ものすごく書きたいネタが一個あるのですが。
とりあえず後回しにして、月組全国ツアーの関東公演について。
本当は昨日観劇して、さあ書こう!と張り切ってPCの前に座ったのですが、途中まで書いて、眠くなってそのまま寝てしまったのでした(苦笑)。中華街で呑みすぎたか?(←いやそんなに呑んでない。食べ過ぎたけど)
神奈川県民ホール。全国ツアーで必ず公演があるという劇場でもないし、私はどちらかと言えば神奈川より市川の方が近いので、今回初めて行ったのですが。
思いの外交通も便利で、観やすくて、しかもびっくりするほど音響が良くて、とってもいいホールでした!(ご贔屓の歌がとっても上手に聞こえた♪←え?)
難を言うなら、ホール内の構造が複雑で、階段とかたくさんありすぎて迷うことかなー。友人と会うのも大変でした。
慣れればなんてことないんでしょうが。
ともあれ。
16日(土)の夜公演は、客席がとっても豪華。
なんと2代目ラジオンのサエコ(彩輝直)さん&ビーナのミコ(妃里梨江)ちゃん、そしてケロ(汐美真帆)さんがおいでになってました。
サエコさんとミコちゃんのことは、麻子さんが挨拶で「2代目アツアツコンビ」とご紹介。サエコさんもすっかり女優らしく華やかになられて、まさに“美女たち”って感じのお二人でした。
ケロさんは別でいらしていたみたいで特に紹介はなかったのですが、ロングソバージュ(?)の髪に相変わらずのスタイルで美人度アップ!私も休憩時間には思いっきりオペラグラスで覗いておりましたが(笑)、お元気そうでなによりでした。
秋にはトークショーもされるようですが、舞台には立たれないのかなー。ノン(久世星佳)さんと共演とかなさったら狂喜乱舞するんですけど私。
さて。
前回観劇してから、あまり間はないのですが。
月組全体が、なんだかいろんな面でしっくり噛み合って、レベルアップしているのを感じました。
特に、ペペルの祐飛さん。
昼公演も観ていた友人に「ちょっとお疲れかも」、みたいな話を
聞いていたので実はドキドキして席に着いたのですが。
……もの凄く良かったですっ!!(←痛っ)
えらく声がよく出ていて、私の一番好きな艶のある歌声をたっぷりと聴かせていただきました。幸せ♪。ケロ&サエ効果か?(←笑)
麻子さんもかなみちゃんも良かったし、みんなが本当に一つの方向を向いて丁寧にお芝居を作りあげていて、なんだかもの凄いパワーを感じました。
今回のツアー、関東は平日ばかりだし平日は18時開演だしで、あまり回数を観ることはできなかったのですが、関東ではずっとあんな調子だったのかしら♪♪
あの公演(土曜夜)をDVDにしてくれたらいいのになあ……。
それでは、公演の流れを追って、下級生レポを。(←えっ?)
すっげー長くなりますのでどうかご覚悟くださいまし。
■プロローグ〜夜霧のパリ
…すみません。ここは祐飛さん&みっぽー(美鳳あや)しか観てません。ってゆーか、みっぽーしか観てないかも。
お二人とも黒い衣装がすごいお似合い。スタイルいいなー。小柄なみっぽーですが、ぴんっと背を伸ばして腕もつま先もいっぱいに伸ばして祐飛さんにしっかり寄り添ってくれるのが可愛い♪♪
そして何より、リフトされている時のポーズの美しさにうっとりです。祐飛さんのホールドがすごく上手に見える(^ ^)
……ありがとう♪大好きです♪
■プロローグ〜睡蓮
…またもやごめんなさい。ここは、水の精の(桐生)園加ちゃんしか観ていないかも。
広島では、睡蓮の精のすずな(憧花ゆりの)が凄く可愛くて凝視していたのですが…。お芝居でのアルマ役と全然違う。黒塗りですが、表情が本当に可愛くて、普通に妖精みたい。
あと、退団する彩橋みゆちゃん、織佳乃ちゃんも入っていて、特にみゆちゃんの可愛い笑顔には癒されました。
二人とも今まであまり目立つショー場面には出ていませんでしたが、線がキレイでちゃんと踊れるんですよね。最後にたっぷり観ることができて、へたに本公演で退団されるより良かったのかもしれないな、と思いました。
で、園加ちゃん。
広島で最初に観た時は、衣装(の似合わなさ)に度肝を抜かれておもわず目を逸らしてしまったのですが(←酷っ)…
やっぱり園加のダンスは凄い!
今回、ちゃんと見て思いました。(←今更?)
足腰のバネが、廻りのメンバーと全然違うんですね。
2、3時間、ずーっと中腰でステップ踏んでいられそう。強靱なというか…だから、流れるような振付でも止めるべきところをキッチリ止められるし、カウントいっぱい使い切ってゆったりと動くこともできる。
早い振付はある程度技術があればこなせるけど、ゆったりとした踊りは筋力がないとできないんだそうですが。
園加ちゃんのアノ筋肉は、伊達じゃないんだなーと思いました。
それに、手を振るだけのシンプルな振りの優雅なこと!
手足がそんなに長いわけではないんですけど(←失礼)、どうやら関節がいっぱいあるらしくて(←?)動きがしなやかなんですよね。流れるよう滑らかに動いて、くっ、と確実に止まる。一つ一つの振りが、本当にキレイに拍いっぱいでキマって。
…この「水の精」みたいな振りは苦手だろうと勝手に思ってました…本当にごめんなさい。
いつかぜひ、「真夏の夜の夢」のパックみたいな役をやってほしいな!(衣装は吟味していただいて、ね)。
この役、星組帝劇公演ではヒロコ(久城彬)さんだったんですよね。…ヒロコさん大好きだったのに、あんまりよく覚えていなくて残念(涙)。こないだのCS、録画し損ねたのが痛い…。
■プロローグ〜シバ神
金の祐飛さん、あれは「シバ神」っていう役だったんですね。
みっぽー、おときち(音姫すなお)、(萌花)ゆりあ、(玲美)くれあの美女4人に囲まれた、破壊と創造の神。
割と重々しい音楽で始まった割には軽やかな音楽にのって、インド風の踊りを披露します。
みっぽーちゃんが、終始目の端で祐飛さんを追っていたのが可愛い♪(←それを見ているお前は何者) おときちも堅実に踊りますよね。ゆりあちゃんは本当に可愛くて線がキレイ、くれあちゃんはパワフル。月娘、本当に皆カワカッコイイなー。
■ホテル・カシミール〜パーティー
まずは幕開き、ラジオンのみりお(明日海りお)&ビーナの(白華)れみ、(光月)るう&みゆ、(紫門)ゆりや&夏鳳しおりの6人で「エニシング・ゴーズ」。
残念ながら歌は録音でしたが、神奈川は音響がいいので一瞬生歌かとぬか喜びしてしまった(笑)。そのまま続けてパーティの場面になるのでマイクが足りないのはわかるのですが、せっかく歌える二人なのに、惜しいー。
ダンスは溌剌と若さ爆発!るうちゃんがいつの間にか男役らしく包容力が出てきていて、うっとりしました。ゆりやくんのダンスも、芝居心があってとても好きです。しおりちゃんに抱きつこうとして逃げられてがっくりしたり、でも気を取り直してもう一回かっこつけてみたり、なんだか芸が細かすぎて、ホントに目が離せませんでした。
幕が開くと、そこはホテル・カシミールのパーティ会場。
舞台奥にラジアたちと伺候(園加)。それを囲んで、上手に貴婦人(…)たち、下手に紳士&淑女たち。
えーっと。誰から書こうかな。
まずは、
…鼓(英夏)さんから。(←えっ!?)
