月の夢語り【2度目の遠征】
2007年1月29日 宝塚(月)まず一言。
…迷ったけど、行ってよかったです。
正直、今回の公演は最初の三連休で大劇場は終了するつもりでした。
植田さんだし。
どうせ東宝で何回も観なくちゃいけない(←なぜだ)んだし。
交通費かけて遙々行くのは、一回でいいや。十分だわ、と。
ごめんね、月組。
反省しました。
やっぱり私は、月組が好なんですね…。
どんなにヘイズ・コードが、作品的にもキャスト面でも素晴らしいものであったとしても。
(イヤ、本当に素晴らしかった)
どんなにハレルヤGOGO!が、作品的にもキャスト面でも充実していたとしても。
(実際すごく良かった)
どんなに、どんなにハロ!ーダンシングに感動したとしても。
(泣きました…)
どんなに私が「星組ずるい!!」と叫んでいても(実際かなり叫んでましたが)。
「月組のチケットなんてサバいてやる!」と叫んでいても(叫んだけどちゃんと観た)。
やっぱり私は、月組が好きなんです。
行ってよかった。
観て、良かった。
月組の全員が、一つにまとまって作品に取り組んでいた。
それが嬉しい。
月組の全員が、楽しそうに公演の時間を過ごしていた。
それが、何より嬉しい。
幸せな時間をいただきました。
未沙さん&月組のみんな、本当にありがとうございます。
次回はぜひ、大劇初日からこのレベルで!!
と、はかない希みを抱いてみたりして。…ダメか…。
【パリの空よりも高く】
お正月明けの3連休で観劇した時。最終日の3時公演を観劇して
「あ、やっと初日があいたな」と思ったものですが。
ハロー!ダンシングの感想にも書いてますが、今回の遠征では、やっと台詞も振りも“本当の意味で”身体に染みこんだんだな、という実感がありました。
元劇団四季の俳優・沢木順さんが、コンサートのトークなどでよくお話しされていたことに
「台詞は全部覚えて、そして、舞台に立つ前に全て忘れなくてはいけない」
というのがありました。
そして、
「台詞を本当に忘れることが出来た時、その舞台は本物になる」
とも。
正塚さんなんかも、それに類似することをよく仰っておられたようですが。
これはやっぱり、お芝居というものの本質なんだと思います。
月組メンバーが、今回でその域まで達していたとは、残念ながら思えません。
でも、やっぱり最初の一週間は「考えながら」「思い出しながら」喋っていたことが、合間をあけて、改めて観劇するとよくわかります。
今回も、いろいろな人がいろいろな箇所で台詞を噛みまくっていました。でも、それは「台詞を喋ろう」として「間違えて」噛んだのではなく、あくまでも「役の気持で語ろうと」していて、でも、「微妙に舌が回らなかった」という感じでした。
だから、芝居全体の流れが自然になっていたのだと思います。
コメディは、まず芝居全体が流れないと始まらないものですから。
「芝居」という皿があって、そこにアドリブが載る。
それでこそ、一つの料理になるのです。
「パリの空よりも高く」というお芝居は、まだやっと皿を洗い終わったばかり。
でも、大劇場公演が終わるまでには、きっと盛りつけもだいぶ進むだろう、と。
そう、十分に期待できる出来だったと思います。
しかし。
役者はがんばっても、脚本は公演中には変わらない…。
これまでの感想にも散々書きましたが、このお芝居にはいくつかの致命的な欠陥があります。
ざっとあげてみると…
1.舞台を都会にしたこと。
2.ペテン師の出自を田舎(パリに比べればどこでも田舎、という意味)にしたこと
3.創るものをエッフェル塔にしたこと
4.ジョルジュに「ジュリアンの息子」という設定を付け加えたこと
5.ミミが変な人になっていること
6.ミミとアルマンドの出会いの場面(恋に落ちる場面でも、恋を育てる場面でもなんでもいい)がないこと
7.エレノール以外の「大人たち」に活躍の場がない(だから、最初の説明場面が無駄になっている)こと
こ、こんなにあったのか。
あともう一つ、年齢問題がありますね。
ル・サンクには、確かに【アルマンド(登場時)=35歳】とあるので…ってことは、最後のモンマルトルの丘では、
アルマンド=38歳
ジョルジュ=21歳前後
…ってことでFA?
