星組「ハロー!ダンシング」。
感動しました。本当に素晴らしかった!!

2週間ぶりの月組もすごく良くなっていて、ああ、やっと台詞も振りも身体に染みたんだな、と思いましたし、これならなんとか東京も通えるかも、とホッとしたりもしたのですが。

でもでも!ごめんね月組! 15時の大劇場チケットなんてさっさとサバいて、バウをもう一回観たい!!と真剣に思ってしまったのも事実です……(^ ^; 懺悔っ。


まぁ、一日にバウと大劇場をハシゴした最終的な感想は。
「若いっていいな」&「上級生はさすがだな」の二つでしたので。
本公演には本公演の良さがあり、
新人公演には新人公演の輝きがある、
宝塚ってそういうものなんだなー、と。

あらためてそう思い、宝塚ってやっぱり良いなと思ったわけなのですが。


んで本題、星組「ハロー・ダンシング」。
さすがに草野さんは藤井・斎藤コンビとは格が違うね、というのが一番の感想です。

私は、藤井さんも斎藤さんも実は結構好きだったりします。
藤井さんの「イーハトーブ・夢」「Glorious」、斎藤さんの「BlueMoonBlue」、非常に微妙だけど「血と砂」、と、二人ともいくつか名作を出しているので、大劇場公演などを彼らが担当する、と聞けば、ほんの少し期待してみたりするのですが。

去年のYoungBloodsシリーズは。

そりゃーないだろアンタ、と(涙)。

出演者が可哀相だと思わんのか、と。

小一時間、体育館裏に呼び出して懇々と説教したい気分にかられたものです。



まぁ、彼らが悪いと言うよりは(悪いけど)、そもそもの劇団の企画に問題があったんでしょうけれども、ね。

「YoungBloods」が若手の役者(あるいはショースター)を育てるための企画であるならば、もっと経験豊富で指導力のある教師をあてるべきだった。

若手の作家・演出家を育てるための企画だと言うのならば、もっと経験豊富で作家に意見が言える、アドバイスが言える格、ってことは、本公演2・3番手あるいは別格クラスの役者にやらせなくてはならかった。

どちらもいっぺんに育てなくちゃダメなら、せめて経験豊富で若手の指導も若手作家へのアドバイスも、どちらもやれる組長・副組長クラスを2,3人出さなくては……。

なのに。

まだ感性だけで勝負している若手作家に作らせて、新公での主演もしたことがないような役者に演じさせ、しかも公演委員長はせいぜい新公の長か卒業直後くらい…

それで何をしたかったんだ?
何をさせたかったんだ!? と。

舞台いっぱいに原石の輝きをまき散らすコトしかできない若者たちを見凝めながら。
もう少し。
ほんの少しでも、「宝塚のショー」の見せ方、その秘密を教えてくれる人が指導層にいれば、と。

次代を担う若者たちに、まだ見たこともない新しい扉を開いてあげるための企画だったはずなのに。
あんな、滅多にないせっかくのチャンスに、ただただ「自分が持っている精一杯」を出し切ることしかできなかった彼らが憐れでならなかったのです。私は。

もちろん、去年のYBだって、楽しかった。
ものすごく楽しくて、本当にみんな輝いていて。
一人残らず、本当に全員、とても良かったんですよ。
何度でも観たいとあの時も思ったし、全組観たい、とも思っていました。

でも。

そうだよ。
YBはこういう企画であるべきだった。

きちんと指導することのできる作家が作った名作ショーをやってみる。
宛書のオリジナルである必要なんてない。
まだ若いんだから、まずは再演でいいじゃない。
お手本を見て、それを自分のものにすることからはじめればいい。

いつか。
いつか自分の色を見つけるために、
今はいろんな色に染まってみればいい。

エンカレとも違うんです。
あれはやっぱり「お稽古の発表会」の延長だった。
今年の「ハロー・ダンシング」
これはまさに、「ショーの新人公演」という感じ。

素晴らしい企画でした。本当に。
ありがとう劇団、と、今年初めて感謝しました…

絶対5組全部観たいぞ!(←物理的に無理そうですが)
…少なくとも月組は観るぞ!!



素晴らしい公演でした。
センター、という設定ではなかったけれども、終始あかし(彩海早矢)くんがセンターを取ってダイナミックに踊りまくりの出ずっぱりで。

…う、歌える園加だ!!(←褒めてます)
園加ったら、こんなところにも(←だから違うって)

そして、今回私の心を一番捉えたのは、(多分)夢乃聖夏さん。
何がどう良い、とコトバでは言えませんが、スタイルの良さと、ダンスの善し悪しはよくわからない(なんたって贔屓が…)私にもわかる、のびやかな踊りっぷりがものすごく印象的でした。

それと、あれがキトリちゃんっていうのかしら?稀鳥まりやちゃん。パパラギのデュエットを鶴美舞夕さんとなさってたんですが、それはそれは伸びやかで、軽やかで。
普段、力強くて男前な月娘ズのダンスを見慣れている目には、あまりにも儚げで、でも限りなく美しい、吸い込まれるようなダンスでした。

もちろん、受ける鶴美さんも素晴らしかったです♪表情豊かで、身体のラインのキレイな方ですよね。
あかしくんセンターに両側が夢乃さん・鶴美さん、という場面が多かったような気がするのですが、すごーく息が合ってる感じで、かっこよかったです。

…あ、今知った。夢乃さんって、「ともみん」さんなのか!
時々星組の公演感想で見かけるお名前ですが、誰だか判っていなかった(苦笑)。ごめんなさい…>星ファンの方。

「龍星」ですごーく良いお芝居をしていてお気に入りだった涼乃かつきさんが、凄いダンサーだったことも初めて知りました(ゴメンナサイ)月組でいえば、末子姐(滝川末子さん)みたいな存在なのでしょうか?本当に贔屓組じゃない組のことって知らないなあ…(汗)。

エンカレで名前を覚えた音花ゆりさん、パパラギの影ソロも素晴らしかったしフィナーレのソロも(こっちはチェンジボイスにちょっと苦戦しつつ)良かったのですが、予想以上にダンスもキレがあって格好いい。スタイルもいいんですね。将来が楽しみです!(覚えたし!)

あと印象に残ったのは汐月しゅうさん、美春あやかさん、真風涼帆さん…かな?(多分。プログラムの写真と見比べつつ)。
汐月さんはキチっと止まった時のポーズの綺麗さと表情の豊かさに。美春さんは首から背中にかけてのラインの綺麗さとこちらも表情の豊かさに。真風さんはあまりの手足の長さと優雅な踊り方に(まだちょっと男役じゃなくて女性ダンサーに見えちゃうこともありましたが)。

一回しか観られなかったので、全員は判りませんでしたけれども。
とにかく、名前が判らなかった人も含めて、全員が嬉しそうで、楽しそうで、輝いていて。

一生懸命で、
必死で、
真剣で、

そして

…幸せそうでした。

観ている私も、本当に幸せでした。
もう一回観たい…観たい…みたいよお(涙)。誰か交通費ください(T T)。

あと何公演あるんだろう?

宝石のような時間を、たっぷりと味わってほしいものです。

彼らの未来が、輝かしいものでありますように。


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