鼓さんの役は「各国大使」。各国といってもインド内の各国なのでしょうか?細面の顔に、ターバンがよく似合ってます。
幕が開いた時は、下手の階段手前で城咲あいちゃんの淑女とラブラブ。
でも、ガチャ(一色瑠加)に呼ばれてかなみちゃんカマラが登場すると、わくわく嬉しそうにそっちを見ています。ちょっと不安げなあいちゃん。
で、ガチャが「カマラ姫のお相手はどなた?」と呼ばわると。
ふらーっとカマラの方へ歩き出す鼓さん。
「え!?嘘っ!!」という顔をして、鼓さんの背に手を伸ばすあいちゃん。
あげく、ラッチマンが登場してカマラをあっさり持っていかれたことにショックを受けた鼓さん、がっくりと肩を落として隣の(朝桐)紫乃ちゃんと慰め合ってるし。
そして、彼が気を取り直した時には、あいあいはとっくに立ち直って園加を誘惑しに舞台を横切っている、という…
…なんといいますか。
広島では、確かここで鼓さんがあいあいの方に手を伸ばして「うっ(涙)」と嘆く、という小芝居をしていたのですが、神奈川ではちらっと目をやるだけで、すぐに可愛い娘役さん(琴音和葉ちゃんかな?違ったらごめんなさい)の手を取って踊りだしてしまいましたが……
っていうか。
…あんたたち、小芝居細かすぎっ!
(←見ている自分もどうかと思うが)
あちょう(華央あみり)さんは紫乃ちゃん・とーやん(榎登也)と同じ黒の正装で「大使館武官」という役。
カマラが登場して、「互いに好意を持ったカップルが踊る」というガチャ支配人の提案に、アルマのすずなが「カマラ、やめなさい」と叱りつけて止めようとするところで、
「いいじゃないか、やれやれ!」とか何とか、かなりイケてない野次を飛ばすオヤジキャラなんですけど。
…これまた似合いすぎです…。
そして、貴婦人たち。
織さん、(天野)ほたる、そしてヒロ(一樹千尋)さん、ナホ(越乃リュウ)ちゃん…
…オイオイ。
口火を切る織さんもベタベタして素敵だし、自分が綺麗だと自覚しているほたる(たしかに圧倒的な美人ですが)も、さくっと嫌味をかっ飛ばすし、ナホちゃんはやればやるほど(・ ・)って感じだし、
ヒロさんはそのままどこかのインド料理店に居ても全然違和感なさそうな「インドの婦人」っぷりだし。
4人とも濃くて濃くて、濃すぎてくらくらしてしまいました……。
■ホテル・カシミール〜中庭
この辺からはあまり下級生は出てこないのですが…
すっかりドアマンになりきっているポーターのるうとゆりや、インディラお祖母さまの侍女、ゆりあとくれあ。そのくらい。
とりあえず。ゆりあちゃんの声(「はい、大妃さま」「カマラ様はどちらにおいででございましょう」)を聴いたのははじめてのような気がするのですが。
顔と雰囲気によく似合う、ぽーんと澄んだ可愛らしい声で、滑舌もよく、手をあわせてお辞儀をする風情とともにとっても可愛かったです。
…くれあちゃんの声はいつ聴けるかなー?
■ダル湖の湖岸〜祭り
だいぶ吹っ飛ばします。この間の出来事については、またいつか、あらためて。
ラッチマンとカマラが、今で言うハウス・ボートで濃密な時間をすごしている間に、ダル湖のお祭りはすっかりたけなわ。
まず上手花道から登場する3人の歌手、みゆちゃん、琴音さん、しおりちゃん。灯の入った花を持って、きれいなコーラス。
幕が上がると、湖畔の村の広場みたいなセットに人々が集まっています。(帝劇星組では酒場のセットがあった筈ですが、省略された…のかな?)
まず目に入るのが、下手から登場する、るう&みっぽーの、“どう見ても姉弟”カップル。
るうちゃんは琴音さん(?)に話しかけて(←口説いてるのか?)、みっぽーはみゆちゃんの花を覗き込んで「きゃー可愛い♪」みたいな口の動きをしてました。
そのうちにラッチマンとカマラがハウス・ボートから降りてきて(後朝の色っぽさが…*^ ^*)、村人たちが踊りだす。
ここの歌詞が確か『からから紡ぐ綾糸織の、誰に着せるか晴れ着の衣装♪』みたいな歌詞で、さすがカシミール織の産地の雰囲気が出てるなあと感心しました(笑)。
村人たちは、全員がそれぞれに小芝居しながらおもいおもいに動いていて、なのにバラバラ感もなくしっかりまとまって場面を作っていたのがすごく印象的でした。
観ている時はあちこちで「お」と思うのに、あまり思い出せなくて悔しいなあ…。
この後の、ヒロさん(酒場の亭主)&おときち(女将)とラッチマン&カマラの会話が、「百姓」を連呼していてちょっとひっかかりました。普通に「ヴァイシャ(農・商)」じゃ駄目だったのかな?王宮では、ラッチマンのことを「ヴァイシャの出」と言っている訳ですから。
それだと意味が通じにくいというのなら、せめて「農民」にしてほしい。なぜわざわざ言いにくい「百姓」なんでしょうか。日本語でいう「百姓」は、小作人のイメージが強いから「シュードラ」の方が近いような気がしちゃうんですよ、私だけかもしれませんが。
まぁ、やはり菊田さんの時代とは、そのあたりの感覚が微妙に違うということなのでしょうか…。
亭主に「恋仲なのかい」と尋かれ、女将に「そんなにこの男に惚れちまったのかい」と言われて。
つい、ポロッと「…ええ」という本音が出てしまうカマラ姫。
王家の誇りも義務も忘れて、「今」の幸福に我を忘れて。
ラヴ・ソングを歌いだす二人を、温かく見守る村人たち。
またもや“姉弟”コンビを見ている私。るうちゃんもみっぽーも可愛い♪二人寄り添ってぺたっと座りこむけど、あの微妙な距離感…。他のカップルは、それぞれに恋人らしく腰に手を回したり肩を寄せたりしているのに、あそこだけ違う。ぜったい“姉さん女房”じゃなくて血のつながった姉弟だよねー、とか…
そんなコトを考えながら、ラッチマンとカマラのデュエットに聞きほれました。最初にカマラの腕をつかむラッチマンの色っぽいこと。そうだよね、この二人、後朝なんだもんね、なんてことを思いながら。
うっとりと。
なのに、運命はかく扉を叩く。
…酔っ払い男(ガチャと園加)の姿をして。
「お前さん、マハラジアのお姫さんだろう?」
「…」
「本当かい?」
「本当にお姫さまなのかい?」
「…カマラ」
ラッチマンの囁きに、現実を思い出した姫君は。
ふとその腕の中から身を翻し、頭を上げて。
「ええ、私はベナレスのカマラ姫です!」
希望を言うならば。
…私の希望としては。
ここはもっと、かなみちゃんには見得を切ってほしかったです。そして、もっともっと見栄をはってほしかった!!