そんな年齢差の二人が、ミミの歌を聴きながら、目と目だけであんな対話をするもんかよっ!!変だよそれっっっ!!
やっぱり、25歳と18歳→28歳と21歳、という、舞台を観て抱いたイメージの方がふさわしいと思うんですけど、どうでしょうか。…やっぱダメなんでしょうねぇ……。
でも、38歳か………うう、無理だ……。
やっぱり、年を取らないことも含めて、アルマンドは実はサイボーグだった説が正解のような気がしきちゃいました…。
おお!この設定一つで、「欠点」の1〜4と6は解決するんでわっ!?
7は、多分宝塚においては「仕方のないこと」なんですよね。
でも、だったら最初の説明場面も削ってしまえばいいのに、と思ってしまいますが…
5は……
ミミもサイボーグだったとか…?(滝汗)
そんな設定でどうでしょうか?
すげー!植田紳、初めてのSF大作に挑戦!!
そんな意欲作だったとは…ついぞ気づかなかったよ欝…。
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…迷ったけど、行ってよかったです。
正直、今回の公演は最初の三連休で大劇場は終了するつもりでした。
植田さんだし。
どうせ東宝で何回も観なくちゃいけない(←なぜだ)んだし。
交通費かけて遙々行くのは、一回でいいや。十分だわ、と。
ごめんね、月組。
反省しました。
やっぱり私は、月組が好なんですね…。
どんなにヘイズ・コードが、作品的にもキャスト面でも素晴らしいものであったとしても。
(イヤ、本当に素晴らしかった)
どんなにハレルヤGOGO!が、作品的にもキャスト面でも充実していたとしても。
(実際すごく良かった)
どんなに、どんなにハロ!ーダンシングに感動したとしても。
(泣きました…)
どんなに私が「星組ずるい!!」と叫んでいても(実際かなり叫んでましたが)。
「月組のチケットなんてサバいてやる!」と叫んでいても(叫んだけどちゃんと観た)。
やっぱり私は、月組が好きなんです。
行ってよかった。
観て、良かった。
月組の全員が、一つにまとまって作品に取り組んでいた。
それが嬉しい。
月組の全員が、楽しそうに公演の時間を過ごしていた。
それが、何より嬉しい。
幸せな時間をいただきました。
未沙さん&月組のみんな、本当にありがとうございます。
次回はぜひ、大劇初日からこのレベルで!!
