>きっと、自分を切り捨てた「組織」をぶっ潰したんですよ、たった独りで。
大変申し訳ないけど…。どんなに頑張って妄想してみても、祐飛ペペルがそんない強くてカッコ良い人には…ちょっと^^;
私に妄想できるのは。
懲りずにインド大使館に怪しげな宝石を売りつけに行ったペペル。
あまりの胡散臭さに、大使館員が疑いの目を向けた。するとピエールがキレて怒鳴り出し、ペペルがギロリと睨み付けると、大使館員はビビッてお金を払った。その後、彼は大使館から強盗として手配された。…ペペルは詐欺を働いたつもりだったのに。
そんな、トホホな感じのほうが似合うと思います。私的には(^^ゞ
それともう一つ。
>真実に求める「まことの愛」の対象は、リタじゃなかったんじゃないかと思いますした。
>リタを抱きながら、他のひとを思っていたんじゃないかな、と。
ああ、それはそうなんだけどね。
リタという一人の女性ではなく、彼女の持つ純粋さ…愛されて育った人間の持つ心の豊かさに苛立った。…ってのはどう?
ペペルって、すごく乾いた感じがしたんですよ。理解も愛情も知らない、乾いた人。
誰か特別に思う「ほかの人」も具体的にはいないような。プルミタスのような、愛情の裏返しの憎しみすら持てないんじゃないかと。
愛された事も無く、誰かを愛した事も無い…本当に心から愛してくれる人なら、誰だっていいくらいの虚無感。
愛されないより深い、愛する事を知らない孤独…ペペルからはそんな感じを受けましたです。
今はちょっと本日のニュースで頭がいっぱいなので、あとでゆっくり書かせていただきます。
今夜のところはとりあえず、御礼まで(^ ^)。