前回も書きましたが、カマラ姫は本来、嫋々たるか弱い姫君じゃないんじゃないかと思うんですよ。
義姉のアルマを嫌味で刺し貫き、王家の誇りにかけて男を切り捨てられる、頭の良い、気が強くて誇り高い少女。
だから。
ここで名乗りをあげて見得を切ったからには、村人に囲まれて立ちすくむ場面でも、泣かないでほしかった。
いや、泣いてもいいんですけど、もっと「本当は強くあらねばならないのに、そうなれない自分」を情けなく思って、それで泣いてほしいんです。
「愛しているのに、どうしてこんな風に別れなくてはならないの?」と思って泣いて、そのまま逃げ去るかなみちゃんのカマラは、語られるべき物語の骨格を、思いっきり否定しているも同然だと思ってしまったのでした…。
まぁ、かなみちゃんも酒井さんの指示に逆らっているわけではないでしょうし、ってことはそういう演出なのですから仕方ないんですけれども、
…ううう、その前がいいだけにちょっと残念でした(涙)。
泣かないで、昂然と胸を張って退場するくらいでも良かったのに(←そこまでやると、多分菊田脚本の設定とも違ってくるだろうよ…)
そんなカマラを。
麻子さんのラッチマンは、ちょっと舌打ちするような、怒りの表情を浮かべて見送ります。
これも、私にはちょっと謎、でした(^ ^;ゞ
「なぜわからないんだカマラ!」って感じなのでしょうか?
でも、あんな表情で見送っておいて、ハイダラバードまで追いかけてくる心理はちょっとわかりにくい…、かな、と。
まぁ、個人的な感想なので。ごめんなさい。
とりあえず、駆け去るカマラ姫を追うラッチマンは、めちゃくちゃかっこよかったです(*^ ^*)。
そういえばこの場面、ラジオンとビーナはいないんですね。
どこか他のところで騒いでいるのかな。それとも、二人でしっぽり過ごしているんでしょうか…♪(←騒いでる方かな?)
■ハイダラバードの港町〜ペペルの歌
水夫役は、みりお・ゆりや。いつも溌剌と踊っていて、とっても可愛い二人です。この二人、「パリの空よりも高く」ではかなみちゃんの弟ジャンの本役&新公コンビなんだよね、とか思ってしまいました。
なんか、わりと今回この二人が対で使われている場面が多いのですが、身体の大きさは随分違うのに(汗)なんとなく持っている雰囲気が似てるところがあって。
この二人、結構コンビで好きな私です。(るうちゃんとのトリオが特に可愛い♪)
■ハイダラバードの港町
僧侶のとーやん、五十鈴ひかりちゃん、沢希理寿ちゃん。
この3人だと、理寿ちゃんの声のよさが際立ちますね。とーやんはもちろん、五十鈴さんも、歌はすごくいい声だけど台詞の声は案外高め(^ ^)なので。
理寿ちゃん、今回はソロがなくて残念だなあ…。
花売りの草風ななちゃん。もうちょっと「にこぉっ♪」っと笑ってくれると可愛いのになあ…。美人なのに、勿体無い気がしてしまいます。
外国人の鼓さん。
…どこか行きたいところがあるらしく、上手奥でメモ(?)を見ながらお嬢さんに道を尋いています(多分)。えーっと、お相手は誰だったかな(…思い出せない涙)。
んで、暑いらしくて(←当たり前だ。乾季のインドでスーツ着る莫迦がどこにいますか)帽子を脱いでぱたぱた扇いだり、また被ったり、…だから小芝居凝り過ぎだってゆーのに。
インドの男の篁(祐希)くんは、最初は下手でおっとりと女の子たちに囲まれていますが、気がついたら水夫と話してましたよね。そして鼓さんに道を尋かれて、案内しようと先にたって下手にはける、って感じ。(後半はあまり自信がありませんが)
最下の91期、ゆりやくんと同期。このダル湖で見る限り、ものすごく表情豊かで楽しそうに芝居(&ロケット)をする人なので、これからがとっても楽しみです♪
ここで、リタにペペルを紹介されるナホちゃんのチャンドラ様。
…七年前とは顔も名前も変わってませんが、なぜお気づきにならないんでしょうか…?
■ハイダラバード〜王城の門前広場
セットが良く出来ているなーと感心しました。門を描いた一枚セット。門の形に切り込みを入れて、その切り込みから次の一枚絵(門の中の宮城)が見えているのが、案外しっかり遠近感があって。しかも、上手から観ても下手端から観ても違和感なく「風景」になっているのが凄いなーと思いました。
金の女たちは皆本当に可愛いなっ♪♪
ここでラッチマンと出会う、ナホちゃんのチャンドラ様。
…いつペペルの車を降りてリタと合流したんでしょうか…。
ってゆーか。「思い出したぞワシは!」もいいけど、なんで今まで気がつかなかったの?と言いたい…。
■ハイダラバード〜王城の大広間
プログラムを見ると、前場では一人しかいない「衛兵」(五十鈴ひかり)が、王城の中に入ると理寿ちゃんと篁くんが増えて3人に。
王城の外より中の方が衛兵が多い…謎だ〜!(笑)
ここも見事に金の女・みっぽー→金の男・園加→みっぽー&園加、という、私がとっても忙しくて疲れてしまうラインナップ(←え?)
