一年前の2月5日。
私は、飛行機に乗って伊丹空港へ向かっていました。

たった一日きりの、「ベルサイユのばら」観劇のために。



あれから一年たった今日。
大劇場の舞台にオスカル様とアンドレが登場したと聞いて。

ウケてしまって仕事になりませんでした……(反省っ)



一年前の今日。
私にとって2人目のオスカル様を観劇。

最初に観たオスカル様は、星組「オスカル編」の稔幸さん。
丸顔ですが(笑)スタイルが良いので軍服がキレイに映えて、ほんのりと漂う色気が滑らかで、とても好きなオスカルでした。
原作ファンなので脚本には突っ込みまくり、というか、「何も考えたくない…」域にまで達してしまいましたけどねっ。

原作のイメージ(=格好良くない、お間抜けキャラ)に一番近い(←失礼)樹里さんのアンドレにすっかりハマって、トップコンビサヨナラ楽を含むGW近辺のチケット探しに奔走したことを、今でも時々思い出します。


そして時は流れて。

宙組の「ベルばら」は観る機会がなく、去年観たのが初めての「フェルゼン編」だったのですが。

オスカル編でさえ突っ込みまくりだった私。
…フェルゼン編って凄い脚本ですよね………?
ってゆーか、ただの名場面集だからソレ。一本の脚本じゃないじゃん。
原作を知らない人は、あの話で意味判るんでしょうかねぇ…。

などという今更な話はおいておいて。



大空祐飛さんのオスカルは、私の目に、ひどく純粋で、まっすぐで、…そして潔癖な、精神的に幼い「子供」に映りました。

ひどく残酷で、矛盾に満ちていて、でも彼女の中にはどんなに不可思議なものでも一本筋が通っていて、「信念」に裏打ちされている自信がある。

アンドレの気持に気づきながらキレイに無視できる残酷さと、
貴族でありながら貴族のありかたに不満を抱く潔癖さ、そして
王家への忠誠を疑わない矛盾。



植田紳さんのフェルゼン編自体、フィクションの存在であるオスカルの存在意義がない脚本なので非常に観ていて痒い部分も多かったのですが。
それでも、祐飛さんの作った「オスカル」という人間像は、とてもリアルで、魅力的でした。
安蘭アンドレより縦にも横にも大きくて、肩も抱いて貰えなかった唯一のオスカルでしたけどね……。

祐飛さんが演じると、どうしても宝塚的ヒーローにはならないケースが多いので、たとえばオスカル編のオスカル役を祐飛さんで観たい!!とかは(ファンだけど)あまり思わないのですが。
あんな下らない「名場面集」ではなく、ちゃんとした「ベルサイユのばら」の祐飛オスカルは、ぜひ観てみたいです(^ ^;ゞ



…すみません、ファン莫迦です。





そして今日。
パリの空の下、モンマルトルの丘の上で。

アルマンドが銃を構える。

パン、パン、パンッ!

破裂音。


ジョルジュが。

…片眼をおさえて、右手を遠くへ伸ばす…



「見えていないのか!?」

アルマンドの絶叫。

「なぜついてきたーーーっ!!!」


………。


いやはや。

友人からメールを貰って、本当に会社で倒れるかと思いましたよ。

ま、実際には祐飛さんが星組でオスカル、麻子さんは雪組でアンドレだったわけですが。

やっぱり、この二人で組むなら逆ですよねぇ?


ああ、この瞬間を客席で迎えたかったなあ。

一瞬呆然として、それから爆笑。

ああ、同じ呆然と同じ爆笑を、皆で共有したかった。
楽を観劇なさったみなさまが羨ましい。


でも。

東宝でもあれこれ思い切って遊んでほしい気持が半分、
(だって何度も観るんですもの…)

作品としての芝居を壊すアドリブは勘弁してほしい気持が半分。
(一般人を誘いにくくなるので)


麻子さん率いる月組は、どんな戦略で攻めてくれるのか。
…とても楽しみです。ホントです。はい。




そして。
退団者4人へのコメントを書くつもりだったのですが。
…東宝楽まで待ってください。
思い入れが深すぎて。

ひらさん、ふーがくん、ふじこちゃん、さらちゃん。
大事な大事な、月組の仲間たち。

書くべきことなんて、とてもまとめられないから…



4月1日まで、あと2ヶ月弱。

どうぞ悔いのないように、
一日一日を
タカラジェンヌとして
最高に楽しく、最高に充実して過ごしてください。

悔いのない2ヶ月になりますよう、心より祈っています…。


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