と、はかない希みを抱いてみたりして。…ダメか…。
【パリの空よりも高く】
お正月明けの3連休で観劇した時。最終日の3時公演を観劇して
「あ、やっと初日があいたな」と思ったものですが。
ハロー!ダンシングの感想にも書いてますが、今回の遠征では、やっと台詞も振りも“本当の意味で”身体に染みこんだんだな、という実感がありました。
元劇団四季の俳優・沢木順さんが、コンサートのトークなどでよくお話しされていたことに
「台詞は全部覚えて、そして、舞台に立つ前に全て忘れなくてはいけない」
というのがありました。
そして、
「台詞を本当に忘れることが出来た時、その舞台は本物になる」
とも。
正塚さんなんかも、それに類似することをよく仰っておられたようですが。
これはやっぱり、お芝居というものの本質なんだと思います。
月組メンバーが、今回でその域まで達していたとは、残念ながら思えません。
でも、やっぱり最初の一週間は「考えながら」「思い出しながら」喋っていたことが、合間をあけて、改めて観劇するとよくわかります。
今回も、いろいろな人がいろいろな箇所で台詞を噛みまくっていました。でも、それは「台詞を喋ろう」として「間違えて」噛んだのではなく、あくまでも「役の気持で語ろうと」していて、でも、「微妙に舌が回らなかった」という感じでした。
だから、芝居全体の流れが自然になっていたのだと思います。
コメディは、まず芝居全体が流れないと始まらないものですから。
「芝居」という皿があって、そこにアドリブが載る。
それでこそ、一つの料理になるのです。
「パリの空よりも高く」というお芝居は、まだやっと皿を洗い終わったばかり。
でも、大劇場公演が終わるまでには、きっと盛りつけもだいぶ進むだろう、と。
そう、十分に期待できる出来だったと思います。
しかし。
役者はがんばっても、脚本は公演中には変わらない…。
これまでの感想にも散々書きましたが、このお芝居にはいくつかの致命的な欠陥があります。
ざっとあげてみると…
1.舞台を都会にしたこと。
2.ペテン師の出自を田舎(パリに比べればどこでも田舎、という意味)にしたこと
3.創るものをエッフェル塔にしたこと
4.ジョルジュに「ジュリアンの息子」という設定を付け加えたこと
5.ミミが変な人になっていること
6.ミミとアルマンドの出会いの場面(恋に落ちる場面でも、恋を育てる場面でもなんでもいい)がないこと
7.エレノール以外の「大人たち」に活躍の場がない(だから、最初の説明場面が無駄になっている)こと
こ、こんなにあったのか。
あともう一つ、年齢問題がありますね。
ル・サンクには、確かに【アルマンド(登場時)=35歳】とあるので…ってことは、最後のモンマルトルの丘では、
アルマンド=38歳
ジョルジュ=21歳前後
…ってことでFA?
そんな年齢差の二人が、ミミの歌を聴きながら、目と目だけであんな対話をするもんかよっ!!変だよそれっっっ!!
やっぱり、25歳と18歳→28歳と21歳、という、舞台を観て抱いたイメージの方がふさわしいと思うんですけど、どうでしょうか。…やっぱダメなんでしょうねぇ……。
でも、38歳か………うう、無理だ……。
やっぱり、年を取らないことも含めて、アルマンドは実はサイボーグだった説が正解のような気がしきちゃいました…。
アルマンドは実は、ジュリアン・ジャッケが創ったサイボーグで、
ジュリアンの遺児ジョルジュを守りつつ、ジュリアンの功績を追って旅をしているの。
だから、ミミの気持には応えられない。
約束は一つ。
「20年後」のパリ万博に、ジョルジュを連れて行くこと。
20歳を超えて、一人前になったジョルジュには、もう保護者は必要ない。
だから、このパリへの旅は、アルマンドとジョルジュの、最後の旅。
だから、でっかい記念碑を建ててやりたかった。
これからも生き続けなくてはならない、ジョルジュのために。
パリの空よりも高い、鉄の塔を。
おお!この設定一つで、「欠点」の1〜4と6は解決するんでわっ!?
7は、多分宝塚においては「仕方のないこと」なんですよね。
でも、だったら最初の説明場面も削ってしまえばいいのに、と思ってしまいますが…
5は……
ミミもサイボーグだったとか…?(滝汗)
ジュリアンが万博の手配に奔走している傍ら、アルマンドの妹分として作り上げたサイボーグなの。
万博後に発覚したという「使途不明金」も、ミミの制作費なのよ。
で、「使途不明金」が発覚したジュリアンは、ミミを捨てて逃げてしまった。記憶巣を破壊され、パリの街をさまようミミを拾ってくれたのが、貧しいけれども明るくてお人好しな、ジャンの両親。
そんな設定でどうでしょうか?
すげー!植田紳、初めてのSF大作に挑戦!!
そんな意欲作だったとは…ついぞ気づかなかったよ欝…。
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