とか言ってますが、おときちもほたるもゆりあもみゆもくれあもしおりも(…すごい、全員ひらがなだ!)、紫乃ちゃんもあちょうさんもみりおもゆりやくんも、10人とも大好きなので、結構真剣に観ているんですよ♪なので、この場面、金のダンスが終わると本当にぐったりするんですよね(←…あれっ?)
その後のお芝居で、突っ込みたいことが一つ。
ジャスビル(とパタナック)が散々「あの、その、大変なことが…」と、チャンドラがラッチマンを連れて現れたことを言いたいのに口ごもっていると、あひ(遼河はるひ)クリスナに「早くお出迎えの準備をしろ!」と言われて「はいっ!」と答える…
の、ですが。
ジャスビルは結局、その後も何の準備もせず、迎えにも行かず、その場で姿勢を正すとそのままチャンドラが入場してくるのよ(笑)。早っ!みたいな。
チャンドラ様登場。家族が彼に秘密を持っていることに気づいたのか、気づいていないのか?わかりませんが。
それでも。
チャンドラが「いい男だよ、ラッチマンは」と言いつつリタに相手をさせるのを見て。
カマラは3歩前に出て、リタと踊るラッチマンを見る。
…リタは、最初に登場したときもお祖父さまに「お前の姉のカマラは云々。それに比べてお前は…」とお説教され、ぷつんと切れて「お姉さまはお姉さま。私は私よ!」と主張していましたが。
この美人姉妹も、微妙な感情のすれ違いがあったんでしょうね、きっと。
インドを出ることなく、お祖母さまの厳しい躾を受けて「デリー王家の女官長」(古代日本と同様、女官長=王の妻の一人、みたいな存在なのでしょうか…?)になるべく育てられた、“頭のよい”姉。
フランスに長期間(半年以上!)滞在し、お祖父さまに甘やかされて育った、“可愛くて奔放な”妹。
いずれにしても。
かなり境遇の違うこの二人が、自分に無いものを与えられた相手を互いに憎んでいたのだとすれば。
ここで、リタと踊るラッチマンを見凝めるカマラ、という構図が大変に切ないものになるんですねぇ…。
…その鞘当に気づかない(多分)ラッチマンが。
可愛いかも(えええー?>汗)。
■ハイダラバード〜王城の回廊
ペペルさんが、また輪をかけて暢気な音楽で登場。
口説かれている侍女たちは、琴音和葉ちゃんと、今回で退団する風音まゆきちゃんの同期コンビ。
うっとりと祐飛さんを見あげる瞳が可愛いです♪
「お姫様がおいでになりました」と言われて、慌てて二人から手を離すペペル。立ち去る二人に、軽く手を振るペペル。
上手から登場したお姫様が見てますけど…いいんですか?
ここのリタとの会話と、それに続く「アムール」。
リタに疑われて、慌てて落としにかかった詐欺師の、その気合がすごかったです。
本当に…すごい、巧いなぁ、と。
リタの顔(瞳)を見凝めるときの甘く優しい恋人の貌と、彼女の視界に入らないときの、詐欺師の貌。その、残酷で冷徹な、黒い瞳。
腕に触れて、つ、と撫でて、手を握って。
視覚、聴覚、触覚、その3つを完全に支配して。
詐欺師って、すごーーーーーーーい…(感心)
いや、あの。
祐飛さん…今回の祐飛さんは、気合入りまくりだなあ、と。
…ちょっと惚れ直しました、はい(*^ ^*)
ラッチマンが登場してからのやり取りは、広島より神奈川の方がだいぶ緊迫感を増していた、かな。
それにしても、…喧嘩弱いなーーーーーー>>ペペル
ペペルを捕らえようとするうちに、カマラが登場。
ここは、セットが転換しないで前場に出ていたメンバーが全員戻ってくる感じなので、ちょっと不思議というか、物足りない感じでした。
たしか帝劇版では、ここは前のとは別の部屋という設定で、セットの上にカマラが登場したはず(多分)
まぁ、細かいことですが。
「立ち去りなさい!貴方は二度と姿を現さないと誓ったのに」
ラッチマンに叩きつけられる、カマラの気持ち。
ラッチマンが本気で別れる決心をしたのは、この時なのでしょうか…。
「すまないが、私には新しい役目が出来たのです」
チャンドラとの約束。それは、嘗て愛した女との約定よりも重い。
それが、ラッチマンの出した答えなのでしょうか。
それとも。
理由は何でもいいから、カマラの心が変わるまで傍に居たいと思った?
であれば、この場面の後、自分の正体を知ったクマール王家が掌を返すまでは、カマラの傍に居るつもりだったの…?
謎を残して。
…長すぎなので。
また次回。楽を過ぎてからになりますが、続きを書かせていただきたいと思います…。
楽しかった全ツも、もう残り1日。
私は楽には行けませんが、月組生の活躍と、そして月組ファンのみなさまの幸福をお祈りしています♪
.
とりあえず後回しにして、月組全国ツアーの関東公演について。
本当は昨日観劇して、さあ書こう!と張り切ってPCの前に座ったのですが、途中まで書いて、眠くなってそのまま寝てしまったのでした(苦笑)。中華街で呑みすぎたか?(←いやそんなに呑んでない。食べ過ぎたけど)
神奈川県民ホール。全国ツアーで必ず公演があるという劇場でもないし、私はどちらかと言えば神奈川より市川の方が近いので、今回初めて行ったのですが。
思いの外交通も便利で、観やすくて、しかもびっくりするほど音響が良くて、とってもいいホールでした!(ご贔屓の歌がとっても上手に聞こえた♪←え?)
難を言うなら、ホール内の構造が複雑で、階段とかたくさんありすぎて迷うことかなー。友人と会うのも大変でした。
慣れればなんてことないんでしょうが。
ともあれ。
16日(土)の夜公演は、客席がとっても豪華。
なんと2代目ラジオンのサエコ(彩輝直)さん&ビーナのミコ(妃里梨江)ちゃん、そしてケロ(汐美真帆)さんがおいでになってました。
サエコさんとミコちゃんのことは、麻子さんが挨拶で「2代目アツアツコンビ」とご紹介。サエコさんもすっかり女優らしく華やかになられて、まさに“美女たち”って感じのお二人でした。
ケロさんは別でいらしていたみたいで特に紹介はなかったのですが、ロングソバージュ(?)の髪に相変わらずのスタイルで美人度アップ!私も休憩時間には思いっきりオペラグラスで覗いておりましたが(笑)、お元気そうでなによりでした。
秋にはトークショーもされるようですが、舞台には立たれないのかなー。ノン(久世星佳)さんと共演とかなさったら狂喜乱舞するんですけど私。
さて。
前回観劇してから、あまり間はないのですが。
月組全体が、なんだかいろんな面でしっくり噛み合って、レベルアップしているのを感じました。
特に、ペペルの祐飛さん。
昼公演も観ていた友人に「ちょっとお疲れかも」、みたいな話を
聞いていたので実はドキドキして席に着いたのですが。
……もの凄く良かったですっ!!(←痛っ)
えらく声がよく出ていて、私の一番好きな艶のある歌声をたっぷりと聴かせていただきました。幸せ♪。ケロ&サエ効果か?(←笑)
麻子さんもかなみちゃんも良かったし、みんなが本当に一つの方向を向いて丁寧にお芝居を作りあげていて、なんだかもの凄いパワーを感じました。
今回のツアー、関東は平日ばかりだし平日は18時開演だしで、あまり回数を観ることはできなかったのですが、関東ではずっとあんな調子だったのかしら♪♪
あの公演(土曜夜)をDVDにしてくれたらいいのになあ……。
それでは、公演の流れを追って、下級生レポを。(←えっ?)
すっげー長くなりますのでどうかご覚悟くださいまし。
■プロローグ〜夜霧のパリ
…すみません。ここは祐飛さん&みっぽー(美鳳あや)しか観てません。ってゆーか、みっぽーしか観てないかも。
お二人とも黒い衣装がすごいお似合い。スタイルいいなー。小柄なみっぽーですが、ぴんっと背を伸ばして腕もつま先もいっぱいに伸ばして祐飛さんにしっかり寄り添ってくれるのが可愛い♪♪
そして何より、リフトされている時のポーズの美しさにうっとりです。祐飛さんのホールドがすごく上手に見える(^ ^)
……ありがとう♪大好きです♪
■プロローグ〜睡蓮
…またもやごめんなさい。ここは、水の精の(桐生)園加ちゃんしか観ていないかも。
広島では、睡蓮の精のすずな(憧花ゆりの)が凄く可愛くて凝視していたのですが…。お芝居でのアルマ役と全然違う。黒塗りですが、表情が本当に可愛くて、普通に妖精みたい。
あと、退団する彩橋みゆちゃん、織佳乃ちゃんも入っていて、特にみゆちゃんの可愛い笑顔には癒されました。
二人とも今まであまり目立つショー場面には出ていませんでしたが、線がキレイでちゃんと踊れるんですよね。最後にたっぷり観ることができて、へたに本公演で退団されるより良かったのかもしれないな、と思いました。
で、園加ちゃん。
広島で最初に観た時は、衣装(の似合わなさ)に度肝を抜かれておもわず目を逸らしてしまったのですが(←酷っ)…
やっぱり園加のダンスは凄い!
今回、ちゃんと見て思いました。(←今更?)
足腰のバネが、廻りのメンバーと全然違うんですね。
2、3時間、ずーっと中腰でステップ踏んでいられそう。強靱なというか…だから、流れるような振付でも止めるべきところをキッチリ止められるし、カウントいっぱい使い切ってゆったりと動くこともできる。
早い振付はある程度技術があればこなせるけど、ゆったりとした踊りは筋力がないとできないんだそうですが。
園加ちゃんのアノ筋肉は、伊達じゃないんだなーと思いました。
それに、手を振るだけのシンプルな振りの優雅なこと!
手足がそんなに長いわけではないんですけど(←失礼)、どうやら関節がいっぱいあるらしくて(←?)動きがしなやかなんですよね。流れるよう滑らかに動いて、くっ、と確実に止まる。一つ一つの振りが、本当にキレイに拍いっぱいでキマって。
…この「水の精」みたいな振りは苦手だろうと勝手に思ってました…本当にごめんなさい。
いつかぜひ、「真夏の夜の夢」のパックみたいな役をやってほしいな!(衣装は吟味していただいて、ね)。
この役、星組帝劇公演ではヒロコ(久城彬)さんだったんですよね。…ヒロコさん大好きだったのに、あんまりよく覚えていなくて残念(涙)。こないだのCS、録画し損ねたのが痛い…。
■プロローグ〜シバ神
金の祐飛さん、あれは「シバ神」っていう役だったんですね。
みっぽー、おときち(音姫すなお)、(萌花)ゆりあ、(玲美)くれあの美女4人に囲まれた、破壊と創造の神。
割と重々しい音楽で始まった割には軽やかな音楽にのって、インド風の踊りを披露します。
みっぽーちゃんが、終始目の端で祐飛さんを追っていたのが可愛い♪(←それを見ているお前は何者) おときちも堅実に踊りますよね。ゆりあちゃんは本当に可愛くて線がキレイ、くれあちゃんはパワフル。月娘、本当に皆カワカッコイイなー。
■ホテル・カシミール〜パーティー
まずは幕開き、ラジオンのみりお(明日海りお)&ビーナの(白華)れみ、(光月)るう&みゆ、(紫門)ゆりや&夏鳳しおりの6人で「エニシング・ゴーズ」。
残念ながら歌は録音でしたが、神奈川は音響がいいので一瞬生歌かとぬか喜びしてしまった(笑)。そのまま続けてパーティの場面になるのでマイクが足りないのはわかるのですが、せっかく歌える二人なのに、惜しいー。
ダンスは溌剌と若さ爆発!るうちゃんがいつの間にか男役らしく包容力が出てきていて、うっとりしました。ゆりやくんのダンスも、芝居心があってとても好きです。しおりちゃんに抱きつこうとして逃げられてがっくりしたり、でも気を取り直してもう一回かっこつけてみたり、なんだか芸が細かすぎて、ホントに目が離せませんでした。
幕が開くと、そこはホテル・カシミールのパーティ会場。
舞台奥にラジアたちと伺候(園加)。それを囲んで、上手に貴婦人(…)たち、下手に紳士&淑女たち。
えーっと。誰から書こうかな。
まずは、
…鼓(英夏)さんから。(←えっ!?)
鼓さんの役は「各国大使」。各国といってもインド内の各国なのでしょうか?細面の顔に、ターバンがよく似合ってます。
幕が開いた時は、下手の階段手前で城咲あいちゃんの淑女とラブラブ。
でも、ガチャ(一色瑠加)に呼ばれてかなみちゃんカマラが登場すると、わくわく嬉しそうにそっちを見ています。ちょっと不安げなあいちゃん。
で、ガチャが「カマラ姫のお相手はどなた?」と呼ばわると。
ふらーっとカマラの方へ歩き出す鼓さん。
「え!?嘘っ!!」という顔をして、鼓さんの背に手を伸ばすあいちゃん。
あげく、ラッチマンが登場してカマラをあっさり持っていかれたことにショックを受けた鼓さん、がっくりと肩を落として隣の(朝桐)紫乃ちゃんと慰め合ってるし。
そして、彼が気を取り直した時には、あいあいはとっくに立ち直って園加を誘惑しに舞台を横切っている、という…
…なんといいますか。
広島では、確かここで鼓さんがあいあいの方に手を伸ばして「うっ(涙)」と嘆く、という小芝居をしていたのですが、神奈川ではちらっと目をやるだけで、すぐに可愛い娘役さん(琴音和葉ちゃんかな?違ったらごめんなさい)の手を取って踊りだしてしまいましたが……
っていうか。
…あんたたち、小芝居細かすぎっ!
(←見ている自分もどうかと思うが)
あちょう(華央あみり)さんは紫乃ちゃん・とーやん(榎登也)と同じ黒の正装で「大使館武官」という役。
カマラが登場して、「互いに好意を持ったカップルが踊る」というガチャ支配人の提案に、アルマのすずなが「カマラ、やめなさい」と叱りつけて止めようとするところで、
「いいじゃないか、やれやれ!」とか何とか、かなりイケてない野次を飛ばすオヤジキャラなんですけど。
…これまた似合いすぎです…。
そして、貴婦人たち。
織さん、(天野)ほたる、そしてヒロ(一樹千尋)さん、ナホ(越乃リュウ)ちゃん…
…オイオイ。
口火を切る織さんもベタベタして素敵だし、自分が綺麗だと自覚しているほたる(たしかに圧倒的な美人ですが)も、さくっと嫌味をかっ飛ばすし、ナホちゃんはやればやるほど(・ ・)って感じだし、
ヒロさんはそのままどこかのインド料理店に居ても全然違和感なさそうな「インドの婦人」っぷりだし。
4人とも濃くて濃くて、濃すぎてくらくらしてしまいました……。
■ホテル・カシミール〜中庭
この辺からはあまり下級生は出てこないのですが…
すっかりドアマンになりきっているポーターのるうとゆりや、インディラお祖母さまの侍女、ゆりあとくれあ。そのくらい。
とりあえず。ゆりあちゃんの声(「はい、大妃さま」「カマラ様はどちらにおいででございましょう」)を聴いたのははじめてのような気がするのですが。
顔と雰囲気によく似合う、ぽーんと澄んだ可愛らしい声で、滑舌もよく、手をあわせてお辞儀をする風情とともにとっても可愛かったです。
…くれあちゃんの声はいつ聴けるかなー?
■ダル湖の湖岸〜祭り
だいぶ吹っ飛ばします。この間の出来事については、またいつか、あらためて。
ラッチマンとカマラが、今で言うハウス・ボートで濃密な時間をすごしている間に、ダル湖のお祭りはすっかりたけなわ。
まず上手花道から登場する3人の歌手、みゆちゃん、琴音さん、しおりちゃん。灯の入った花を持って、きれいなコーラス。
幕が上がると、湖畔の村の広場みたいなセットに人々が集まっています。(帝劇星組では酒場のセットがあった筈ですが、省略された…のかな?)
まず目に入るのが、下手から登場する、るう&みっぽーの、“どう見ても姉弟”カップル。
るうちゃんは琴音さん(?)に話しかけて(←口説いてるのか?)、みっぽーはみゆちゃんの花を覗き込んで「きゃー可愛い♪」みたいな口の動きをしてました。
そのうちにラッチマンとカマラがハウス・ボートから降りてきて(後朝の色っぽさが…*^ ^*)、村人たちが踊りだす。
ここの歌詞が確か『からから紡ぐ綾糸織の、誰に着せるか晴れ着の衣装♪』みたいな歌詞で、さすがカシミール織の産地の雰囲気が出てるなあと感心しました(笑)。
村人たちは、全員がそれぞれに小芝居しながらおもいおもいに動いていて、なのにバラバラ感もなくしっかりまとまって場面を作っていたのがすごく印象的でした。
観ている時はあちこちで「お」と思うのに、あまり思い出せなくて悔しいなあ…。
この後の、ヒロさん(酒場の亭主)&おときち(女将)とラッチマン&カマラの会話が、「百姓」を連呼していてちょっとひっかかりました。普通に「ヴァイシャ(農・商)」じゃ駄目だったのかな?王宮では、ラッチマンのことを「ヴァイシャの出」と言っている訳ですから。
それだと意味が通じにくいというのなら、せめて「農民」にしてほしい。なぜわざわざ言いにくい「百姓」なんでしょうか。日本語でいう「百姓」は、小作人のイメージが強いから「シュードラ」の方が近いような気がしちゃうんですよ、私だけかもしれませんが。
まぁ、やはり菊田さんの時代とは、そのあたりの感覚が微妙に違うということなのでしょうか…。
亭主に「恋仲なのかい」と尋かれ、女将に「そんなにこの男に惚れちまったのかい」と言われて。
つい、ポロッと「…ええ」という本音が出てしまうカマラ姫。
王家の誇りも義務も忘れて、「今」の幸福に我を忘れて。
ラヴ・ソングを歌いだす二人を、温かく見守る村人たち。
またもや“姉弟”コンビを見ている私。るうちゃんもみっぽーも可愛い♪二人寄り添ってぺたっと座りこむけど、あの微妙な距離感…。他のカップルは、それぞれに恋人らしく腰に手を回したり肩を寄せたりしているのに、あそこだけ違う。ぜったい“姉さん女房”じゃなくて血のつながった姉弟だよねー、とか…
そんなコトを考えながら、ラッチマンとカマラのデュエットに聞きほれました。最初にカマラの腕をつかむラッチマンの色っぽいこと。そうだよね、この二人、後朝なんだもんね、なんてことを思いながら。
うっとりと。
なのに、運命はかく扉を叩く。
…酔っ払い男(ガチャと園加)の姿をして。
「お前さん、マハラジアのお姫さんだろう?」
「…」
「本当かい?」
「本当にお姫さまなのかい?」
「…カマラ」
ラッチマンの囁きに、現実を思い出した姫君は。
ふとその腕の中から身を翻し、頭を上げて。
「ええ、私はベナレスのカマラ姫です!」
希望を言うならば。
…私の希望としては。
ここはもっと、かなみちゃんには見得を切ってほしかったです。そして、もっともっと見栄をはってほしかった!!
前回も書きましたが、カマラ姫は本来、嫋々たるか弱い姫君じゃないんじゃないかと思うんですよ。
義姉のアルマを嫌味で刺し貫き、王家の誇りにかけて男を切り捨てられる、頭の良い、気が強くて誇り高い少女。
だから。
ここで名乗りをあげて見得を切ったからには、村人に囲まれて立ちすくむ場面でも、泣かないでほしかった。
いや、泣いてもいいんですけど、もっと「本当は強くあらねばならないのに、そうなれない自分」を情けなく思って、それで泣いてほしいんです。
「愛しているのに、どうしてこんな風に別れなくてはならないの?」と思って泣いて、そのまま逃げ去るかなみちゃんのカマラは、語られるべき物語の骨格を、思いっきり否定しているも同然だと思ってしまったのでした…。
まぁ、かなみちゃんも酒井さんの指示に逆らっているわけではないでしょうし、ってことはそういう演出なのですから仕方ないんですけれども、
…ううう、その前がいいだけにちょっと残念でした(涙)。
泣かないで、昂然と胸を張って退場するくらいでも良かったのに(←そこまでやると、多分菊田脚本の設定とも違ってくるだろうよ…)
そんなカマラを。
麻子さんのラッチマンは、ちょっと舌打ちするような、怒りの表情を浮かべて見送ります。
これも、私にはちょっと謎、でした(^ ^;ゞ
「なぜわからないんだカマラ!」って感じなのでしょうか?
でも、あんな表情で見送っておいて、ハイダラバードまで追いかけてくる心理はちょっとわかりにくい…、かな、と。
まぁ、個人的な感想なので。ごめんなさい。
とりあえず、駆け去るカマラ姫を追うラッチマンは、めちゃくちゃかっこよかったです(*^ ^*)。
そういえばこの場面、ラジオンとビーナはいないんですね。
どこか他のところで騒いでいるのかな。それとも、二人でしっぽり過ごしているんでしょうか…♪(←騒いでる方かな?)
■ハイダラバードの港町〜ペペルの歌
水夫役は、みりお・ゆりや。いつも溌剌と踊っていて、とっても可愛い二人です。この二人、「パリの空よりも高く」ではかなみちゃんの弟ジャンの本役&新公コンビなんだよね、とか思ってしまいました。
なんか、わりと今回この二人が対で使われている場面が多いのですが、身体の大きさは随分違うのに(汗)なんとなく持っている雰囲気が似てるところがあって。
この二人、結構コンビで好きな私です。(るうちゃんとのトリオが特に可愛い♪)
■ハイダラバードの港町
僧侶のとーやん、五十鈴ひかりちゃん、沢希理寿ちゃん。
この3人だと、理寿ちゃんの声のよさが際立ちますね。とーやんはもちろん、五十鈴さんも、歌はすごくいい声だけど台詞の声は案外高め(^ ^)なので。
理寿ちゃん、今回はソロがなくて残念だなあ…。
花売りの草風ななちゃん。もうちょっと「にこぉっ♪」っと笑ってくれると可愛いのになあ…。美人なのに、勿体無い気がしてしまいます。
外国人の鼓さん。
…どこか行きたいところがあるらしく、上手奥でメモ(?)を見ながらお嬢さんに道を尋いています(多分)。えーっと、お相手は誰だったかな(…思い出せない涙)。
んで、暑いらしくて(←当たり前だ。乾季のインドでスーツ着る莫迦がどこにいますか)帽子を脱いでぱたぱた扇いだり、また被ったり、…だから小芝居凝り過ぎだってゆーのに。
インドの男の篁(祐希)くんは、最初は下手でおっとりと女の子たちに囲まれていますが、気がついたら水夫と話してましたよね。そして鼓さんに道を尋かれて、案内しようと先にたって下手にはける、って感じ。(後半はあまり自信がありませんが)
最下の91期、ゆりやくんと同期。このダル湖で見る限り、ものすごく表情豊かで楽しそうに芝居(&ロケット)をする人なので、これからがとっても楽しみです♪
ここで、リタにペペルを紹介されるナホちゃんのチャンドラ様。
…七年前とは顔も名前も変わってませんが、なぜお気づきにならないんでしょうか…?
■ハイダラバード〜王城の門前広場
セットが良く出来ているなーと感心しました。門を描いた一枚セット。門の形に切り込みを入れて、その切り込みから次の一枚絵(門の中の宮城)が見えているのが、案外しっかり遠近感があって。しかも、上手から観ても下手端から観ても違和感なく「風景」になっているのが凄いなーと思いました。
金の女たちは皆本当に可愛いなっ♪♪
ここでラッチマンと出会う、ナホちゃんのチャンドラ様。
…いつペペルの車を降りてリタと合流したんでしょうか…。
ってゆーか。「思い出したぞワシは!」もいいけど、なんで今まで気がつかなかったの?と言いたい…。
■ハイダラバード〜王城の大広間
プログラムを見ると、前場では一人しかいない「衛兵」(五十鈴ひかり)が、王城の中に入ると理寿ちゃんと篁くんが増えて3人に。
王城の外より中の方が衛兵が多い…謎だ〜!(笑)
ここも見事に金の女・みっぽー→金の男・園加→みっぽー&園加、という、私がとっても忙しくて疲れてしまうラインナップ(←え?)
とか言ってますが、おときちもほたるもゆりあもみゆもくれあもしおりも(…すごい、全員ひらがなだ!)、紫乃ちゃんもあちょうさんもみりおもゆりやくんも、10人とも大好きなので、結構真剣に観ているんですよ♪なので、この場面、金のダンスが終わると本当にぐったりするんですよね(←…あれっ?)
その後のお芝居で、突っ込みたいことが一つ。
ジャスビル(とパタナック)が散々「あの、その、大変なことが…」と、チャンドラがラッチマンを連れて現れたことを言いたいのに口ごもっていると、あひ(遼河はるひ)クリスナに「早くお出迎えの準備をしろ!」と言われて「はいっ!」と答える…
の、ですが。
ジャスビルは結局、その後も何の準備もせず、迎えにも行かず、その場で姿勢を正すとそのままチャンドラが入場してくるのよ(笑)。早っ!みたいな。
チャンドラ様登場。家族が彼に秘密を持っていることに気づいたのか、気づいていないのか?わかりませんが。
それでも。
チャンドラが「いい男だよ、ラッチマンは」と言いつつリタに相手をさせるのを見て。
カマラは3歩前に出て、リタと踊るラッチマンを見る。
…リタは、最初に登場したときもお祖父さまに「お前の姉のカマラは云々。それに比べてお前は…」とお説教され、ぷつんと切れて「お姉さまはお姉さま。私は私よ!」と主張していましたが。
この美人姉妹も、微妙な感情のすれ違いがあったんでしょうね、きっと。
インドを出ることなく、お祖母さまの厳しい躾を受けて「デリー王家の女官長」(古代日本と同様、女官長=王の妻の一人、みたいな存在なのでしょうか…?)になるべく育てられた、“頭のよい”姉。
フランスに長期間(半年以上!)滞在し、お祖父さまに甘やかされて育った、“可愛くて奔放な”妹。
いずれにしても。
かなり境遇の違うこの二人が、自分に無いものを与えられた相手を互いに憎んでいたのだとすれば。
ここで、リタと踊るラッチマンを見凝めるカマラ、という構図が大変に切ないものになるんですねぇ…。
…その鞘当に気づかない(多分)ラッチマンが。
可愛いかも(えええー?>汗)。
■ハイダラバード〜王城の回廊
ペペルさんが、また輪をかけて暢気な音楽で登場。
口説かれている侍女たちは、琴音和葉ちゃんと、今回で退団する風音まゆきちゃんの同期コンビ。
うっとりと祐飛さんを見あげる瞳が可愛いです♪
「お姫様がおいでになりました」と言われて、慌てて二人から手を離すペペル。立ち去る二人に、軽く手を振るペペル。
上手から登場したお姫様が見てますけど…いいんですか?
ここのリタとの会話と、それに続く「アムール」。
リタに疑われて、慌てて落としにかかった詐欺師の、その気合がすごかったです。
本当に…すごい、巧いなぁ、と。
リタの顔(瞳)を見凝めるときの甘く優しい恋人の貌と、彼女の視界に入らないときの、詐欺師の貌。その、残酷で冷徹な、黒い瞳。
腕に触れて、つ、と撫でて、手を握って。
視覚、聴覚、触覚、その3つを完全に支配して。
詐欺師って、すごーーーーーーーい…(感心)
いや、あの。
祐飛さん…今回の祐飛さんは、気合入りまくりだなあ、と。
…ちょっと惚れ直しました、はい(*^ ^*)
ラッチマンが登場してからのやり取りは、広島より神奈川の方がだいぶ緊迫感を増していた、かな。
それにしても、…喧嘩弱いなーーーーーー>>ペペル
ペペルを捕らえようとするうちに、カマラが登場。
ここは、セットが転換しないで前場に出ていたメンバーが全員戻ってくる感じなので、ちょっと不思議というか、物足りない感じでした。
たしか帝劇版では、ここは前のとは別の部屋という設定で、セットの上にカマラが登場したはず(多分)
まぁ、細かいことですが。
「立ち去りなさい!貴方は二度と姿を現さないと誓ったのに」
ラッチマンに叩きつけられる、カマラの気持ち。
ラッチマンが本気で別れる決心をしたのは、この時なのでしょうか…。
「すまないが、私には新しい役目が出来たのです」
チャンドラとの約束。それは、嘗て愛した女との約定よりも重い。
それが、ラッチマンの出した答えなのでしょうか。
それとも。
理由は何でもいいから、カマラの心が変わるまで傍に居たいと思った?
であれば、この場面の後、自分の正体を知ったクマール王家が掌を返すまでは、カマラの傍に居るつもりだったの…?
謎を残して。
…長すぎなので。
また次回。楽を過ぎてからになりますが、続きを書かせていただきたいと思います…。
楽しかった全ツも、もう残り1日。
私は楽には行けませんが、月組生の活躍と、そして月組ファンのみなさまの幸福をお祈りしています♪
.
コメント
今回も力作有難うございます。
早く続きが読みたいです〜!!
あさこちゃん、かなみちゃんの芝居がよくて
帝劇の時よりも話を追いかけながら見ることができ
すごく楽しかったです♪
あさこちゃんの愛にとどめを指したのは
私もカマラの「立ち去りなさい!貴方は二度と姿を現さないと誓ったのに」
の言葉だったと思います。
追いかけてきて、門前でうろうろするあさこラッチマンは
まだお祭りで踊ったカマラの本当の気持ち
自分をまだ愛している という確信があったんだなって
思わせましたもの〜
あのまま、城壁上らせてほしいくらいでした(笑)
多分マドから忍び込んで話し合ったら
きっと自分のほうにむかせることができるって
自信があったと思うな。
ただ、ラストでラッチマンが傷ついた心でさってしまうでしょ
あそこはまりこさんのほうが上手かったなぁ〜
なんて思いました。
無頼漢になっても、あさこちゃんだったらものすごい成功しそうですもん。
まりこさんは、あのマダムのおうちにもぐりこんで
酒びたりになりつつ、心の傷口をなめてる感じがする
あれ?!これってレット・バトラー?!
あと、私は神奈川の昼を見たのですが、ゆうひさんの芝居に少し不満が残りました。
歌にもね・・・
でもねこさまの感想を拝見していたら、
もしかして前方席で見すぎたのかもしれないと
ということで、市川の夜チケを慌てて購入して
(2F席)今夜確認してきます(笑)
…ドキドキ。大空さん、土曜日の昼は実際「あれ?」って感じだったらしいので…夜は本当に良かったんですけどねぇ。うーん(涙)、出来にムラがあるのはいつものことかもしれません…ごめんなさいm(_ _)m。
>ということで、市川の夜チケを慌てて購入して
責任感じるっ!!ドキドキ〜〜〜(汗)
…市川は良かったみたいなので一安心してはいるのですが。
ですが。あ、でも、絶好調の時でもフィナーレの歌手は微妙なんです。土曜の夜は、それでもかなり良かったのですが(涙)、市川はどうだったのかな…………ダメだったらごめんなさい…。
>あさこちゃんの愛にとどめを指したのは
やっぱりそうなんでしょうね、きっと。
>多分マドから忍び込んで話し合ったら
>きっと自分のほうにむかせることができるって
>自信があったと思うな。
あったでしょうねぇ〜〜〜!って、それ違う話ですけど(笑)。
麻子さんのラッチマンは、最後には割り切って去っていったように見えました。
なんで、ちょっとラストの歌の歌詞に微妙に違和感があったのですが…。
逆に完全に割り切っているからこそ、何年かしてパリの街でばったり会ったら、また軽やかに恋を語れるのかもしれないな、と思った回もありましたね。
そういうラッチマンもアリなのかな、と。
ペペルは………あはははは。…贔屓目すぎでごめんなさい……。